自称凡人が参戦する血界戦線!   作:『 』を応援するテト

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今回は原作沿い『マクロの決死圏』のお話になります。
ほんのちょっとだけオリジナルを入れてます。


自称凡人、マクロの世界を目撃する。

本日のライブラオフィスでは少し珍しい光景が広がっていた。

レオ「おぉ〜!!如何したんですかこれ?」

レオナルドの目の前には鉱石で出来たと思われるソニックサイズの家具などがありギルベルトが布やクッションを貼り付けていた。

ギルベルト「いやはや、鍾離様が何か自分の出来る事を活かして仕事がないかと質問されまして。鍾離様は岩や鉱物に属する物を操れると仰っていたので何か作ってみてはと提案しました所この様になりました。」

奥のテーブルでは鍾離が鉱石を持っており岩元素を操作しているのか少しずつ形が変わっていた。

ソニックは自分サイズの家具を見てそわそわしている。

ソニック「……キキ」₍₍ (* ॑ ॑* ) ⁾⁾

鍾離「あぁ…これが気になるのか?まずはここにある家具をモデルに練習しているんだ。出来上がったらギルベルト殿に仕上げて貰ってお前にあげよう。」

鍾離の言葉に嬉しいのかソニックは小躍りしていた。

ソニック「(∩´͈ ᐜ `͈∩)˖*♬೨̣̥」

レオ「でもいいんですか?すでに売れそうなデキしてますけど…」

鍾離「最初に小型の家具にしようと思ったのはソニックを見て思いついたからなんだ、だから御礼だな。」

レオ「そうだったんすね、良かったなソニック!」

ギルベルト「ミニチュアの家具等は既に存在していますが鉱石を削りだす事なく形を変えて一から作られているのでいいお値段になると思っておりますよ。」

鍾離「俺も久しぶりに鉱石を使った物作りだ、色々な形の物を作ってみたいと思っている。」

それから数十分後ソニックサイズで作られた家具が完成した。

ソニック「(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷ ⌑ ᵒ̴̶̷⸝⸝⸝)」

完成した家具を見たソニックは目をキラキラさせていた。

レオ「おっそれじゃ…ソニックこっち向いてっ。」

パシャッ!

レオナルドはデジカメでソニックと鍾離特性ミニチュア家具を撮影した。

 

ーーー翌日の公園にて

レオナルドとソニックは公園で異界人の友達、リールに先日の写真を見せていた。

リール「へぇ〜良かったねぇソニック、君専用の高級家具だ。」

ソニックはリールの顔に登る。

リール「うひひ、うひゃは」

レオ「こら、やめろってソニック。珍しいなぁこいつがこんなに慣れる事なんて殆ど無いすよ。」

リール「そうだよねぇ『絶対に捕まらない』事が音速猿の生存戦略そのものだもんねぇ。まぁホラ僕、見るからに戦闘力低いから…。」

リールはソニックを頭に乗せたまましょんぼりした。

リールは体がとても細かった。

レオ「待ってくださいよリールさん、何でそういう方向に行っちゃうんすか!!」

ソニック「Σ(°Δ° )!!」ヒュッ!

話をしている途中ソニックは何かに気づき何処かに行ってしまった。

2人「「え」」

突然伸びて来た手に捕まり2人は裏路地に連れ込まれた。

ドサッ!

レオ「ぐげっ」

リール「ぎゃん」

チンピラはレオナルドから財布を取り上げ中身を確認していた。

異界人モブ1「……おいおい……これっぽっちな訳無ェだろうが…!!もっと貸してくれや…!!」

レオ「いやいやこれが限界ですってホラホラ!!」

異界人モブ2「ああん…?」

モブ1「マサドがこの間見たんだよ、お前この間カツアゲされた直後パン買って食ってたらしいじゃねぇか。」

レオ「ええっ!?」

ヌズルバ「とぼけるな…!!」

レオ「いやカツアゲって自覚してた事に驚いたんすよ。」

3人『!!』

ヌズルバ「いやあくまでもこれは友人からのちょっとした協力のお願いだ。」

そう言ってヌズルバは巨体から生える腕の更に手の形をした指で2人を殴ろうとしたが…

ドスンッ!!

ヌズルバ「避けるなよ!!」

レオ「避けるよ!!」

ヌズルバ「お前なー優しいヌズルバ様が殺さねえように『小指』使ってやっ手んだろうが、分かれ人の気持ちを!!」

レオ「ワーイ気遣いありがとう〜って馬鹿!!僕からしたらそれ全部腕だから!!」

ガッ、ぐぐぐぐぐ。

ヌズルバは『小指』でレオナルドの胸倉を掴み持ち上げてしまう。

ヌズルバ「ナマこいちゃっ手んじゃねぇよォ、レオ君よォ首もいだら死んじゃうんだろう?人類は。『外』じゃあどうだか知らねえけどH・Lじゃあもう少しわきまえ手貰わねえとさ。」

レオ「……か…!!ゴホッケホッ…!!」

ドサッ…

危険が無いのを確認したソニックがレオナルドに駆け寄って来た。

レオ「ちっくそ〜。ぐすっ………いや落ち込んでる場合じゃない、こんなんいつもの事だいちいち凹んでどうする…!立ち上がれ…立ち上がるんだ、レオナルド…!!」

ゴッ!!ビターン…

コロコロコロコロ、カチン。

レオナルドの前に後頭部にぶつかったと思われる丸い物体が転がった。

レオ「…何?どういう事?僕今天から降ってきた何かに後頭部を直撃されたって事?え?それ何億分の一?カツアゲされて絞め落とされてその直後に?それ何兆分の一?ないわー受け入れがたいわー、あー凄い凄い無理久々にこんなにボッキリ行った感じだわ…。」

転がった物体を見ていたソニックは…

ソニック「(汗)」

ピクッ!

ソニック「Σ(゚д゚)」

レオ「あ~もうこんなシュールなん絶対無理ィィィ!!」

???『ウオオオオ、ハイベルグラグギガザムドウォメガバルスオンォォォ!!』

カシャ、ゴウン…。

???『…いや取り乱した申し訳無い、取り敢えず命に別状はない様だ。気分は大丈夫かねマイクロギガンティックな少年よ。』

レオナルドは丸い物体から聞こえてくる声の主を見ようとしたが見当たらない…。

レオ「……。」

リ・ガド『私は「機装医師リ・ガド」様々な超兵器をもって病理に対抗するハイパードクターだ。あーそっちじゃないそっちじゃない、こっちの移動タラップの方だ。』

リ・ガドが機械を使って操作している野球ボール程の丸い物体…そこからかなり細いタラップらしき物があるが…どう頑張っても肉眼では見えない…レオナルドは少し神々の義眼を使って拡大した。

ゴゴゴゴゴゴ…

そのタラップの上にいたのはミジンコだった…。

リ・ガド『どうした?』

レオ「…いや…今までも色々あったけど今回はまたとびっきりだなと思って。」

 

―――某美術館にて

美術館に人気は無くそこには絵画を閲覧している保釈中のブローディー&ハマーとパンドラム・アサイラムのアリス獄長、クラウスの3人の姿があった。

 

アリス獄長「…全く…一体何をしているのだ私は…ッ!!」

クラウス「アリス獄長、館内ではお静かに。」

アリス獄長「…分かっている!!だが八つ当たりぐらいさせて貰うぞ。」

クラウス「彼はキュビズム大好きですから、セザンヌが来るとなれば外せないでしょう。」

アリス獄長「アサッテの議論をするな!!奴は弩級監視体制下のクラスSS囚人なんだぞ、こうホイホイ外に出ることが赦されて良い訳がない!!」

クラウス「獄長のお立場理解しております、なのでこうして特別体制で人払いを…」

アリス獄長「対外的にはそれでいいだろう、だがこの状況は私の職責に障るのだそれが我慢ならん。」

クラウス「申し訳ありません、何卒彼の普段の行いを鑑みて頂ければと。」

アリス獄長「模範囚だとて例外ではな…!!」

アリス獄長の視線の先ではハマーがニコリと笑顔で笑っていた。

クラウスは手を振りアリス獄長は少し照れていたのだった…。

 

―――とある公園

カツアゲから逃げたリールはベンチに座り震え泣いていた。

 

ふるふるふるふるふるふる…

リール(逃げ出してしまった…っ!!友達がやられるのを横目に…っ!!そりゃ確かにヌズルバには一発で全身骨折させられた事あるけども…っ!!そういう事じゃないじゃないか…っ!!)

ザアァァァァ…

リール「僕の体が大きくてもっと力が強かったら…こんな目に遭わずにすんだかもしれ」

???「そうなんじゃね?」

シーン…

???「そう、なんじゃね?」

リール「君は…誰だ!?」

 

―――一方、レオナルドの借りてる部屋では…

レオ「病原菌テロ?知ってますよそれぐらい。生物兵器を使った恐怖活動の1種でしょ。」

リ・ガド『違う逆逆、テロリスト病原菌!!奴の名はゲムネモ。意思を持ち積極的に活動する超危険「菌」物だ!!』

レオ「……うう馬鹿な話だなぁ…でもなぁ…現に今僕流暢な英語喋るミジンコと会話してるしなぁ。」

リ・ガド『ミジンコ?ああ、これか。これは外気遮断用の強化スーツだ。』

レオ「え!?じゃあ何本体はもっと小さいの!?」

リ・ガド『そう、私も細菌だからな。とにかく一刻も早くゲムネモを見つけ出して拘束しなきゃならん、奴は菌類初の魔導科学まで習得した天才だ。最新の情報では細胞組織の超強化加速分裂術式の開発に成功したとか、手遅れになれば未曾有の災禍は避けられん…しかし頼みの綱の超巨大破壊兵器ハイベルグギガラムドウォメガバルスオンQがこれではな…』

レオ「僕の後頭部に当たってアッサリ砕け散った奴っすか」

ピンポーン。

大家「こんにちは、レオナルド君」

レオ「…何でしょう大家さん」

大家「ちょっといい?」

大家さんはレオナルドをビルの屋上に連れてきた。 

 

ミーミー

 

どうやらネコがビルの底から上がってこれなくなったようだ。

大家「またパトリシアが上がって来れなくなってるっぽいのよ、お猿さんにお願いできないかしら?先月の家賃もうちょっと待ったげるから」

レオ「やります!!ソニック頼むよ…!!」

ソニック「(* . .)’’コクッ」

リ・ガド『大丈夫なのか?ここのビル同士の隙間なんてのは迷路そのものだろう?』

レオナルドはソニックに命綱がついたジャケットを着せる。

レオ「何度か落とし物拾った事があるんです、僕がナビすれば何とか…」

リ・ガド『ナビするって…?』

ソニックはビルの間に突入、レオナルドは地図を広げ神々の義眼で自身とソニックの視界を連動させた。

 

………

 

ミーミー

大家「ありがとう」

レオ「いえいえ」

大家さんはパトリシアを抱え先に屋上から降りて行った。

リ・ガド『成る程秘密は君のその「眼」にあるな?』

レオ「うぇ」

リ・ガド『…そうなんだろう?』

レオ「…はい。」

リ・ガド『何らかの方法で視界を共有して行くべき方向を注視していると見た。』

レオ「鋭いッスね、正解です(汗)』

リ・ガド『…全く、ビックリする事だらけだなこの街は。』

レオ「えぇ〜…それを貴方が言うんですか…」

 

………

飲食店でリールがが食事をしていると見かけたザップが隣に座り声を掛けてきた。

ザップ「お、ええと…確か…リールだっけ?」

リール「あ、レオ君の先輩の…」

ザップ「あっれ何か前あった時と雰囲気変わったね」

リール「え?そうですか?」

ザップ「いや鍛えちゃってるでしょ明らかに、全然逞しくなってるじゃん」

ザップはリールの肩に手を置くとお金をねだり始めた…。

ザップ「それはそうとさ〜20ゼーロばかし貸してくれねぇかな」

リール「え」

ザップ「レオに返しとくから後から受け取る感じで…」

リール「いや…」

ザップ「なーなー頼むよなー」

ゆっさゆっさゆっさゆっさ

リール(レオ君が言っていた…この人は良い所もあるけれど基本絶対信用しちゃならんと…)

リール「だ、だめですぅぅぅッ!!」

リールはザップを突き飛ばしてしまい…

パリーン…キキーッドシャァァァン…

ピーポーピーポー…

突き飛ばされたザップはそのまま交通事故にあってしまった。

リール「う、うわぁぁぁぁっ!!ご、ごめんなさいィィ!!」

 

………

走り去ったリールは路地を歩いて少し前の事を考えていた…

ゲムネモ『そう、なんじゃね?結局世の中は力だ。踏みつけにされる方は地べたを鼻先に、踏んでる方は人数ぶん見晴らしのいい景色を享受してる。残念ながらお前さんのその群を抜いた虚弱さでは絶望的だ、這い上がるなんて夢のまた夢だろう。どうすんだ?聞かせてみろ、見ずに終わるのか?征服者の風景…』

そうしてリールはゲムネモの話に乗った…。

リールは考え込んでいて前方から来る体格が良い異界人2人にぶつかった。

どん。

異界人「おいテメェ挨拶もなく行こうってのか」

リールに異界人2人が殴りかかりそして…

異界人「イテェイテェよぉ…」

リールの体が強化されて異界人2人を返り討ちにしてしまった。

リール(くだらん連中だ…)

ぞくっ…

リール「ブルルルル…」

リールは自身を踏みつけてきた者たちを返り討ちに出来た事に高揚していた。

ガタッ

???「うわっ」

物音に気づいたリールの前にはヌズルバ達がいた、そしてリールは…

 

………

リ・ガド『完・成だッ!!ウィルス攻勢型術式破壊砲フルドララドリクトヒューベイザーガノン7000AR!!これでゲムネモの脅威は99%無効化出来る、おお!!世界を救う正義の豪槍よ!!』

レオ「凄い名前だなぁ、見た目凄く精緻なプラモ同様なんだけど」

リ・ガド『プラモ言うな!!…だがいかんせん今使える部品ではここまでの修理が限界だ…』

レオ「マジっすか、どうすんすか」

リ・ガド『本部への打電はしているんだが従来機グラグギガラムドヴェーダバルスオンの修理がまだ終わっていないらしい。我々だけで何とかするしか無い…我々だけで…』

レオ「………?何で僕巻き込まれる事確定何すか?」

リ・ガド『え?違うの?言ったろ!?世界の命運を左右する一大事なんだぞ?何でそんなにテンション低いんだ!!』プンスカ

レオ「いやだってね?その最終決戦兵器が僕の後頭部タンコブ作るくらいの威力しか無い訳ですよ、それで世界の命運とか言われましてもねぇ…」

リ・ガド『全く…これだからデッカい奴は駄目なんだ、物の見方が雑すぎる』

レオ「…でっかい?…そんな事言われたの初めてです。僕なんかいつもチビスケ言われて小突かれたり、パシらされたり、ロクな目に遭って来なかったっすよ」

リ・ガド『…それを雑だって言ってんだよ。物理的攻撃力で勝てねぇのは仕方ねぇが、その尺度一個で世界を判断するんじゃねぇ』

 

ーーーライブラオフィス

ライブラオフィスではスティーブンに鍾離が作った品物の代金が入る様に手続きをしていた。

スティーブン「ホントにいいのかい、全額こっちに入金しちゃって?これは正真正銘鍾離が稼いたお金だけど?」

鍾離「流石に高い買い物ばかりしているので少しは足しに為ればと思ってな。」

鍾離が作った鉱石の小物はギルベルトによってオークションに出品されたのだが想定していたより高く落札されたので結構稼げていた。

鍾離「俺がライブラと結んた契約は衣食住の保証と提供及び情報だ。見返りに俺はライブラに協力する事だが、協力ついでに何かに関わっていそうな古美術品等を積極的に探してはいるが必ず見つかる訳ではないからな…契約に過不足があってはいけない。」

スティーブン(偶然じゃなくて狙って持ってきてたのか…いや役に立ってるんだけど…複雑だ…)

鍾離「もし返しきれたのならそのまま俺が使う分に回してくれ。それに繊細な品物を作るには集中しなければならないからあまり作れないしな。」

そこにリ・ガドを連れてきたレオナルドがオフィスに来て状況を説明した。

 

スティーブン「___でここに連れてきたと」

鍾離「肉眼では確認できない小さな御仁もいるのだな…」

レオ「何か情報ありますか?HLでの不穏な動き的な」

スティーブン「さあなあ…イザコザはこの街のBGMみたいなもんだしなぁ、最新といえばさっきザップが入院したぐらいかね」

レオ「え、何かあったんですか?」

スティーブン「小競り合いからの交通事故だそうだ」

レオ「何すかそれ」

スティーブン「まぁ、あいつのやる事はよくわからん」

鍾離「リ・ガド殿、その『細胞組織の超強化加速分裂菌術式』というのはどんなものなんだ?」

リ・ガド『大づかみに言うと生物の肥大化・強化の仕掛けです、手下の菌に術式を掛けて植え付け増殖させる。ゲムネモの事だ、単に体組織の強化・増大だけでなく骨格含む体構造の自動進化まで視野に入れているでしょう』

 

ーーー

レオナルド達が情報を聞いている頃、ゲムネモの術式をかけられたリールはヌズルバ達を叩きのめし…

ボキッ…

ヌズルバ「ぎゃああああああッゆるひ手…!!ゆっゆ、ゆるひ手くだひゃい…っ!!」

リール「まだだよヌズルバァ…小指1本で何音を上げてるの?俺何か全身複雑骨折だったんだぜェ…?」

ヌズルバ「ひぃぃぃぃぃ」

リール「お前に殴られた奴がどんな気持ちだったかとことん味あわせてやるよヌズルバァ…!!」

ドシャッ!!

リール(こいつらもだ…さんざん威張り散らしていたかと思えば結局もっと強い奴の前では土下座、特別でも何でもない。………俺は今までこんなのにビクビクさせられていたのか…)

ゲムネモ『どうだい?これが強者の視点だ、今まで見えなかったものが見えてくるのは堪らないよなぁ』

ウウウーウーウー

サイレンが聞こえ警察がリール達の所に駆けつけてきた。

HLDP「警察だ、全員両手を壁につけ!!」

警官達はヌズルバ達の状況を見た。

HLDP「…酷いな…おいッ!!貴様…ッ!!」

リール「酷いって何だよ、こいつらが僕にしてきた事の方がもっと……」

HLDP「止まれ!!」

警官がリールに対してスタン銃を発射した。

バシッ!!バリリッ!!

リール「ぐわッ、ギ、ガ、があああッ」

リールは警官からの攻撃に我を忘れて殴りかかり術式により更に体が強化された。

警官「なっ…!?巨…」

ドッ!!

一般人「あっちだ!すげぇ音がしたぜ!!」

 

………

現場の近くでクラウス達を乗せた車が走っていた。

デルドロ『いや良かったな』

アリス獄長「!?!?!?!!」

デルドロ『そんなに驚くこたねぇだろ…囚人はせいぜいエロ写真ぐらいにしか興味ないとでも思ったか』

クラウス「絵画について何か語ったりするのかね?2人で」

デルドロ『まぁ好き嫌いの話程度さ分かんだろ?コイツは議論に向くタイプじゃねぇただちょっと描かせると才能はあるな』

クラウス「ほう…実に興味深い今度画材を差し入れるとしよう」

ハマー「ホント!?やった!!」

デルドロ『クレヨンの中にに葉っぱ巻いたのも頼むぜ』

アリス獄長「…」ギヌロ

デルドロ『…冗談だよ』

クラウス「!!」

クラウスは窓から腕を出し血闘術で車を急停止させた。

ヒュッ、ビュバッ、ガ、ドン!!キキキキ…!!

クラウス達を乗せた車が急停止した横にリールに飛ばされたHLDPが降ってきた。

ゴッドシャ!!

一般人「うおおスゲェ!!」

野次馬していた一般人達の頭上にまたHLDPが降ってきていた。

一般人「?…!!うわあああッ」

 

ハマー「_血殖装甲!!(エグゾクリムゾン)キャッチ&リリース!!」

 

ブローディー&ハマーが降ってきた警官を掴み別の方向に投げた。

ドシャガシャァン!!

アリス獄長「何があった!?」

デルドロ『はははポリスーツが降ってきやがるとは』

ハマー「とんだ悪天候だね」

クラウス「気をつけろ!!1.1トンの強化外骨格だぞ!!」

 

バババババババ

HLDP「…畜生ッ化物めッ…!!」

路地から出てきたのはHLDPの攻撃により更に巨大化したリールだった。

 

………

スティーブンの携帯にクラウスから着信が入った。

プルルルルル、カチャ。

クラウス「私だ、新三番街通りで未確認の巨大「人」物が機動警官隊と交戦中。念の為警戒態勢(デフコン)は2、緊急出動に備えよ。」

 

ズン、ズズン。

 

ハマー「うーんクラウス兄ちゃんこれは僕ら行くべき?」

デルドロ『バカヤロウバカ止めんなよ?バカヤロウ』

クラウス「……獄長」

アリス獄長「…許可する、最短で拘束しろ」

クラウス「了解」

ハマーに付けられていた手錠が獄長許可により解除された。

ガシャン!!

デルドロ『イヤッホォォォォ』

クラウス「あ、それとスティーブン。ギルベルトに伝言を__私の夕方の予定は全てキャンセルしてくれ給え」

リールの前に出たブローディー&ハマーは戦闘態勢に入った。

 

ハマー「血殖装甲(エグゾクリムゾン)」

 

………

スティーブン「巨大人物?13フィート!?準人型でそれとは随分デカイな。この街でも珍しいんじゃない?」

通話中のスティーブンにクラウスはリールの写真を取り送信する。

ピロリン。

スティーブン「…これか…ようし検索する」

送られてきた画像を見たレオナルドが驚愕する。

レオ「え…!?リールさん!?」

スティーブン「!?なんだ知り合いか?」

レオ「いや…でも…え!?彼は僕より体重ないんすよ」

鍾離「もしや…」

リ・ガド『それだ!!』

ゴンッ!!

レオ「………ッ!!」ごろごろ

レオナルドの側頭部に丸い機体がぶつかった。

ピョンピョン

リ・ガド『まず間違いない!いいかレオナルド恐らく80%以上の確率で君の友達が菌テロリストゲムネモの術式がかけられている。細胞組織の超強化加速分裂、負荷によって千切れた筋繊維が更に太い筋肉を形作り、折れた骨が更に頑強に繋がっていくように、瞬時かつ無限にそして驚異的に繰り返される爆発的ボディビルだ!!』

鍾離・スティーブン「……」

レオ「ええと…てことはつまり…!?」

リ・ガド『ぶん殴るのも捻じ伏せるのもまずい!!何もかもが倍返しで戻ってくるぞ!!』

 

………

巨大化したリールとブラッドハンマーが取っ組み合いをしている中ブラッドハンマーがリールの腕をへし折るが…

リール「ぐあっ」

 

ボグン!!

 

リールの筋肉が更に肥大化しブラッドハンマーよりも体が巨大化してしまう。それにより吹き飛ばされそうになったブラッドハンマーをクラウスが血闘術でキャッチした。

スティーブン『クラウスその対象は要注意の可能性がある、無闇な攻撃は控えろ』

クラウス「今確認した、拘束を試みる」

リール「があああぁぁ!!」

 

クラウス「ブレングリード流血闘術『39式_血楔防壁陣』!!(ケイルバリケイド)」

 

ギャギャギャギャギャギャ、ガキン!

クラウスの血闘術がリールの体を押さえつけた。

クラウス「獄長…!!ハマーを連れてここから離脱を…!!」

アリス獄長「貴様はどうするんだ!?」

クラウス「残って周辺被害を食い止めます」

クラウスはスティーブンに詳細を確認しようとするが…

クラウス「スティーブン、この対象の特殊能力は初めて見るものだ。情報を掴んでいるなら更に詳細な…」

ギギギゴン…

クラウス「?!!」

ぶづ、ばりッ!!

クラウス(これは…表層の筋肉を無理やり剥がしたか!)

筋肉を無理やり剥がしたリールはクラウスに飛びかかった。

ハマー「クラウス兄ちゃん危なーーーーい!!」

 

ハマー「僕の百烈拳!!」

 

ハマーはリールを思い切り殴り飛ばしてしまった、そして…

 

ズン!!

 

リールが飛ばされた辺りに報道のヘリコプターが集まってきた。

バラバラバラバラバラバラ…

カメラマン「カメラスタンバイ、到着と同時に中継開始だ。」

報道員「マイクチェック1.2.1.2…OK!!」

操縦士「現場上空に到着…視界に入ります…!!」

そこには高層ビルを越える大きさにまで巨大化したリールがいた。

報道員「巨…ッ!!巨人…ッ!!イーストリムに突如現れた巨人に町の人々はパニックに襲われています…!!」

大量の野次馬《うおおおー!!すげええーー!!壊せ壊せー!!》

ズンズン…

報道員「……!?あれは…!?」

すると霧の中からギガ・ギガフトマシフと戦闘機が現れた。

報道員「ギガ!!!!ギガフトマシフ!!!!現存する世界最大の『個人』!!HLの平和の為に立ち上がったァー!!」

野次馬達《おおおおお、いけええええ!!》

戦闘機パイロット「Fire!!」

ドシュドシュドシュドシュ…ゴッ!!

戦闘機からミサイルが発射され巨人リールに深手を負わす物の…

 

ぼごっ、ぎゅるッ!!

 

ダメージに比例して急速に回復、更に巨大化してしまった。

クルリ、ズーン、ズーン、ズーン…

野次馬《逃げた!!この腰抜けエエエ!!》

わあああああ………

野次馬《………どうすんだ?…アレ……》

リールの大きさは高層ビルを軽く見下ろせる程になっていた。

 

ーーーリールの意識内…

リール(ハッ…!!…何も…何も聞こえない…警官隊に撃たれた所までは覚えてる…その時…カッとなって…)

ぬっ…

意識体のリールの側にゲムネモが現れた。

リール(うわぁっ!!)

ゲムネモ『スゲエなお前』

リール(へ?)

ゲムネモ『まるで限界まで引き絞られた弓だぜ、限界まで貯めた負の感情と俺の術式の相乗効果。予想を上回る結果を出したぞ、ほらその眼で見てみろよ…頂上の風景を!!』

そしてリールは本格的に目を覚した、リールの眼前には自分の胸下よりも下にある高層ビル群が広がっていた。

リール「ひっ!!ひいいいいいいいい!!」

ゲムネモ『いい眺めだろう?流石の馬鹿連中ももう遠巻きに逃げ散ったぜ。お前を踏みつけ気にもしてなかった中途半端な強さのクソども、お前は今や上の上の上の上だ。一歩踏み出すだけで百人単位ですり潰してやれるぞ』

リール「………」

ゲムネモ『…どうした?まさか高所恐怖症か?』

リール「…違う!!僕は…こんな事臨んじゃいない、何が頂上の風景だよ…誰も見えない、声も聞こえない、一人ぼっちの世界じゃないか!!」

ゲムネモ『静謐と取れよバカヤロウ!!他人の雑音が届かない高みだろうが!!寂しいのか?もしかして。テッペンが孤独なのは当たり前なんだよ、同じ風景見てる奴なんか存在しないからな』

リール「…元に…戻してくれ…」

ゲムネモ『………嫌だね』

リール「……!!」

ゲムネモ『こんなにデカくなったのは奇跡中の奇跡だ、お前を選んだ俺の天才ぶりに総毛立つぜ。このままトコトン成り行きを見てえ、どうなるんだよ一体よお。この街を壊滅させて霧のキノコを突き抜けて大気圏から頭が出てもお前大丈夫か?』

リール「(汗)」

ゲムネモ『…お前はお前の身の丈から見える世界を放棄したんだ。でもいいじゃねーか、そんだけ辛かったんだろ?戻ろうなんて小せえ事言ってないで後はパーっとあばれて終わろうや』

ゲムネモの言葉を聞いたリールはレオナルドの事を思い出していた。

………

公園でレオナルドとソニックが昼寝をしていてリールはぼんやり景色を眺めている時、近くで野球をしていたボールがソニックに向かって落ちてきた。

カキーン…

リール「ハッ」

バッシ!!

ソニック「!!」

ボキャ

リールはボールをキャッチしたが腕が折れてしまった。

リール「わわわわわわわわわわ」

レオ「おわー!!」

異界人「悪イ悪イー」

レオ「悪い悪いじゃねぇでしょ、気をつけて下さいよ!!」

異界人「…プッえ?マジ?どうやったら野球のボールでそんなに派手に折れるんだよ、わははははは」

レオ「……謝れ」

異界人「ハァ?」

レオ「ボールがたまたま大当たりしてぶつかりかけたのはまだいい、そういう事もあるだろう。だけど人の怪我を…体質を笑うのは許さない!」

異界人「……で?許さなかったらどうするの?チビスケ?」

ゴン!!

レオナルドは異界人の顔に頭突きした、そしてダッシュで逃げた。

リール(意気地なしの僕の代わりに誰よりも先に怒ってくれたレオ君…僕の大事な友達。あの時君を置いて逃げてしまった自分が心底許せなくて許せなくて許せなかっただけなのに…ごめんよ…こんな事になるなんて…僕はなんて大馬鹿なんだ…ここからはもう見えないけど…君は怪我をしてたりしないかい?…ぐすっ…助けて…!!レオ君…!!助けてよ…!!)

 

ーーー

助けを願っていた巨人リールの側にレオナルド達を乗せた小型ヘリが接近した。

ギルベルト「オイレ1より地上斑、配置に着きました。これより接近を開始する、作戦通り陽動を開始されたし」

スティーブン「ようし行くぞ!!」

スティーブンの掛け声でメンバー(ザップ除く)が一斉に攻撃を開始した。

 

ドドドドドドドッ!!キィィィィン

 

それぞれ足の指先を攻撃するのに対し鍾離は反対の片足全体を囲む様に元素スキルの石柱を発生させ元素爆発のエネルギーも動きを封じる為の結界生成に回していた。

鍾離(流石にこの規模の大きさの結界を維持するのは今の俺では少しキツイな…)

スティーブン「済まない鍾離!!そっち大丈夫かい!?」

クラウス「無理はしないでくれ給え!!」

鍾離「今の所は問題ない!」

 

リール「わ…わわわ!!…何だ!?何か…チクチクする!!それに片足がガッチリして動かない!!

ゲムネモ『まだ抵抗してる連中が居るようだな』

リール「ええッ!?」

ゲムネモ『馬鹿馬鹿しい…早く蹴散らせ』

リール「…」

ゲムネモ『…どうした!?早くしろ』

リール「い、嫌だ…!!」

リール(体格差どころじゃない…こんな化け物みたいな僕に怯まない人達が居るんだ…動くもんか…!!絶対…!!)

 

ギルベルト「……接近完了、察知された気配なし」

レオ「いいですか?視覚情報…繋ぎます」

レオナルドは神々の義眼を使ってリ・ガドにソニックの視点を繋いだ。

ヴォン…

リ・ガド『うお!!俺が見える。猿くんの視点か、凄いな君の眼はまるで中継局だ』

レオ「早くしましょう、僕こんな荒業やった事ないしいつ限界が来るか分かりません」

リ・ガド『…限界?』

レオ「熱を持つんす、眼球が温まって頭がボワンとしちゃう」

リ・ガド『それは急がねばならんな、では突入だ…!!』

ソニックはリールの耳穴から脳内に侵入した。

リ・ガド『侵入完了』

 

ゲムネモ『何だよツマンネーなー、今更大人しくしたって意味ねぇだろ』

リール「うるさいッ黙れ…!!」

 

リ・ガド『ゲムネモは自我肥大、全てをコントロールしたがる。きっと体内からリール君に接触を図っているはず。あ…そこを右登って』

レオ「はい」

リ・ガド『だとすれば方法は…脳幹への直接接触だ…!!』

 

KK「鍾離っちが片足抑えてくれてるとはいえ…動き出したりしないでしょうね」

スティーブン「君は離れていろよ、遠くからでも攻撃出来るだろう?」

KK「……こんなデカけりゃどこだって同じよ」

 

ソニックはリールの体内を凄いスピードで移動していた。

リ・ガド『……凄いな音速猿、何という身軽さだ…スピードに付いていけん』

シュウ…

レオ「……!!」

リ・ガド『どうした…!?』

レオ「…大丈夫です、映像乱れてませんか?」

リ・ガド『ああ問題ない』

レオ「…続けましょう」

 

脳幹ではゲムネモが我慢できなくなってきていた。

ゲムネモ『…ふうん、じゃあもういいや。手を出し過ぎるのは無粋だが仕方ねえ』

リール「!?…何をするつもりだ!!」

ゲムネモ『聞いても無駄だぜ?お前の意思なぞここからは関係ねぇ……クク…運動中枢に侵入してお前の身体を直接操作してやるん、だ、よ』

 

レオ「……ぐあっ!!」

ギルベルト「レオナルドさん!?」

ジュウ…ジュウ…ジュウ…

リ・ガド『…おい…この音…!!眼ェ焼けてるんじゃねえのか!?』

レオ「いいから…!!進んで…!!」

 

リール「やめろ…やめてくれ…!!」

ゲムネモ『やかましい、知覚は残してやるよ。何百万人も潰す感触と悲鳴をたっぷり味わえヘタレ小僧!!』

リール「わああああああ」

ゲムネモ『オラオラ!!神経接続!!』

リール「ぎゃああああああ」

ゲムネモ『拒否反応無化術式注入!!運動神経エミュレータ起動!!完全専有まで4!!3!!2!!』

リール「やめろおおおおおお!!」

そこ時ソニックがゲムネモを発見しリ・ガドの超兵器を構えていた!!

バジッ!!ババババババ

リ・ガド『…やったか…!?』

レオ「ソニック!!戻れ!!急いで…!!」

 

………

レオ(リールさんはこの街の中央『永遠の虚』へと落ちて行った。一瞬誰もが激突音に身構えたが巨大な穴は静かに全てを飲み込んでしまった…)

ブロォォォ…パッパー…

レオ(術式解除プログラムが成功したのだと彼は言う、あんな巨体が地面?にぶつかる前にそこまで小さくなるものだろうか…やっぱり底無しと考える方が自然だろう。何がなんだか分からないや、全然受け止めきれない。ただ今リールさんが生きているとするなら心細い思いをしてないか心配だ…)

ぐにょぽき。

レオ(……?ぐにょぽき?)

レオナルドの足の下には何と小さくなったリールがいたのだ!

レオ「って、うわああああああ!!」

リール「た、ただいま」ゴブッ!!

レオ「ぎゃああああああああ!!」

 

ーーーライブラオフィス

リ・ガド『知るか!!あの山脈みたいな図体を何とか出来ただけでも御の字なんだぞ!!そうそうドンピシャで同じ大きさに戻せるものか!!』

リール「まぁまぁレオ君そう焦らずに行こうよ」

レオ「…はあ」

リール「色々迷惑かけたしこれが今の僕の『背丈』だって事で、それにここから見える景色もそう悪いもんじゃないんだよね」

野球ボールより少し小さくなったリールの眼にはライブラメンバーの姿が見上げる形で映っていた。

レオ「……変わりましたね、リールさん」

リール「そうかな?へへへ。やっぱり人間体の大きさじゃな…」

バサバサ、パクゥゥゥ!!

レオ「あーーーーー!!!」

それから少しの間室内でレオナルドはリールを咥えて飛んでいる鳥を追いかけ回していた。

鍾離「ソニック、今回はお手柄だったな。」

ソニック「(*´꒳`*)」

ソニックは鍾離特性ミニチュア家具のソファに座って皆からのご褒美バナナを堪能していた。

レオナルドは何とかリールを保護してバナナに囲まれてご機嫌なソニックを見た。

レオ(うーん今度はコイツが調子にチョーシにのるターンか…)

その横で退院してきたザップが不機嫌そうにしていた。

スティーブン「…どうしたザップ?」

ザップ「…いや…ちょっと思ったんすがね?今回のこのかなり世界の命運を分けかねなかったチョ〜大事件にこんな頭から陰毛が生えちゃってる地味糸目と」

レオ「ん?何だ何だ?」

ザップ「コイツよりは若干頭の中身マシですが所詮は畜生の分際のエテモンキー投入ってのは」

レオ「おうこりゃ嫉妬か?見苦しいぞ?」

ザップ「ちょ〜っとリスクが高すぎやしませんでしたかね」

レオ「ウラ〜こいや〜」

レオナルドがザップに向かっていくが頭を抑えられ前に進まない…

ザップ「ちげえよ、どっかに潜り込むにゃ適材が居たろうって話」

リ・ガド『まぁ実際の話猿君でも通れない道があったら一巻の終わりではあったな』

ザップ「だしょ!?そういう時こそ出番なんじゃないの!?ウチの自慢の壁抜けステルス何でもござれ式潜入特化型スーパーグレード超絶能力者様のさァ!!」

ザップの後ろではチェインが落ち込んでいた。

チェイン「ご、ごめんなさい…っ!!」

ザップ「謝って済む問題じゃないでしょおおおお!?」(#゚皿゚)

クラウス「ううむ、落ち着き給えザップ」

ザップ「何でい旦那、肝心な時に役に立たねぇ奴にその理由を聞いて何が悪いんでい」

クラウス「しかし皆の前での糾弾は如何なものか、彼女は十分反省している」

ザップ「い〜や納得いきませんねぇ〜ちゃんとコレ!!何やっとたのか!!説明して!!貰わんと!!」

ザップの問い詰めにチェインは縮こまってしまう。

チェイン「それは…」

ザップ「女子会!?人狼局特殊諜報部の!?」

スティーブン「地下のワイナリーをほぼ完全に空にし、レス・ハレスは1週間営業不可能になったそうだ」

ザップ「…ッ…化け物…」

鍾離(あの呑兵衛詩人でもそこまで飲まない…彼女達人狼は酒が特別飲めるのだろうか…)

………

モンド城内、エンジェルス・シェアにて…

吟遊野郎「はクシュッ!!うーん誰かウワサしてるのかな?」

若旦那「それよりそろそろツケを払ってくれないか…」

吟遊野郎「ええ〜もうちょっと飲ませてよ〜歌ここで披露するからさぁ〜」

………

チェイン「…反省してるよ、皆がそんなに頑張ってた頃に自分だけ酔いつぶれてたなんて恥ずかしい」

ザップ「当たり前だ!お前ちょっと自覚足んな過ぎじゃねぇのか、俺達の仕事はいつ何時世界の命運を__」

レオ「いや、全然関係無いっしょ。だってこの怪我はまぁ寸借詐欺未遂の果ての自業自得っつーかだし」

ザップ「バカ!!シー!!シーーーッ!!」

レオ「今回一切現場に居なかったザップさんに何の迷惑がかかってるっつんです?」

ザップ「アハハハーコイツちょう面白い事言う奴だな〜」

ザップはレオナルドに足でちょっかいだすがレオナルドは喋るのをやめない。

レオ「入院中3人の看護師に手ェだして軽く修羅場っちゃってただけの人が…」

 

ーーー5日後

鍾離「…そういえばザップは?」

クラウス「見かけないな」

スティーブン「中央病院」

クラウス「!?またかね」

鍾離「…今回は心当たりがあるな…」

スティーブン「今度は頚椎にヒビが入ったとの事だ、三倍に膨らんだ顔にキッチリ5種類の平手の痕が残った状態で発見されたよ」

ーーーマクロの決死圏_終幕_


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