冬馬side
まさか、ラフコフの一員と遭遇するとは。
ラフコフ討伐戦は、本当に地獄と言える戦いだった。
そこで、2人殺めた。
あの依頼から見始めたあの悪夢は、良い加減に過去と向き合えっていうものか?
それが、俺の贖罪になるのか……?
深澄「どうしたの?」
冬馬「あ、いや、何でもない……。」
そう、現在、俺の部屋に深澄が来ていた。
朝、深澄がこの家を訪れた事に驚いた。
それを母さんに目撃されたものだから、それはもう揶揄われた。
母さんは遠慮なく深澄を上げて、お茶菓子を持ってきた後。
洋子「私は、これから出かけてくるから、その間、イチャイチャしてなさい。」
親が不純異性交遊を勧めるなよ。
そう心の中で毒づいていた。
ちなみに、父さんは出かけている。
深澄「君のお母さんって、随分と大胆な人よね。」
冬馬「あれは大胆じゃない。ただ面白がってるだけだ。」
そう語る。
母さんって、俺のそういう所を見ると、即座にニヤニヤしてくる。
本当に、頭が上がらないな。
そう思っていると、深澄がコチラをジッと見てくる。
冬馬「どうした?」
深澄「………この後、BoBなんでしょ?何で難しい顔してるのよ?」
冬馬「いやぁ………。」
深澄「何かあるんでしょうけど、深くは追求しないわ。……でも、信じてるわ。カルム達が絶対に帰ってくるって。」
冬馬「ミト………。」
そうだ、俺には大切な人が居るんだ。
負けてられないわな。
深澄「いつも通りになったわね。」
冬馬「悪い、心配かけた。」
深澄「さて、今回の仕事、バイト代が凄いんでしょ?」
冬馬「ああ………。分かった。何か買うよ。」
深澄「そう来なくっちゃね!……それと、21層の攻略には絶対来てよ。」 冬馬「分かってる。あの家があるしな。」
そう約束して、俺たちは暫くの間、イチャイチャした。
そうして、ミトを最寄りの駅にまで送って行き、そのまま病院へと向かう。
病院に向かっている最中、とある事を思い出した。
それは、俺がラフコフ討伐戦で、人を殺め、ホームに引き篭もっていた時、仲間達が押しかけてきたのだ。
カルム「ミト………。」
ミト「あなたの気持ちは分かる。でも、それを受け入れて、前に進まないと。」
ハヤト「お前は、自分を追い詰めすぎだ。気にするなって。前に進まないといけないんだ。」
クライン「あのさ、俺達にも頼れよ。」
エギル「そうだな。俺たちも居る。」
と、仲間達が励ましてくれて、俺は立ち直る事が出来た。
そんな仲間の為にも、決着つけるか。
そんな事を考えていると、キリトからメッセージが届いた事に気づいた。
キリト曰く、『悪い、スグにバレた!』と届いた。
それを見て、苦笑しながら病院に到着する。
まあ、ラフコフの事がバレたら吊し上げにされそうだがな。
すると、同じタイミングでキリトと会った。
冬馬「よお、キリト。」
和人「カルムか。…………何としても、決着をつけたいよな。」
冬馬「ああ。行こうぜ。」
俺たちは、中に入る。
そして、病室に入ると、安岐さんが既に待機していた。
安岐「おっす。いらっしゃい!」
冬馬「今日もよろしくお願いします、安岐さん。」
和人「よろしくお願いします。」
安岐「どうやら、大丈夫そうね。」
「「え?」」
安岐さんの言葉に、俺たちは驚いた。
安岐「いや、昨日戻ってきた時には、桐ヶ谷君は物凄く暗かったし、小野君は何か考え込んでいたしね。良かったよ。」
冬馬「心配かけて、すいません。」
和人「すいません………。」
まさか、気遣われるとはな。
どうやら、考え込んでいたのを見られたみたいだな。
和人とともに気遣いにお礼を言ってから、昨日と同じ様に電極を張り、準備した。
和人「多分、10時位には戻ってこれます。」
冬馬「それじゃ、行ってきます!」
安岐「はい。それじゃ、行ってらっしゃい!黒の剣士に紫紺の剣士!」
「「!?」」
菊岡か。
あの野郎、覚えてろ……!
そんな事を毒づいて、俺たちはコマンドを発する。
「「リンク・スタート!」」
その言葉と共に、俺たちの意識は、GGOへと飛翔していく。
英介side
まさか、SAOでの因縁が、ここに来て現れるとはな。
GGOへは、ただ、ALOとは違う刺激を欲しくなり、ソフトを買いに行った。
その際に、シノン/朝田詩乃、シュピーゲル/新川恭二と出会った。
そして、シノンと共にゲームをする中で、俺は徐々にシノンが気になるようになった。
俺がシノンとの対決で言ったあの言葉に、シノンはとても反応していた。
シノンは昔、何かあったのか?
そんな事を考えつつ、スーパーでお惣菜を買い、帰ってる最中に、後ろから声をかけられた。
侑斗「よお、チェイス。」
振り返ると、そこには侑斗が居た。
英介「侑斗か。どうした?」
侑斗「いや、珍しいって思ってな。いつもは自炊してるチェイスが、スーパーのお惣菜で済ませるなんて。」
英介「まあな。この後、大会がある。そこまで時間をかけられないしな。」
侑斗「そっか。……そういや、あの女の子は一体誰なんだ?」
英介「あの女の子?」
そう首を傾げると、侑斗が聞いてくる。
侑斗「いやさ、お前が助けてたあの女の子だよ。チェイスにも、女の子の知り合いが居るんだなって。」
英介「GGOでの知り合いだ。」
侑斗「なるほどねぇ。まあ、俺たちは、ALOで応援してるからな。頑張れよ。」
英介「ああ。」
そう言って、侑斗は帰って行った。
ていうか、見てたのか。
シノンが強敵と戦いたがるのは、何か、理由があるのだろうか?
英介「まあ、いずれ聞くか。」
そう呟いて、俺は自宅に帰って、食事を取る。
そして、自室へと向かう。
恐らく、死銃もとい、ラフコフの誰かは、確実に本戦にまで来てる。
それは確かだろうな。
だとしたら、決着をつける。
アミュスフィアを被り、コマンドを言う。
英介「リンク・スタート。」
俺は、GGOへと向かう。
詩乃side
私は、英介の事が好きだ。
そう思うようになったのは、彼と一緒にゲームをして、彼の一面を知るようになってからだ。
でも、私の過去を知って、離れてしまうのが怖い。
だから、この想いは胸の中に閉まっていたのだけど、あの決勝戦でチェイスに言われた言葉が未だに頭の中に残り続けている。
チェイス『なら聞くが、もしその銃の弾丸が、現実世界のプレイヤーをも本当に殺すとしたら……。そして、殺さなければ自分が、或いは誰か大切な人が殺されるとしたら。その様な状況下でも、お前は引き金を引けるのか?』
あの言葉は、私の過去と通じる何かがある。
チェイスも、過去に何かあったのだろうか?
詩乃「………まさか、私がそんな事を考えるなんてね………。」
自室に来る前に、新川君に言われたのだが、本来なら、私は他人に興味がなかったはず。
でも、チェイスのあの言葉は、何か引っかかるのだ。
チェイスなら………。
そんな淡い期待を少し思って、即座に仕舞う。
詩乃「………とにかく、彼の強さを知りたい。」
そう呟いて、私はアミュスフィアを被り、GGOへとログインする。
今回はここまでです。
次回、本戦が始まります。
アリシゼーションのカルムに持たせる武器はどれがいいか?
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火炎剣烈火
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無銘剣虚無
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刃王剣十聖刃
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闇黒剣月闇