【 煉獄 奇旅 】 異世界炎聖伝説   作:煉獄杏寿LAW

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第9話

煉獄の思いに答えたマズル
それを優しく見守るゼノ

三人は共に旅をする仲間として
絆が深まる朝であった………







新しい力と新たな旅立ち

 

「では…ありがたく頂きますっ!」

「ふむ! 頂くとしよう」

「頂きます」

 

煉獄の言葉から始まり

ゼノ、マズルが続いて食べ始める

 

三人の姿は村長サボンの家にあった

 

 

「レンゴク様ならわかるが……何故にゼノやマズルまで一緒に食べに来てるのかねぇ」

それを見ながら暖かいお茶を飲んでちょっとした嫌みを混ぜつつサボンが話す

 

「うむ…やはりうまい…うまい…うまい……うまいっ!」

「うるせぇレンゴク! すまんの…しかし美味いご飯で朝から元気になるというもんだ」

「美味しい…ありがとう」

煉獄が元気に食べ誉めるのを一括して

ゼノが話すとマズルが続けて感謝を口にする

 

「まあまあ! でもいつの間にレンゴクさんとこんなに仲良くなってるなんて。 マズルちゃんもいきなり大きくなっちゃったし…驚くことばかりです」

サボンと煉獄の朝食を作りに来たユーリだったが、状況に笑いながら話して自分も暖かいお茶を飲む

 

 

 

「ふむ! わかりました。 ではすぐに出発なさるので?」

サボンは食べ終えた煉獄や

ゼノから話しを聞いてそれに問い返す

 

「いや…もう少しこちらに居させてもらいたいのですが…」

サボンの言葉に煉獄が切り返して答える

 

「んっ? どうした? すぐに他の来訪者を探しに行くんじゃなかったのか?」

煉獄の切り出した言葉を

不思議に思ったゼノが口を挟んでくる

 

 

すると煉獄は少し考えてから改めて口を開く

「うむ……正直すぐにでも向かうつもりだった。 一人なら! だがゼノやマズルも一緒に行くとなると尚更に二人を守り通せる力が欲しい。 ゼノから聞いた話しで強くなっているとしても実感が無い。 それだけに少しでも修行する時間があれば… マズルの力も知っておきたいからな」

 

煉獄の言葉にマズルは笑って頷く

 

ゼノは笑みを浮かべると

「嬉しいこと言ってくれるなあ! まあ魔法使いのジジイが守られるってのもおかしなもんじゃがな」

冗談混じりに茶化して話すも

嬉しそうな気持ちが溢れているのがわかる

 

煉獄は二人の態度に笑顔を見せると

「そう言った理由ですみませんがもう少し迷惑をかけると思います!」

聞いていたサボンやユーリへと

話しながら丁寧に頭をさげる

 

そのやり取りを見ていたサボンとユーリ

互いに顔を見合わせて笑顔になると

「レンゴク様の好きなように…村人の誰もがあなた様の滞在を歓迎するだけですじゃ」

「もちろんです! そうと決まったら毎日のご飯は喜んでもらえるよう頑張らなきゃ!」

 

この心まで暖まる新しい大切な居場所を

改めて守りたい、だからこそ必要な

自分を鍛え直すための時間だと

煉獄は微笑みながら思うのだった

 

 

 

 

 

 

そして月日が立ち…

煉獄がオールストへ現れてから

既に半年が立とうとしていた

 

 

 

ゼノがサポートをしながら

煉獄、そしてマズルも修行をする日々

 

それはゼノにさえ修行にもなり

使える魔法は精度を増して

新たな魔法も会得するほどであった

 

煉獄とマズル

二人はそれほど過酷な修行をこなすまでに

明らかなる成長を遂げていた

 

 

ズズーン………

ゼノが魔法で作り上げた岩の巨人が

マズルに足を壊されバランスを崩し

煉獄に胴体から真っ二つに焼き斬られ

凄まじい音と共に大地へ倒れバラバラになる

 

「ふー! もう魔力切れじゃ。 休憩させろ」

「ふぅぅぅ……もう疲れたのかゼノ?」

「マズル…まだ大丈夫」

 

地面に座り込んで話すゼノへ

歩いて近寄ってくる煉獄とマズルが話しかける

 

「まったくおまえらの加減知らずに付き合ってたらこっちの身が持たん! しかし煉獄はもちろんだが…マズル! 強くなったのう」

ゼノはあきれたように話すも

嬉しそうに話し返す

 

「強くなった…マズルわからない…けど…キョウジュロやゼノと一緒に戦えるなら…役に立つなら嬉しい」

ゼノの言葉に喜びながらも

もっと強くなりたいとばかりに話すマズル

 

そんなマズルの頭をポンポンとしながら

「マズルは良く頑張っている。 強くなっているのも本当だ。 だからしっかりゼノを守ってやらないとな」

煉獄が笑いながら話すと

ゼノはまたあきれたような仕草をして

マズルはそれを嬉しそうに笑っている

 

 

( 確かに自分でも驚くほど強くなっている! )

( マズルの不思議な力が俺に更なる力を与えてくれた )

( 会得出来ていなかった呼吸に加えて他にも )

( まだまだ強くなれるかもしれないが頃合いだな )

 

 

何かを考えていた煉獄を見てゼノが話しかける

「行く気になったか?」

ゼノは笑みを浮かべながら煉獄へと問う

 

「そうだな。 もう充分とは言えないがきっと今ならあのドラゴンを一人でも倒せる! それ以上の強い相手が現れても今の俺たち三人なら何とか出来るはずだ」

ゼノの言葉に煉獄も少しの笑みを浮かべ答える

その言葉には二人の仲間を信頼していると

言わんばかりに力強いものだった

 

マズルもその言葉に満面な笑顔で頷き

ゼノはやれやれとしながらも

その顔は嬉しそうな笑顔だった

 

 

 

準備は整った

 

不安要素であったものは無くなり

三人の絆も更に深まったと言い切れる

 

無駄なものは何もない

全てが新たに踏み出す一歩へと繋がっている

 

 

煉獄は沸き上がるような力を感じながら

自然と笑顔になる顔をそのままに

尻餅をついているゼノの側へと歩み寄る

 

マズルも同じようにゼノへと近づくと

ゼノはゆっくりと呪文の詠唱を始め

程無く三人の身体は光に包まれて飛び去った

 

 

 

 

「明日には発とうと思いますっ!」

がラム村へ戻ってからサボンの家で夕飯を食べていた

煉獄が勢いよく切り出す

 

「うるせえなぁまったく!…という訳みたいでな」

皆が突然に発した煉獄の大きな声に驚く中で

ゼノが文句を言いつつ、サボンやユーリへと話す

 

 

「そっか…レンゴクさんが居ないと静かになっちゃうなぁ」

「いよいよですか…村の者も寂しがるでしょうて」

ユーリに続けてサボンも寂しそうな笑顔で話す

 

「サボンさんやユーリ、そして村の皆さんにもたくさんの恩があります! また俺も会いたいから必ず戻って来ます」

煉獄は笑顔で二人の言葉に答える

 

ゼノはそれを笑みを浮かべて見ていると

「わたしも…頑張る!」

笑顔のマズルが話しながら頷くのであった

 

 

 

翌朝、ガラムの村の真ん中に村人全員が集い

笑顔の者や半べそをかく者など色々な人たちが

煉獄を見送りたいと出発を待っていた

 

サボンの家から煉獄を先頭に

出てきた三人へ言葉がかけられる

 

「楽しかったぞレンゴク! また来いよ」

「レンゴク気を付けろよ!」

「レンゴク兄ちゃんまた来てね」

「身体を大事にするんだよ!」

 

色々な言葉がかけられる中で

半年前のような言葉どころか

もはや村の仲間と言わんばかりに

たくさんの暖かい見送りであった

 

 

「皆さんありがとうございます! 俺はまた戻って来るので皆さんもお元気で」

煉獄は村人たちへしっかりとしたお辞儀をすると

飛び付いてくる子供たちに笑顔で頭を撫でたりとする

 

「ばいばいレンゴク!」

「レンゴク兄ちゃん元気でね」

「必ずまた来てよ!」

 

寂しがりながらも見送ってくれる

子供たちへ向けて煉獄は笑顔で

「あぁもちろんだ。 バイバイっ!」

とびきりの大きな声で答える

 

大人たちがその声に驚きながらも笑うと

子供たちも笑顔で手を振る

 

 

 

「さて行くぞレンゴク」

やれやれとするゼノが呪文の詠唱を始めると

マズルがゼノの手を繋ぎ

もう片方の手を煉獄へと差し出す

 

「うむっ! 行こう」

煉獄は呟くとマズルの手を握る

 

 

三人の身体は光に包まれて

凄い勢いで飛び去って行った

 

 

 

 

 






明けましておめでとうございます!

年末のバタバタや年明けの忙しさに
今回も遅くなりすいませんでしたm(_ _)m


さて…半年に渡る修行を終えて
いよいよ煉獄たちは旅立ちました

広大な世界オールスト
その中のサピード国にある村ガラム
ここから旅だった煉獄たちは
まずどこへ向かいどうなっていくのか……

今後も楽しみにして頂けたら幸いです!

そして今年もよろしくお願いしますm(_ _)m
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