ソードアート・オンライン 紫紺の剣士   作:仮面大佐

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今回は、アスナとユウキが戦います。


第2話 絶剣

深澄side

 

 勉強会がお開きになって、ログアウトした後、自室で起きた。

 

深澄「アスナ………。大丈夫かな……。」

 

 アスナのお母さんが厳しいのは、良くアスナから聞いていたので、不安になる。

 助けてあげたい。

 でも、アスナのお母さんに意見は出来ない。

 

深澄「私、どうしたら良いんだろ……?」

 

 このままじゃ、アスナが遠くに行ってしまう可能性がある。

 アスナのお母さんの事だ、帰還者学校ではない別の学校に行かせようとしそう。

 帰還者学校の世間での評価としては、優遇しすぎだという評価が多い。

 でも、単なるセーフティネットではない事は、通っている私が実感している。

 何せ、全校生徒に週一度の個別カウンセリングが義務付けられている。

 そこでは、あからさまに反社会的傾向がないかを探るかのような質問が多い。

 答え方によっては、病院での再診断や、投薬まで指示される。

 一部のプレイヤーは、《ラフィン・コフィン》に所属していた未成年もいた可能性があるので、そうなっても仕方ないと思ってる。

 

深澄「でも、それを抜きにしても、私は悪くないと思う。」

 

 そう呟く。

 政府や文科省の思惑はどうであれ、現場の教師はほぼ全員が志願で赴任してきた。

 だから、真摯に生徒に向き合ってくれる。

 そして、心を繋いだ友人たちと一緒に居られる。

 アスナ、キリト、リズベット、ラット、シリカ、ヒロミ、レイモンド、フィリップ、ノーチラス、ユナ、他の元攻略組、そしてカルムと。

 だからといって、何かが変わるわけではないけれど。

 そんな事を思いつつ、夕食を食べて、風呂に入って、寝る。

 翌日、アインクラッド24層で、主街区の少し北にある小島の南岸にカルムと一緒に並んで座っている。

 その近くには、キリトとアスナもいる。

 考え事をしていると。

 

カルム「どうした、ミト?」

ミト「え。あ、いや、何でもないわ。」

カルム「何でもないなら、そんな暗い顔にはならないだろ。」

 

 本当に、見通してるのかしら?

 

ミト「実はね、アスナが不安なの。」

カルム「アスナが?」

ミト「アスナのお母さんって、とても厳しいらしくて、もしかしたら、居なくなっちゃうかもって思って………。」

カルム「なるほどな………。」

ミト「ごめんね、そんな事を考えていて。」

カルム「いや、親友の心配をするのは、悪くないと思うけどな。」

ミト「………思い出したんだ。あの第一層で、アスナを見捨てかけた事を。」

カルム「…………。」

ミト「助けてあげたいけど、どうすればいいのか分かんないよ………。」

 

 すると、カルムが私の体を、自分の体に寄せる。

 

ミト「カルム………?」

カルム「気持ちは分かる。それに、ミトが本当にアスナの事を想ってる事もな。」

ミト「え?」

カルム「アスナの事を大事にしてるから、そんな風に心配するんだろ?」

ミト「うん………。」

カルム「それでいいんじゃないか?」

ミト「え………?」

カルム「アスナが苦しんでる時に、ミトが支えてやれば。それが、本当の親友だと、俺は思ってるぜ。」

ミト「カルム………。」

 

 時々、そんな風に言うから、更に好きになっちゃうじゃない。

 カルムの手を、私の手で絡めながら握る。

 

ミト「ねぇ………。もう少し、このままで良いかな?」

カルム「良いぞ。」

 

 そんな風にイチャイチャしてると、背後から着地するような音がして。

 

フィリア「ちょっと目を離すとすぐにこれなんだから!」

 

 そんな声がして、私はカルムから少し離れる。

 そこには、フィリアとレイン、レイモンドとフィリップ、カナ、パラドがいた。

 

レイン「お取り込み中悪いけど、そろそろアスナさんが移動するよ。」

レイモンド「ったく、見せつけるかのようにイチャイチャしやがって。もうちょい人目を考えろよ。」

フィリップ「レイモンド。それって、嫉妬かい?彼女が居ないのを気にするなんて、クラインみたいじゃないか。」

レイモンド「アイツと一緒にするな。」

カナ「パパとママはラブラブですね!」

パラド「お熱いぜ。」

 

 そんな風に言ってくるから、私は恥ずかしくなるけど、カルムは少し名残惜しそうな顔をしていた。

 アスナとキリトの方は、シリカ、ヒロミ、リズベット、ラット、リーファ、ハヤトが居た。

 全員集結してるから、その絶剣がいる小島に向かう。

 そこには、絶剣に負けた人が降参していた。

 

ユウキ「イエイ!」

 

 絶剣を見たアスナが呆然として、私とリズベットに話しかける。

 

アスナ「ねぇ、ミトにリズ。」

ミト「何?」

リズベット「どうしたの?」

アスナ「絶剣って、女の子じゃない!」

ミト「そういえば、言ってなかったわね。」

アスナ「聞いてないよ!………もしかして!」

「「ヒッ!」」

アスナ「キリト君やカルム君が負けたのって………!」

 

 アスナ、怖い。

 すると、キリトとカルムが揃って首を振る。

 

キリト「ち、違うよ。」

カルム「女の子だからって手加減した訳じゃないぞ!本当にガチでやったぞ!」

アスナ「どーだか。」

 

 アスナの炎の視線を見て、キリトとカルムの2人は縮こまっていた。

 まあ、本気でやってたし。

 

ユウキ「えーっと、次に対戦する人、居ませんかー?」

 

 周囲を見ると、なかなか名乗り出る人が出てこなかった。

 そこで、私とリズがお節介をする。

 

ミト「ほら、行きなさいよ。」

アスナ「や………ちょっと、気合入れ直さないと………。」

リズベット「そんなもん、あの子と一合撃ち合えばバリバリ入るわよ。さ、行った行った!」

 

 私とリズの2人でアスナを押し出す。

 絶剣もといユウキは、アスナの方を見る。

 

ユウキ「あ、お姉さん、やる?」

アスナ「え、えーと………じゃあ、やろうかな?」

 

 アスナがやると言うと、周囲からバーサクヒーラーのお出ましだという声が聞こえてきて、アスナに青筋が立つ。

 まあ、アスナの戦闘スタイルが原因と言っても、いくら何でも言い過ぎだと思う。

 ルールの確認を行って、デュエルが始まった。

 先に仕掛けたのはアスナだった。

 高速の連続突きを仕掛けるも、ユウキはそれを簡単にいなし、アスナに急接近した。

 驚き、体勢を崩したアスナにユウキは一撃を放った。

 なんとか致命傷は避けるも、アスナは胸に一撃を掠めてしまった。

 

ミト(それにしても、アスナが実力者なのは分かるけど、ユウキも凄いわね。)

 

 ユウキの実力に、私は再び驚く。

 すると、アスナもスイッチが入ったのか、本気で相手をする。

 アレは、閃光としての本気だ。

 再びアスナが仕掛けた………その一撃は先ほどと違い、ユウキの剣を弾き、衝撃で周りに衝撃波を起こすレベルだった。

 そこからは互いに譲らない高速のラッシュだった。

 剣戟、ソードスキルのぶつけ合い……お互いのHPを削りながらの戦いだったが、先に勝負に出たのはアスナだった。

 競り合いからユウキに掌底を撃ち込んだのだ。

 そこから細剣4連撃ソードスキル〈カドラプル・ペイン〉を放つが………。

 

ミト(アスナのカドラプル・ペインが見えてるの!?)

 

 そう、ユウキは、カドラプル・ペインを全て迎撃して、硬直に入ったアスナに対して、私やカルムの時にも使ったOSS、《マザーズ・ロザリオ》を発動する。

 アスナの体に5連撃が入り、アスナも迎撃の為に、OSS《スターリィ・ティアー》を発動して、6から10連撃を迎撃する。

 しかし、マザーズ・ロザリオは11連撃技。

 最後の攻撃が、アスナに………。

 すると、爆風が周囲を包み、全員の視界が塞がれた。

 視界が晴れると、寸止めの状態になっていた。

 

ユウキ「うーん、すっごく良いね!ミトやカルムの言う通りだったよ!」

アスナ「え?あの、決着は?」

ユウキ「こんだけ戦えば、ボクは満足だよ!お姉さんは最後までやりたい?」

 

 その言葉に、アスナも首を横に振る。

 すると、ユウキはアスナの手を掴んで。

 

ユウキ「はい!」

アスナ「え!?ちょっと!」

 

 アスナがユウキに連れていかれる。

 それを見送っていく。

 さて。

 

ミト「行こっか。」

カルム「そうだな。」

 

 私たちは、アスナが不安になったので、追いかけていく。




今回はここまでです。
次回は、スリーピングナイツが出ます。
そして、何故ユウキがカルムとミトの名前を出したのかも分かります。
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