ヒト>ウマ>ヒト 作:ゼン◯ロブロイ
じゃけん、適当に短編でっち上げてみようかなって
通りすがりの失踪者だ、見逃して(震え声
あ、仮アップした後で追記していくんで…
うん、これは夢だな。何故そう断じるか、というと…まぁ、現実じゃありえんよなぁという状況だからだ。
ファイン、スズカ、ライス、ドーベル、アルダン、ヒシアマ、グルーヴ、カレン、ウララ、カワカミ、ウオッカ、スカーレット、フラワー、マルゼンスキー、ショウセイ、馬鹿弟子…ラモーヌさん。
この面子が雁首揃えて待ち構えてるとか、現実には無いだろう。無いよね? 無い、筈…?
さておき、何故こんな夢になっているのかは理解出来ないが、彼女らは夢の中で私にチョコレートやプレゼントを持ってきてくれたらしい。もしかして私が彼女らから貰いたいと思っていたからこんな夢を見ているのだろうか?
もしそうだとすると、我ながら度し難いと言えよう。或る者は遠ざけ、或る者は近づける事が無いように逃げ回った。そんな私が今生で出会っても居ない相手を思う等、女々しいを通り越して重すぎるというものだろう。
そもそも、
まぁ、私のことは棚上げするとして、待ち構えてる彼女らは何故あんなにも和気藹々としているのだろうか。寡聞ではあるが、普通はああはならないものだと聞いているのだが?
順を追って行こうか…
最初にこの夢の中に訪れたのはファインだったな。
元気よく「一番乗りー♪」と叫びながら飛び込んできて、そのまま私に抱き着いてきたのだから驚いたものだ。目が覚めるかと思ったよ?
夢にしてはハッキリと彼女の温もりと匂いと重みを感じたものだから、フリーズしてしまったよ。現実じゃないか、と思った訳だし。
まぁ、抱き着いたままの彼女が「はじめまして旦那様、それともお久しぶりかしら?」なんて言い出したのでこれは夢だなと断じた訳だが。
それから彼女からはなんだかお高そうな靴下と、口移しでチョコレートを貰った。 これ、夢だよね? 大丈夫だよね?
それからしばらく抱き合ったままだったのは夢だからいいよね、という思いが無かったとは言わない。
「そろそろ次の方の時間だから」そう言って私から離れた彼女を離したくないと思ったのは未練だろうか?
するりと離れた彼女は隣の部屋へと移ってしまった。
次に駆け込んできたのはスズカだったな。
彼女は駆け込んでくるなり「私が最初ですよね!?」と問うてきたので、素直に二番目だと伝えると「噓でしょ…」と呟いて落ち込んでいた。
耳も尻尾も垂れ下がり、全身でしょんぼりという感じを表していた彼女は…まぁ、うん。懐かしい光景だったと言えるかな。一緒に過ごしていた頃は、私が帰ると伝える度に似たような姿を見たものだ。
当時に戻ったような気持ちで、自然と彼女の頭を撫でてやると、心地よさそうに私の手に頭を押し付けてくる辺りは…犬っぽいというべきか、猫っぽいというべきか。
小動物の可愛らしさを持ち続けているかつての妹分を、ゆっくりと慈しんで撫でまわす。
暫しされるがままに撫でまわされていた彼女は満足したのか、むふーっと小動物のような笑顔を浮かべながら抱き着いてきた。
気づけば尻尾も耳も結構な勢いで動いている辺り上機嫌になったようで何よりである。そんな事を考えていたら、彼女が何かを思い出したようで私から半歩だけ身を離す。
なんだろうかと眺めていると、恥ずかしそうにしながら一口サイズのチョコレートを摘まんで「あーん、ですよ?」なんて上目遣いで言い始めた。
やべぇ、この元妹分可愛いぞ…!?
それからゆっくりと、多くは無いがあーんで食べさせられました。最後の一つを私の口に押し込んだあと、指についた溶けたチョコレートと私の唾液を舐めとる仕草はエロかったです。
でもそれを「味見!味見ですから!」って言い張るのは無理があるとお兄さんは思うよ? そんなに顔真っ赤にして照れながらだと特に。
まぁ、暫く私の膝の上を占領していたが「名残惜しいですけど、時間ですから」と言いながら彼女も隣の部屋へと移る。
三人目にして初めてドアがノックされた。控えめなノックの主はライスだったわけだが。
どうぞ、と声をかけるとゆっくりとドアを開けて、「お、おじゃまします!」と微妙に声を裏返しながら入ってきた。
彼女にプレゼントしたお守りは大事に使ってくれているようだ、製作者冥利に尽きるというものだろう。そんな感慨に耽っていたら目の前には彼女が顔を真っ赤にして立っていた。
先程までの流れで何となく察していたが、ワンチャン違うかもしれないので言い出してくれるのを待ってみると、目をぎゅっとつぶってぷるぷると震えながら「あの…えっと…ぷっ…ぷりぇっ…プレゼント、です!」と包みを手渡してきた。
中身を見ても? と問えばブンブンと首を縦に振ってくれたので確認すると、お守りと同じ色のネクタイかぁ…身に着けるもの二品目だな、と思いながらありがとうと伝えると、さらに顔を赤くしてぷるぷる震えながら、いつの間にか取り出していたチョコレートを「んっ!」と咥えて突き出している。
私が躊躇している間にも彼女の赤さが増していたので、意を決して食す。ギリギリ唇には触れてないからセーフ…セーフ?
残念なようなほっとしたような表情の彼女は、まだまだ真っ赤だったわけだが…唇に溶けたチョコが残っていたので顎に片手を添えて、空いた手で唇のチョコレートを拭い取り、舐めとってからごちそうさまと伝えたら倒れた。
えっ? なんで???
暫く介抱していたら目を覚ましたが、「時間だから…」と言いながらフラフラしつつも隣室へと移った
次に来たのはドーベルだったな。彼女もきちんとノックをしてくれたので最初の二人がかかり過ぎていたのだろう。
どうぞ、と声をかけるとそっとドアを開き、中を見回してから入ってくる。何かを警戒しているのか…?
そう考えた次の瞬間、豪快にドアを開けて(一応、壊れてはいない以上はこう表現しよう)二人の人影が突入してくる。
アルダン・ラモーヌの姉妹が人影の正体だったわけだが…二人が突入してきたと思ったらドーベルが私の背中に隠れていた。
が、抵抗むなしく彼女は捕獲されたリトルグレイのように姉妹に部屋の隅に連行されていく。
「処す? 処す?」
「抜け駆け、ですか?」
「ちがっ、別にそんなのじゃないし!」
「私たちの連名で贈ると決めたでしょう?」
「ですから一緒に…異論はございませんね?」
「…ないわよ」
何やら小声で話し合っていたようだが、纏まったようだ。「おまたせしました、此方は贈り物です」と三人で差し出してきた紙袋…。
品物がかぶってないと良いなァなんて考えながら、中身を見ても? と問えば、三人揃って首肯する。中身を確かめるとベルトが出てきた。
モノは良い物なんだろうなぁ、くらいしか分からないが、普段使い出来そうなのは素直に嬉しい。まぁ、夢の中なので普段使いも何もないんだがな。
夢の中だろうとも礼は言わねばな、と前を向くとチョコフォンデュの用意がされていた。ちょっと意味が分からないです。
いや、「アーン♡」じゃないから。あぁ、嫌だとかそういう事じゃないから、食べるから! 食べるから泣かないでくれないかな!?
三人に代わる代わる食べさせられてガチョウになった気分だったよ…
三人が満面の笑みで楽しそうだから、まぁ…いいかなぁ、と思えてしまう辺りは甘いのだろうか…?
「今は隣にいても違和感が無い状況を目指しましょう」
「外堀から、ですね?」
「焦らず確実に、先生に望まれれば問題なし、ね」
何故だかわからないが三人の視線に背筋がゾクリとする。
夢の中で風邪? いや…ううん…まぁ、いいか。食べ終わったら交替しながら私の膝に座ってたのは、可愛らしいかな? 照れて赤くなってたようだし。ただ、膝の上に居ない二人が両隣を占拠してたのはなんで???
それから暫くイチャイチャしていた(流石にいちゃついてる自覚くらいはある)が、耳も尻尾もしょんぼりさせて「名残惜しいですが時間ですので…」と言いながら離れて隣室に移っていった。
遠慮がちにドアがノックされたので、どうぞと言うとゆっくりとドアが開く。
次に来たのは意外というか、ヒシアマだった。 君はそんなにお淑やかというか、大人しいタイプだっただろうか?
そんな事を考えていたのが顔に出ていたのか、「アタシらしくないってツラしてるねぇ? ま、アタシだって年頃のオンナだって事さ。」 なんて務めて平静にぼやいている風を装っているが、耳も尻尾も…なんなら赤面している表情すらも裏切っている事を告げるべきか。
考えてみれば、彼女は面倒見が良いし寮長なんて務めてるくらいにはキチンとした態度というものも心得ているのだ。先程の私の態度は失礼だったな。
ここはツッコミを貰うのを覚悟して返答してみよう。
君が年相応に可愛らしい女性だという事は忘れたことはないさ、私以外の男性が知らないであろう可愛さだと己惚れてもいるし、な?
あれ、ツッコミが帰ってくるかと思ったんだが、一瞬ぽかんとしたらもじもじし始めたぞ? というか耳も尻尾も盛大に暴れてるの含めて随分と可愛らしいな。
この姿を知る男が事実上私だけだというなら、ものすごく幸運なのでは…?
そんな事を考えながら眺めていたら、漸く落ち着いたのか綺麗にラッピングされた箱をそっと差し出してきた。 しかも結んでいるリボンは耳飾りとお揃いというか…同じ?
いやまぁ、うん。 考え過ぎかな? 有難く受け取って早速開かせてもらうと、色鮮やかな詰め合わせだった。 マカロンにカップケーキ、バウムクーヘンにマロングラッセか…詰め方も綺麗だし、一つ一つが小さめだから問題なく食べきれるだろう。
こういう細やかな気配りも流石だな、味も間違いない…しかもコーヒーまで用意してくれているときた。 至れり尽くせりだな…うん? 何故隣に座るんだね? いや、アーンじゃないが。
うん、嫌というわけじゃなくてだね? 一応私も成人男性なのだから自分で…あ、はい。
涙目で上目遣いにお願いされたら断れないよねぇ…
ハハハ…非常に快適に完食させて頂いたよ。 コーヒーを差し出すタイミングまで完璧とか良妻過ぎない? しかも物凄く穏やかで優しい表情をするものだから此方も嬉しくなってしまうというか、なぁ?
食べ終わったら可愛らしく耳掃除をおねだりされて、いざ耳掃除を始めてみれば悩ましい声を出すしさぁ! 反応したら即バレルから鋼の意思で耐えたけどさぁ!
これはもう誘われているんじゃないか…?
いや、落ち着け落ち着こう落ち着いた。 未成年相手にトチ狂う訳にはいかん…なんて煩悶しつつ耳掃除を終わらせたら名残惜しそうに「時間だから…」って物凄くしょんぼりしながら離れて隣室へと歩いて行った。
セーフ…! 耐えきったぞ…!
コツコツコツ、とノックが響いたのでどうぞと返答すると、一拍置いて「失礼する」と入室してきたのはエアグルーヴだった。
但し、制服にエプロン姿の。
髪の毛もヘアピンと三角巾で纏めてるし、何この…何? 若妻なの? 新妻なの? 幼な妻なの?
いかんいかん…私が掛かり気味になってどうする。 落ち着かねば、な。
その、何故制服にエプロンという恰好で来たのかね? あぁ、寮で制作してそのまま持ってきた、と。 なるほど…?
え、寮からその格好でここまで? そ、そうか。早く渡したかったと。
うん、その気持ちは大変にありがたいんだが、目立ったのではないかね? あ、気にならなかったと…(流石現役競争ウマ娘)
それでは開けてみても? お、おう。 耳も尻尾も落ち着きなくソワソワしてらっしゃる…普段の気丈さはどこへやら、随分と可愛らしいものだ。 勿論口には出さないわけだが。
正直驚いた…チョコレートで出来た一輪の薔薇、か。 これは、食べるのが勿体無い気がするが…あ、ハイ。 タベマス。ダカラナミダメハヤメテ。
あ、ビターチョコなのか…うん、このくらいのほうが食べやすいかな。 普通のチョコレートだとコーヒーが欲しくなるからなぁ…。 というかだ、滅茶苦茶手が込んでるなコレ。
花弁を模したチョコは薄く成型してあるからパリパリとした触感で楽しめるし、茎の部分は焼き菓子をコーティングして作ってある。 いや、見た目だけでなく味の変化と食感でも楽しませてくれるとはなぁ…。
何? 一輪の薔薇の意味? 生憎そういうのには疎くてな。 花言葉等もよく知らんのだ。 なんか複雑な表情をしているが…? あ、気にしちゃダメなやつなのね…。
所で何故隣に座るのだね? いや、座るのは全然構わないのだが? 何故自分の膝をポンポンしながら手招きするんだね? あ、膝枕で耳掃除ですか…ハイ、オネガイシマス。
大人しく膝枕されて耳掃除をされているんだが…目隠し代わりにハンカチのせられてるんだが、すげーいい匂いする。 え、これハンカチの匂い? それとも彼女の匂いなの? 耳掃除も丁寧で痛みはないどころか微睡みに誘われそうだ…。
気づいたらうとうとしていたらしく、優しく肩をゆすられて「名残惜しいが時間だ」と囁かれた。
次にやってきたのはカワカミプリンセス…うん、ドアを粉砕して入ってくるとは思わなかったよ。 第一声が「頼もーーうッ!」だったのはらしいというか、やっぱりというか。
因みに直後に「やっちまいましたわーーー!!!」と叫んで頭を抱えてた辺り、怖気づかないように気合を入れて入れ過ぎたんだろうなぁと想像がついてしまう分かりやすい子なのは、良い事なのか悪い事なのか。
でも涙目かつ上目遣いでしょんぼりしながら、ドアを破壊した事を謝ってきたら許すしかないと思わないか? 少なくとも私は許す。 超許す。 なんなら頭を撫でながら拳を痛めてないかだけ聞いて、なら良しと話を次に進めるね。 というか進めた。
頬をほんのりと朱に染めて、「一人の女の子として贈らせてください」とか言われたらよっぽどのモンじゃない限り…というか、毒物でもない限り受け取るよね?
了解を取って可愛らしくラッピングされた小箱を開いてみると、手のひらサイズの小箱にチョコブラウニーがみっちり詰まっていた。 いや、おいしそうだし想定外に上手に出来てるんだが…何故にこんなにみっちりと詰めたのか、これが分からない。
ともあれ、少々苦労して小箱から引っ張り出したチョコブラウニーを口の中に放り込んでみると、濃厚なチョコレートの味にとろける食感に驚く。 いや、これ普通にレベル高い出来栄えだな?
ほう、教えを請い今回の菓子作りに挑んだと…。 そんなにも一生懸命にやってくれたのか、ありがとう。 本当に嬉しいよ。
礼を伝えると、モジモジしながら上目遣いにお願いされたので内容も聞かずに快諾したんだが…速まったかもしれん。
ソファに座る私の膝の上に、横座りして私の胸板にぴとりと寄り添いながらブラウニーをつまんで「あーん、ですわ♪」とか言いながら食べさせてくれてるわけだが…。
身長差の関係で私の胸板にはカワカミプリンセスのプリンセスが当たって…というか押しつぶされて変形して柔らかさとハリと温もりを直撃させてきている上にやや見下ろす位置関係の結果胸元に構えたブラウニーの背景にカワカミプリンセスの豊満なプリンセスが良く見えてしまっている。
つまり試練の時である。 おったてたら一発でアウトだ。
鋼の意思で耐え抜きつつ堪能しながら食べ終えたら、「時間まで…少しだけお願いいたします。」と身体を此方に預けてきた。 私もソファの背もたれに身を任せつつ、カワカミプリンセスの頭を優しく撫でてみる。
耳と尻尾の動きが活発化したのが少し面白かったので、空いている腕を彼女の腰に回して抱きしめてみる。
耳も尻尾も飛んでいくんじゃないかという勢いで暴れだしたので思わず笑いそうになってしまった。 だってほほえましいというか、そこまで喜ぶ事でもないだろうにと私は思う訳で。 少々おおげさかなと思わなくはないだろう?
最後に私の胸板に額を擦り付けてから、「名残惜しいですが時間厳守と言われていますので…」としょんぼりしながら隣室へと移動していった。
ここまでくると、隣室を覗きたいとは思えなくなってくる。 ふふふ…怖い。 何してるのか想像もできないのが特に。
死んだと思っていたかな?
うん、忙しくてね(主に仕事とガンダムオンラインで)
まぁ、不定期に思い出したようになんか書き散らかすと思いますよ?
多分
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