ヒト>ウマ>ヒト   作:ゼン◯ロブロイ

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仕事納めは12月31日
仕事始めは1月1日

そして仕事始めから伝達ミスからのトラブルとか泣くぞ
同僚にキレて詰めてたら他の同僚に止められたし…まだ冷静だったんだけどなぁ(個人の感想)

そんな想いを叩き込んでみた


年末年始・因果応報

 

 

 

 

 月曜日

 

 

 今年は色々あったなぁ。

 ショウセイを拾ったり、馬鹿弟子を正式に弟子と認めたり、マルゼンスキーに予約されたり…。

 メジロ家に呼び出されたり、海外の元患者に呼び出されたり、陛下にお忍び視察に連れ回されたり、それが終わった瞬間にピルサドスキー(愛すべきバカ)に連れ回されたり。

 後半は特に疲れたというか、帰宅した時のショウセイと馬鹿弟子とマルゼンスキーからの圧が…うん、仕方ないんだが。

 流石にこの件は大っぴらにするべきではないからなぁ、ピルサドスキー(愛すべきバカ)以外は。 アイツの事は別に明かしても問題は無いんだが、妙に嫌な予感がするんだよな。

 珍しくお淑やかなフリしながら別れ際に「次はもう少し楽しませると約束するぞ」なんて言い残して去っていったのは…ま、碌な事にはなるまい。

 思いつきだけで色々やらされた私だから断言できるぞ。 KIKOUとかNINJYUTUとかそれっぽい技術を習得する羽目になったからな…役にはたってるけども。

 この世界、オカルトというか何というか、前世であれば胡散臭いとかインチキの類でしかなかったであろう技術というか、技能? 能力?

 映画やコミック、アニメなんかで出てくるようなモンが意外と存在している。 一般的に認知されているとはいわんが、知る人ぞ知る的な存在に「ウマ仙人」なるものが語られてたりもする。

 因みに実在してたりするから笑えん。 なんならゲームに出てくる勇者や魔王みたいなのも何処かに居るかもしれないと思わされる程度には不思議なモノに対してユルイ。

 

 それはさておき、年の瀬も押し迫り、急患が飛び込んでくることも無い平和な時間というのは良い。

 クリスマスパーティーという事で色々な所に呼び出されて飛び回っていたからな、純粋に休めるのは助かる。

 名家組は特撮パーティーまで開催してたのは聞いてなかったけどな! 参加者も抽選で選ばれてた筈なのに結構な人数いて震えたわ!

 おまけに原作者兼リメイク版ガンヘッド507の中の人だと紹介しやがって…! 道理で507のマスク用意してたわけだよ!

 ただまぁ、ウマ娘のファンの子とか物凄く眼を輝かせて握手を求められたのは驚いたが、嬉しくなかったと言えば嘘になるな。 嬉し泣き?してる子も居たのは違う意味で驚いたが。

 会がおわってから通路で偶然会った握手の子にリメイク三部作のパンフへのサイン求められたので「私でいいのか?」って思わず聞いてしまったが、「ブルックリンの戦友であるアン…貴方のサインがいいんだ…です。」って答えてくれたのにはちょっとホッコリした。

 ウマ娘の子でガンヘッドのファンとか珍しいからなぁ、普通に考えればそんな不平等に思われるような事はすべきではないと理解しているんだがな。 ついサインしちゃったんだ☆

 

 …うん、今後はやらないように反省しようか。 一応「内緒で頼むよ?」と言っておいたし、あの子も他人にひけらかすタイプではないだろうからセーフという事にしておこう。

 

 なんだかなぁ、最近は特にウマだった頃のノリに寄って行ってる気がする。 ぶっちゃけるとノリとか感性とか勢いとかで色々やってた頃に。

 最近は昔の夢を見たりという事もあまりない筈だが…『彼女』が何かしてたらわからない事も多いからなんとも言えないのが実情な訳で。

 まぁ、今生も考えたらずというか、ウマ時代と大差ない人格だった自覚はあるので…どちらかと言えば両親が居た頃に戻りつつあると言うべきか?

 もしかしたら、ピルサドスキー(愛すべきバカ)と久しぶりにバカやったからかもな。 苦労も迷惑も山盛りで投げつけられた相手だが、それと同量かそれ以上に世話になったし恩もあるからなぁ。

 後、何気に黙ってたら割と好みのタイプなんだよなアイツ。 本人には絶対言わないが。 果てしなく調子にのるか襲い掛かってくるのが目に見えてるし。

 

 因みにこんなに暇を持て余してつらつらと脳内日記に書き散らしているかというと、だ。

 大掃除の邪魔だからと追い出されたんだなぁ、これが。

 探偵や警察の友人達を筆頭に、街の友人達は皆忙しいらしくて暇つぶしもままならん。

 偶には喫茶店にでも行ってみるかねぇ、マスターの所以外にも『彼女』が教えてくれた隠れた名店があるらしいし。

 

 

 

 

 

 火曜日

 

 

 昨日は中々良い店を開拓できたな。 いや、あのブレンドは実に美味しかった…。 以前、『彼女』が持ち込んだ一杯よりも私好みだったな、甲乙つけがたいレベルではあるが。

 ただまぁ、『彼女』にそっくりなウマ娘と相席する羽目になったのは想定外だったな。 その子と『彼女』が一緒に入ってきて、私と目があった『彼女』が何事かその子に囁いて出て行ったのは何だったのかわからないのだが。

 まぁ、夢を通じてその子…マンハッタンカフェのコーヒーを頂いた事もあった訳で。 『彼女』という共通の知人?も居たのでそれなりに会話になっていたのではないだろうか。

 …や、正直に言えば無言の時間の方が長かったと思うが。 それでもマンハッタンカフェ嬢が中央の生徒である事や、レースに関する事。

 特にケアが必要な弱点ともいえる脚…というか、生来の爪の弱さの話も聞けた。 この辺は『彼女』が私がどういう人物なのかを伝えていたかららしい。

 私としても、間接的にとはいえ『彼女』が私をアテにしたというならば微力を尽くすとも。

 と言っても、私に出来る事は多くない。 なので、学園に居ながら自己管理の一環として取り入れる事が可能なモノとして幾つか提示してみた訳だ。

 一つ目、食事。 これはシンプルに爪に行く栄養をきちんと意識して取るようにという事。 二つ目、脚部への負荷に対する閾値を調整する意味でもシューズと蹄鉄の厳選を勧めた。 これはトレーナーとも相談するべきだが、よりフィーリングの良い物を探してみるべきだと考えた。 伝えてはいないが、この世界気休め程度の事でも効果があったりするから馬鹿にしたものでもないのだ。 三つ目、メンタル面に対するスタンス等の再確認・再認識。 話を聞く限りマンハッタンカフェ嬢はステイヤーだと思われる。 それはつまり、レース中の駆け引きの時間と密度次第でレースを動かすことも、支配することも狙えるという事だ。 これは持論なのだが、走る距離が延びるほど考える事というモノは増えていく。 それに対する選択肢も同様に増えていく。 それを他者に強いる事が出来るようになれば…という訳だ。 勿論これは高望みというか、理屈の上ではという話になってしまうのだがね。 だが、気の持ちよう一つで視野が開け、息を入れ、脚を溜める。 そういう選択肢が選べるように成り得るのだと知っておくことは重要だ。 知らなければ、対策も対応も無い状態で対峙せねばならないのだから。

 

 長々とぶち上げたが、纏めるとひどくシンプルになる。

 食事にも目的意識を入れよう、シューズと蹄鉄厳選しよう、気の持ちようでレース展開も変えられるよ。 これだけである。

 だが、相当に悩んでいたのか…マンハッタンカフェ嬢は眼を見開いたかと思うと、口元に手を当てて何事か口の中で反芻しつつコクコクと頷くと、「とても…参考に、なりました。 ありがとうございました。」と告げるとイソイソと店から出て行った。

 多分…いや、恐らくはマンハッタンカフェ嬢のトレーナーの元へと相談に行ったのだろう。 願わくば良い方向へと進んで欲しいものだが…。

 

 

 長々と昨日の出来事を書き散らかしたが、何故こんな事を書き散らかしているのか。

 今日も今日とて掃除の邪魔だからと追い出された…二日連続で? なんて思っていたのが顔に出ていたのだろう。 明日までは邪魔だから追い出す宣言までされたよ…戦力外通告だ、笑えよ

 

 最近は路地裏に妙なのも変なのも落ちてないし、二日続けて喫茶店というのも何となく気が進まない。 さて、どうしたものかと考えながら歩いていたら…出会ってしまった。

 ウマ時代に好いた相手は多かった。 好意を向けられれば好きになっちゃう畜生だったからね。 だが、恋をしたと自覚しているのは二人…二頭だけであり、愛したのは一頭だけだ。

 恋をして愛したのはファインモーションであり、もう一頭の恋をした相手は死に別れて愛せなかった、愛していたのか分からなかったあの青鹿毛の…。

 

 メジロラモーヌ。 私の初めての種付け相手であり、安らぎを知った相手でもあり…看取った相手だ。

 

 そんな彼女が少々強引なナンパをされていたので割って入ってしまった。 すまん、冷静を装っていたな。 素直に白状すると、見た瞬間にぶちギレてた。 気づいたら相手の男の腕をへし折らない程度に握りしめて「失せろ(殺すか)」とか言ってた。

 情けない声を上げながら必死にもがいたので解放してやると、文字通り這う這うの体で逃げるナンパ男を見送りながら、やっちまったと思って振り返らないでいたら…そのね? ラモーヌさんがね?

 冬着のコートを着ていたとはいえ、柔らかい感触を背中に押し付けながら抱き着いてきてね?

 物陰に連れ込んで事に及ばなかった自制心を褒められてもいいと思うんだよ、私は。

 

 いやだってね? 先日分でメジロ家の呼び出しとかあったと書いていた訳だが、その時色々とありまして。 結果としてこのメジロラモーヌ嬢は私の知る、私を知るラモーヌさんなんだと理解してしまってね…。

 流石に看取った時のやり取りの続きをされたら理解せざるを得ない。 その上で、彼女の妹であるメジロアルダンの治療をした時に塩対応してたんだよね、私。

 序に先程追い払ったナンパ男、最初は道案内してくれて店の前で別れたのだが、出待ちしてナンパされていたそうな。 出待ちナンパは許さんが、道案内したことは評価するべきだろう。 もしかしたら私が先走り過ぎたともいえるかもしれない。

 

 軽く死にたくなった。

 

 それはさておき。 このラモーヌさんたら、今の私がキッチリ前のラモーヌさんを思い出してるの理解したっぽくてね?

 ちょこちょこお誘いというか、その、ねぇ? ぶっちゃければ婿入りさせようとして来てるの。

 ただ、私の戸籍って幾つもあるから…それに、マルゼンスキーに予約された身でホイホイされてたら不義理にも程があるからね、耐えないとね。

 因みに見た目の好み具合はマルゼンスキー同様に…というか、正直に言えば同等以上に好みなんだよなぁ。 今生の私の性癖にぶっ刺さってるともいう。

 っていうか泣き黒子とか反則だと思うんですよ。

 

 あ、現実逃避してる間に落ち着いたラモーヌさんは自然にわたしの腕を取ってガッチリ抱き込んでさぁ…頬を染めて上目遣いからのお願いされたら快く送るしか無くない?

 それからはまぁ、お互いに何も喋らず、かといって気まずいわけでもなく、まるで相思相愛の恋人同士のような空気を醸し出しながら自然と指を絡ませ尻尾も巻き付けられつつ普通に送り届ける事になりましたとさ。

 送り先が学園じゃなくて実家の方だったのは助かったのか、助かってないのか…。

 

 

 尚、帰宅したら正座させられました。 三人からの圧がヤバかったです。

 わ、私は悪くねぇ!

 

 

 

 

 

 水曜日

 

 

 

 昨夜は酷い目にあった。 やれ浮気だ、泥棒ウマだ、節操無しだと罵られ…。

 三人に絡みつかれて盛大に匂いを刷り込まれた上にそのまま新調されてしまったベッドに連行されて一緒に寝る羽目になった訳だが、何も問題は起きなかった。(大本営発表)

 

 眼を覚ましたら覚ましたで、かわるがわるに左手薬指がふやけるまで舐めまわされ…抵抗虚しく、着替えから食事までやられた上でお目付け役として呼び出されたハッピーミーク嬢と一緒に追い出された。

 因みに、こんな事に巻き込んでしまってすまないと伝えれば、ハッピーミーク嬢は「役得、ぶい。」と言いながら玄関から放り出されて倒れたままの私の頭を撫でていた。 ちょっと意味が分からないです。

 

 年の瀬押し迫った時期ではあるが、だからこそ商魂たくましい商店街の面々はショッピングモール等に負けないように商店街ぐるみでセール等を展開していた。

 共通スタンプカードや提携店舗での割引券、ちょっとした福引き…というか籤かな? までやってるのだから侮れない。

 ただ、ちょっと意味が分からないというか…ちょっとしたレストランが店主の引退で閉店した場所が、『溢れる推しへの感情の展示場』と看板が掛けられた怪しげな場所になっていた。

 先日通りかかった時は内装工事の真っ最中だったと思うのだが…随分と仕事の早い工務店もあったものだ。

 時間も持て余し気味な私としては、良い暇つぶしになるかとお目付け役のミーク…彼女から「ミーク、りぴーとあふたみー、ミーク。」と延々繰り返されて折れてそう呼ぶことになった…に入らないかと問えば、興味深そうな表情で頷いて来たので入る事にする。

 

 なぁにぃ、ここぉ…。

 

 こう、入口の辺りは子供達が描いたであろう応援するウマ娘の絵等が展示されていた。 それはいい、まだ理解の範疇にある。

 其処を過ぎると、被写体であるウマ娘の魅力を伝えんという撮影者の意思が強く感じられる写真や、映像。 ここもまだわかる、うん。

 かなり本格的な…それこそ、美術館にあっても違和感のないような出来栄えの絵画や彫刻、銅像が所せましと展示され…この辺りから熱量が想定以上になってた。

 その先にあったモノは、本気で意味がわからないというか…いや、応援したいという強い気持ちで制作されたのだろうとは思うんだが、ここに並んでいるものは全て例外なく個人製作の品だった筈なんだが…。

 何故、ウマ娘のグッズ…キーホルダーサイズ、一般的なぱかぷちサイズ、大型ぱかぷちサイズ、メートルサイズ、等身大サイズのぬいぐるみにはじまり、2メートル近いサイズの着ぐるみにマネキン…というか、等身大フィギュアにレプリカライブ用勝負服を着せたモノ。

 更には壁を埋め尽くすような勢いで展示されている4コマ漫画と、ポエム集。 此方は普通に販売もしてるみたいだな。

 

 普通に、何も知らなければ私も楽しめたと思うんだが、ちょっとこれは、うん。

 流石に知り合いの手作りグッズが展示されてると、こう、どんな顔すればいいのかわからない。

 因みにミークのレースでの魅力をこれでもかと力説してる映像もあった。 寄贈したのは桐生院で間違いなさそうだ。 尚、ミークは少し恥ずかしそうではあったが、それ以上に嬉しそうだった。

 

 それなりに時間を費やして展示場を出た私たちは食事をとる事にした。 流石に推しウマ娘イメージの料理を食べたいとまでは思いきれなかった。 見た感じおいしそうだったのがちょっと悔しい。

 商店街のパン屋でサンドイッチと幾つかのパンにカフェオレを購入し、近くの公園でランチと洒落込もうと提案すると、食い気味に賛成の意を伝えられた。

 眼を輝かせてコクコクと頷きながら胸元で握りこぶしを作ってるミークは、何というか、凄く妹っぽい可愛さだと思う。 よーし、お兄ちゃんお昼おごっちゃうぞー。

 

 風は冷たいが、日差しが暖かいおかげでさして気にならないで済むのはありがたい事だ。 公園で走り回る子供達を横目で見ながら、ベンチにハンカチを敷いてミークを座らせる。

 二人で「いただきます」と言ってから食べ始めるが、やはり旨い。 あの店、裏手に小さいが石窯を持ってるんだが、ランチタイム前に焼き立てパンを少量出すのだ。 これがまた、旨いんだよなぁ。

 たまーに失敗することもあるんだが、後継ぎの娘さんがどうしても石窯でパン焼きたいと自分で窯を組み上げただけあって日々進歩しているようだ。 因みにサンドイッチは定番メニューなので当代が用意している。

 ミークも幸せそうに頬張りながらニコニコしているのだが、本当に可愛いなこの子。 甘やかしても…かまへんか…?

 

 いや、いかんいかん…この子も中央に入ったレースを走る子なんだ、変に甘やかしてはいけないだろう。 トレーナーとしての桐生院に迷惑をかける形になるのは避けねばな。

 おっと、ミーク…ちょっと動くなよ? うん、取れた。 頬にクリームが少しついていたからね。

 さて、腹ごなしに少し歩こうか。 ある程度歩いたら、少しなら芝生広場を軽くなら走っても構わんよ。 ここはトレセン学園に近いのもあってジョギング程度は出来る広さになってるからね。

 うんうん、ミークが楽しそうで私も嬉しいよ。

 

 日没まで平和に過ごして、大掃除をしていた三人と合流。 序にミークを迎えに来た桐生院も加えて食事に行き、本日は終了した。

 平和って尊いな。

 

 

 

 

 木曜日

 

 

 私は今、機上の人になっている。

 早朝に珍しくスペシャルウィークから電話がかかってきた。 泣きながら話すので要領を得ない状況だったが、即座に急行を決意。 暫く待っていて欲しいと伝え宥めてから通話を終え、すぐさまコネを総動員である。

 名家や国外の伝手も総動員して外交ルートまで使って自衛隊機を1機用意してもらい、千歳へ直行、そこからヘリでスペシャルウィークの自宅上空まで行きパラシュート降下。

 段取りを確認しながら、必要になるかもしれない道具も揃えてあるのを確認済みであったのを思い出し、ため息を一つ。 私も慌てているようだな…。 冷静なら馬鹿弟子にも後追いなり同行なりさせたものを。

 過ぎたことは仕方ないと割り切り、使った伝手とコネに「貸し1」された事実に少々憂鬱になるも、今も不安と戦っているであろうスペシャルウィークの元へ駆けつける為なので必要経費と切り捨てる。

 妹分の為に全力を尽くせない等、兄の名折れというものだからな。 しかし、流石は傑作機イーグルだな。 最高速度のGが中々にこたえる。 もうすぐ基地で乗り換えだから気合を入れねばな!

 

 

 

 うん、何というか…。

 何事も無くて良かったというか、人騒がせなと言うべきか。

 詳しい話を聞いてみるとこういう流れだったらしい。

 スペシャルウィークが目を覚ましたらキャンペンガールさんとティナさんが見当たらない、この時点で少し不安だったようだな。 で、少しして電話が鳴って、出てみれば警察からで、事故にあって怪我をしたという連絡だったと。 多分だが、怪我をしたが大したことはないから治療を済ませて少ししたら帰宅すると伝えられてたんだと思う。

 まぁ、パニックになったスペシャルウィークには聞こえてなかったのだろう。 そしてパニックになりながらも縋った先が私だったという訳だ。

 

 妹分に頼られて応えただけだから問題ないのでは? 無いな、ヨシ!

 

 因みに御二人の怪我、というのがキャンペンガールさんがたんこぶ、ティナさんが打撲である。 処置にも問題は無い。 怪我の原因も積雪でスリップしたレンタカーに乗った旅行者が追突してきてのモノだったので、事故処理の方が時間がかかったそうな。

 強いて言うなら不安でギャン泣きしているスペシャルウィークの泣き声に慌てて駆け込んだ二人がすっころんで三人でもつれてたタイミングでパラシュート降下でダイナミックエントリーした私はとてもシュールだったと言っておこう。

 あぁ、ついでに言うなら二人が外出していた理由だが、知人の牧場で手伝いを頼まれて夜中から行動していたからなんだそうな。 予定ではスペシャルウィークが起きるかどうか位のタイミングで帰宅できる筈だった、と。

 なんともはや、ここまでくるとコメディのようだが…それでも、スペシャルウィークが不安で心細い時間を過ごしたのは間違いないのだ。 そこはしっかりと指摘して、謝らせた。

 

 そこまで済んでしまえば、後は帰るだけなのだが…帰りの手段など考えていなかったので少し困った。

 タクシーでも呼んでもらおうかとも思ったが、今日一日くらいはスペシャルウィークを甘やかしても構うまい。

 何より、前回此方に来て暫くしたら受験していた訳なので…先日無事に二次試験も突破して合格通知が届いたとの事。 ここまで来たら一日くらい費やして甘やかさない理由なぞ消し飛んだわ!

 そんな訳で、本日は泊めてもらいたい旨を伝え、了解を貰い、あわただしく飛び出した私を見送った三人に連絡を入れる。

 緊急事態だと判断したが、誤報であった。 但し、非常に強いストレスを受けていたのでケアの為に今日一日は現地に残る。 明日には帰宅する、と伝えて了解の返事を受け、一安心。

 

 さて、スペシャルウィーク。 今日は一日付き合うから何でも言ってごらん? 今日は泊まるからな、文字通りに今日一日君に付き合おう。

 うんうん、先ずは走りにいくか。 そうだな、お腹をすかせてから朝ごはんといこうか。

 

 えー、スペシャルウィーク? 何故私の膝の上に…いや、うん、勿論構わないさ。 しかし、食べにくくはないか? ないか。 そうかぁ。

 うん、美味しいよ。 しかし、初めて会った時から随分と大きくなったな。 前に来た時より少し身長も伸びているだろう?

 そうかそうか、4センチも伸びたか。 成長期というのは、凄いものだなぁ。

 

 えっ、組手? いや、多少は私も心得があるが…まぁ、良い。 では、かかってきなさい。 加減はするが投げられ転ばされるのは覚悟しなさい。

 武を修めて磨くというのはそういう事だ。 組手の間は甘えは許さんからそのつもりで。 宜しい。

 

 いやはや、スペシャルウィークは存外覚えが良いな。 まさか多少なりとも合気を身に着けるとは思わなかったぞ?

 無力化には便利だからな…だがまぁ、感情や我欲で振るう事が無いように。 スペシャルウィークなら大丈夫だと信じているが、咄嗟に出る事もあるからな。

 うん、良い返事だ。 それでは風呂で汗を流してきなさい。 私は後で構わないか…えっ? 背中を流す?

 

 ………いやいやいや、スペシャルウィークも年頃のオンナの子なんだから、そんな事をしてはいけないよ?

 何でもって言った、って…いや、しかしだね?

 って、そこの保護者二人ィ! 悪乗りしてんじゃねぇ! 何でアンタラも一緒に入る流れになってんの!?

 ダメでしょ、普通にさぁ! あっ、こら、引っ張るな!

 やめっ、ちょ、ぬわーーーーーーっ!

 

 

 畜生、なまじ美人でスタイルの良い二人と無邪気で可愛い妹分相手におったてない程枯れてないっつーの…ヤって無いからセーフ…だよな?




ちょっと長引いたかな、と思ったのでぶつ切りデース

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