ソードアート・オンライン NEOプログレッシブ 作:ネコ耳パーカー
リコリコ…沼ってます。
一日何回見返してるのやら…。
それではよろしくお願いします。
sideアスナ
私は翌日、ギルド【スリーピング·ナイツ】のメンバーと一緒に、ボス攻略の会議をしていた。
ユウキからのお願いとは、27層のボスを自分たちのだけで撃破したい、という内容だった。
正直、無理な話だ。
本来は7人ギルド×7組の49人レイドで挑むもの。
それを1ギルドだけでなんて…そう思っていた。
「私達が集まれるのは、今年の春までなんです。だからその前に、何が思い出を作ろうと…それが、ボス攻略なんです。私たちの名前を、はじまりの街にある剣士の碑にどうしても、名前を刻みたいんです」
メイジの【シウネー】にそう言われて、私はあることに気付いた。
私は安全マージンとか勝算とかに、縛られていたことに。
ユウキたちは、知ってるんだね…ゲームの醍醐味は、そこだけじゃないんだって。
「…私でよければ」
こうして私は、【スリーピング·ナイツ】のメンバーになった。
「アスナ?」
「ヒャッ!?」
「顔真っ赤だったけど、大丈夫?」
どうやら別のことを考えてたらしい。
らしいというか…頭の中が、昨日のキスでいっぱいだ。
「だ、大丈夫だよ!?///別に昨日の優月君のキスが甘々ですごく優しくてフワフワしたな〜とかそんなこと全然考えてないから!!///」
「「「「「「…」」」」」」
「…あ」
一息に言い切って、私はとんでもない失言をしたと気がついた。
これは…マズイかも…。
「「アスナ(さん)!」」
「は、はい!?」
食いついたのは、シウネーと、ハンマー使いの【ノリ】だ。
「その話…」
「詳しく!」
「え〜と…///」
こうしてボスの下見は、だいぶ遅れてスタートしたのだった。
outside
1回目の攻略は失敗。
まあ、当然ではあるのだが。
前衛にアタッカーのユウキと、大剣使いの【ジュン】と、タンクの【テッチ】。
中距離にノリと、槍使いの【タルケン】。
そして後衛にシウネーとアスナが控えていた。
それぞれが感想を言う中、アスナだけは険しい顔のまま
「みんな集まって!のんびりしてる暇はないわよ!」
あまりにも真剣な顔と声に、自然とメンバーにも緊張感が走る。
「始まる前、3人のプレイヤーにあったでしょ?」
彼女達がボス部屋に入る前、その近くで隠れていた3人のプレイヤーに会った。
「彼らはボス討伐専門ギルドよ。その斥候隊。同盟ギルド以外のギルドが、挑むのを見てるのよ」
「全く気付きませんでした…」
「多分目的は、情報収集。みんなは25,26層のボスにも挑戦したと言ってたけど、多分それも見られてたはずよ」
「で、でも!私たちが入った後、扉は直ぐに閉まりましたよ?どうやって見たんですか?」
「これは私のミスだけど、終盤になってジュンの足元を、小さいトカゲがチョロチョロしてるのに気づいたの。あれはピーピングだわ」
他のプレイヤーに使い魔をつけて、その視界を盗む闇魔法の1つだ。
「ということはもしかして…ボクたちの後すぐに、ボスが攻略されたのは、偶然じゃないってこと!?」
そしてそれは、1度や2度ではないかもしれない、という点に気付いてしまったユウキ。
「…大丈夫、まだ間に合うわ。まだ数を集めるのに、1時間はかかるわ」
その為、5分でミーティングを終え、30分でボス部屋まで進むことに。
なのだが…
「もうこんなに!?」
「大丈夫、20人くらいだから、1回なら出来るはず」
そう言ってアスナは交渉するのだが
「悪いね。ウチのギルドが先なんだ。あと1時間位で用意が終わるから待っててくれ」
なんとも無茶な要求を、吹っ掛けられてしまった。
「1時間!?そんなに待てないわよ!」
「文句ならギルド本部に言ってくれ。ユグシティにあるからさ」
「それこそ1時間かかるじゃない!」
アスナたちの話し合いが平行線になり、ピリピリしだした時
「ねぇ」
後ろからユウキが出てきて、アスナと交代した。
「これ以上僕たちがお願いしても、君たちはどいてくれないってことだよね?」
「まあ…まあな…」
「そっか、じゃあ仕方ないね」
そう言ったユウキの次の行動は…剣を抜くことだった。
「戦おっか♪」
「なっ!?」
目の前の男だけだではなく、その後ろの仲間達や、アスナをも驚かせた。
「アスナ、ぶつからないと伝わらないこともあるよ。例えば…」
振り返ったユウキの目を見たアスナは、息を飲んだ。
「自分がどれだけ真剣なのか…とかね!」
(ああ…そういうことだったんだね、優月君)
ユウキの目と、優月の目が被る。
つまり優月が言いたかったのは、ぶつかってみろ、そういうことなのだ。
その事に今更ながら、アスナは気が付かされたのだ。
「さあ、剣に抜いて」
(私は…今までお母さんとぶつかってきた?ちゃんと、私のことをお母さんに伝えてきた?)
ちがう、自分がしてきたのは、ただのわがままだった。
自分の気持ち伝えたことは、一度もない。
(だから…私も…!)
そう決意して、アスナは杖から細剣に持ちかえる。
その時、ついに後続隊に追いつかれてしまった。
(クッ!私がクヨクヨ迷ってなかったら!)
「ごめんね〜アスナ!ボクのワガママに巻き込んじゃって…でもね、後悔はしてないよ!だってさっきのアスナ、今までで一番いい顔で笑ったもん!」
「ユウキ…!私こそ、役に立たなくてごめん!この層は無理かもしれないけど、次の層は必ずみんなで倒そう!」
side????
「あん?…ケッ、往生際の悪い奴らだ…」
後続隊のリーダーが悪態ついた時、突然最後尾を走るプレイヤーが、抜け駆けして、後続隊を追い抜き、立ち塞がる。
その姿は…シルフ特有の金髪だ。
「あっぶねぇ…なんだよ、スプリガン以外にも出来るじゃん、【
そう言って、抜いた刀【風断】を地面に突き立てた。
緑の羽織と白い袴を靡かせて、堂々と言い放つ。
「悪いな」
「っ!?」
その声に、アスナが振り向く。
「ここは…」
「君は…!」
アスナにとって、何よりも嬉しい人の声。
その声の主の名は…
「通行止めだ」
「ツキノワ君!」
それでは失礼します。
ありがとうございました。