ソードアート・オンライン 紫紺の剣士   作:仮面大佐

81 / 160
今回で、マザーズ・ロザリオは完結します。


第8話 キミト明日へ

ミトside

 

 アスナがお母さんと和解して、ユウキが私の家に住む事になった。

 それをキリトとカルムに言ったら。

 

キリト「マジかよ………。」

カルム「良かったな。………百合の関係?」

ミト「いや、百合じゃないから!」

 

 そんな風に少しカルムに誤解されたけど、気にしない。

 3日後、アスナの家の前で、バーベキューパーティーを開催した。

 集まったのは、キリト、カルム、リズベット、ラット、シリカ、ヒロミ、リーファ、ハヤト、シノン、チェイス、パラド、フィリア、レイン、ノーチラス、ユナ、レイモンド、フィリップ、アルゴ、ジェイクを始めとするいつもの仲間達。

 ユウキ達、スリーピング・ナイツのメンバー、サクヤ、レコン、アリシャ、ユージーンなどを始めとする一部領主とその側近達だ。

 そんなに沢山いるもんだから、わざわざ食材狩りのパーティーが組まれたくらいだ。

 

アスナ「え〜。それでは、皆の顔合わせを祝して、乾杯!」

『乾杯!!』

 

 そうして、パーティーが開かれる。

 その際、ユージーン将軍や、サクヤを始めとする領主組が、ユウキ達を取り込もうと躍起になっていた。

 一方、リーファとハヤトとテッチがにこやかに話していると、レコンが嫉妬の炎を燃やしていた。

 

ハヤト「…………なあ、レコンの奴、ハンカチを口に咥えながらこっちを凝視してるぞ。」

テッチ「何かやったかな?」

リーファ「気にしなくて大丈夫ですよ。」

 

 キリトとクラインとカルムが、ノリ、ジュン、シウネーと話していた。

 シノンとチェイス、ノーチラスとユナは2人で一緒に居た。

 ちなみに、シノン曰く、祖父母にチェイスを紹介したら、祖父は感激していて、祖母はチェイスに孫娘をお願いねと言ったらしい。

 

シノン「ねぇ、チェイス、冬休みの時に、来てくれてありがとう。」

チェイス「いずれ、挨拶しに行かないと行けなかったしな。」

ユナ「ノー君も、大学の研究室で、お父さんと頑張ってね!」

ノーチラス「ああ。」

 

 そんな風に話していた。

 パーティーはしばらく続いて、シリカとヒロミがつぶやく。

 

シリカ「それにしても、凄い面子ですよね。」

ヒロミ「何せ、領主やその側近までもが集結してるからね。」

ジュン「ならさ、この後、ボス倒しに行こうよ!」

クライン「お!いいな、それ!」

ジュン「おっしゃ!行こう、行こう!」

「「……………。」」

 

 クラインとジュンのサラマンダーコンビがそんな事を言い出した結果、勢いで二次会が28層迷宮区踏破ツアーとなった。

 そして、そのままボスの部屋に雪崩れ込んで、巨大な甲殻類型ボスモンスターを倒してしまった。

 それを見て、カルムは。

 

カルム「何かさ………。ボスが哀れに思えるのは何でだろうか?」

ミト「何でだろうね?」

 

 その後、アスナはまた単独で挑む事を約束したらしい。

 現実世界では、ユウキは双方向通信プローブを使って毎日授業にも参加した。

 川越の桐ヶ谷家や小野家にも一緒に訪ねて、御徒町のエギルの店にも行った。

 キリトにカルム、ユウキの3人は、片手剣使いという事もあって、ALOではソードスキルの工夫について、現実世界ではプローブの発展形についてなど、盛んに議論を戦わせて、時折、私とアスナがやきもちした。

 2月になって、アスナとスリーピング・ナイツは、29層のボスをワンパーティーで撃破して、アルヴヘイムにその名を轟かせた。

 ALOにて開催された、飛行レースでは、リーファがぶっちぎりで優勝して、悔しかった。

 そして、中旬には、統一デュエルトーナメントが開催された。

 

アスナ「ねぇ、ミトはキリト君とユウキのどっちが勝つと思う?」

ミト「そうね………。あの2人は両方とも強いからねぇ………。」

 

 私やカルムも参加したが、私はユウキに、カルムはキリトに敗北して、どうなるのかを見ていると、キリトとユウキは本気でぶつかっていき、最終的にユウキが優勝した。

 カルム本人曰く。

 

カルム「もうちょいで倒せたんだよ!」

ミト「はいはい。」

 

 そんな事を悔しそうに喚いていた。

 3月、私と明日奈、里香、珪子、直葉、携帯端末の中のユイちゃんとカナ、プローブ内のユウキと共に、京都の3泊4日の旅行に出かけた。

 その頃には、プローブの情報を複数のクライアントに並列して送れるようになり、スリーピング・ナイツ全員も来た。

 宿は、結城家の本家を使わせてもらい、見目麗しい京料理に舌鼓を打つ。

 しかし、スリーピング・ナイツ全員から、不満の声が上がる。

 その後、VRクッキングソフトで、ユウキ達に京料理を再現した物を食べさせてあげたりした。

 そんな感じに、楽しい時間は過ぎていく。

 しばらくして、退院数日前、私とアスナは、ユウキに呼ばれた。

 

ミト「どうしたの、ユウキ?」

アスナ「何か用事があるの?」

ユウキ「うん。ボクね、アスナに渡したい物があって。ミトには、それを見届けて欲しいからさ。」

アスナ「渡したい物?」

ユウキ「うん。ちょっと待ってね………。」

 

 ユウキはそう言って、メニューを操作して、剣を抜刀する。

 集中するユウキを、私とアスナは無言で見守る。

 その時、風が吹き、一枚の花弁が湖に落ちた時だった。

 

ユウキ「やぁぁぁぁ!!」

 

 その掛け声と共に、ソードスキルを大木に向かって放つ。

 

ユウキ「でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

 最後の一撃が、ユウキの咆哮と共に放たれた。

 その途端、属性余波の爆発が起き、突風が私とアスナを襲った。手で顔を庇い、煙が晴れるの待っていると………ユウキの前に、一枚の羊皮紙が出来上がっていた。

 その羊皮紙を、アスナに渡す。

 

ユウキ「アスナに受け取って欲しいんだ。ボクのOSS………。」

アスナ「………私に、くれるの………?」

 

 あの羊皮紙は、OSSの伝承書だ。

 ユウキの言葉に、アスナが驚く。

 

ユウキ「アスナに受け取って欲しい。」

アスナ「で、でも………。」

ミト「良いじゃない、アスナ。」

アスナ「ミト………。」

ミト「ユウキの想いも篭ってるから。」

アスナ「…………うん。分かった。」

 

 そうして、マザーズ・ロザリオは、アスナに渡された。

 そして、遂に、ユウキが退院する日。

 私は、両親とついでに冬馬も連れて来た。

 理由は、両親が、冬馬に会いたいと語ったからだ。

 その結果、冬馬は異常に緊張した表情で来ていた。

 

冬馬「ど、どうも……。小野冬馬と言います。」

お母さん「話は深澄から聞いてるわ。」

お父さん「娘をありがとうね、冬馬君!」

深澄「ちょっと、恥ずかしいからやめて!」

 

 そんな風に話していると、病院に着いて、両親が倉橋先生と話している。

 私と冬馬、木綿季は、部屋で話していた。

 

木綿季「まさか、ミトがお姉ちゃんになるなんて!」

深澄「私も、初めて聞いた時にはとても驚いたわよ!」

冬馬「何か、複雑だな。」

木綿季「まあでも、よろしくね、ミト!」

深澄「うん!それと、リアルでは、深澄だからね。」

木綿季「そうだった!」

 

 そんな風に話していると、両親達が戻って来て、手続きが終わった事を知らせる。

 

木綿季「倉橋先生、ありがとうございます!」

倉橋「木綿季君も、新しい家族と共に一緒に暮らしてね。」

お母さん「さて、冬馬君!私の事は、お義母さんって、気軽に呼んでね!」

冬馬「いや、恐れ多い………。」

お父さん「謙虚だね。まあ、良いんじゃない?」

深澄「お父さんもお母さんも、冬馬を弄らないで!」

 

 そんな風に話していると、後ろから声がした。

 

明日奈「深澄。」

深澄「明日奈………。」

 

 そこには、和人と明日奈が来ていた。

 

冬馬「どうしたんだ?」

和人「いや、倉橋先生に用があってな。」

倉橋「和人君。あのプローブは本当に凄いよ!協力してくれて、ありがとうね。」

和人「いえ、こちらこそ。」

倉橋「これで、メディキュボイドは実用化に漕ぎ着けそうだよ。」

木綿季「そうなんですね!………ボクみたいな難病に苦しんでる人に使ってあげてください。」

倉橋「うん。いやぁ、木綿季君や、外部提供してくれた人には、感謝したいよ。」

 

 倉橋先生の言葉に、冬馬と明日奈が引っかかったのか、聞いてくる。

 

冬馬「外部提供してくれた人?」

明日奈「メディキュボイドは、医療メーカーが作ったのではないんですか?」

倉橋「うん?あぁ………。」

 

 倉橋先生が、記憶を探るような表情をして、答える。

 

倉橋「実はね、確かに作ったのは医療メーカーなんだけど、基礎の部分は、無償で提供されたんだよ。確か、神代凛子っていう人だったかな?」

 

 神代凛子!?

 その名前に、私、冬馬、和人が驚く。

 木綿季、明日奈、お父さんとお母さんは首を傾げていたが、私たちの様子に気づき、声をかける。

 驚いた理由は、茅場晶彦からザ・シードを受け取った際に、現実で接触したからだ。

 

明日奈「どうしたの!?」

和人「俺たちは、その人を知ってる……。」

木綿季「え………?」

冬馬「会った事もあるんだ。その人は、ダイブ中のヒースクリフの世話をしていた人だ。彼と同じ研究室で、一緒にフルダイブの研究をしていた。」

深澄「つまり、メディキュボイドの、本当の設計者は………!」

明日奈「団長………茅場晶彦………!?」

 

 私と明日奈、冬馬、和人は、戦慄する。

 茅場晶彦が残したのは、まだまだあるという事になる。

 それと同時に、胸騒ぎがした。

 何か、とんでもないことが起こりそうな気配がする………。

 3ヶ月後、この時の勘が、現実になるなんて、この時の私は思わなかった。

 




今回はここまでです。
暫くは、日常回と前日譚を書く予定で、それらを書き終わったら、アリシゼーションに入ってこうと思います。

アリシゼーションの前日譚にカルムに会わせるのは、どちらがいいか

  • 神崎零士
  • 神山飛羽真
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。