人生二回目、楽しみ尽くしてやる!   作:かきねん

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今回は珍しく挿絵を入れてみました。
めんどくさかったので色塗りは中途半端です。


後方のアックア

「…上条当麻、貴様の右手を奪いに来たのである。」

 

暗闇から筋肉の鎧を着た壮年の男が現れる。

 

「…後方のアックア…さっき会ったばっかりじゃ…。」

 

「天草式のみんなは!?どうなったんですか!? 」

 

「安心しろ、殺してはいないのである。」

 

「そんな…。」

 

「既に通知しておいたはずであるが?上条当麻、貴様が右手をここで切り落としてこちらへ譲ってくれれば全て丸く収まるのである。それでも拒むのであるか? 」

 

明らかにYESと言わせる気がない問いをかけるアックア。

 

「…上条さんは私が守ってみせ…キャアアッ!! 」

 

「っ!! 」

 

上条の前に立ちはだかった五和がアックアの鋼鉄でできたメイスによって吹き飛ばされる。

 

「もう一度だけ問うのである。」

 

「世界の危険分子であるその右手をこちらに譲ってくれないであるか? 」

 

「…それはできないな。」

 

アックアはため息をつく。

 

「私は意地を張ること自体は嫌いではないのであるが、それが障壁になるとなれば容赦しないのである。」

 

そう言うと、アックアは巨大なメイスを上条に振るった。

 

しかし、その間に割り込む影があった。

 

「…ようやく来てくれたのであるか。」

 

「べ、別にアンタのために来てやったんじゃないんだからね!! 」

 

「ふむ、それがジャパニーズツンデレであるか。勉強になったのである。」

 

「さっきぶりだな、"アックア"。」

 

「こちらこそ。"天上馨"。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー男性陣サイドーーー

 

「って感じでどうであるか? 」

 

「俺に聞くんじゃねえよ!!なんで途中で俺がツンデレになってんだよ!! 」

 

「貴様ならこう言うと思ってな。」

 

それを言われるとぐぬぬとしか言えないのが悲しいところである。

 

「っていうか早く上がらせてくれよ!!いい加減のぼせそうなんだけど!! 」

 

「ふむ、それもそうであるな。」

 

既に俺とアックア以外は風呂から出ている。

 

今頃コーヒー牛乳を飲んで卓球でもしている頃だろう。羨ましい。

 

何が悲しくてこんなおっさんの妄想を聞かなければいけないのか…。

 

「む、今私に失礼なことを考えたであるな? 」

 

「お前も心を読むのか!? 」

 

ーーー第22学区 地下温泉街ーーー

 

「…上条当麻、貴様の右手を奪いに来たのである。」

 

暗闇から筋肉の鎧を着た壮年の男が現れる。

 

「…後方のアックア…さっき会ったばっかりじゃ…。」

 

「天草式のみんなは!?どうなったんですか!? 」

 

「安心しろ、殺してはいないのである。」

 

「そんな…。」

 

「既に通知しておいたはずであるが?上条当麻、貴様が右手をここで切り落としてこちらへ譲ってくれれば全て丸く収まるのである。それでも拒むのであるか? 」

 

明らかにYESと言わせる気がない問いをかけるアックア。

 

「…上条さんは私が守ってみせ…キャアアッ!! 」

 

「っ!! 」

 

上条の前に立ちはだかった五和がアックアの鋼鉄でできたメイスによって吹き飛ばされる。

 

「もう一度だけ問うのである。」

 

「世界の危険分子であるその右手をこちらに譲ってくれないであるか? 」

 

「…それはできないな。」

 

アックアはため息をつく。

 

「私は意地を張ること自体は嫌いではないのであるが、それが障壁になるとなれば容赦しないのである。」

 

そう言うと、アックアは巨大なメイスを上条に振るった。

 

しかし、その間に割り込む影があった。

 

「…ようやく来てくれたのであるか。」

 

「べ、別にアンタのために来てやったんじゃないんだからね!! 」

 

「ふむ、それがジャパニーズツンデレであるか。勉強になったのである。」

 

「さっきぶりだな、"アックア"。」

 

「こちらこそ。"天上馨"。」

 

「ふむ、やはりこれが一番しっくり来るのであるな。」

 

台本と全く同じ流れになりご満悦なアックア。

 

「なんで俺がツンデレオカマキャラで定着してるんだよ!? 」

 

「え、えーっと、天上さん?アックアさん?お二人は一体何を…。」

 

「っ…上条さん!!!アックアから早く逃げてください!!! 」

 

壁に叩きつけられたことにより肺の中の空気が無くなった五和は苦しげな声で必死に上条に警告する。

 

「え、あ。」

 

「上条当麻!!! 」

 

「は、はいぃ!! 」

 

アックアの地の底から響くような大声に硬直する上条。

 

「私の任務はあくまでも貴様の右手を持ち帰ることだ。しかし、私は天上馨と戦いたいのでな。形だけでも仕事をしているとするために天上馨に守られるような形になってはくれないであるか? 」

 

「つまりそこにつったってろってことだ上条。」

 

「お、おう…えっ? 」

 

「では行くのである!!! 」

 

「こっちこそ!!! 」

 

俺は六対十二枚の翼を展開してから折りたたむと、両手に1mほどの能力の槍を纏った。

 

それに対しアックアは巨大なメイスを構えた。

 

既に人払いのルーンは発動させているので一般人への被害に関しては特に問題は無い。

 

東條や土御門たちにも事情は説明してあるので乱入の心配も無しである。

 

両者が聖人機動で衝突した瞬間、巨大な衝撃波が発生した。

 

それこそ転んだ上条が五和の胸にダイビングしてしまうほどの衝撃波である。羨ましいぞ上条。

 

両者の武器がギリギリと火花を立てて拮抗する。

 

俺は得意のスピードで責めるためにラッシュをかける。

 

聖人の弱点である槍を一撃でも当てることができれば勝ちなので、とにかく空いているところを狙う。

 

しかし、アックアはそれらをメイスを構える角度を変えることによって全て受け止めた。

 

「なーんで全部受け止められるかなぁ…。」

 

「わざと隙を作って誘い込んでるのであるよ。」

 

「クソが…。」

 

つまりアックア自身が俺が攻撃する場所を作っているのだ。

 

後は予測したコースを防ぐことができればガード完了、ということらしい。

 

聖人の反射神経を持つのでおそらくフェイントなどは効かないだろう。

 

このままではラチがあかないと判断したので俺は後ろに下がった。

 

当然アックアは俺目掛けてメイスを突き出して来るが、俺は目の前に反射壁(というかベクトル変換壁の方がふさわしいと思うが)を展開した。

 

アックアのメイスがそれに触れた瞬間、ベクトル変換によってアックアの体ごと俺から見て右に逸れた。

 

アックアの横腹がガラ空きになったので、俺が本気で蹴り上げようとすると、アックアはそれよりも早く体を捻り、俺の足をつかんだ。

 

「なっ…!! 」

 

「それ程度では私を出し抜けないのである。」

 

アックアはそう言うとフルパワーで俺をアスファルトの地面に叩きつけた。

 

地面は俺を中心に陥没し、半径2mほどのクレーターができた。

 

それほどダメージは無いものの、そこそこ痛いのが難点だ。

 

「ったく、道路って高いんだぞ? 」

 

「ふむ、それに関しては済まなかったな。」

 

俺は両手の槍を極限まで細くした。

 

アックアがメイスを構えながらこっちに猛スピードで来たので、俺は右手の極細の槍をメイスに突き刺した。

 

すると極細の槍からは木のように枝が生え、どんどん枝分かれしてメイスを侵食した。

 

俺が右腕を引くと、メイスは呆気なく壊れてしまった。

 

「なかなか面白いワザだろ? 」

 

「確かにそうであるが、私には無意味である。」

 

そう言うと、アックアは右手に巨大な水の大剣を出現させた。

 

まるで水でできたアスカロンのようである。

 

「あまり長引かせても後でフィアンマに怒られてしまうのでな、そろそろ決めさせてもらうのである。」

 

「来るなら来いよ!! 」

 

アックアはおそらく地上10mほどまで飛び上がり、大剣を構えた。

 

アックアが猛スピードで斬りかかって来る中、俺はアックアの背後にテレポートした。

 

するとアックアは待ってましたと言わんばかりにこちらを向いた。

 

右手には大剣ではなくまるでレイピアのような細長い剣が握られていた。

 

アックアはそれで俺を突き刺そうとしたが、俺はそれを壁で防ぐと、槍をアックアの肩に突き刺した。

 

「ガッ!…うおああああああ!!! 」

 

アックアの体からは大量のテレズマが放たれ、一面が白い世界に包まれた。

 

視界が元に戻った頃には、アックアが地面に倒れていた。

 

「…結局、貴様が…一枚上手であったのであるか…。」

 

「まあテレポートまで読まれてたのはかなりまいったがな。」

 

俺はアックアの肩を持って立たせると、背中におぶった。身長差があるのでかなり無理がある形にはなるが…。

 

「どうする…つもりであるか…? 」

 

「今からローマ正教にお届けしに行くわ。」

 

「えっ。」

 

俺の背中と一対の翼でアックアを包むと、残りの五対の翼でバチカンへ向かった。

 

「…えっ。」

 

「…えっ? 」

 

未だに状況がよくつかめていない上条と五和。

 

ーーーバチカンーーー

 

ローマ教皇は学園都市に攻め入った後方の彼のことな心配で頭が一杯であった。

 

何しろ学園都市に向かうと言った時にいつも険しい顔をしている彼にしては珍しく何故か嬉しそうな顔をしていたからだ。

 

「そんなにアックアが心配か。」

 

「右方のフィアンマ!?『奥』から出てきたというのか!? 」

 

「いや何、いつもの荘厳な教皇様にしては珍しく落ち着きが無いと思ってな。だから俺様が…。」

 

わざわざ顔を見に来てやったと言おうとした瞬間、聖堂のドアがぶち破られた。

 

「チィーーっす!!三河屋でーーす!!御宅のアックアさんを届けに来ましたーー!! 」

 

「「…えっ? 」」

 

「じゃあここに置いときますんでーー!! お代はこのドアでよろしくお願いしまーーす!!じゃあさよならーーー!!! 」

 

「…。」

 

「「…えっ? 」」

 

「べ、別にアンタのために運ばれてきたわけじゃないんだからねっ!! 」

 

「気持ち悪い、ぶち殺すぞアックア。」

 

「…ああ、神よ、何故アックアを見捨てたのですか…。」

 

何故かとばっちりに遭った教皇がフィアンマの聖なる右を食らってバチカンの外壁に衝突して血まみれになった挙句それを見ていたヴェントと協力して打倒フィアンマを目指すのであった。





【挿絵表示】


アックアの筋肉って描くの難しいですね。
ちなみにアックアが大剣から取り出したレイピアのような剣は◯◯の構造から構想を得ました。
◯◯はここで言うとネタバレになりますので伏せておきます。
まあお分かりの人もいらっしゃるとは思いますが…。
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