自称凡人が参戦する血界戦線!   作:『 』を応援するテト

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異次元から来た自称凡人。

彼の名は鍾離。何事においても凡人だと豪語する魔神にして岩の神であった男だが・・・

そんな彼だが愛する国璃月ではなく魑魅魍魎、超常犯罪あふれる元ニューヨークヘルサレムズロットへと飛ばされていた。

彼はいつもと変わらず往生堂の仕事を終わらせ帰宅するところだったが空間が歪みを認識したが術式は発動した後だった。

転移先不明の場所に落ちたらしいという事が解ったがそれがどこなのかは彼にもわからずあたりを確認していると、

この場所はテイワットどころか全く別の世界だとわかった。

鍾離「まさか別の世界に飛ばされてしまうとは…術式を一瞬見た限り召喚術式に見えたが…」

彼はいつもの用に岩元素を操ってみた。

鍾離「どうやら元素は変わらず使えるようだな」

鍾離(とりあえず使う分には不自由は無いだろう)

ここは何処かの街のようで様子を眺めてみると活気はあるのだが鍾離にはわからない構造物の街並みがあった…。

街全体が深い霧に包まれ空を見る事が出来ない。

人間とは違い過ぎる異形の姿をした異界人とそれに混じる様に歩く人類。

鍾離はテイワットとは違う理の世界に来てしまったと云うのに慌てる事はせず、自分の置かれた状況について考える事にしたのだった。

 

ーーー

レオナルド視点

レオナルドは現在裏路地を走って逃げている途中だった。

異界モブ「待てやゴラ〜金置いてけ〜!!そんで殴らせろ〜!!」

異界モブ2「チョットで良いからさぁ!!」

レオ「待つわけ無いだろが〜!!」

目が血走り興奮状態の異界人達からレオナルドは必死に逃げていたのだった。

彼はレオナルド・ウォッチ。世界の均衡を保つ為に暗躍する秘密結社ライブラの一員である。

今日もこのH.Lの街でバイトで稼ぎ終わりライブラのオフィスに向かう途中でフラフラしていた異界人達に絡まれてしまったらしい。

レオ「ハァハァ、もうちょいで振り切れそう…!!」

後ろを少し確認しながら路地の出口を目指していた。

レオ(うわぁもう今日は何事も無く過ごせるとか調子こいてた自分を殴りたい!)

ようやく裏路地から出る事ができレオナルドは安堵した。

レオ「ハァハァ…はぁ〜あいつら脚が遅くて助かった…。」

そうして一息着いたレオナルドはふと辺りを見渡すと、

道路を挟んだ向かい側に不思議な空気を纏った美丈夫が目に入った。

レオ(うわぁ綺麗な見た目の人だなぁ、アジア人かな?でもオーラが他の人類とは違う…黄色い色をした宝石見たいな形をしたオーラが出てる。見た目完全な人類だけど…後でスティーブンさんに一応報告を…)

そんな風に考え込むレオナルドだったが突如として街全体の画面上にある存在が電波ジャックした!

堕落王フェムト『やあ!人類代表の諸君?堕落王フェムトだよ!!また暇潰しに時空間術式をちょいといじって僕が作った合成生物1万体をエネルギーに異界の魔人を召喚してみたよ〜。ふっ、これで今年もまた退屈しなくて済むかもね〜さぁ諸君頑張って逃げてくれたまえ!ちなみに召喚陣は魔人の体の中に仕込んだから粉々に出来れば倒せるかもね〜。』

そうしてフェムトの電波ジャックは消えた。

レオ「んなぁ〜?!また何か出てくるのか!!」

レオナルドはすぐさまオフィスに急行しようとした瞬間直後地面が裂けるように穴が開き出現した何かを見た途端絶望した。全長20メートル越える存在。その姿は明らかに天災を引き起こす事が可能な異形の存在は一目瞭然だったからだ……。

ピリリリリリ!ピリリリリリ!

スティーブン『やぁ少年、今何処かな?』

レオ「スティーブンさん?!今丁度魔人のど真ん前ですよ!」 

スティーブン『なんだって!?とにかくそいつから離れてザップと合流してくれ。俺も今から向かうが出来れば君の目で魔人の召喚陣の場所を探し出しておいてくれ。』

「えぇ〜!わ、わかりました。なんとか逃げながら見てみます!!」

そうして魔人の無差別攻撃から逃げ始めた。

 

ーーー

鍾離は突如とて始まった放送と現れた魔神に少し困惑したが変わらず冷静だった。

鍾離(これはこちらの世界の魔物なのか?対処しなければ被害が出てしまうな…)

魔神を如何するか考えていた鍾離だが前方のビルが切断された影響で崩れてきていた。

ドシャン、ガチャン、ガラガラッ!

瓦礫が崩れてくる中逃げ遅れたレオナルドを鍾離は目撃した。

レオ「やばッ!!…これ死ぬ…!!」

鍾離「まずいな!『顕如盤石』!!」

鍾離は元素スキルを発動しレオナルドに玉璋シールドを張った。

キィン と激しい音を鳴らしながら瓦礫を防ぎきると、レオナルドはそのまま気絶していた。

鍾離「こちらの世界の魔物ではないようだが目の前で蛮行を働くのならば討伐するしかないな。」

 

鍾離『天道ここにあり』

 

空から鍾離の元素爆発である隕石が落下し魔神を石化させ、

魔神が自分で切断した瓦礫に押しつぶされ砕けて散ってしまった。

鍾離はレオナルドを抱えその場から離れるとしばらくすると目を覚した。

レオ「うぅ……ここは一体……」

鍾離「気がついたか少年。あの魔神は俺が倒したから安心しろ。」

レオ「あ、ありがとう御座います。てかえぇ!魔神を倒したって…召喚陣もろとも粉々にしたって事ですか?!」

鍾離「まぁそういう事になるだろう。しかし、ここは頻繁にこのような事が起こる場所なのか?」

レオ「え?そりゃここではよくあることですけど…。あ、それよりも助けてくれてありがとうございます!僕はレオナルド・ウォッチと言います。」

鍾離「俺は鍾離という。ふむ、では少年これからどうするか宛はあるか?」

レオ「とりあえず、ここに向かって来てるはずの先輩と合流したいですね…。」

そう話しているうちにレオナルドには聞き慣れた声が聞こえた。

ザップ「おい、レオ!まだおっ死んでねぇだろうなぁ!番頭にどやされるのは俺なんだから勝手に死ぬなよなあ!」

スティーブン「ザップ、お前はどうしていつもそうなんだ。少し黙れ。」ニコニコ

ザップ「う、うっす!」

(あぁ〜ここ最近異界過激派のテロとか超魔道兵器の撲滅とかあって、機嫌が超悪いんだよなぁ〜笑顔なのが超怖え…)

2人が会話しているうちに鍾離とレオナルドを発見した。

スティーブン「少年!無事だったな。」

レオ「はい、でも、その、色々起こってて実はまだわかってなくて……。」

ザップ「つかレオ、そこの無駄にムカつく顔のやつは誰だ?」

レオ「初っ端から失礼だな!?この人は鍾離さんと言って魔神の出現現場で助けて貰ったんです。どうもこの人が魔神を倒したみたいで…」

鍾離「はじめまして、俺の名は鍾離という。よろしく頼む。」

スティーブン「ご丁寧にどうも。俺はスティーブン、彼レオナルドの上司だよ。済まないがレオ達と話をさせて貰ってもいかな?」

鍾離「こちらは気にしない。」

スティーブン「どうも。」

そう言いザップとレオナルドを連れて鍾離から離れて会話を始める。

 

レオナルド「やっぱり鍾離さんに詳しく話を聞くべきですよね。」

スティーブン「彼があの魔神を倒したんだろう?、とんでもない再生能力を持つ神性存在を簡単に…」

レオナルド「はい。僕も気絶してて信じられないですけど…」

ザップ「おいおい、あんなお綺麗なやつが魔神を倒したってのか?

…神ご禁制の魔導具を持ってたりしたのか?」 

スティーブン「彼に直接問いただすのがやはり一番早いか…」

レオナルド達が離れて会話している頃…

 

鍾離(どうやらこの世界は超常的存在が蔓延っている混沌とした異界のようだな…神としての位は低いが簡単に神性存在を召喚するとは、俺を飛ばしたのも同じ召喚術式か?)

(彼らならこの世界の詳しい事情を答えてくれそうだが、こちらも対価を渡せねばならないか…)

鍾離は考えを纏めるとレオナルド達に声をかけた。

 

鍾離「少年、君達はこの街に詳しいか?」

レオ「はい、一応僕らのホームタウンなので……それがどうかしたんですか?」

鍾離「いや、実はこちらの世界の事は疎くてな。申し訳ないが案内してくれると助かるのだが…。」

スティーブン「この世界…貴方は異界側からやってきたと?」

鍾離「異界…いや世界軸そのものが違う。次元を超えて飛ばされてしまったんだ…。」

ザップ「は?じゃああんたは世界規模の迷子って事かぁ?www」鍾鍾離「まぁそういう事になるな。」

スティーブン「しかし、君はどうやってここに来たんだ。」

鍾離「それは、わからない。気づいた時にはもうこの世界に居たのだ……」

ザップ「そんなことあるわけねぇーだろぉw」

スティーブン「待てザップ、彼の言っていることは全て本当かもしれないぞ。」

ザップ「どういうことっすか?」

スティーブン「彼は嘘をついているように見えないし、何より常識外れの現象を体験したばかりだろう?」

ザップ「あ?それはここのデフォでしょ?滅多にないなら隕石が落ちてきた事…?」

スティーブン「それだよ。とにかく一度情報を整理しよう。ここじゃ話辛いから僕らのオフィスに行こうか。」

 

こうして幻想大陸テイワットから元岩王帝君の自称凡人がヘルサレムズロットに降り立ち、璃月に帰還する為に動き出した。


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