ヒト>ウマ>ヒト   作:ゼン◯ロブロイ

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これは純粋な疑問なんですが、湿度が上がってきたとか重馬場とか天下無双の核地雷だとかオモスギィとか言われてる若干名、私の平常運転ベースに書いてるんでピンと来ないんですけど…?
冗談ですよね…?
真面目にやべぇよ扱いされてるのがなんで?ってなってます
いや、書き手として何となくリアクションから読み取れますけど、どうしてそう判断されるのかが分からないというべきか









つまり何が言いたいかと言うと仕事クッソ忙しくなってきたから来年年明けまでは沈没と浮上になると思うので失踪します


三者三様:善意は結果を担保しない

 鉄再人

 

 

 

 ぬーん。何時もなら何処から入って来るかわからない馬鹿者がちゃんと玄関からチャイムを鳴らしてきた、だと…? 一体何を狙っているんだ…。いや、悪い事じゃないし常識的な行動だからむしろ良い事なんだが…。不安になるなぁ。

 

 そしてショウセイと初対面の筈の馬鹿者が…見つめ合ったと思ったらハイタッチ。そして流れる様にハグ。

 ショウセイ、君は先日そこの馬鹿者の匂いで不機嫌になっていたのではないかね? 何? 誰かわからないメスの匂いだったから不機嫌だった? 取り敢えずメス呼ばわりはやめなさい。

 それで、今日はまた何の用事で来たんだね? 珍しく真っ当に入ってきたようだが。

 

 

 正式に弟子入り願い、と。フム…。正直に言えば、この馬鹿者を正式に弟子とする事に問題は無い。何だかんだ言って情が湧いているのもあるし、アレの才能を無為に腐らせるくらいなら、私が指導して躾をした方が良いとも言えるだろうしなぁ。

 

 良かろう、お前の弟子入りを認める。差し当たって通いで来るのか? は? ここに住み込みで? まて、お前は何を勝手なことを…あぁ、ショウセイ、そんな目で私を見るんじゃない…わかった、認めるから。

 ハァ…まぁ、部屋は空いているから良しとするか。荷物はどうするんだね? 引っ越し業者に頼んである…あぁ、最悪無理にでも入り込むつもりだった、と…くそう、何時も通りなところが見えて少し安心した自分が悲しい。

 

 

 ま、これから改めて宜しくだな、馬鹿弟子。

 

 

 ショウセイも馬鹿弟子も妙に息が合っているというか、仲が良くないかね? 意気投合した、と? 会話してないよな? あぁ、いや、仲良くする分には良いんだがね。ま、良いだろう。時に馬鹿弟子よ、君は学業の成績は非常に優秀だったよな? 家賃代わりにショウセイの学力向上を担ってもらう。

 先日、ショウセイの戸籍が出来上がったんだが、一応の年齢が判明してな。一応、となる理由は記憶が戻った場合に前後する可能性があるからだな。ともあれ、現時点ではショウセイは14歳で登録されている。そして、この日本には義務教育というモノが存在するわけだ。所謂、被保護者の教育を受ける権利を阻害せずに、教育を受ける権利を保障する保護責任者の義務というヤツだ。

 何故か教育を受ける義務とか勘違いしている子供が居て笑えないのだがねぇ…。何故そんな勘違いに至ったのかが解らん。ま、それは兎も角だ。編入試験を受けても問題ない学力水準まで引き上げる教師役をやれ。やって欲しい、ではない。やれ。うんうん、快く受けてくれて私は嬉しいぞ。

 そうそう、ショウセイの学力次第ではあるんだが、編入が可能な学校のパンフレットも用意してある。二人で目を通すと良い。今日の所は私が昼食を用意するから、ゆっくりしていたまえ。どうせ明日以降はゆっくりは出来ないだろうし、なぁ。後はショウセイの本格化が何時始まるか、だが…こればかりは推測も難しいものだからなぁ。個人差が大きすぎて。

 あぁ、ショウセイは馬鹿弟子と一緒にマラソンくらいはするように。一人で走りに行くのは不許可だ。必ず馬鹿弟子と一緒に行くように。なお、馬鹿弟子に拒否権は無い。時間やコースは二人で決めて構わんが、余り遠くには行かないようにな。

 

 

 

 

 

 

 安心沢刺々美

 

 

 

 師匠厳しい☆ ていうか扱い雑…雑じゃない?

 まぁ、いいんだけどねぇ。今はコーハイちゃんが優先だしぃ? でもコーハイちゃん、ネコ呼びはYA☆ME☆TE☆

 

 

 

 アタシは幼い頃は病弱だった。それを不憫に思った善良な学者の善意で、投薬を受けて健康になった。これだけなら良い話だと言われるんでしょうね、これだけが全てなら。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。善良な学者が投薬した薬品が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。善良な学者の善意が誰の為の、何の為の、何処を向いた善意なのか…。ま、今となっては問う事も出来ませんけど?

 だって、私に投薬した後()()されたから。学者さんはヒトを無暗に傷つけず、貶さず、裏切らない善人だったのかもしれないけど、少なくとも組織に所属する大人としては失格だった、という事なんでしょうねぇ。例えそれが非合法な組織であったとしても。

 ま、健康体になったのは良かったんだけど、そこで終わらなかったのよねぇ。使われた薬は本来ウマ娘に使うためのモノだった。ウマ娘の本能や根源的な部分から引きずり出して前借するようなモノ、なんて…オカルトよねぇ。そんなものを薬学分野からのアプローチで試薬の精製まで漕ぎ着けた辺り、あの学者さんは優秀な人ではあったんでしょうね。問題はレシピも組成もデータも…何もかもが一切残されていなかった。頭の中にだけ残されていたそれは、処分された事で消え去った。

 アタシを医学的には健康体にしたあの薬の成分すら不明とか、怖すぎるわよねぇ。健康なだけじゃないんだけどさ。おかげで思い出した事もあるし、良し悪しってヤツかしらね? 身体能力もウマ娘程じゃないけど、一般的な平均はぶっちぎれるくらいに上がったし?

 今度は貴方を泣かせずに済むように、傍に居るよ。

 コーハイちゃん…ショウセイちゃんも善意に…いや、それを別にしても、同じようなモノだろうし…きっと仲良く出来るわね。存在というか、匂いというか…近しい側みたいだし。ま、差し当たってはランニングコースの選定と現在の学力と一般常識のチェック、編入先の候補と必要になる学力と専門分野の確認かしらねぇ。案外忙しくなりそう…これ、アタシちゃんと師匠に指導してもらえるのかしら…?

 今度は貴方の隣に立てる姿だよ、抱きしめられるよ

 あーあ、暫くはショウセイちゃんの先生を頑張らなきゃねぇ。ま、師匠に色々教えてもらうのはそれからでもいっかな。一先ずテキスト用意しなきゃかなぁ? あ、ランニングシューズも大事よねぇ。ウマ娘がランニングするだけでもシューズの負荷は結構なモノだし、蹄鉄シューズにするかの判断も必要よねぇ。

 だから貴方に寄り添う事を許してください

 

 

 

 

 

 ショウセイ

 

 

 

 サイトは優しいのか甘いのか厳しいのかわからない。わたしにどうしたいか聞いてくれた。わたしが何になりたいか聞いてくれた。わたしが何にでもなれるようにネコ…刺々美を先生にしてくれた。

 なんでネコか? ネコはネコ。そんな事聞くなんて変なの。話もどす。サイトは料理をやらせてくれた。ママ(マルゼンスキー)は料理教えてくれたし優しいし良い匂いするから好き。

 ? ママ(マルゼンスキー)ママ(マルゼンスキー)。違うの? ママ(マルゼンスキー)はそう呼んでもいいって言った。人前では言わない方がいい…? ゼンショシマス。そんな事より料理は楽しい。美味しい。笑顔になる。わたしの大切なモノ、だと思う。

 

 

 わたしは記憶喪失という事になってる。嘘じゃないけど正しくは無い。()()()()()()()()()()。私の覚えてる記録・知識は酷く偏っていた。一番古い記録では名前に相当するモノの無い私を呼ぶ声。おい、とか、いくぞ、とか、来なさい、とか。私を私として定義する言葉は少なくとも聞いた事は無い。私を育てた…ううん、調教した人達は間違いなく善良ではあったのだろう。私に関しての情報は与えられたモノが全てだったから、事実かどうかは不明だけれど。産み落とされた私は孤児院に捨てられたらしい。そこは医療知識をもった職員が詰めていたのもあって、私は無事に成長出来たらしい。

 らしいばかりだけど、実感の伴わない情報だから仕方ないよね。職員達は一つの想いを共有していた。ケガをせずにレースの世界で大成出来るようにする方法は無いかと模索し続けていた。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そして、その答えを見つけるために手当たり次第に試していたようだ。

 例えばトレーニング、他の子達もそうだけど、無理はさせないけどギリギリのラインで鍛える子、怪我を予防するための筋肉と骨格を得る為に鍛える子、最低限の肉体で自壊しない程度にリミッターを外せるようにする子、本当に色々な…思い付きだけでやっているような子も居た。その中で私は名前も無く、感情の起伏をなるべく平坦にさせる事で安定したパフォーマンスを実現し、結果として怪我を遠ざける方向に調教していたらしい。今にして思えば、それはウマ娘として走る事だと言えるのだろうか。

 職員達は真剣に、善意のみで私を含めた子供たちが怪我をしないように細心の注意をはらっていたと思う。例えば薬物を使えば望んだ方向に伸ばすのも容易かっただろうに、薬物を使う事は無かった。そんなモノを使って私達の体に悪影響が出る事を嫌ったのだろう。私の記録にも薬物が投与された形跡はない。あぁ、記憶ではなく記録とするのはちゃんと理由がある。記憶というモノには感情が不可欠だとわたしは思っている。だから、欠けたそれは記録だと判断している。

 私が施設に入って10年以上が経過した…私の記録からの計測では、だが。肉体的には10代半ばに差し掛かった時期。彼らの支援者を名乗る人物達が施設にやってきた。視察、と言う事だったが事実は違うとおもう。何より、視察というにはあいつ等は目に欲望があり過ぎた。結果としてはあいつ等のせいで、とも…或いはおかげで、とも言えるのかな? 私は外に出された。あいつ等の一人が私に目を付けたからだ。この貧相な身体をべたべたと触り、そのまま連れて行こうとしたのを職員達が静止しなければ私はわたしにならなかっただろう。或いは…

 ここからは推測でしかないが…あの日、私を外に出した職員は入所して日の浅い人物だった。他の職員と同じ善意に狂った眼をしていたが、同時に正義の信奉者の濁った気配もしていた。今ならそう判断できるが、当時は気にもしていなかった。というかそもそも他者に興味が無かったのだから仕方ないと思う。さておき、その新人は支援者諸共潰すつもりだったのだろう、己の良心と善意に従って。サイトに保護されてから知った情報で、施設が焼失した上に生き残りは居なかった、という事は…切られたのだろう。善意だけで金は動かない。そこに利益を見出す存在が金を動かすのだ。だから、損切されたのだろう。施設から上がった情報と、不用意な行動をした馬鹿者と、孤児たちを纏めて。

 今のわたしが生存している事に反応するモノは居ないだろう。わざわざ後ろ暗い関係がありますよ、と宣伝する程度のやつらは火事に巻き込まれているからだ。それに記憶喪失という事になっているのもプラス材料だろう。刺激して思い出されても面倒だろうから。

 私が死ぬでも消えるでもなくわたしになったのは幸運だったのか、まだわからない

 そうそう、私は精神的なショックで白毛になったと思われているようだが、()()()()()()()()()()()()鹿()()()()()()()()()()だけだ。偶々、当時の施設にいたウマ娘が黒鹿毛だけだったから、自然由来の毛染めで染められていたのだ。それが山中を彷徨い歩いた際に流れ落ちて元の毛色になっただけなのだが…。綺麗さっぱり白毛に戻ったのは不思議だが、考えても気にしても無意味なので無視して問題ない。何より、今のわたしは「保護された白毛のウマ娘」で「正規の戸籍を獲得したショウセイという名前のウマ娘」なのだから。

 私をショウセイとしてのわたしにした半身、アイアンサイト

 サイトとの出会いで感じた衝撃は余人には決して理解出来ないと思っていたが、私は世間知らずなのだから勘違いしていたようだ。現にネコ…刺々美は間違いなく理解していた。アレは私の同類だ。同一ではない近縁の同類。私もさっき引き合わされて理解したもの。眼の中に同じモノが棲むイキモノ同志だと、似たような経緯を辿ったイキモノだと。決して同じではないけれど、多分世界で私だけがネコを、ネコだけがわたしを理解出来る。そういう存在。

 わたしは貴方の開いた門から零れ落ちた星、わたしが居なくてもいい貴方とは別の、貴方がいるからわたしが居る

 わたしの全てはサイトから受け取った。これからのわたしは何を受け入れて何を拒絶して、何になるのだろう。願わくばサイトの隣に居たいものだ。勿論、()()()と一緒に。

 

 




私を起こさないでくれ、死ぬほど疲れてる

ガチャさぁ…目玉大杉なんだよねぇ。 資料になるから引くけど。

  • CB狙いやで
  • ツインターボ師匠カモン
  • ラモーヌさんふつくしひ
  • ドーベル可愛いね♡
  • オラっ、皇帝出せ!出ろ!
  • タキオンの貴重な食事シーン
  • ジャンポケ…おまえ、本当に来たのか
  • カツラギエース、お前を待ってたんだよ!

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