ソードアート・オンライン NEOプログレッシブ 作:ネコ耳パーカー
今回曲刀ソードスキルはホロウフラグメントを参考にしました。よろしくお願いします。
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「ヴモォォォォォォォォ!!!」
「3連撃来るぞ!」
キリトの指示が戦場に木霊する。
その指示をしっかり聞き、3連撃をやり過ごすパーティメンバー達。
3連撃を終えたナト大佐は技後硬直で動けなくなる。
「今だ!」
キリトの声に1番速く飛び出したのはやはりツキノワだ。
「フッ!!」
この2層でその力を遺憾無く発揮させてきた愛刀イビルファングで、突撃系ソードスキル【フィル・クレセント】を叩き込む。
「シッ!!」
更に技後硬直を打ち消すために体術スキル【閃打】を打ち込む。
「ハッ!!」
その後ソードスキル【リーパー】を発動する。
「オ…ラッ!!」
踏み込んだ足を軸に今度は【水月】を放つ。脇を蹴り飛ばしたところで技後硬直が終わり、ツキノワに狙いをつける大佐。
「また3連撃来るぞ!」
キリトの声にツキノワは、バックステップで距離をとる。
その瞬間またも放たれる3連撃。
3撃目が終わるのと同時に着地するツキノワ。
ふわりと着地したと思えばまた踏み込もうとする。
「1人で終わらせるなよ!」
「そうだぜ!俺らもいることを忘れるな!」
「流石ダンサー殿だ。我々も負けられない!レジェンドブレイズ!出撃する!」
そう言いながら飛び出す面々に、思わず苦笑いを浮かべる。
「ハァァ!!」
キリトが駆けて、そのまま力を乗せてソードスキルを放つ。
「おおお!!」
それを受け体制を崩したところにエギル達の強烈なソードスキルをくらう。
「ヌン!!」
反撃に出た大佐の攻撃をレジェンドブレイズが全て防ぎ、
「隙あり!!」
硬直した所をツキノワが畳み掛ける。
そういう流れを続ける事十数分、3本あったHPバーも最後の1本の半分を切ったところで大佐がバーサクモードに突入した。
「ヴモォォォォ!!!」
「バーサクしたぞ!気をつけろ!」
「我らが引き受けよう!」
ツキノワの声にレジェンドブレイズが反応しタゲをとる。
「こっちはあと一息だな」
「ああ、即席パーティだが上等だな。問題は…」
キリトとツキノワは現状を確認し、本隊に目を向ける。そこでは【バラン・ザ・ジェネラルトーラス】、通称バラン将軍に苦戦する本隊の姿があった。
「か、回避ーー!回避ーー!」
リンドの焦った指示が聞こえるが、何人かが逃げ遅れ、スタンする。
他のメンバーが慌てて安全圏に引きづって行き回復させている。
「…ちょっとまずいか…?」
「キリト、撤退を進言してきてくれ。俺だと余計な事を言いそう」
「…了解。ここは任せたぞ、兄弟」
「OK。しっかりやっておくぜ兄弟」
拳を合わせながらキリトを送り出すツキノワ。
振り返って大佐を睨む。そろそろ大暴れが終わりそうな大佐に全身をリラックスさせ、腰を落とした。
「エギルさん、行ける?」
「当たり前だ。行くぞ!」
「3カウント!3…2…1…スイッチ!」
ラッシュが終わった瞬間H隊とG隊が入れ替わる。
ツキノワが先陣を切って駆け出す。
振り下ろさせる大佐のハンマーをサイドステップで軽やかに躱し、
「はぁ!!」
ツキノワはその腕に通常攻撃を放つ。
左逆袈裟・正面に切り下ろし・突き・突いた剣をそのまま右に薙ぎ払いながら、踏み込む。
ただの通常攻撃でも桁違いの性能を誇るイビルファングなら、ダメージ量はかなりある。
目に見えて減るゲージ。
「オラァ!!」
そこに続いてエギル達のソードスキルが大佐に放たれる。
エギル達を振り払おうと攻撃する大佐を後ろから
「シィ!!」
ソードスキル【ファラント・フルムーン】で攻撃して中断させる。
その衝撃でターゲットをツキノワに向け、そのまま【ナミング・インパクト】を放つも、ツキノワは先読みしあっさりと躱す。
今度は回復を終えたレジェンドブレイズが突撃し、ターゲットをそちらに集めさせる。
その隙にツキノワ達が回復を行っているとキリトが帰ってきた。
「後1人スタンしたら撤退するって」
「了解こっちは変わらず順調だ」
「…なあ、お2人さん。ちょっといいか?」
キリトの話を聞いてるとエギルが深刻そうに尋ねてくる。
「どうしたの?何か問題でも?」
「問題というか疑問だ。第1層ではロード…つまり君主だろ?何故2層になって将軍と大佐に格下げされたんだ?」
その疑問に答えるように突然ガコンッと大きな音がした。
何事かと3人が振り返ると中央の床が突然下にズレだした。
少しして今度は上昇しだす。
そこにはエギルの質問に対し、最悪の形で答えが返ってきた。
「…【アステリオス・ザ・トーラスキング】…」
これまでで最も大きい、トーラス族の王がそこにいた。
sideツキノワ
「クッソが!悪趣味にも程があるだろ!!」
思はず汚い言葉で悪態つく。ここに来て大本命、3体目のボスとかシャレにならない。
「マズイぞ!本隊が挟み撃ちだ!早く助けに行かねぇと!」
「違う!大佐が先だ!先に取り巻きを倒す!」
エギルさんが慌てて本隊を助けようとするもキリトがそれを止める。そうだ、逃がすためにも先に余計な障害は排除しないといけない。
「G隊、H隊!全力攻撃!!!」
「回避不要!防御不要!要するに」
「「ゴリ押せ!!!」」
俺とキリトの号令によりそれぞれが最大火力のソードスキルで一気に大佐にトドメを刺す。
「すぐに本隊に合流!このまま将軍を倒す!」
そのまま止まらずにすぐに本隊に向かう俺達だったがその時俺は王が変な行動をしているのに目がいく。
「何してる、あいつ…?」
仰け反り、胸を張る。まるで何かを溜めてるような…
「…っ!まさか…!?」
嫌な予感がした瞬間、白い光がが本体に向かって放たれる。
それはモンスター専用の遠距離攻撃。
俺達ではどう頑張っても出来ない技。
それは
「ブレス攻撃!?」
キリトも同じ考えなのか、あまりの衝撃に動きを止めてしまう。
そんな仲間達に俺は声を張り上げて発破をかける。
「ぼさっとするな!!エギルさん、スタンした連中を助けて!残りは将軍を倒すぞ!」
「…っ!了解!レジェンドブレイズ!行くぞ!」
「了解した!全員突撃!」
「shit!すまねぇ!俺とした事がビビっちまった!!おら、お前ら!タンクの意地を見せるぞ!」
それぞれが己の役目を果たすために動き出す。
その時、王がまた同じ予備動作をする。
「…っ!クッソ!!キリト!将軍を頼む!」
「待てツキノワ!?1人で行く気か!?ツキノワ!!」
キリトの静止を振り切り、王に切り込む。
仰け反ることで足に登る道ができる事に気づいていた俺は、そこを登り一気に頭まで駆け上がる。
「くらえ…っ!!」
そこにある冠に【ファラント・フルムーン】を全力で打つ。
そこが弱点だったのが大きくHPを減らしながら膝を突く王。
それはそのまま飛び降りて正面で構える。
「キリト!タゲは俺がとる!その間に倒してくれ!」
「…絶対に死ぬなよ!ツキノワ!!」
そんな話をしていると立ち上がる王。
俺はその様子を静かに、油断なく見ていた。
「…おら、来いよ」
「ヴモォォォォ!!!」
その挑発が聞こえたのか大きな雄叫びを上げながら腕を振り下ろしてくる王。
それを容易く避け、通常攻撃を食らわせる。
それを食らいながらニヤリと笑う王。
確かにHPは減っているが、総量が大佐の倍ある6本。
トータル的に見ると微々たる量なのだ。
そんなことを解析しながら確実に削っていく。
そんな時、王の腕が刺さって抜けなくなった。
その隙にソードスキルで連発させる。
更に後ろに回り混んで攻撃しようとした瞬間
「…え?」
突然視界が高くなる。
背中に違和感を感じながら宙を舞ってている事を自覚する。
ボスの方を見るとしっぽがユラユラ揺れていた。
「…しっぽ…」
ふと上が暗くなったので上を見ると、ボスの平手が俺に迫っていた。
「…っ!?」
咄嗟にソードスキル【フィル・クレセント】で少しでも逃げようとするも、間に合わずそのまま床に叩きつけられた。
「ガッハッ…!!」
すざましい衝撃に呼吸が出来なくなる。
そのままバウンドしながら吹き飛ばされ、HPもグリーンだったのが一気にレッド半ばまで減る。
しかもスタンが入ってしまい、身体が動かせない。
「ツキノワ!?」
慌ててキリトが俺を回収してくれるが王がこっちに向かってブレスの予備動作をとる。
このボスのブレスは横には狭いが縦には長いから、この距離でも充分射程圏内だ。
キリトをつき飛ばそうにも身体が動かないから何も出来ずキリト共々巻き込まれるしかない。
そう思っていた時だった。2つの閃光が王の眉間を貫いた。
「ヴモォォォォォォォォ!!!」
「…何が…?」
思わず呟くツキノワ。
喋れるようになっている事にも気づかなかった。
その閃光の方を睨む王に対し
「「この…!見るな!!」」
空中サマーソルトをお見舞する2人の女性プレイヤーがいた。
その姿を見て俺達は何者かを確信する。
「あれは体術スキル【弦月】!って事はまさか!」
「姉貴!!アスナ先輩!!」
「「ツキノワ(君)!キリト(君)!おまたせ!大丈夫!?」」
outside
アスナ達はツキノワたちの前に降り安否を確認する。
「俺は大丈夫だけど、ツキノワが!?」
「俺ももう大丈夫だ。スタンも解けたし体力もある程度回復した。俺もすぐ王の所に戻るから早く将軍を「ダメだ!!」!?」
ツキノワは黄色まで回復したHPを確認しつつ、速くタゲを取りに行こうとするツキノワをキリトが強く止める。
「今まで死にかけてたんだぞ!?必要な事だったとはいえ、これ以上は無茶だ!!」
「そうよ。ここからは私達に任せて!」
「貴方は回復に専念して!…私は貴方の姉なのよ?ここからは私に任せなさい」
キリトには肩を強く握られ、アスナには頭を撫でなれ、ミトには頬を撫でられるツキノワ。
体の力が抜けてしまい、つい腰を落としてしまった。
「…ごめん、出来るだけ早く戻るから任せていい?」
「「「当然!」」」
3人に託して安全圏で休むことにしたツキノワと、それぞれ託された3人は自分達のやるべき事を確認する。
「俺は将軍を倒すから2人は王のタゲを頼む」
「「了解!」」
そう言ってそれぞれ飛び出した。
sideキリト
「エギル!ブレイズ!一気にカタをつけるぞ!」
「「「「応!!」」」」
俺は支えてくれていたエギル達に合流すると、
一気に指示を出す。
「俺が引きつけるからブレイズはタンクを頼む!エギル達は合図したら最大火力でソードスキルを打ち込んでくれ!」
「承った!」
「何時でも行けるぜ!」
俺はそんな威勢のいい声を聞きながら、一気に目の前まで駆け抜ける。
そんな俺に気づいてハンマーを振り下ろそうとする将軍の股をスライディングで躱すと、ソードスキル【ホリゾンタル・アークを】を背中におみまいした。
大きくHPを減らしながらよろめく将軍に畳み掛ける。
「はァァァ!!」
気合いを込めて放つ斬撃を気にもとめずそのまま攻撃しようとする将軍に対して
「スイッチ!」
ブレイズとスイッチして後ろに飛ぶ。
「ぬぅん!」
オルランド達が必死に食い止めてくれる中、焦りそうになる気持ちを抑える。
俺達は速く、ミト達の援護に向かわないといけないのだ。
回復しているとブレイズがボスをパリィして体勢を崩させる。
「今だ!エギル!」
「おおお!!」
エギル達に指示を出し、一気に突撃させる。
当然俺もそれに混ざり将軍のHPを一気に吹き飛ばした。俺はそれを確認してからすぐにアスナ達に合流しようとした時
「アスナ!?」
ミトの悲鳴が聞こえてきた。
sideミト
「アスナ!一気に近づくわよ!そうすれば多分ブレスだけでも防げるはず!」
「分かった!」
私達は王に一気に接近を試みる。
先程の動作的に恐らくブレス攻撃があるが、近づいてしまえばブレスは来ないだろう、という定石を信じて進む。
その予想は当たっていたらしく、ブレスではなく叩きつけ攻撃を行ってくる。
「ミト、散ってから周囲を回って!」
「…!了解!」
アスナからの指示に一瞬何を言ってるか分からなかったがその意味をすぐ理解する。
アスナは王の股をスライディングしながら通り過ぎ、私達は対角線上に王の周りをグルグルと回り出した。
アスナが王の前に来た時、
「ハァァ!!」
叩きつけ攻撃をする王を後ろから鎌で切り裂く。
今度は私にタゲを向けた王の攻撃をしてる間に、
「やぁぁぁ!!」
後ろからアスナがレイピアで貫く。
倒す為ではなく時間稼ぎが目的だから、与えるダメージは少ない。
それでもしっかりタゲを取れているのでこのまま同じ事を繰り返す。
その時ツキノワが何かを叫んでいるのが見えた。
「…ト!…っぽ…きを…ろ…!」
衝撃音で掻き消されてしまい、声が聞こえない。
聞き返そうとした時パンッ!!という何か乾いた音が響いた。
音の方を向くと
「っ!?アスナ!?」
アスナが空高く打ち上げられていた。
思わずアスナを受け止めようと走る。
でもその前に、ボスがこっちに攻撃を仕掛けてくる。
連続の叩きつけ攻撃に捌ききれず、吹き飛ばされてしまった。
「この…!邪魔しないで!…キャッ!!」
「ミト!」
キリトが受け止めてくれて、回復させてくれる。
「わ、私よりアスナが…!?アスナ!?」
「っ!?まずい!ブレスだ!!」
スタンにかかり動けないアスナに対しブレスを放とうとする王。
私はすぐに立ち上がり、ボスに突貫する。
キリトもそれに続いて走ってくるが私達ではとても間に合わない。
嫌、駄目…ダメ…
「やめてぇぇぇぇぇぇ!!!」
叫ぶも無慈悲に放たれるブレス。
その眩しさに思わず足が止まり、目を隠してしまう。
静かになった時、恐る恐る目を開けると
「残ってる…アスナのゲージが…残ってる…」
何故かアスナのゲージが残っていて、体力も少し減ったぐらいだった。
訳が分からないでいると
「ツキノワ!?」
キリトの大声が聞こえる。
反射的にアスナの方を向くとアスナを抱いたまま倒れて動けないでいるツキノワの姿があった。
改めてアスナのゲージを見ると
「麻痺!?」
「ツキノワもだ!?」
2人ともボスの目の前で麻痺して動けないでいる。
万事休すの状況にまた走り出そうとした時突然
「お前達!行くな!巻き込まれるぞ!!」
私達2人をエギルがまとめて押さえ込んでいた。
sideアスナ
眩い光を見た時、私はあぁ、死ぬんだって思った。
あの時の絶望とは違う、諦めに似た感情。
そう思ってたのに
「…な…んで…」
「…言った…でしょう…?…傍に…いるって…」
ツキノワ君は麻痺で動かない体を、強引に動かして私を守るように包み込む。
その温かさが心地よくて、もっと感じていたくて
「やだ…死にたくない…死にたくないよ…」
泣きながら抱きしめてしまう。
ツキノワ君も優しく抱き締め返してくれる。
その時不意に影が私達を覆った。
そこには王がニヤケ顔のまま見下ろしながら拳を振りかぶっていた。
「クソが…」
そう言いながら震える手で剣を上に構えるツキノワ君。私も強引に腕を動かしその手を優しく握る。
「わた…しも…一緒…に…」
「はい…いっ…しょに…」
2人で王を睨めつける。
精一杯の強がりを見せていると
「「アスナァ!!!ツキノワァ!!!」」
こっちに手を伸ばしながら走り出しそうなミトとキリト君、そして2人を抑えるエギルさん達がいた。
「離して!!離してよ!!アスナ!!!ツキノワ!!!」
「エギル!!離せよ2人が!!!2人が!!!」
「ダメだ!!もう間に合わない!!お前達まで死ぬぞ!」
更にその奥にはオルランドさんがギルドメンバーに抑えられていた。
「オルランドさん!やめてくれ!」
「離せ!離さぬか!戦友と姫君の盾となるのは騎士の本懐であろう!!」
彼らが根っからの悪人ではない、それが分かっただけでも良かった。
それとミトにはまた辛い思いさせちゃうかな…ごめんねミト。
キリト君、ミトの事、よろしくね?
「ねぇ…ミトと…キリト…君。お似合い…じゃな…い?」
「どう…でしょ…?ミト…は、とし…うえ…好きだし…」
初めて知ったなそんな話。
いつか親友の彼氏を見たかったけど、それはあの世からかな…。
だってほら、振り下ろしてきたし。
「「「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」
拘束を引き離し、仲間を押し退けて3人が駆け出す。
「「間に合えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」
「真の勇者なれば、今こそ立ち上がる時だぁ!!」
「その通りです!オルランドさん!」
全くの第三者の声がボス部屋に響き渡って、コーーーンと何かを弾く音が聞こえた。
「ヴモォォォォ!?」
突然大きく仰け反って体勢を崩す王。
その声を私達は知っている。
ミトも気付いたのか、その人の名前を叫んでいた。
「…遅い…ですよ…」
「「ネズハ(さん)!」」
「皆さん!僕がボスを牽制します!その間に回復を!!」
そこには、レジェンドブレイズ最後の勇者、ナーザことネズハさんがいた。
sideツキノワ
突然のネズハの登場に唖然としてると、背中から誰かに引っ張られてから
「ほラ、これ飲んどケ」
隣の先輩同様、解毒ポーションをがぶ飲みさせられた。
「ゲボ!何すんだよアルゴ!!」
「助けてやったのにその言い草カ?」
いつの間にいたのかアルゴに助けられていた。
「アルゴさん!?いつの間にここに?」
「ネズハと一緒に来ただけだヨ。いきなり修羅場なのは驚いたけどナ」
そんな話をしていた時
「アスナ!!優月!!」
ミトがこっちに突っ込んできて、そのまま抱きついてきた。
「「ちょっ!?ミト!!」」
「良かった…よがっだ…」
そのまま泣きじゃくって動かないミトを俺達は優しく抱きしめた。
「大丈夫、私達はここにいるよ…」
「ほら、まだ終わってないんだ!行ってこいよ!深澄」
そう、まだボスは倒してない。
ミトの火力は絶対必要になるのだから、早く行ってこいと発破をかける。
「うん…!2人とも休んでて!行ってくる!」
泣き止んだミトは力強く宣言して飛び出していく。
HPもまだ回復してない俺達はただ座り込んでいるだけだった。少し話をしようと先輩の方を見ると
「先輩、大丈夫で…先輩?顔真っ赤ですよ!?」
「ふぇ!?だ、大丈夫だよ!?心配しないで!?」
何故か顔を真っ赤にして俯いているアスナ先輩がいた。どう見ても大丈夫じゃないだろう、そう思いながらも特に言及はせず、そのままにしておく。
その時、場が動き出した。
王がネズハにタゲをつけたのだ。
そのまま拳を振り下ろしており、マズいと立ち上がった瞬間
「ぬん!」
レジェンドブレイズがネズハを守ったのだ。
だけどその盾にはヒビが入っていて、いつ砕けてもおかしくない状況だった。
「アスナ先輩!」
「ええ!行くわよ!」
先輩も見てたらしく、すぐに動き出した。
でもそれより速く、キリトやエギル達数人のプレイヤーがオルランドを支えだした。
「…ッ!ハハ!ここには勇者ばかりだな!皆の者!弾き飛ばすぞ!」
「「「「「応!!!」」」」」
そのまま男達は一気に王をパリィして弾き飛ばす。
その瞬間俺とアスナ先輩は一気に走り出す。
「先輩!やりますよ!」
「分かった!行くよ!」
そのスピードを活かしたまま飛び
「「ハァァァァァァ!!!」」
ソードスキル【フィル・クレセント】とソードスキル【シューティング・スター】が、ボスの頭を冠ごと貫く。
その瞬間王の体がポリゴン状に砕け散り、
「やったぁぁぁぁぁぁぁ!!」
第2層フロアボス攻略は犠牲者を0で収め、成功に終わった。
過去最高を記録しました。本当はふたつに分けようかと思ったのですが、なんか文字数が微妙だったので繋げたらすごいことになりました…
ミトのタイプは勝手に決めました。
何故って?それはそのうち分かりますよ…えぇ、珍しく行き当たりばったりではなく、考えて決めました。