シノンside
私は、アスナ、ミト、シリカ、リズベット、ユナに誘われて、ウェディングバトルを見にきた。
その際に、アスナが優勝した。
その帰り……。
リズベット「アスナはウェディングバトルでドレス着れて羨ましかったなぁ。」
ミト「流石、閃光のアスナね。」
アスナ「はは………。たまたま調子が良かっただけよ。」
シリカ「絶対次回あっても勝てませんよー!羨ましいですぅ!」
ユナ「ドレス着てみたかったなぁ。」
そんな風に話しているのを聞いて、私は口を開く。
シノン「私はまぁ、どうでも良かったけど……。別にウェディングとか花嫁とかそれほど興味ないし。」
シリカ「ええっ!?女の子なら、普通は憧れるものじゃないんですかぁ!?」
リズベット「そうよ。そんなクールぶらなくたって良いのに。」
私がそう言うと、アスナたちが驚く。
アスナ「シノのんもガールズトークでもして楽しもうよ。」
シノン「ガールズトーク………。正直私にはよく分からないのよ。」
そう、本当によく分からないのだ。
確かに、チェイスに惚れて、BoBの決勝であんな事をした。
でも、GGOではそんなALOの様な明るいイベントもない。
だから、そんな風に盛り上がれる事がいまいちよく分からない。
シノン「…………ウェディングイベントなんて言われても、現実感がないというか……。」
ユナ「シノン。仮想世界で現実感が無いって言われてもよく分からないよ。」
シノン「あっ………。確かにそうだけど……。」
ミト「でも、言いたい事は分かるわ。」
アスナ「この世界は、私たちにとって、もう一つの現実………。そういう事よね。」
シノン「そうかもしれないわね………。」
私がアスナの言葉に頷いていると、シリカが声を上げる。
シリカ「そんなの勿体ないです!チェイスさんの為にも、シノンさんをもっと女の子らしくして、女子力を高めましょう!」
シノン「えっ………?」
シリカの言葉に戸惑っていると。
リズベット「良いわねぇ、チェイスにも、少しはシノンの事を女の子として見させてあげたいしね!」
ミト「確かに!」
アスナ「シノンさんの女子力を高めよう!」
ユナ「そうだね!」
シノン「えっ!?ちょっとっ、皆っ!」
突然の出来事に私は戸惑う。
確かに、チェイスにも少しは私を見て欲しいのはある。
でも、そんな事して、チェイスが喜ぶか分からないじゃない………。
すると、背後から声がかかる。
アルゴ「それなら、良い情報あるヨ。」
アスナ「アルゴさん!?」
アルゴ「女子力を超高めるウェディング隠しクエストの情報、知ってるヨ。」
ミト「何盗み聞きしてるのよっ!」
アルゴ「まぁまぁ、女子力アップには興味はあるんじゃないのかイ?お買い得情報だヨ?ニシシ………!」
絶対、面白がってるわね!
そんな風に思ってると、皆がこちらを見る。
リズベット「シノンの女子力アップしてあげるのも、友達ってモンよね。」
シノン「ちょ………ちょっと楽しんでない?」
皆が言うから仕方なく、アルゴの情報を買って、その隠しクエを見つける。
しばらくして、いつの間にか呼んだのか、チェイス、キリト、カルム、ノーチラス、クラインが来ていた。
ヒロミとラットは用事があるそうだ。
クライン「女子力アップの隠しクエとはねぇ?シノンがそういうのに興味あったとはねぇ。」
シノン「ないわよ!!!皆がやれやれ言うから仕方なくよ!」
ノーチラス「しかしこれ、隠しクエストなんだろう?開始してないし、クエスト攻略は……。」
カルム「その手のクエストって、着なきゃ始まらないタイプだろ?」
「「「「「ですよね〜。」」」」」
アスナにミト、シリカ、リズベット、ユナが目を光らせて、私を見る。
シノン「え!?私は、こんなの着るの嫌だからねっ!」
アスナ「これはみ〜んなでシノのんの為に考えた事なのよ!」
リズベット「友達の好意を無駄にするなんて……しないわよね?シノン。」
結局、押し切られてしまい、私はドレスを着る。
結構、恥ずかしいわね………。
クライン「ふぇー。馬子にも衣装ってのは、本当だなぁ。」
シノン「どういう意味?」
クライン「あっ!その視線もイイ!」
変な事を言ったクラインを睨む。
女性陣は騒いでいる。
肝心のチェイスは、カルムに押されていた。
カルム「ほら、シノンが見て欲しいみたいだぞ。」
チェイス「分かった………。本当に綺麗だ。シノン、とっても似合ってるぞ。」
シノン「………っ。そ、そう………?」
何か、アスナやミトが、最近あった猫耳騒動の際に、あんな事を口走ったのかがよく分かるわ。
チェイスが喜んでくれるなら、私、このままでも、良いのかも………。
クライン「畜生!何で俺には彼女が出来ないんだよ!?」
キリト「美女に対して、下心がありすぎるからじゃないのか?」
ノーチラス「その野武士面が受け入れられないとかじゃないか?」
カルム「性格がだらしないからとか?」
クライン「言いたい放題かよ!」
シノン「あのさ、これ着たからクエスト開始みたいだけど……攻略法は?」
すると、シリカが何かに気付いたのか、私の横に指差す。
そこには、JRUと書いてあるバーが2本あった。
何の事かと全員が首を傾げてると、今度はミトが何かに気付いたのか、声を出す。
ミト「まさかとは思うけど、JOSHI RYOKU UPの頭文字………じゃないよね?ウェディングドレス隠しクエストだけに………。」
JRU=JOSHI RYOKU UP………女子力アップって事!?
少し雑すぎじゃないかしら?
リズベット「じゃ、シノンが女子力をアップすればクリアね!簡単じゃん!」
シノン「簡単って………「女子力」アップってどうすれば良いのよ?」
アスナ「確かに………。」
シノン(全く考えてないわね………。)
ユナ「もしかして、相手が必要かもしれないわね。」
ミト「ラブラブ感を高めると、JRUバーが削れるんじゃない?」
確かに、そうかもしれないわね。
そんな風に考えていると。
クライン「ふ、ここは俺が一肌脱いでやるしかあるめぇ。」
キリト「クライン?」
カルム「お前、何しようとしてるんだ?」
ノーチラス「まさか………。」
チェイス「………。」
クライン「シノン、俺に毎朝味噌汁を作ってくれ。」
クラインの言葉には、何にも響かなかった。
それどころか、ドレスが締め付けてくる。
ミト「ドレスが締め付けてる!?」
ノーチラス「まさか、相手が悪かったからじゃないのか?」
キリト「みたいだな………。」
カルム「しかも、ゲージ1本増えてるし……。」
シノン「ク〜ラ〜イ〜ン〜………。」
チェイス「お前………。」
チェイスが呆れながらクラインを見て、私は、ピンヒールで思いっきりクラインを蹴る。
カルム「クライン、大丈夫か?」
クライン「ふっ……。ピンヒールの回し蹴りなんて、ある意味ご褒美さ。げふ……。」
キリト「HP赤くなってるぞ………。」
ノーチラス「クライン。そういう所があるから、お前はモテないんだよ。」
ノーチラスの言葉が止めとなったのか、クラインが白くなる。
自業自得ね。
カルム「チェイス。シノンのクエストの攻略を頼む。」
チェイス「分かった。だが、どうすれば攻略出来るのか?」
アスナ「そうね………。ウェディングドレスだから、それっぽい雰囲気の所でそれっぽい事をすれば、行けるんじゃない?」
ミト「そうね。それが一番ね。」
リズベット「それっぽい所って……。」
ユナ「何か心当たりある?」
シリカ「私、良いスポット知ってますよ!」
シリカがそう言うと、案内してくれた。
そこは、フラワーガーデンだった。
アスナ「わぁ………!」
ミト「フラワーガーデンね。」
ユナ「素敵だよ!」
シリカ「ここ、恋人達がデートに使う穴場スポットなんですよ〜。」
リズベット「なるほどねぇ。シリカ、アンタ、ヒロミと一緒にここに来てるの?」
シリカ「そんな所です!」
なるほどねぇ………。
という事で、チェイスと一緒に歩く。
チェイス「一緒に歩いてるだけで、ゲージが減ってるな、シノン。」
シノン「本当に素敵な所だもんね。GGOにはない風景ね。」
チェイス「彼処は殺伐としてるしな。」
歩いているだけでも、ゲージは減っていくが、暫くすると、減らなくなった。
すると、シリカがもう一つ良い所があると言って、連れて行ってくれた。
そこは、アーチ状の花が置いてある所だ。
カルム「絶景だな。」
ミト「………こんな所で、結婚式、あげたいなぁ。」
アスナ「私も………。」
キリト「ハハハ………。」
ノーチラス「まあ、ここでそれっぽい事をすれば、クリア出来そうだな。」
ユナ「それっぽい事って?」
クライン「やっぱそこは、ヴァージンロードの先で、熱い抱擁のぶちゅ………。」
クラインがそこから先を言おうとすると、女性陣全員に殴られる。
男性陣は、クラインを呆れながら見ていた。
カルム「そういう所だよ。」
キリト「全く………。」
アスナ「まあ、見つめ合うだけでも良いんじゃないかな?」
ミト「そうね。」
私とチェイスは、花のアーチの下に行き、お互いを見つめ合う。
その時に、私は思っていた。
新川君とGGOを買いに行った時に、チェイス/英介と出会って、命を救ってもらって、チェイスのお陰で、友達ができた。
今、チェイスの目には、ウェディングドレスを着た私しか映ってないんだよね……。
今だけは、私とチェイスだけの世界………。
アスナ「何か、良い雰囲気ね。」
ミト「そうね。」
リズベット「やっぱり、シチュエーションによっての攻略方式は合ってたんだ。」
シリカ「本当に、2人とも、素敵です!」
クライン「何か、減るの止まっちまったぞ?」
カルム「あと少しって感じだな。」
キリト「何させれば良いんだ?」
ユナ「やっぱり、ここは女子全員が憧れるアレしか無いでしょ!」
ノーチラス「アレって?」
シリカ「女子全員が憧れる、お姫様抱っこですよ!」
それを聞いて、少し恥ずかしくなる。
シノン「ええっ!?良いわよっ!?そんなっ、お姫様抱っこなんてっ……私の柄じゃないし……!?」
チェイス「ほら。」
そんな事を言ってると、チェイスが有無を言わさずに、私を抱き上げる。
何か、こういうのも、悪くないわね。
クエストは無事に終わった。
カルム達は、血の涙を流すクラインを連れて、どこかに行った。
すると、チェイスが私を降ろすと。
チェイス「シノン。」
シノン「な、何………?」
チェイス「シノンに、渡したい物があるんだ。」
そう言って、渡してきたのは、指輪が入ってるケースだった。
受け取って開けると、そこには、指輪が入っていた。
シノン「これって………。」
チェイス「シノンに、渡したくてな……。カルムやハヤトに、聞いてみたんだ。」
シノン「あっ…………。」
確かに、ここ最近、少しどこかに出かける事が多かったけど、これを見つける為に……。
シノン「ありがとう………!」
チェイス「良かった………。こういうのは、良く分からなくてな………。シノンが喜んでくれてよかった。」
シノン「………ちょっと、着けてみるね。」
私は、手袋を外すと、チェイスに指輪を着けさてもらう。
チェイスも了承してくれて、指輪を着けてもらう。
私は、感極まって、チェイスに抱きついて、キスをする。
チェイスも、二度目の不意打ちには少し驚いたようだった。
チェイス「シノン………。」
シノン「ありがとう。本当に、嬉しい。」
チェイス「ああ………。そうだ。」
シノン「ん?………!?」
すると、チェイスもキスしてきた。
それも、ディープキスだ。
私は驚いて、少し抵抗するけど、すぐにされるがままになる。
しばらくして、お互いに口を離す。
シノン「チェイス………?」
チェイス「俺からの気持ちだ。」
シノン「………!うん。」
そうして、チェイスの肩に顔を預け、しばらくそうする事に。
そして、私は、とある事を想像していた。
それは、チェイスと本当に結婚する事を。
アスナ達に、このクエストを受けさせてくれた事を感謝して、私はチェイスと一緒の世界を満喫する。
今回はここまでです。
シノンとチェイスの仲が深まりましたね。
後何話かで、アリシゼーションに入ります。