転生男の娘は道化の海賊を王にする   作:マルメロ

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伝説のクルー

 偉大なる航路(グランドライン)、リトルガーデン。

 

 その島をつい先程出航した二つの海賊船が、並んで島を後にした。バギー海賊団と赤髪海賊団。リトルガーデンで激闘を繰り広げたばかりの両海賊団はそれぞれの指針が示す先をただ見つめていた。

 

「おいバギー!お前本当に一緒に来ないのか!?」

 

「行くわけねぇだろ!俺とお前はお友達じゃねぇんだ!」

 

 それぞれの船の上から海を跨いで叫ぶように話すのは船長のバギーとシャンクス。彼らはロジャー海賊団に所属していた時の同期であり兄弟分だ。見習い時代から腐れ縁のような関係にあり何かと行動を共にしてきた二人。しかし船長であるロジャーが処刑され、海賊団が解散してからはそれぞれ独立して海賊団を結成していた。別れ際、海賊王が処刑された街、ローグタウンでシャンクスがバギーを一緒に海賊をやらないかと誘ったこともあったが、バギーがそれを断り彼らは別々の道を歩んだのだ。

 

「ったく……あの野郎はちょっと気を許せば友達みてぇに振る舞いやがって……」

 

「でも満更でもないんでしょ?ちょっと嬉しそうなのバレバレだよ」

 

「うるせぇ!!俺はあいつに恨みがあんだよ!!」

 

 副船長のミズキが見聞色の覇気でバギーの本心を読み取り、少し微笑みながら言った。それに対しムキになりツッコむバギーだが、その反応は図星だった。彼もシャンクスに恨みがあると言うが同時に友情に近い感情も抱いておりシャンクスの勧誘も内心少し嬉しかった。

 

「というかおめぇよ、最近笑うようになったな。会ったばっかの時は何があっても表情一つ変わんなかったのにな」

 

「……そうかな?」

 

「確かに初めて会った時に比べて少しだけだが表情豊かになった気はするな」

 

 バギーの言うことに古株であるガイモンも同意した。確かに最近表情が豊かになってきていると。それでも殆ど無表情なのは変わらないが、表情が変わることがあるようになったのは確かだ。

 

「おいバギー!!お前呑気に話してるのはいいがあれ忘れたのか?」

 

「は?あれって…………ああああ!!?」

 

 忘れていたとバギーが思ったつかの間、彼らはとんでもないものを目にすることになる。突如目の前の海が盛り上がったかと思うと、船の何十倍もあるであろう影が姿を現した。

 

「な……なんじゃこりゃあ!!?」

 

「か、海王類!?いやこりゃあ……金魚か!!?」

 

 その影の正体は島と見まごうほどの巨大な金魚。リトルガーデンを訪れた航海者達が生きて帰ることのできない最大の理由にして厄災だ。

 

「し……しまったァァァ!!!?この怪物がいるんだこの海にゃあ!!?」

 

「このままでは食べられてしまうガネ!!?」

 

「キャプテンバギー何とかしてくれェェェ!!?」

 

「馬鹿野郎!!こんなバケモンどうにもなんねぇよ!!」

 

 驚きのあまり叫び回りバギーに助けを求める部下達、しかしバギーに言ったところでどうにもならない。海賊団の中で一番の実力があるミズキですらどうにもならないと悟り、動かない。それほどまでにスケールの違う怪物なのだ。

 

「やるか?お頭……?」

 

「ああ、前は俺も驚いたが今は違う……!」

 

 剣と銃を構え、シャンクスとベックマンは勇敢にも巨大金魚に立ち向かおうとする。額に冷や汗をかきつつ、その眼差しは巨大金魚を一点に集中している。

 

「我らを信じてまっすぐ進め友よ!!お前達の進む道は我らが切り開く!!」

 

「道を開けてもらうぞ島食い!!エルバフの名にかけて!!」

 

 背後の島から彼らにそう語るドリーとブロギー。それぞれ手に剣と斧を構え、目の前の怪物を打ち倒さんと武器を握る手に力を込める。

 

「……ベックマン、進むぞ」

 

「ああ、了解だ」

 

 彼らの言葉を聞き、手に取っていた武器を下ろすとシャンクスはベックマンに静かに言った。そんな彼らを見て、騒いでいた赤髪海賊団も一転、真剣な眼差しで進むべき一点を見つめた。

 

「まっすぐ進めだァ!?食われちまうじゃねえか!?」

 

「あの巨人達を信用していいのガネ!?」

 

「キャプテンバギー!?もう金魚が目の前に!!?」

 

「ちくしょう……こうなりゃやぶれかぶれだ……!!くらえバケモン!!俺様の必殺技!!バギースペシャルボン────」

 

『覇国っっ!!!』

 

 かつて世界を震撼させた巨兵海賊団、その船長二人が放つ島すら壊すエルバフ最強の槍。その一撃は海を割り、巨大金魚の腹に風穴を空け二つの海賊団の進むべき道を作り出した。

 

『さァ行けェ!!』

 

 それぞれの武器を水平線に突きつけ、巨人達は友の出航を祝福する。その偉大さを目の当たりにした赤髪海賊団は言葉を失い、ただただ感動するだけだった。そしてもう一方のバギー海賊団はというと……

 

「うォォォォォ!!キャプテンバギーがバケモン金魚を討ち取ったァァァ!!!」

 

「さすがは俺達のキャプテンバギーだァァ!!」

 

『バギー!!バギー!!バギー!!バギー!!』

 

「お前らの目はどれだけ幸せなのだガネ!!?」

 

 バギーの豆鉄砲のようなパンチが巨大金魚を討ち取ったと思い込む部下達にギャルディーノがツッコミを入れる。ここにはまともな奴はいないのかと呆れ返るがこの船に乗ってしまった以上後の祭りだろう。むしろここまで人を引きつけるバギーには何か特別な力でもあるのかと疑い始めてすらいた。

 

「おいバギー!!次会う時までにどっちが名を上げられるのか勝負だ!!」

 

「は!!そりゃあ俺様に決まってるだろ!!そんな勝負やるまでもねぇぜ!!」

 

「言ったな!!その言葉忘れんなよ!!それじゃあ達者でな!!」

 

 最後までそんな軽口をたたきながら、彼らはそれぞれの冒険へと向かっていく。だが、彼らはまだ知らない。今後彼らととあるもう一人の男が、海の皇帝の座をかけて伝説の戦いを繰り広げることを。そしてバギー海賊団にとっての過去最大の試練がすぐ近くまで迫っていることも。

 

 

 

 

 

 偉大なる航路、シャボンディ諸島近海。

 

『──という訳だ。悪いがガープ、すぐに向かってくれ』

 

「何故俺が……もうじき白ひげの奴の居所を掴めそうだってのに」

 

『……黙って従え。それとも命令に不満でも?』

 

「いいや、命令とあればやるしかないだろう。俺もそこまで馬鹿じゃない」

 

『そうか、では頼んだぞ』

 

 軍艦の甲板の上で、電伝虫での通話を終えたガープは受話器を置くと不満そうな顔でため息をつく。そして先程まで話をしていた上司に向かって悪態をついた。

 

「ったく、元帥だかなんだか知らんがコングの奴偉そうに……!」

 

「が、ガープ中将……相手は元帥殿ですので……」

 

 元帥相手でもまったく態度を変えようとしないガープに部下達は内心冷や汗を流した。彼は実績やそれに見合った実力は兼ね備えているものの問題行動が多く部下達はいつもヒヤヒヤしていた。それ故にガープがコング元帥やセンゴク大将と話す時はビクビクしているのだ。

 

「で、なんだったか?その悪魔の実ってのは」

 

「──あ、はい!“動物(ゾオン)系幻獣種、ヒトヒトの実モデル魔女”です」

 

「ああ、そうだったな。忘れてた」

 

 部下達の心配をよそに、ガープはコングからの指令にあった悪魔の実の名前を問いかける。それを聞いた部下の一人がマイペースな彼に振り回されながらもその悪魔の実の名称を的確に答えた。

 

「で、場所はどこだったっけ?」

 

「ガープ中将……元帥殿の話を聞いていなかったのですか?……巨人島、リトルガーデンの近海です」

 

 先程コングから指令の内容は事細かに聞いていたはずだが、まったく覚えていない様子のガープに一種の不安を抱きながらも部下は指令の内容を伝える。こういうことは昔からよくあったので、部下達が指令の内容を覚えるのは既に日常となっていた。

 

「こちらがその海賊の手配書です、中将」

 

「おお、ご苦労」

 

 コングが生け捕りにするように命じた海賊の手配書を部下の一人がガープに差し出す。その手配書に書かれた金額は6100万ベリー。本来であれば海軍本部准将でもあれば十分捕えられる金額の相手であり、海軍の中でも屈指の実力を誇るガープがわざわざ出向く相手ではないはずだ。それ故に部下の中でも詳細を知らされていない雑兵は疑問を抱いた。

 

「──!!?……これは…………!?」

 

 だがガープはその手配書を見た瞬間、気だるげな顔から一点顔を青くさせ険しい表情に変わった。緊迫した空気が流れ、その異変を誰もが感じ取った。

 

「ガープ中将?その手配書が何か?」

 

「……いや、なんでもない」

 

 手配書を部下に突き返すと、ガープは険しい顔のまま軍艦内の自室へと入っていってしまった。なんでもないと彼は言うが、いつもと様子が違うのは誰の目からも明らかで、原因と思われる手配書を見るがそこには可愛らしい少女が写っているだけ。確かにこんな少女が海賊として指名手配されていることに何も感じないわけではいが、ガープがあそこまで思い詰める理由とは考えられなかった。

 

「…………」

 

 部下達が心配する中、ガープは一人自室で苦悩していた。先程の手配書の少女、いや()()をガープは知っていた。約2年前のとある任務で追っていた奴隷商の男。奴の所有していた奴隷のうちの一人が手配書の少年だった。奴隷商の居場所を突き止め、逮捕及び少年の保護に向かったガープだったが一足遅く、奴は逃げた後だった。自分が助けることのできなかった少年、その彼が今海賊として指名手配されている。その事実はガープにとって受け入れ難いことであり、彼は激しく後悔し自分を責めた。今思えばあの任務に自分が駆り出されたのは彼の食べた悪魔の実の重要性故だろう。ならば尚更自分が救わなければならなかった。

 

「……クソッッッ!!」

 

 壁をヒビが入る程に強く殴りつけ歯を食いしばる。あの少年を捕まえるべきか見逃すべきか、ガープは葛藤していた。あの少年が海賊である以上海兵として見逃すことはできない。だが彼が海賊になってしまったのは自分が遅かったから。もっと早く助けることができていたのならば彼は海賊になど堕ちずにすんだかもしれない。それを思うと決断することなどできなかった。

 

「俺はどうすれば……」

 

 いつもの大らかな彼とは思えないほどに弱々しいその声は、誰にも聞かれずに部屋の中へと消えていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 偉大なる航路の海上、リトルガーデンから出航したバギー海賊団はシャンクスから譲り受けた永久指針(エターナルポース)を頼りに次の島を目指し進んでいた。船上ではビック・マム海賊団撃退、そしてギャルディーノが正式に仲間入りしたことを祝って派手な宴会が行われていた。

 

『我らがキャプテンバギーに乾杯!!』

 

「ぎゃはははは!!そうだ飲め飲め!!ほらギャルディーノ!!てめぇももっと飲めっての!!」

 

「ああ、いただくガネ」

 

 ギャルディーノがバギーから勧められた酒を飲み干す。自分の歓迎会のはずなのにバギーの方が目立っている気がするのは気になるがこの船に乗る以上仕方ないと割り切る。

 

「ハァ……ハァ……キャプテンバギー!!」

 

「!!」

 

「ああ?どうしたよ……酒飲み過ぎて誰かゲロったか?ぎゃはははは!だったら掃除しとけよ!」

 

 慌てた様子で部下の一人が駆け寄ってくる。怪我などはないが酷く焦っており汗を滝のように流していた。

 

「ち、違うんだ!海軍の軍艦が……それも…………“英雄ガープ”の船だ!!」

 

「……!?ハァァァ!?ガープだと!?なんでそんな大物が!?」

 

 ガープの名を聞いた誰もが一瞬で顔を青ざめさせ驚いた。ガープといえば幾度となく海賊王ロジャーを追い詰めたという海軍の英雄だ。その実力は尋常ではなく過去には“頭領チンジャオ”や“金獅子のシキ”など伝説級の海賊達を捕らえている。偉大なる航路に入って間もない彼らからしても何度も噂を聞いた相手であり恐怖の対象であった。

 

「抵抗は無駄だ!!お前達に逃げ場はない、大人しく降伏しろ!!」

 

 見えてきた軍艦からガープの部下らしき男の声が聞こえてくる。それを聞いて未だ騒いでいた部下達も状況を理解したのか酔いなどすっかり忘れて軍艦から逃げるべく舵をとる。だが船の性能は向こうの方が上であり軍艦との距離はどんどん狭まっていく。

 

「キャプテンバギー。どうすれば…………」

 

「くッッッ……とにかく逃げろ!!ガープなんかとやり合えるか!!」

 

 ロジャー海賊団時代に何度もガープの脅威を目の当たりにしてきたバギーはすぐに勝てないことを悟り逃走を指示する。

 

「お、おい……あれ見ろ!!」

 

「あれが“英雄ガープ”……」

 

 軍艦の甲板に現れた筋骨隆々の男。その姿を視認したバギー海賊団は息を飲んだ。あれがロジャーを追い詰めた伝説の海兵かと。ガープが手を上げ砲撃用意の合図を送り、そして手を下ろすと一斉に砲撃が飛んできた。

 

「うわ、撃ってきやがった!?」

 

 直撃すれば船は木っ端微塵だろう。いくらなんでも船では大砲を耐えることなどできない。

 

刃璃突風(バリ・ブラスト)!!」

 

 誰もが身の危険を感じ取った瞬間、ミズキが飛び出して剣を振るい、飛ぶ斬撃を繰り出し砲弾を全て切り裂いた。

 

「うォォォォォ!!お嬢ォォ!!」

 

「副船長!!痺れるぜ!!」

 

「ふざけてないでこっちも撃ち返して……沈みたいの?」

 

 無表情にそう言うミズキだが、見聞色の覇気でガープの強さを感じ取って冷や汗を流した。どうやったって勝てない。圧倒的な実力の差を感じてすぐに勝ち目などないと理解する。

 

「キャプテンバギー!!軍艦がもうすぐそこまで!!」

 

 そうこうしているうちに軍艦との距離はさらに詰められいつ乗り込まれてもおかしくない状況になってしまった。

 

「ガープ中将、乗り込んで一網打尽にしますか?」

 

「……ああ、そうだな……ん?」

 

 軍艦の上で部下の一人がガープに進言する。いつもの彼であれば有無を言わさずに敵船に殴り込んで全員逮捕しただろう。だが今日は部下の言葉に肯定こそしたものの動こうとせず敵船を傍から見れば睨むように見つめていた。だが海賊船の船長を見た瞬間何かに気づき、そして叫んだ。

 

「おいお前……ロジャーんとこの赤っ鼻じゃねえか!!懐かしいな、まだ生きてたのか!!」

 

『え?……ええええええええええええええええええ!!!??』

 

 ガープのその何気ない言葉に敵味方問わず驚き叫び声が響いた。海兵は顔面蒼白になりまさかという顔を、バギー海賊団の部下達は信じられない様子でバギーに目線を向けた。

 

「ロジャーって……海賊王ゴールド・ロジャーのことか!?てことはキャプテンバギーは海賊王の元クルー!!?」

 

「まさか……いくらキャプテンバギーでも……だがそれならクロッカスの兄貴と知り合いだったことにも納得がいく……本当に海賊王の……」

 

「キャプテンバギー!!あんたやっぱりとんでもねェ男だったんだな!!!」

 

「なのになぜあんなに卑怯なのだガネ!?」

 

「まずい……それがバレると俺の今後の海賊人生が……」

 

 部下達が尊敬の眼差しを向ける中、バギーはこれからのことを考え絶望していた。元ロジャー海賊団などという経歴がバレれば大変なことになる。そもそも今現在進行形で窮地に立たされているのにだ。

 

「元ロジャー海賊団!?それが本当ならあの男も危険だ!!」

 

「奴も絶対逃がすなよ!逃がせば今後我々にとっての大きな脅威になり得るかもしれない!」

 

 海兵の方も経歴だけを見てバギーを危険だと断定し取り逃がすなと躍起になる。そんな時、空を飛んで一人の影が軍艦に乗り込んできた。

 

「こいつは……“狩魔女”か!?」

 

「絶対逃がすな!!任務は奴の生け捕りだ!!」

 

 一人軍艦に乗り込んだのはミズキ。だいぶ距離を詰められてしまった以上誰かが軍艦の相手をしなければ逃げることなどできないだろう。その点自分は飛んで逃げることができるしガープ相手に時間稼ぎができるのも自分だけだろうという判断の元の行動だった。

 

「あの馬鹿……何してやがんだ!!」

 

「一人で乗り込むなんて正気ではないガネ!!?」

 

紋舞乱(モンブラン)!!」

 

「しょ、衝撃波……!?」

 

「怯むな!!全員で囲め!!」

 

 暴れ回るミズキを相手に多くの海兵達が向かっていく。だがガープだけは険しい顔のまま戦わずにミズキを見つめていた。

 

炎嵐(ファイアストーム)!!」

 

『ぐァァァァァァ!!』

 

 実際ミズキの判断は正しいだろう、あの場で軍艦を相手に立ち回れるのはミズキだけだろうし時間を稼いだ後に離脱できるのもミズキだけだ。だが一つだけ彼にとっての計算外がある、それはガープ相手に自分が時間を稼ぐことができると考えていたことだ。

 

「…………」

 

 予想外の強さで部下を蹴散らすミズキ。このままでは部下の被害が甚大になるだろうと判断し、拳を握りしめ歯を食いしばるとガープは飛び出し、暴れるミズキに向かっていった。

 

「……!?」

 

「ぬうェい!!」

 

 拳一発、それでもミズキを倒すのには十分すぎた。見聞色の覇気でその攻撃を察知するミズキだったがガープの速度に反応することができず拳をもろにくらい、甲板に叩きつけられた。

 

「……!?キャプテンバギー!!お嬢が!!」

 

「馬鹿野郎ほっとけ!!まずはてめぇらの命だ!!今のうちにずらかるぞ!!」

 

「おいバギー!!いくらなんでもそりゃあ……!!」

 

「うるせェ!!ガープにはどうやったって勝ち目がねェんだよ!!」

 

「……!?ガープ中将、海賊船が逃げます!!」

 

 消えゆく意識の中ミズキが見たのは自分を見下ろすガープの姿と、水平線の彼方へと消えていくビッグトップ号の船尾だった。

 

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