三人が辿り着いたのはコートジボワールと言う港町だった。
街は活気に溢れて多くの行商人や旅人で賑わっていた。
いつものことながらサーガは旨そうな食堂を探し歩いた。
サーガに言わせると旨い食堂には人が集まる。
人が集まる場所には自然と噂話や地元の様々な情報が入ってくる。と言うことだった。旨い飯にありつきたいだけの理由であろうが、強ち間違ってはいないのでユースもシャズナも従っているようだ。
「よし!ここにしよう️」サーガは今にもヨダレがこぼれそうな顔で二人を誘った。
店内は活気に溢れ沢山の客で賑わっていた。
「いらっしゃい!ご注文は?」蜂蜜色の髪を後で束ねた少女が威勢の良い声で注文を取りに来た。
「オススメはこの地方の郷土料理のザッキーニだよ️うちの店に来たらザッキーニを頼まないと勿体ないよ!」
三人は少女の威勢に呑まれて、言われるがまま大量の料理を注文してしまった。もちろんサーガがいれば食べ残る心配も無いのだが。
「お客さん達は旅の人かい?」ザッキーニを所狭しとテーブルに並べながら少女は聞いた。どうやらザッキーニとは魚貝類と豚の臓物をトマトなどでじっくりと煮込んだ料理らしい。
「こりゃ旨い!そうだ、わしらはこの世の果てがあると言う西の国の向こうを目指しとるんじゃ」ザッキーニの汁で赤く染まった口をモゴモゴ動かしながらサーガが答えた。
「へぇー、そりゃ面白そうだね。でもここから西の国へ行くにはガーネット海峡を越えないと行けないよ。海峡を越えるには船旅の準備が無きゃねぇ。どうだい?お兄さんたち。うちはここの二階で宿屋もやってるんだ。船旅の準備が整うまで泊まったら良いさ!私はナーリャ。宜しくね♪」
あれよあれよと云う間にシャズナ達三人はナーリャの云うがまま宿に泊まる事になったのだった。
宿に泊まりながら船旅の準備をしていた3人だが、ナーリャが世話をやいたお陰で船旅の準備は思いの外早く整った。
「よし!大体揃ったね!お兄さんたち、荷馬車はどうするんだい?馬車でコートジボワールの海峡は越えられないよ。」
「うん、馬車は何処かで売ろうかと思っている。どこか荷馬車を買ってくれる所はあるかな?」ユースが答えた。
「じゃあ、その荷馬車、うちに売りなよ!そうしたらコートジボワールの港までその荷馬車で私が送ってあげるよ。」
ナーリャの宿屋はエタール国のガルシア王から貰った荷馬車を思いの外高値で買ってくれた。三人の宿泊費と食事代と海峡を渡る船賃を出しても余りそうだった。「さすがガルシア王がくれた荷馬車だな。」三人は王の計らいに感謝しながらも出立の準備をした。
港を埋め尽くさんばかりの大小様々な船がコートジボワールの港を彩っていた。
「壮観だな」ユースたちは極彩色に彩られたマストや舳先の装飾の美しさに見とれながら感嘆した。
「で、わしらの乗る船はどこだ?」