俺とキリトが、ミトとアスナに用事があって向かっていると。
アスナ「そうそう、その調子!」
ミト「じゃあ、もう一回やってみよう?」
リーファ「はい、お願いします!」
アスナ「何度も繰り返す事で上達していくからね!」
ミト「それが料理スキルだから、根気よくやるのが大事なの。」
リーファ「なるほど。」
キリト「この声はアスナにミトにスグか?」
カルム「何やってんだろうな?」
中に入ると、そこには、アスナとミトが料理をリーファに教えている風景だった。
アスナ「惜しい!もうちょっとだよ!」
リーファ「うう………難しい………。」
ミト「でも、上達してるじゃない。」
キリト「やっぱり、アスナとミトとスグか。」
リーファ「お兄ちゃん!?カルムさん!?」
アスナ「キリト君、カルム君!」
カルム「何してんだ?」
ミト「実は、リーファが料理を教えて欲しいって言ってきたから、教えてたの。」
なるほど。
ミトとアスナも、料理スキルの熟練度はSAOと同様にMAXだからな。
だが、一つ気になった事がある。
カルム「だけど、何で料理スキルを習おうと思ったんだ?」
リーファ「じ、実は………ハヤト君に私の手料理を食べて欲しいなぁって。」
キリト「ああ……。そういう事か。」
なるほどなぁ。
アスナ「まあ、教えるって言っても、大した事はしてないよ。料理スキルを上げるには、凄く根気がいるからね。」
ミト「結局は自分で頑張るしかないんだけど、応援する人が居ればモチベーションも上がると思ってね。」
キリト「そうだったのか………。アスナ、ミト。ありがとうな。」
アスナ「うん、リーファちゃんはどんどん上手くなるから見てて楽しいよ!」
リーファ「えへへ。アスナさんとミトさんのおかげです。でも、まだまだ頑張らないと。」
ミト「その意気よ。」
ハヤトもいい恋人を持ったじゃないか。
ちなみに、ハヤトには連絡しないでおく。
サプライズという事で。
リーファ「そうだ!2人も作ってみれば?」
キリト「ええっ!?料理スキル全然上げてないから出来ないと思うぞ。」
カルム「まあ、必要最低限の料理スキルは覚えてるけど。」
リーファ「お兄ちゃん達は、VRMMOの中で、料理した事ないの?」
キリト「あるにはあるけど……。」
カルム「俺も……。」
アスナ「へぇ。何作ったの?」
キリト「………干し肉なら………。」
カルム「簡単な料理なら………。」
キリト、それは料理じゃない。
ただの加工だ。
アスナにミトにリーファも少し呆れたような顔をする。
キリト「お、おいっ!今心の中でバカにしただろ!例え干し肉でも、レア食材で作れば美味いんだからな!耐久度も高いし、ダンジョンに篭る俺の空腹を何度救った事か………!」
リーファ「その、干し肉に対する思い入れは がある事は分かったよ………。」
ミト「まあ、一回試してみれば?」
そうして、料理講座が始まったのだが、この後、俺は凄く後悔する事に………。
アスナ「それでは、シチューを作ります。」
リーファ「はーい!」
カルム「はい。」
キリト「はーい。」
ミト「作り方は簡単で、まずは包丁で野菜を一口サイズに切ります。」
その指示に従って、野菜を切っていく。
まあ、この位なら大丈夫だ。
アスナ「次に肉を切ります。」
キリト「うん、切れた。」
リーファ「よし、こんなもんでしょ。」
カルム「これで良いかな?」
ミト「そして、今切った物を、お鍋に入れて、火にかけます。」
アスナ「後は水と調味料、赤ワイン、トマトを入れて、蓋をして煮込むだけよ。」
これで終わりだ。
まあ、ゲームの世界なんだから、現実と違って、簡単なのもそうか。
アスナ曰く、もうちょい手間があった方が良いらしい。
すると。
ハヤト「お、良い匂いがするな。」
リーファ「ハヤト君!?」
そう言いながらハヤトがやって来た。
暇になったのか?
アスナ「ハヤト君!丁度リーファちゃんがシチューを作ったからさ、食べてかない?」
リーファ「アスナさん!?」
ミト「そうね。折角だし食べていけば?」
ハヤト「そうだな!丁度腹も減ったしな!」
まさかの、早くもリーファの手料理をハヤトに振るう時が来たという。
アスナ「あ、もう出来たみたいね。」
ミト「じゃあ、蓋を開けるね。」
ハヤト「おおっ!美味そうだな!」
リーファ「良かった!成功したみたい!」
美味しそうだ。
まずは、ハヤトに食わせるか。
ハヤトがリーファのシチューを一口食べる。
リーファ「どう?」
ハヤト「うん!美味い!」
リーファ「良かったあ!」
ハヤトも美味しそうに食べる。
次は俺だな。
カルム「どうだ?」
ミト「うん。普通に美味しいわよ。」
カルム「良かったぜ。」
何とか上手くいって良かったぜ。
それで、キリトの物を開けると………。
リーファ「……………。」
ハヤト「……………。」
カルム「……………。」
ミト「……………。」
アスナ「……………。」
キリト「……………。」
俺達は全員唖然となった。
キリトのシチューは、シチューと言って良いのか分からない形相だった。
リーファ「これは……何?」
ハヤト「とてもこの世の物とは思えない色をしてんだけどな………。」
アスナ「………料理の手順はシチューだったよね。」
カルム「何があったらこうなるんだ?」
ミト「………あり得ない。」
キリト「ああ、スグと同じ様に作った筈だ。なのに、どうしてこうなった………。」
その後、キリトが味見をする事に。
まあ、作った張本人だしな。
キリト「それじゃあ、いただきます……。」
一口食べたキリトが黙る。
不安になり聞いてみる。
アスナ「……………キリト君。」
リーファ「……………お兄ちゃん、大丈夫?」
ミト「……………大丈夫なの?」
キリト「…………悪くない。」
ハヤト「え?」
カルム「本当か?」
キリト「と言うか、美味いぞ、これ!」
嘘だろ…………。
俺が呆然としていると。
キリト「皆も食べてみなよ!」
アスナ「えっ。」
ミト「これを?」
リーファ「嘘でしょ。」
キリト「シチューとは違うけど、見た目に反してイケるぞ。」
そう言うので、食べてみると。
何やら、物凄い辛味が…………!
キリト「どうだ?」
アスナ「…………ん?んん!?」
リーファ「んんー!!」
ミト「んん!?」
ハヤト「…………!!」
カルム「……………………!!!!!」
キリト「どうした!?」
これは、言わざるを得ないな。
カルム「か、辛ェェェェェェッ!!!」
リーファ「み、水!水!!」
アスナ「何これ!?喉がヒリヒリする!!」
ミト「早く水ちょうだい!!!」
ハヤト「ヤバい!ヤバい!ヤバい!!」
キリト「ほ、ほら!皆、飲め!」
キリトが渡して来た水を飲み干す。
あれはヤバい。
リーファ「ハァ……死ぬかと思った。」
アスナ「何でこんなに辛いの……?」
ミト「アレってシチューよね………?」
ハヤト「グッ、まだ口が痛い……。」
カルム「何だよアレ………。」
キリト「そんなに辛いか?確かに、シチューというよりはカレーっぽいと思ったけど。」
まさか、コイツ、辛党か?
リーファ「お兄ちゃんの味覚再生エンジン、壊れてるんじゃないの!?」
アスナ「辛い物好きにも程があるよ!!」
キリト「そこまで辛いかなぁ?」
ミト「ウッ!水をもう一杯……!」
ハヤト「俺にもくれ。」
カルム「俺にもだ。」
その後、俺達は、キリトに料理をさせてはいけないと思ったのだった。
今回はここまでです。
キリトが作ったシチューは、ヤバそうですね。
あと一回くらいやったら、ファントムバレットに入ろうかと思います。