ソードアート・オンライン NEOプログレッシブ   作:ネコ耳パーカー

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マザーズロザリオ編も、やはり短くなってしまいます。
どうしても注目されるのが、主人公以外になるので、書きにくくて…。
それではよろしくお願いします。


53話

outside

 

「ちょっとミト!聞いてないわよ!」

 

「キリト、お前言えよな…」

 

「私も聞いてないな…キリト…?」

 

「え?言ってなかったっけ?」

 

「サチさん!?ものすごい怖いから、抑えてくれないかな!?」

 

アスナがミトに、ツキノワとサチがキリトに問いつめた。

 

「ねぇ、キリト?キリトが負けたのって…」

 

「お前、マジかよ…」

 

怒りと嫉妬の炎を燃やすサチと、呆れたように呟くツキノワを見て、キリトは大慌てで否定する。

 

「ち、違うよ!?女の子だから手加減したとかじゃないって!もちろんマジでした!本当だって!…少なくても、途中からは」

 

「どうだか!」

 

拗ねたようにそっぽ向くサチを見て、ニヤニヤと面白そうに笑うツキノワ。

 

「え〜と!次に対戦する人、いませんか〜!?」

 

【絶剣】が周りのプレイヤーに、声掛けをしている。

 

「ほら、アスナ!ツキノワ!どっちか行ってきなさい!」

 

「じゃあ、アスナ先輩。どうぞ」

 

普段なら我先にと言わんばかりに、突撃するツキノワが、何故かアスナに譲った。

 

「え!?いや〜…心の準備が…」

 

「剣振れば、モヤモヤ晴れるかもですよ?」

 

「っ!?…じゃあ…行ってくるね」

 

そう言って、アスナは一歩前に踏み出した。

 

「あ、お姉さん。やる?」

 

「じゃあ、やろうかな」

 

sideアスナ

 

ルールの話し合いの結果、アイテム·魔法共にあり、ジャンプはありの羽はなし、そういう風に決まった。

決闘画面で、【絶剣】の名前を知る。

【ユウキ】…これが、あの子の名前。

カウントが進む中、私は剣を抜き、大きく深呼吸をする。

カウントが0になるのと同時に、すぐに踏み込んで細剣を振るう。

 

「フッ!」

 

キンッ!キンッ!キンッ!

 

私の突きは全て見切られ、逆に踏み込まれて体勢を崩してしまう。

 

「キャッ!?」

 

咄嗟にバク転して攻撃を回避したけど、胸の下を掠めてしまう。

 

「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」

 

楽しそうに笑うユウキを見て、私も半ば無理やり笑う。

強い…強いけど…たった一合で諦めたら、剣士の名が廃る!

そう思った時、お母さんとの会話を思い出した。

 

「っ!?」

 

無意識に私は、ツキノワ君を見てしまう。

その目はどこまでも真っ直ぐに、私を見ている。

アスナではなく、結城明日奈でもなく…ただ私という、一人の人間を。

 

「…ふぅ」

 

心は定まった。

この世界でしか、剣士として生きられないのなら…少なくても今は、私は剣士として…【閃光】のアスナとして、戦う。

そう思いなおして、剣を構え直す。

 

「っ!?」

 

私と目が合ったユウキは、さっきまでの笑顔を引っ込めて、真剣に私と睨み合う。

 

「「っ!ハァ!」」

 

私とユウキが同時に踏み込み、剣がぶつかる。

 

キィィィィィィィィィィィン!!!

 

甲高い音と衝撃を放って、私は強引にユウキの剣を弾いた。

 

「っ!クッ!」

 

そのまま撃ち合いながら、お互いにソードスキルを発動する。

 

「デヤァァァァァ!!」

 

ガキィィィン!!

 

一回転して放たれたソードスキルを、私はしっかりと受け止めて、その勢いを利用して私も一回転しながら、【リニアー】を放った。

 

「セァァァァァ!!」

 

ガキィィィン!!

 

爆煙に紛れて切りかかるけど、それは読まれてしまい防がれる。

 

「フッ!」

 

「ハァ!」

 

私が一撃当てるが、その間に二撃当てられてしまう。

そのまま鍔迫り合った隙に

 

ドゴッ!

 

「カフッ!」

 

私は体術スキル【閃打】で体勢を崩させた。

抜ける…!

 

「ハァァァァ!!」

 

渾身の4連撃ソードスキル【カドラプル·ペイン】を発動した。

 

「…フッ!」

 

キキキキン!

 

嘘…!?

【カドラプル·ペイン】が見切られた!?

技後硬直と驚きで動けない私を

 

「ハァァァァァァ!!!」

 

神速の9連撃が、私の体を貫く。

 

「ウッ…!」

 

このまま…

 

「やられるものかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

十撃目を受けながらも、私はカウンターで一撃お見舞いする。

でも…

 

「っ!?」

 

まだあるの…!?

これが…【絶剣】の11連撃OSS(オリジナル·ソードスキル)…。

これほどの剣技に敗れるなら…悔いは無い!

そう思っていたんだけど…

 

「…んー!凄くいいね!お姉さんにきーめた!」

 

何故か寸止めされていて、気付けばニコニコの笑顔を向けられていた。

 

「え?…えぇっと…決闘の決着は…?」

 

「こんなけやれば、ボクはもう満足だよ!お姉さんは最後までやりたい?」

 

そう言われては、首を横に振るしかない。

なぜなら…私は負けたのだがら。

 

「ずっとビビッと来る人、探してたんだ!」

 

そう言ってユウキは、私に手を伸ばしてる。

訳が分からないまま、私はその手を掴むと

 

「え?」

 

ユウキが飛んでいた。

 

「「「「「「「「アスナ(先輩)(さん)!?」」」」」」」」

 

みんなが遠ざかっていき、私自身、突然のことに呆然としていると、途中でホバリングして

 

「お願いします!力を貸してください!」

 

「…はい?」

 

とりあえず…誰か説明して…。

 

sideツキノワ

 

…何が起きた?

あまりの光景に、唖然としていると、突然背中に強い衝撃が。

 

「ツキノワ!なにぼさっとしてるの!!」

 

「っ!せ、先輩!」

 

俺は直ぐに飛び出したのだが、見失ってしまい、俺はまずフレンドリストから、先輩の居場所を探すことに。

 

「…この層の主街区…!?先輩!」

 

先輩からのメッセが届いた。

内容は…は?

 

「ギルド【スリーピング·ナイツ】に入る?27層のボスを1ギルドで撃破する?」

 

いや…何がどうなって…?

すぐに返事をしようとしたが、何故かログアウトに。

 

「ん?どうして…まさか…」

 

時間を見ると、18:30を過ぎていた。

結城家では18:30から夕食らしく、それに間に合うようにログアウトしている。

今が35分だから察するに…コンセントぶち抜かれたか。

 

「まあ…無事そうなら…」

 

俺はみんなの元に戻って、事情を説明してから、ログアウトして、安否の確認をすることにした。

 

side優月

 

戻ってきて、連絡をしたのだが、返事が来ない。

不安になった俺は、着替えて結城家まで行くことに。

 

「雪降ってくるから、気をつけなさい」

 

「はーい!行ってくる!」

 

俺はすぐに駆け出して、結城家までダッシュした。

その途中、近くの公園で雪の中、静かに泣く先輩を見つけた。

 

「…風邪引きますよ」

 

そう言って俺は優しく抱きしめる。

 

「優月君…?どうして…」

 

「連絡したのに返事が無いから…どうしたんですか?」

 

「…優月君には、関係ないよ…」

 

そう言われて、少しのショックと自分の不甲斐なさを感じる。

 

「…先輩」

 

俺は俯く先輩に、下から覗き込むようにキスをする。

 

「っ!?///ゆ、優月君!?///」

 

「ハハ、顔真っ赤」

 

「だ、誰の…んぅ!?///」

 

俺はまた、先輩にキスをして、口を止めさせる。

 

「…先輩、たしかに俺は、人様のお家事情に口を挟める程、偉い訳じゃない。攻略組の元トッププレイヤーだろうが、所詮はただの高校生です。俺になんの力も無い」

 

「力は…無い…」

 

「でもね、例え力は無くても、自分の意見をしっかりと相手に伝える事は出来るよ?自分がどれだけ本気なのか…とかね?」

 

「っ!?自分の…本気…」

 

そう、例えば…

 

「俺がどれだけ、先輩が好きなのか、とか?こうして …」

 

またキスをする。

 

「先輩の涙を止める為なら、何でもするよ?」

 

「もうわかったから…!///恥ずかしすぎるから、もうやめて…!///」

 

「ふふ〜!せ〜んぱい!」

 

「キャッ!今度は抱きつくの!?」

 

雪の中、すごく寒いのに…すごく暖かい。

先輩といるからかな…心が暖かくなる。

 

「…先輩…」

 

「…優月君…」

 

「好き…大好き…」

 

「私も…大好き…」

 

降りしきる雪の中、俺達は何回もキスを続けるのだった。

 




ひっさしぶりに激甘な2人を書きました。
たまにはイチャイチャさせておこうかと。
それでは失礼します。
ありがとうございました。
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