リズベットが漸くの登場です。
あのグリームアイズとの死闘の翌日、俺達は第50層のエギルの店に逃げ込んでいた。
理由はというと。
エギル「『軍の大部隊を全滅させた青眼の悪魔。それを撃破した二刀流使いの50連撃に、金色の紫紺の剣士の一刀両断。』コイツは随分でかくでたなぁ!アハハハハ!!」
キリト「尾ひれがつくにも程がある。」
カルム「どうやって嗅ぎつけたのか知らないけれど、朝から俺達の寝床に剣士や情報屋が殺到して大変だった。」
リズベット「それはアンタ達の自業自得じゃないの?」
ラット「俺達だけの秘密だと言っておきながら、バラしたからな。」
そう、俺もキリトも、ラットとリズベットには秘密を明かしていた。
ラットに詰め寄られて、明かさざるを得なかった。
ちなみに、2人が来ている理由は、エギルの店に仕入れの品を取りに来たからだ。
エギル「まあ、有名になっちまったもんはしょうがないだろ。いっその事、講演会をやったらどうだ?会場とチケットの手筈は俺が。」
キリト「やるか!」
カルム「誰が!」
俺達は飲んでいたコップを投げると、投剣スキルが発動して、エギル達は躱した。
コップは、壁に当たって砕け散った。
エギル「おわっ!殺す気か!」
リズベット「何やってんのよ!」
ラット「腹いせか!」
流石に謝って、俺達はラットが買ってきた肉まんを食べた。
それにしても、かなり面倒くさい。
ほとぼりが冷めるまで、大人しくしておくか。
そう思っていたら、階段から誰かが駆け上がってくる音がした。
現れたのは、アスナとミトだった。
だが、2人の顔は青褪めていた。
アスナ「ど……どうしよう2人とも……!」
ミト「面倒くさい事になったわ。」
ラットとリズベットは、手を繋ぎながら帰っていき、エギルは一階に行った。
俺とキリトは、2人から事情を聞く事に。
アスナ「昨日……あれからグランザムのギルド本部に行って、あった事を全て団長に報告したの。」
ミト「それで、ギルドの活動をお休みしたいって言って、その日は家に戻って……。今朝のギルド例会で承認されると思ったけど……。」
アスナ「団長が……私たちの一時脱退を認めるには、条件があるって言って……。」
ミト「それが、キリトとカルムと立ち会いたいって言ってきて……。」
キリト「な………!?」
カルム「え。」
どういう事だ?
ヒースクリフが何故そんな条件を?
それを口にすると、
アスナ「私にも分かんない……。」
ミト「そんな事しても意味がないって一生懸命に説得したけど……団長がどうしてもって譲らなくて……。」
キリト「でも……珍しいな。あの男が、そんな条件を出してくるなんて。」
アスナ「そうなのよ。団長は、普段ギルドの活動どころか、フロア攻略の作戦とかも私達に一任して全然命令とかしないのに、今回に限ってなんだよね。」
そう、ミトの愚痴でも聞いていたが、ヒースクリフは仕事を殆ど丸投げしているそうだ。
今回に限って異論を挟み込むとは。
そんなこんなで、俺とキリトは、ヒースクリフに直談判する為に、血盟騎士団のギルド本部まで行く事に。
本部に入ってから暫くして、鋼鉄の扉の目の前で止まった。
カルム「ここか……?」
ミト「うん……。」
中に入ると、真ん中にヒースクリフが居て、周囲に4人居た。
おそらく、幹部陣だろうな。
アスナとミトが声を上げる。
「「お別れの挨拶に来ました。」」
ヒースクリフ「そう結論を急がなくてもいいだろう。彼らと話させてくれないか?君とはボス攻略戦以外の場で会うのは初めてだったかな、キリト君。そして、久しぶりだね、カルム君。」
キリト「いえ……前に、67層の対策会議で、少し話しました。」
カルム「お久しぶりです。ヒースクリフさん。」
そう、ブレイラウザーをゲットした時に、ヒースクリフからスカウトを受けていた。
だが、俺は保留の形にして貰った。
ヒースクリフ「あれは辛い戦いだったな。我々も危うく死者を出す所だった。トップギルドなどと言われても戦力は常にギリギリだよ。……なのに君達は、我がギルドの貴重な主力プレイヤーを引き抜こうとしている訳だ。」
キリト「護衛の人選にも気を使った方がいいですよ。」
カルム「確かに。」
その発言に、1人が立ち上がろうとして、ヒースクリフに止められた。
ヒースクリフ「クラディールの件で迷惑をかけたのは謝罪しよう。だが、我々としても2人のサブリーダーを引き抜かれて、はいそうですかという訳にもいかない。キリト君、カルム君。欲しければ剣で、《二刀流》と《エボリューションキング》で奪い給え。私と戦い、勝てば2人を連れていくがいい。だが、負けたら君達が血盟騎士団に入るのだ。それに、カルム君はいい加減に入ってくれないか?」
最後は、俺への懇願だろうが、要するに戦えという事だ。
アスナとミトが我慢出来なくなったのか、口を開いた。
アスナ「団長、私達は別にギルドを辞めたいと言ってる訳じゃありません。」
ミト「ただ、少しだけ離れて、色々考えてみたいんです。」
その2人を制して、俺達は口を開く。
キリト「いいでしょう、剣で語れと言うなら望むところです。」
カルム「デュエルで決着をつけましょうか。」
そうして、アルゲードのエギルの店に戻った。
ミト「バカ!説得しようとしたのに、何であんなことを言うの!!」
カルム「悪い、悪かった!ヒースクリフの売り言葉を買っちゃって。」
キリトとアスナも同じ様な感じだ。
ミト「どうするの?負けたら私がお休みするどころか、カルムがKoBに入らないといけなくなるんだよ。」
カルム「まあ、物は考え様だ。」
ミト「何で?」
カルム「俺はミトと一緒に居られればそれで十分だしな。」
その発言に、ミトは顔を赤くして、俺に顔を埋めた。
翌日、コロシアムに行くと、大量の観客が集まっていた。
俺とキリトは絶句した。
カルム「………おい。」
キリト「……ど、どういうことだこれは……!」
アスナ「さ、さあ……?」
カルム「あそこに居るのって、KoBの人間だろ!何でこんな事に!」
ミト「多分、経理のダイゼンさんの仕業ね。あの人しっかりしてるから。」
俺達はダイゼンに通されて、控え室に。
ちなみに、俺とキリトの知り合いは全員来るらしい。
アルゴとジェイクがばら撒いたそうだ。
アイツら、覚えてろよ……!
アルゴとジェイクの顔を思い浮かべながらそう毒づいた。
順番は、キリトが先に行き、その次に俺だ。
俺はモニターから、見ていると、キリトが負けた。
マジでか……というか、違和感が……。
俺もコロシアムに出ると、真ん中にヒースクリフが居た。
どうやら、回復は済ませたそうだ。
ヒースクリフ「君もすまなかったなカルム君。こんな事になっているとは知らなかったよ。」
カルム「ギャラで頂きますよ。」
ヒースクリフ「……いや、君もキリト君と同様に試合後からは我がギルドの団員だ。任務扱いにさせて頂こう。」
カルム「……随分な自信ですね。」
『absorb queen』
『evolution king』
初っ端から本気で行く。
ヒースクリフからのデュエルを受諾した。
俺は右手にキングラウザーを、左手にブレイラウザーを持つ。
俺はヒースクリフに集中して、デュエルが始まった途端に、駆け出す。
これはイレギュラーな装備なので、ソードスキルは使えない。
だからこそ、自らの腕で対応する。
盾に弾かれても、ブレイラウザーで隙をついて攻撃する。
ヒースクリフ「中々の反応速度だな。」
カルム「アンタこそ硬すぎだろ……!」
そう毒づいて、更に攻撃を早める。
次第に押されていって、ヒースクリフの反応が一瞬遅れた。
その時に、キングラウザーで吹っ飛ばし、その隙にキングラウザーにカードを入れる。
『スペード2!スペード3!スペード4!スペード5!スペード6!』
『ストレートフラッシュ!』
ストレートフラッシュを発動して、ヒースクリフに襲いかかる。
勝てる!そう思ったが、何やら時間が奪われたような気がする。
キングラウザーで奴の盾をどかしたのにも関わらず、戻ってきて、防がれた。
動揺したその隙に、一撃を叩き込まれて、俺も負けた。
ミト「カルム!」
カルム「ああ……。大丈夫だ。」
だが、あれは一体……?
そんな疑問が浮かんだ。
今回はここまでです。
悩んでいる事があり、ミトの家族構成が分からない事です。
どうしたらいいのでしょうか?