ヒト>ウマ>ヒト   作:ゼン◯ロブロイ

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昼休みに感想をぼけーっと眺めてたら思いついた

あと、そろそろ短編カテゴリから変えたほうがええんやろか?



あ、先に言っておく。
これは夢オチです。イイネ?

あと超短いけど許してクレメンス


夢…? 夢の…ハズ、だが…

 あぁ、流石に師走ともなると冷えるなぁ。送られてきた台本を一通りチェックしながら炬燵で暖を取るとしますか。戦隊モノのパロディでコント、ねぇ…さぁて、どんなものやら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 う…ん? いかんな、寝落ちていたのか。しかし、なんだ。妙に暖かいというか、柔らかいというか、いい匂いがするというか…ショウセイが遊びに来たのだろうか?

 つらつらとそんな事を考えながらゆっくりと目を開くと、見覚えのない耳飾りがまず目に入った。クローバーをモチーフにしたもの、と見当をつけつつも、はて? と内心で首をひねる。ショウセイは耳飾りをつけていただろうか? トレセンに入ってからつけ始めたかもしれんが、毎日顔を出している彼女の耳に何か付いていれば見落とす事もないと思うが。そんな間の抜けた事を考えながら、私はゆっくりと視線を下げていく。

 視線を下げながら、ショウセイではないと今更ではあるが気づく。彼女は白毛だが、私の胸の上に乗っているのは鹿毛だ。今は閉じられている瞼にかかっている前髪の先は流星のように成っている。すぅすぅ、と穏やかな寝息で、安眠しているだけなのが確認できるが…。

 

 

 彼女は誰だ!?

 

 

 何か、彼女の匂いだろうか。酷く懐かしいような、落ち着くような。相反するが、胸が高鳴る様な…それこそ、私の動悸で彼女が目を覚ましてしまうのではないかと考える程度には動揺している。落ち着いて思考出来ているように思うかね? 落ち着いていたなら彼女をおこして誰なのかと詰問していてもおかしくないだろうさ。それが出来ない程度には、彼女を眠らせておきたいとも、彼女を腕の中から出したくないとも感じている。

 わけがわからない。自分が何を感じているのか、彼女が何故ここに居るのか、彼女が誰なのか。果たして今この瞬間は現実なのか。

 

 

 何分過ぎただろうか。あるいは何時間か経過しているのだろうか。それとも、まだ一分もたっていないのだろうか。彼女の寝顔から目をそらせず、さりとて起こすことも出来ず。彼女から漂う匂いに思い出せと急かされているような気にもなりながら、それでも何が出来るでもなく目を覚ますのを待つ。

 不意に、んっ、と声が聞こえる。どうやら眠り姫が目覚めるようだ。ゆっくりと瞼が上がり、ぼんやりとした瞳が徐々に焦点を合わせていく。まるでエメラルドのような色合いと透き通る瞳が「美しいな」と素直に思う。

 

 

 「えっ?」

 

 

 何故か眠り姫が驚きとともに私の胸に手をついて跳ね起きる…が、離れるほどではない。というかむしろ私を覗き込んできている。というか近い近い近い!

 「おはようお嬢さん、不躾で申し訳ないがお名前を頂いても宜しいかな?」

 座椅子の背もたれに押し止められている気分になりながら、精一杯後ろ側に身体をそらしながらそう問うてみる。

 

 

 「あら…? えっ、と。御機嫌よう、私はファインモ…んんっ!…正妻仮面と申します。」

 

 

 仮面…? 仮面などしていないと思うのだが。というかファインモーションだと? 前世で縁あった相手ではあるが…縁が、あった…? いや、違う…そうだ、少なくとも私なりに愛情をもっていた相手じゃないか! 何故忘れて…違う、忘れていた訳じゃなくて思い出せなかった…? 抜け落ちた記憶で断線でもしていたというのか? 実際がどうかはわからんが、今は目の前のファインモーションだ。何故か素顔で正妻仮面等と宣っているが…。

 

 

 「あっ、眠る前に仮面は外してたんだった。いけないいけない、ちゃーんと着けておかないと。」

 

 

 どうやら仮面を着けていない事に気づいたのか、炬燵の上に置いてあった目元だけを隠す仮面を装着する。あぁ、いかんなぁ。贔屓目が入っているのかもしれんが、「仮面をつけると今度は愛らしい感じになるな」と思う。何故かほにゃりと頬を緩ませて照れているようだが、そんな姿すら「愛らしいな。」

 

 

 「ん゛っ! コホン。 ちょっと脱線しちゃってるけど、台本通りにしなくちゃね。」

 

 

 はて、台本? 何をするのやらと静観していると、名残惜しそうに私から一歩…離れたと思ったら半歩戻ってきた。

 

 

 「私の名前は正妻仮面! 今日はキミを迎えに来たよ!」

 

 

 迎えに? というか君は私が誰かわかっていて迎えに、等と言っているのか?

 

 

 「モチロン! さぁ、それじゃあ一緒にいこうか♪」

 

 

 笑顔で言いながら私に差し出された手。私は、この手を握っても良いのだろうか? 今生の私はろくなものではない自覚がある。今でこそ其れなりの生活をしているし、保護している子供と馬鹿弟子もいる。それらを投げ捨てて、自分に目をつぶってこの手を掴めるのか? そんな事を考えて固まっていると。

 

 

 「「「「「待てーーーい!」」」」」

 

 

 なんか聞き覚えのある声が部屋の色々な場所から響いてくる……いやまて、何故そんな場所から響いてくる?

 

 

 「アカニンジン!

 

 

 何故か押入れの扉を蹴り飛ばしながら特撮ヒーローっぽい仮装をしたウマ娘が出てくる。というかなんか見覚えがあるような…? つーか壊しながら出てくるな。あ、目が合ったらなんか身振り手振りで謝ってるっぽいな…まぁ、いいか…。扉が真ん中から真っ二つになってるが、許そう。

 

 

 「キニンジン!

 

 

 部屋の入口のドアから普通に入ってきたが…うん? 目が合ったと思ったら思いっきり目を逸らされたが…元患者君ではないか? コスチュームが案外ピッタリした感じなので体形も割と解るから、まず間違いないだろう。ってイタタタ!何故抓るんだねふぁ…正妻仮面君!?

 

 

 「アカニンジン!

 

 

 今度はタンスからか…まて、何故タンスにしまってあった私のジャケットを羽織っている? おい、匂いを嗅ぐな!愛嬌を振りまけば誤魔化せると思うなよ!? 他の子も羨ましそうに見ない!正妻仮面君!君もだ!

 

 

 「アカニンジン!

 

 

 今度は奥の寝室のドアからか…っておい!何人の枕を抱えてる!流石にそれは返しなさい!駄目だからな!あっ、こら目を逸らすな!ちゃんとこっちを見ろ!

 

 

 「キニンジン!

 

 

 窓を割りながら入って来るな!怪我をしたらどうするんだ!何、着ているスーツで防げる? 防げると言ってもガラスは細かく割れても皮膚を傷つける可能性がある。今回はもう言わないが、今後はこういう事はしないように。いいね? うん、ちゃんと頷いてくれたか。ならば良し、許そう。

 

 

 「「「「「五人揃って!ゴニンジン!」」」」」

 「アンタはさっさと逃げな!」

 

 

 いや、逃げる理由が特には無いんだが?

 

 

 「えぇ…?」

 「どうする、台本と違うぞ」

 「アドリブで全部っていうのはカワイクないよー?」

 「そんな事言っても、どうするのよ」

 「タイマンって訳にもいかないしねぇ」

 

 

 なんか仮装軍団がこちらに背を向けてコソコソと話し合っているようだが、さて…この場合私はどうすべきかな?

 

 

 「ゴニンジンの皆さん、実はこんな計画があるんですが…参加しませんか?」

 「何…? 共有、ねぇ」

 「どのみち独り占めが無理なら」

 「アリですわね!」

 「他にも参加者が居る、と?」

 「えぇ、発起人は別の方です。ですが、私を中心に据える事で色々と融通を効かせるつもりのようですよ?」

 「…条件は悪くない、か」

 「よし!乗った!」

 「では、今回の所はみんなで彼を連行する、と言う事で」

 「「「「「異議なし!」」」」」

 

 

 どうやら話し合いは終わったよう…うん? まて、何故全員で私ににじり寄って来るんだね? いやいやいや、落ち着き給え。君達は少々興奮しすぎているだけなんだ。そうだ、鎮静剤を処方しよう。な? だからにじり寄って来るんじゃない、な? おい、なんで手をワキワキうごかす! 何故鼻息を荒くする! おい、待て! やめろ! くるんじゃあない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 :(;゙゚'ω゚'):

 …夢? 何か、酷く追い詰められたような気がする。汗もかいているようだし、シャワーでも浴びるか。

 はて、そういえば寝落ちる前に読んでいた台本は…? 栞が挟んである、な。私はこんな栞を持っていただろうか? ()()()()()()()()()()()()()()()

 それに、良くない夢だったように思うが、唇に何か感触が残っているような…? 気のせい、だろうか。うっすらと感じるこの匂いも、感触も。

 

 きっと、夢のせい、なのだろう。それに、今はまだ初夏だし、な。コタツなんて出しても居ないんだ、ただの夢だ。

 

 その筈だ。




次回!
モブウマ娘(こっそりネームドも)掲示板!(嘘




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