超天才魔法TS転生者ちゃん様監修@バカでもわかる究極魔法の使い方 作:柳之助@バケつ1~4巻発売中
ゴウンと、握った大剣の柄から振動と音が伝わるのをエスカ・リーリオは感じた。
「こっ、の……!」
良い当たりだという感触。そしてそれが意味をなしていないことも。
「ゴアッ!」
短い咆哮と共に、武器ごと体を押し出す巨体。
鈍色の甲殻と十五メートル近い大きさ。
強靭な四つ足と尾、退化した翼。
龍だ。
それも大地を司る獣型の地龍であり、頭部には牡牛のような一対の角がある。
鱗ではなく鋼鉄のような甲殻が積み重なり、生命としての圧倒的強度が上位種ということを周りに示す。
「うおっ……!」
巨体と双角による体当たりに、寸前で剣を引き戻し盾とした。
衝撃が、炸裂する。
「――――!」
エスカの体が、地面と平行にぶっ飛んだ。
踏ん張りはしない。そんなことしたら衝撃に体が弾けるという咄嗟の判断からだ。
二十メートル吹っ飛び、背後の家屋に激突。壁を破砕しながら屋内へと突っ込んだ。
「っ……ってぇ……なっ!」
口の中の血の味に思わず呻く。
そこはごく普通の台所だった。
自分が押し潰した食卓には食べ掛けの料理があり、ほんの少し前までは住民が食事をしていたことが分かる。
この人達は逃げられたのだろうか。
或いは。
「…………くそが!」
吐き捨てながら、エスカは立ち上がった。
王都南東の住宅街。
その周辺にエスカがいたのは偶然だった。
明日に控えた学園の入学試験。王都周辺にいくつか設置された試験会場に前日入りして準備を手伝うつもりだったのだ。
それが、このありさまだ。
空の光、そして城壁を突き破って来た三体の龍。
そのうちの一体が鉄牛龍だ。
「ゴ、ア、ア……!」
苦悶のような唸りを上げる鉄龍の目に、理性はない。
カルメンから≪龍の都≫を襲った連中がいて、彼らが数人の龍人を攫ったということは聞いている。詳しいことは教えてもらえなかった――というか、多分本人も理解していない――上に、その直前に片腕を急に生やすというとんでもないどっきりをされたので詳細は分からないが。
それでも。
「龍ってのは、そんなん様ぁ晒して良いもんじゃないだろ……!」
「ゴアアアアアアア!」
咆哮にいかなる感情があったのかは読み取れない。
それでも魂を軋ませるような咆哮を以て鉄龍は突進を行った。
「ッ……!」
対し、正面から迎えようと大剣を構え、
「―――――無茶ですよそれは!」
鉄龍の眼前に、斧槍が振って来た。
それを握るのは鬼種の少女だ。
小柄な体、切り揃えられた前髪と長めのボブカットは金糸雀色に、同じ色の二つ角。
制服姿だが、規定のジャケットではなく法被とかいう薄い羽織姿。
斧槍を地面に突き刺し、鉄龍の双角と接触する直前、
「≪鬼道・跳ぬ石波≫……!」
大地から何本の石柱が立ち上がり、鉄龍を覆う様に突き刺さる。
それらの先端は鋼の甲殻と激突し、砕けるがそれでも動きを止めた。
ほんの数秒だ。
だがその僅かな停止の中、鉄龍へと駆ける影がある。
装飾が施された細剣を握る薄い青の短髪。
首元には黒のスカーフが巻かれ、制服の裾や襟にはフリルが追加されている。
駆ける少女は、石柱を蹴り、
「≪
踊るように乱斬撃を鉄龍に叩き込む。
ほぼ同時に十五閃。
鋼鉄の装甲を割るには至らない。
突進から停止、そこからさらに押し込んだが動きが止め切ったわけでもなかった。
もう一押し。
龍という生命に対し、体勢を崩すだけでもまだ足りない。
「―――――≪
「ゴォア!?」
短くとも、今度こそ悲鳴に近い声が上がる。
鉄龍の鼻っ面にぶち込まれた炎の矢だ。
炎矢は炸裂と同時に指向性を持った爆撃となり、鉄龍を吹き飛ばす。
石柱が足を止め、剣舞が動きを抑え、そして爆炎の矢が鉄龍がついにひっくり返したのだ。
「今、のは……!」
家屋に空いた穴を出たエスカは見る。
少し離れたところに弓を構えた少女がいる。
赤い髪のツインテール。規定通りの制服を着崩し、腕には腕章が。
刺繍された文字は『W×A』。
それは法被とスカーフにもそれぞれ目立たぬように、しかし仕込まれているのをエスカは知っている。
「お前たちは……生徒会長とスぺイシアの厄介追っかけトリオ……!」
「ノゥ!! 『アルマファンクラブ』ナンバー1、ティル・ティレリース!」
「同じくナンバー2、アンゼロット・アーベライン!」
「同じくナンバー3、水流珊瑚!」
「変なポーズで見栄を切るな!」
『
弓使いのティル、細剣使いのアンゼロット、斧槍使いの珊瑚。
エスカのクラスメイトにして、アルマ、そしてウィルとアルマの熱烈なファンでもあった。
ちょっと頭おかしいんじゃないかと思うが、
「なんでこんなのが……」
「私たちが四五六席なのかって?」
「そりゃあ……推しへの愛ですわ」
「えぇ。というかエスカさん、あまり強くないんですから無茶しない方がいいと思いますよ」
「うるせぇ!!」
どうかしているオタクではあるものの。
一年主席アルマ・スぺイシア。
次席フォン・フィーユィ。
三席アレス・オリンフォス。
彼女らに続く成績上位者が四席のティルであり、五席のアンゼロットであり、六席の珊瑚なのだ。
なお、エスカは成績上位どころかビリに近い。
学園に入って、変な奴ほど強いのがなんだか納得いかない。
「……ってそんなこと言ってる場合じゃないだろ。他のとこは大丈夫なのか!?」
災厄は鉄龍だけではない。
湧き出る魔族に加えて、他にも龍が二体いる。
蛇型の水龍と鳥型の風龍だ。
「大丈夫とは思えないけどね」
ティルは視線を鉄龍に向けたまま答える。
その顔は険しく、
「近場の衛兵が対処してるけど、全然追い付いてない。龍相手だし不死鳥騎士団に応援要請したみたいだけど……どうかな」
「どこもかしこも手一杯でしょう。元々各国の評議もあり、王城周辺に警備が集中していましたし、街の外側に来るのには時間掛かるかと思いますわ」
「学園の生徒なら魔族はともかく……って感じでしょうしね」
「……ちくしょう!」
吐き捨てるが、現実は変わらない。
だったら、
「…………おい、オタク3人娘。ここは俺が食い止めっから、別の魔族やら龍やらの足止めして来い」
「はぁ!? 正気ですの!? 私たち三人にエスカさんでなんとか防戦って感じですのよ!?」
「だったら――――他の場所、もっとやべーだろ。魔族はともかく、そこらへんの衛兵じゃあ龍はきついぜ」
「それは……そうですけど。エスカ君だけでも同じことではないです―――っ!」
珊瑚の言葉の途中。
振って来たのは羽毛のような鱗だった。
それ自体が風の爆発を引き起こしながら、ティルたちは咄嗟に跳んで距離を取った。
見上げたアンゼロットが叫ぶ。
「っ……風龍ですわ!」
「シャアアアアアアアアア!」
空に身をくねらせる風の龍。
羽毛と鱗が生えた鳥のような体で暴れまわりながら空を飛んでいる。
翼に焦げ痕や突き刺さった槍や矢があり、おそらく衛兵に攻撃に対して暴れまわっているうちに攻撃がこちらに届いたのだろう。
ここは戦場だ。
一騎打ちではなく、意図しない横やりが当然発生する。
ちょうどいいと、エスカは笑った。
奇しくもティルたち三人と鉄龍、エスカを切り離すような横やりだったからだ。
「そっちはそっちでどうにかしてくれよ! それになぁ、舐めんなよ!」
大剣を強く握り、鉄龍の動きを見る。
「ゴアアアア……!」
起き上がった龍は身を引くし、うなりを上げていた。
対してエスカは剣を構える。
身の丈はある巨大な片刃の大剣。
峰の部分が頭身半ばでくり抜かれて持ち手になっており、振り回しやすいようにしたものだ。
右手で柄を握り、左手で峰の持ち手を支え、
「俺は龍に絡まれるのには慣れてるんだ……!」
飛び出して。
鉄龍の突進に突き飛ばされた。
●
小さな体が宙を舞う。
鉄龍の突撃は、質量と速度を伴った破壊の具現化だ。
石造りの家屋なら数軒ごと突き抜けるだろう。
人間が轢かれれば吹き飛ぶどころか拉げて原型も残らない。
「ゴアアアア……!」
二十メートルほどの突進を完了させ、大地を削りながら足を止めた鉄龍は乱暴に首を振る。
≪ディー・コンセンテス≫によって狂気を与えられ、理性を失わされた龍たちには単純な思考がプログラムとして入力されている。
即ち、人間を殺すということだ。
魔族の基本理念に近しいそれで突き動かされているが故、膨大な生命力も相まって三体だけでも王都を半壊できるだろう。
だから、理性無き狂気が次の命を探し、
「――――おい、どこ行くんだてめぇ」
「ゴアッ」
背後の声に、首だけで振り返る。
轢いたのは間違いない。
鋼鉄のようであり、それを超える強度を持つ甲殻で、高速でぶちかましたのだ。
殺したと判断できる。
なのに、
「ごふっ……俺は……まだ生きてんぞ!」
血の塊を吐きだし、全身から血を流しながらも褐色金髪の少年は立ち上がっていた。
挑発的な笑みを浮かべた彼はふらつきながらも、剣を構える。
「龍だろ? なら、俺くらい殺してから―――」
言葉を遮ったのは鉄龍の尾だった。
連なる装甲は高速で振るわれれば、衝撃と共に肉を裂く一撃となる。
地面をすり鉢状に削りながら、一回転をし吹き飛ばした結果を目にすれば、
「――――他に行けよ。つまり、俺を殺すまで俺と付き合えってことだ」
ずたずたになった両腕で剣を構えながら、やはり笑う。
●
「おらぁっ――!」
大剣を振るう。
同年代と比べて小柄なエスカの身長は155センチほど。
それとほぼ同等の長さかつ分厚い刃を持つ大剣だ。
人種であるエスカ・リーリオにその巨大な武器を素面で振るうほどの身体能力はないし、自在に使えるほど身体能力強化の魔法に長けているわけではない。
彼が使う魔法は軽量化と重量化だ。
大剣を振るう時は羽毛よりも軽量化し高速で振るい。
大剣の着弾の瞬間に基本重量の数倍にすることで破壊を生む。
恵まれない体躯、恵まれない系統。
優れた同級生や先輩をと共に過ごしながらも編み出された彼の戦闘技法。
質量の軽重の切り替えには独特のセンスと技術が必要とするが、そこに問題はない。
ドラムを叩く様なものだと、彼は思っている。
適切なタイミングで、適切な位置に、適切な速度。
かみ合えば良い音が鳴る。
鳴った。
「―――――ぎ、ぃ、ぃ……!」
会心の音は鳴った。
超重量が余すことなく通る重く低い音。
なのに押し負けるというのは、極めて単純に威力が劣っているからだ。
鉄塊の巨体に大剣ごと吹き飛ばされる。
大剣が盾になっても衝撃は全身に伝播し打撃した。
「―――!」
浮遊感。
体が宙を舞い、刹那意識が飛ぶ。
だが、
「ふんなぁっ……!」
今度は両足で着地した。
「――――こんなもんじゃねぇだろ、龍様よぉ!」
「ゴアアアアア……!」
身を低くした龍が唸る。
正気は失えど本能は消せない。
己がそれを引き付けているのだ。
どうしてこの雑魚は死んでないんのか―――そんなところだろう。
「はっ……これくらいしか取り柄がないかんな……!」
エスカ・リーリオは去年の入学試験で滑り込みの合格だった。
成績も下の方をさまよっているし、単純な戦闘力でも周りに劣っている。
これでもそこいらの衛兵や正規の騎士よりは腕が立つ自信はあるが、あの学園はそういうものだ。
一流が前提。
そこからどうやって超一流まで行くか。
それがあの学園というものだ。
エスカの場合、他人に誇れる技術なんてない。
誇れるのは、
「アンタらのお姫様公認の頑丈さだぜ!」
肉体の頑強性、その一点だけだ。
亜人連合に近い王国西部の生まれのせいか、先祖のどこかで獣人族と交わったらしく、その性質がエスカには色濃く受け継がれている。
亜人種のような身体的特徴はないが、それでも獣人族やドワーフ族のような純粋な強度があるのだ。
こんな体質でもなければ、カルメン・イザベラに絡まれていられない。
当たり前のように吹っ飛ばされるし、ちょっと物理的接触するだけで普通なら怪我をしそうになる。
あの龍人もそのあたり力加減ができないわけではないので、エスカだから大丈夫なのだろうと思っているはずだ。
ふざけんな。
痛いものは痛いんだよ。
まぁそれで耐久値また上がった感もあるけども。
「―――んがあっ!」
今もまた。
鉄牛龍の突撃を受けながらも、立ち上がり剣を構えることができる。
双角の直撃は流石に胴体を貫通しそうなのでそれだけは何とか避け、大剣で逸らし、逸らしきれずに吹っ飛ぶとしても。
「はぁっ……はぁっ……!」
視界が赤く染まり、全身に激痛が走り、よく分らない熱があちこちにあり、それでもなお立ち上がり、剣を構えることができるのだ。
「ゴアアアア……」
鉄龍が喉を鳴らす。
その目は狂気に犯されているが、正気だったのなら疑問に思ったことだろう。
どうしてこの矮小な虫は、なんども立ち上がってくるのだろう、とか。
知らないけれど。
そう考えたほうが勢いが出るからそう思うことにする。
端から見たら死にかけで錯乱しているようにしか見えないだろう。
実際そんなところだ。
「は……はは……なんでか……なんて決まってるぜ……俺は雑魚だからな。雑魚なりに、やれることやりてぇんだ……!」
唐突に始まったこの戦場。
自分はきっと木っ端の端役だ。
主人公というのは生徒会長やアルマ、或いはアレスのような人間だ。
自分じゃない。
そんな気がするし、きっとそれは間違いではないのだろう。
悪い奴が何をしていても、エスカとは接点がない。
エスカ・リーリオの知らないところで物語は動いていく。
「けど、な。なぁおい。お前が沢山人を殺すためにあるってんなら、お前を引き付けてるだけでよぉ、そこそこの人数助けてる―――そういうことにならねぇか? なぁ。そういうことにしておけよ」
自分で自分を鼻で笑うけど。
そう思えば、立ち上がれる。
剣を握れる。
「あと、もっと言うとだな!」
剣を構え、笑う。
来る龍牛を挑発するように。
「アンタみたいな龍を好き勝手してるなんか知らんどっかの親玉の! 思惑を一分一秒でも先延ばしにできてんなら! そりゃあ痛快ってもんだ!」
一歩踏み出し、
「気張るぜ、モブの!」
そして、それまでとは遥かに違う速度と威力がエスカを打撃した。
●
「―――――――っぁ」
一瞬、理解が遅れた。
瓦礫の山に落ちてから、攻撃されたことに気づいた。
「ごふっ……がふっ……はっ……!」
大きな血の塊が口の中で溢れた。
仰向けで倒れているせいで、吐き出しきれなかったのだ。
このままで自分の血で溺れてしまう。
角が脇に引っかかったのか、大きな裂傷もある。
朦朧とした意識でなんとか横を向き、血を吐きだし、
「――――そんなん、ありかよ」
結果の原因を見る。
無論、それは龍だ。
そしてそれは龍の変化でもあった。
鋼鉄を重ねたような甲殻。
それが
甲殻が逆立ち、空いた隙間から蒸気のようなものが噴出している。
理解した。
先ほどの瞬間、吹き出したのは蒸気ではなかった。
おそらく、魔法によって炎か何かを吐きだしていたのだ。
火の属性の使い手は、後方に炎を推進力として発し加速を生むことがある。
主に手の平や足の裏、或いは武器から。
天津院御影が斧から炎を吐きだし、地上でサーフィンしているのを見たことあるし、いつだったか学園に突撃して来たシュークェとかいう鳥人族も似たような使い方をしていた。
それを全身の甲殻を以て行っているのだ。
どれだけの加速と破壊を生み出すのか、考えるだけでも笑える。
実際、先ほどとは違う場所にいたし、数十メートルの大きな轍が視界の隅にあった。
エスカは思い、言葉を零した。
「―――――あぁ、良かった」
安堵の息を漏らしつつ、それでも彼は無理やり体を起こす。
先ほどまでの鉄牛龍は全く戦闘状態ではなかったらしい。
これがこの龍の真価なのだろう。
それを自分は引き出せたのだ。
だから、良かった。
この規模の破壊だ。
周囲の戦闘している人も目撃しただろう。巻き込まれた人がいないかだけは心配だが、民間人はほとんど避難していたから大丈夫だと信じたい。戦っている人だったらもう祈るしかない。
ただ、誰かが見ているのなら。
きっと対抗手段を考えてくれる。
この噴出加速は初見殺しが過ぎるが、そうでないなら対抗手段もあるはずだ。
そして誰かが。
狂わされた龍を止めてくれる。
「なら……まぁ、いいか」
なんてことを思いながら。
それでもまたエスカはゆっくりと立ち上がっていた。
小鹿の様に震え、息も絶え絶えに。
血だまりを作りながら。
それでも剣を握り立つ。
我ながらよく立つなとは思うけれど。
それくらいしか誇れることがない。
「ゴアァァァ……!」
鉄牛龍が身を引くし、甲殻が加速器として開く。
一瞬後には神速の闘牛がエスカを引き潰すだろう。
先ほどはたまたま角が急所を外したが、同じ偶然は期待できない。
だとしても。
「……っ、は……っ」
隠し玉あるなら出せよ。
そんなことを言おうとして、言えなかった。
流石に限界だ。
どうにかカウンターができないかと、実はこっそり狙っていたがこれも無理だろう。
まぁ、良い。
「――――へっ」
モブはモブらしく。
誰かにバトンを渡せたなら良い。
そして、激震が全てを打撃した。
●
「―――――全く、弱いのに無理しすぎじゃ。そこが魅力だから困ったものじゃが」
「………………あぁ?」
衝撃は無かった。
正確に言えば僅かな風圧があり、しかしそれだけだった。
「ゴァ……!?」
眼前、鉄龍の双角がある。
角一本だけでエスカの身長と同じくらいの大きさ。
それが――――エスカの背後から伸びる手が掴んでいた。
長く、そして燃えるような赤い鱗に包まれた手だった。
龍の手だ。
片手一本で、鉄龍の噴出突進を受け止めているのだ。
見上げる。
背後に、女がいた。
フリルがふんだんにあしらわれた深いスリットと前合わせの
灼熱のような真紅の赤い髪と側頭部から生える赤黒の二つ角。
白い首筋や頬には所々髪や腕と同じ色の鱗が浮かぶ。
彼女のことを、当然エスカは知っていた。
「――――カル、メン」
「然り。龍人族のカルメンさんじゃ。頑張ったのぅ―――それが、お主の強さじゃ。」
「――――」
金の瞳を細め、カルメン・イザベラは笑う。
「まだ倒れてないところ悪いが、ワシも混ぜてもらおうかのぉ。愛しき
エスカ・リーリオ
絶対立ち上がる肉盾不屈系生意気ショタ
カルメン・イザベラ
音速突破する巨大な龍を片腕で止める馬鹿力
歌劇カルメンでは
闘牛士エスカミーリョが闘牛の試合をしてる間に
カルメンは狂った元彼ドン・ホセに殺されていたそうです。
ならこのアース111では、という話。
生意気ショタ×アーパー上位存在人外ドラ娘に需要はありますか!?
ティルアンゼ珊瑚
カプ厨アルマオタク三人衆にして1年456席
なので世界観的にわりと上澄みという
アース111、強いのは変な奴しかいないのか?
雑魚魔族=一般衛兵<<戦闘職騎士
強い人、上澄みの壁
騎士の強い人やら在野の強い人≧学園生徒(エスカとか)<<成績上位組
最上位勢
学園最上勢、『二つ名持ち』、各国の有数の強い人
御影、パール<<フォン、カルメン、ウィル
無法の壁
アルマ、トリウィア
ざっくりみたいなイメージです
最終章につき文字数が限界突破して色んなキャラにスポット当たってますがお楽しみいただけたら幸いです
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