ソードアート・オンライン 紫紺の剣士   作:仮面大佐

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今回は、オリジナル展開も入れます。
新たにオリジナルキャラを2人出します。
これは、リクエストに応えました。


第13話 それぞれの調査

 翌日、俺とミトは朝9時に転移門前のカフェに向かうと既にキリトとアスナが来ていた。

 血盟騎士団としてではないのか、ミトとアスナは私服で来ていた。

 俺とキリトは、2人に見惚れていた。

 一方の俺達は、そこまで地味ではないが、2人の奴を見ると、見劣りする。

 

キリト「なあカルム?俺達今から、あの美少女達と一緒に行動するのか?」

カルム「そうだな。こんな事なら、もうちょい私服に気を使うべきだったな。」

 

 そんな事をキリトと話しながら合流し、昨日の出来事を話す。

 

アスナ「聖竜連合が?」

カルム「あぁ。あの槍を掻っ払った。掻っ払ったのはシュミット。死亡したカインズに、グリムロックの名前に凄く動揺してた。」

ミト「そうね。槍を受け取る時も酷く怯えてた。まるで何かを知ってるみたいに。」

キリト「そうか……。」

アスナ「そのシュミットが犯人って線は?」

キリト「それはないだろう。シュミットが犯人なら、足がつく様な真似はしない。あの槍は犯人からのメッセージじゃないか?」

カルム「それに、武器の名前はギルティソーン。罪のイバラって所からも、犯人がシュミットにメッセージを残した意味合いだろうな。」

アスナ「じゃあ、シュミットは、過去に何かあってそれに狙われてるって事?」

ミト「そうでしょうね。現場に残った槍が意味してるメッセージは、『次はお前だ。』って所が妥当じゃない?」

 

 俺達は一通りの情報整理を終えて、ヨルコさんの元へ。

 ヨルコさんは、目に見えて疲労していた。

 

アスナ「ごめんなさい、お友達が亡くなったばかりなのに……。」

ヨルコ「いえ、大丈夫ですから………。」

 

 本当に大丈夫なのか?

 アスナとミトの私服姿を見て、ヨルコさんは目を輝かせた。

 

ヨルコ「うわぁ……!その私服って、アシュレイさんのオーダーメイドなんですか!?」

カルム「アシュレイ?」

キリト「誰だ?それ。」

ヨルコ「知らないんですか!?」

 

 うん、知らない。

 だって、俺は私服にはそこまでこだわらないタイプだもん。

 だからと言って、ダメな人間を見るような視線はやめてくれ。

 

ヨルコ「アシュレイさんは、アインクラッドで最初に裁縫スキルをコンプリートした人で、カリスマお針子として有名なんです!しかも、最高級素材を持ち込まないと作ってくれないって事で有名で、中々作って貰えないんですよ!!」

「「へぇ〜〜〜〜!!」」

 

 それは確かに凄いな。

 ヨルコさんも、年相応なはしゃぎ方をして良かった。

 気になった俺はミトに聞いてみた。

 

カルム「そうなのか?」

ミト「えぇ。最高級素材を集めるのは結構苦労するわよ。」

カルム「ふぅん………。」

 

 なら、俺も集めて頼もうかな。

 そうして、俺達は昨夜に行ったレストランに移動して、調査結果を報告した。

 

キリト「まず報告だけど、カインズは確かに死んでたよ。死亡日等が全て合致した。」

ヨルコ「………そうですか。すみません、わざわざ確認して貰って……。」

カルム「早速で悪いんだが、ヨルコさん。シュミットとグリムロック。この2人を知ってるか?」

ヨルコ「………知ってます。2人とも、私が昔所属してたギルドの仲間です。」

 

 やはりか。

 という事は、そのギルドで何かあったな。

 

カルム「ヨルコさん、俺達は今回の事件が復讐、もしくは制裁の意味合いと睨んでる。申し訳ないけど、何か事情は知らないか?」

ヨルコ「………一つあります。昨日はお話し出来ませんでした。でも、無関係だと思ってて……。わかりました。話します。」

 

 そうして、ヨルコさんが語り出した。

 ヨルコとカインズ、シュミット、グリムロックが所属していたギルド、『黄金林檎』。

 ゲーム攻略が目的ではなく、生きる事を目的としたギルドで、互いに協力してたそうだ。

 リーダーの名前は『グリセルダ』。

 とても強くて、賢く、美人の女性だそうだ。

 半年前、レアな指輪を手に入れたらしいが、それがギルド崩壊のきっかけだそうだ。

 最初は、ギルド内でその指輪をどうするか揉めたそうだ。

 ギルドの為に使うか、売却してコルにするかの2つで。

 その後、多数決の結果、売却になって、リーダーのグリセルダが最前線の競売屋に委託しようと出かけた。

 しかし、いつまでも帰ってこず、黒鉄宮に確認して、死亡した事が判明。

 

ヨルコ「死亡時刻はグリセルダさんが指輪を持って最前線の層に上がった夜中の1時でした。死亡原因は、『貫通継続ダメージ』です。」

ミト「そんなレアアイテムを持って圏外に出るのはあり得ない。という事は……。」

カルム「恐らく、睡眠PKの被害にあったんだろうな。」

アスナ「半年前なら、手口が広まる前で、街の公共スペースで野宿する人もいたわ。」

キリト「偶然………じゃ無いだろうな。」

ヨルコ「誰がやったのか分からなくて、疑心暗鬼に陥った結果、ギルドは崩壊しました。」

キリト「ヨルコさん、辛い事を何度も聞いてすまない。指輪の売却に反対したのは誰なんだ?」

ヨルコ「カインズにシュミット、そして私です。反対した理由は2人とは違いますが。」

 

 ヨルコさん曰く、カインズとシュミットは前衛として使いたいと言って、ヨルコさんはカインズの意志を尊重したそうだ。

 その後、グリムロックの事も聞いて、お開きになった。

 俺達はヨルコさんを宿屋へと送り、話し合いをする事になった。

 

カルム「さて、本当なら、朝の時に言うべきだったんだろうけど……。」

ミト「?」

カルム「その、服、凄く似合ってますよ。」

ミト「あ、ありがとうね。」

 

 それを聞いたミトは機嫌が良くなったのか、鼻歌を歌い出した。

 なお、キリトもアスナの服を褒めたが、怒られたそうだ。

 

アスナ「それで、どうするの?」

 

 騎士服に着替えたアスナがそう切り出した。

 ちなみに、ミトも騎士服に着替えていた。

 

カルム「俺達に出来るのは、3つ。1つ目はグリムロックが何故、その槍を作ったのか、そして誰が依頼したのか。2つ目は残りの黄金林檎のメンツに接触してヨルコさんの発言の裏を取る。3つ目はカインズ殺害の手口検証。」

キリト「1つ目は無理だな。俺たち4人じゃ、探すのは効率が悪いし、もしグリムロックが犯人ならとっくに隠れてるだろ。」

ミト「2つ目もね。ヨルコさんやシュミットの反応から、あまり触れられたく無いし、仮に矛盾する事があっても、確認できない。」

キリト「なら、3つ目か。………知識のある奴の情報が欲しいな。」

 

 キリトの呟きに、アスナが反論する。

 

アスナ「そうは言っても、ヨルコさんには迷惑は掛けたくない。でも、信頼できて、尚且つSAOのシステムに詳しい人なんて……。」

キリト「あ。いるじゃん。アイツ呼ぼうぜ。」

アスナ「アイツって?」

キリト「ヒースクリフだよ。」

アスナ「ええっ!?」

 

 そうして、キリトとアスナがヒースクリフに確認を取り、俺とミトはとある探偵事務所に。

 

ミト「ここは?」

カルム「あぁ。半熟だけど、いい探偵だ。」

???「誰が半熟だ、この野郎!」

???「君は半熟に反応しすぎだ。」

 

 俺が半熟と言うと、2人の男性が出て来た。

 

ミト「あの、あなた方は………?」

レイモンド「おう、俺はレイモンド。」

フィリップ「僕はフィリップだ。よろしく。」

 

 レイモンドとフィリップ。

 この2人は、俺の知り合いの探偵で、『アインクラッド探偵事務所』を開いている。

 アルゴとジェイクと同じ立場かと言うと違く、アルゴとジェイクがクエスト関連なのに対して、2人は人間関係のトラブルを解決するらしい。

 腕は良く、中層プレイヤーからは大分信頼されている。

 ちなみにフィリップ曰く、レイモンドという名前は、好きなハードボイルド小説を書いた小説家から取られたらしい。

 

レイモンド「それで?紫鎌の副団長と一緒に来るとはな。」

カルム「あぁ。例の依頼は上手く行ってるか?」

フィリップ「あぁ。立ち話もなんだし、中に入りたまえ。」

ミト「お邪魔します……。」

 

 中は結構整頓されている。

 

レイモンド「じゃあ、これが依頼された報告書だな。」

カルム「サンキュー。ほい、報酬。」

ミト「それで?何を依頼したのよ?」

カルム「グリムロックの良くいる位置だ。」

ミト「え!?」

レイモンド「人を探すのが、探偵だからな。」

フィリップ「君はもう少しハードボイルドになれないのかい?」

レイモンド「おい、フィリップ!俺はハードボイルドだろうが!」

 

 いつもの喧嘩をし始めたのを放っておいて、俺はグリムロックの良く現れる位置を確認する。

 第20層の主街区の小さな酒場か。

 

カルム「いつもありがとうな。レイモンド、フィリップ。」

レイモンド「おう。」

フィリップ「あぁ。」

カルム「じゃあ、行くか。」

ミト「えぇ。」

フィリップ「すまない、副団長さん。少し話があるんだけど。」

ミト「私に?」

カルム「じゃあ、外で待ってるな。」

 

 何かデジャブを感じるが、俺は外で待つ事に。

 

ミトside

 

 私もカルムと外に出ようとすると、フィリップさんに呼び止められた。

 

ミト「何ですか?」

フィリップ「君ってさ、カルムの恋人かい?」

ミト「!!?」

レイモンド「おいフィリップ!いきなり初対面の相手に何言ってんだ!?」

フィリップ「実に気になってね。結構カルムと仲良さそうだし。」

ミト「い、いや。私は、まだ恋人じゃないんだけど………!」

 

 何かこの展開にデジャブを感じる!

 

フィリップ「そうなのか。」

レイモンド「いや、分かんねぇぞ。まだ、だし。そうか。まだなのか。」

ミト「あの!用事も済んだのなら、もういいですか!?」

フィリップ「あぁ。呼び止めてすまない。」

レイモンド「じゃあな、バイオレットガール?」

ミト「そうね、ハーフボイルドさん?」

レイモンド「ハーフじゃねぇよ!ハードボイルドだァァァァ!!」

 

 そんな叫び声を聞きながら、探偵事務所から退出した。




今回はここまでです。
レイモンドは左翔太郎、フィリップは文字通りWのフィリップをベースにしています。
ミトからもハーフボイルド呼ばわりされましたね。
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