ソードアート・オンライン NEOプログレッシブ   作:ネコ耳パーカー

68 / 98
キリト視点で進みますよ。
よろしくお願いします。


閑話休題⑧

sideキリト

 

目が覚めた時、そこはどこかの森の中だった。

 

「俺は…たしか…」

 

エギルの店にいて…千笑や優月、明日奈たちと一緒に店を出て…途中で二手に分かれた。

そこから先が…。

 

「そうか!ここは…アンダーワールド!」

 

【STL】…Soul Trance Leaterが作り出す、仮想空間と理解した俺は

 

「…ん?」

 

これは…何の音だ?

思い出せないまま、俺は音のする方に向かうと、バカでかい木に向かって、斧を懸命に振る俺と同い年くらいの男が1人。

 

「…なんだ?」

 

俺はあの木を…あの光景を…あの後ろ姿を…知っている?

 

「あれ?君は…?」

 

その男は金髪に翡翠色の目をした、優しそうな青年だった。

やっぱり…俺は…知っている?

 

「ええっと…ここがどこか分からなくて…」

 

自分の中の漠然とした違和感を誤魔化すように、俺はしどろもどろになりながら説明する。

 

「…もしかして…【ベクタの迷子】?」

 

「え?」

 

「ああ、いやなんでもないよ。えぇっと…僕は【ユージオ】。君の名前は?」

 

「俺は…キリトだ。よろしくな」

 

俺は思う。

この出会いは…アインクラッドでツキノワに出会ったのと同じくらい、運命の出会いだったと。

その後俺は、ルーリッド村の教会に身を寄せることに。

しばらくの間、ユージオの仕事である、バカでかい木…【ギガスシダー】というらしいのだが、これを切り倒す仕事を手伝っている。

 

「…300年もかけてこれだけとは…」

 

「硬いうえに次の日には半分は、天命が回復してるからねぇ…」

 

少しの間、ゆっくりとした時間を過ごしたのだが

 

「【セルカ】がいない!?」

 

【セルカ】とは、村長の娘で教会に住み込みで、神聖術を学んでいるシスターだ。

 

「どこに…!?」

 

「…まさか!?【北の洞窟】!」

 

北の洞窟とは、ルーリッド村からさらに北にある、【果ての山脈】にある洞窟らしい。

なんでも6年前、幼なじみだった【アリス】という女の子と共にそこに行ったはいいが、道に迷ったあげく暗黒界に、誤って踏み込んでしまったらしい。

それは禁忌目録という、この世界の法に違反していた。

そしてアリスは…この世界を統べる機関、公理教会に連行されたのだとか。

セルカはそのアリスの、実の妹にあたる。

 

「だとしたらまずい!北の洞窟には、ゴブリン達がいるかもしれない!」

 

俺たちは慌てて洞窟に入り、そこで見たのは

 

「ゴブリンだ…」

 

「あそこ…セルカだ…!」

 

ゴブリンに囚われたセルカだ。

俺たちは、何とかしてセルカを助けようと、もがいた。

 

「俺の名はキリト…剣士キリトだ!!!」

 

俺たちは何とかセルカの奪還に成功した。

その際、ユージオが死にかけてるが、何とか無事に一命を取り留めた。

そしてその時、俺は聞いたんだ。

 

ーーキリト、ユージオ。待ってるわ。セントラル·カセドラルの頂上で…。

 

君は…アリス…なのか?

翌日、俺のオブジェクトコントロール権限は、ユージオが持っていた、化け物級の剣…神器と呼ぶらしいが、【青薔薇の剣】を使うの必要な数値を上回った。

そしてそれは、ユージオもそうだった。

 

「キリト…僕に、剣を教えてくれ!」

 

「ユージオ…」

 

「この6年間…ずっと…ずっと後悔してきた…。僕は …強くなりたい!もう同じ間違えを、繰り返したくない!失くしたものを…取り戻したい…アリスを…助けたい!!!」

 

ユージオ…。

 

「分かった。俺の知る限りを教えるよ。…修行は厳しいぞ?」

 

そうして俺たちは、ギガスシダーを的に、青薔薇の剣を使った修行を行った。

そして…ついに…

 

「やったな…ユージオ」

 

「ああ…夢みたいだよ。こんな日が来るなんて…。運命なんて、信じてなかったけど…キリト。僕は君を待っていたんだ。この6年間、この森でずっと。今は…そんな気がする」

 

「…ああ、俺もきっと、お前に会うために、この森で目覚めたんだ、ユージオ」

 

見事、己の仕事…【天職】を全うしたユージオは、次の天職を己で決める権利を得た。

 

「僕は…剣士になります!」

 

こうして俺とユージオは、剣士になるべく、央都セントリアへ旅に出たのだった。

 

outside

 

それからのキリトとユージオの旅は、波乱万丈だった。

旅の途中、【メディナ=オルティナノス】という剣士と出会い、道中で別れた。

その後【ザッカリア】という都市につき、農場で住み込みで働きながら、剣の腕を磨いた2人は、剣術大会で優勝。

衛生隊に入り、厳しい【北セントリア修剣学院】への、入学権利を得た。

学院に入り、初等錬士上位12位の【傍付き初等錬士】という立場になり、キリトは【ソルティリーナ=セルルト】という上級修剣士の、ユージオは【ゴルゴロッソ=バルトー】という上級修剣士の元、剣技を学ぶことに。

 

「ルーリッド村を出てもう2年か…夢みたいだよ」

 

「おいおい、いつまで言ってるんだよ」

 

とはいえ、いい出会いもあれば、悪い出会いもある。

同じ代の【ライノス=アンティノス】、【ウンベール=ジーベック】とは、常にいがみ合っていた。

そしてそれが1年後、最悪の形で終わりを迎えることに。

 

sideキリト

 

修剣学院に入ってから、1年がたち、俺たちにも後輩…傍付き初等錬士がついた。

 

「キリト上級修剣士殿!ご報告します!本日の清掃、完了しました!」

 

「ユージオ上級修剣士殿!ご報告します!本日の清掃、完了しました!」

 

俺のついた子の名前は【ロニエ=アルベル】。

ユージオについた子は【ティーゼ=シュトリーネン】。

2人とも、下級貴族である六等貴族の娘だ。

俺たちは手探りながら、何とか良好な関係を築いてきた。

だから、こういう相談が来たのだろう。

 

「ウンベールの傍付きの子が?」

 

「はい…」

 

「どうにかならないのでしょうか…」

 

ウンベールが、自身の傍付きの女子生徒を辱めるような、指示を出しているらしい。

 

「たとえ禁忌目録や学院則に違反してなくても、やっていい事と悪い事がある。誰が止めないといけない。この場合…」

 

「ああ、僕らだね」

 

俺たちはウンベール達に抗議を入れたが、おそらく改善はされないだろう。

そう思い、あれこれ手回しをしている時だった。

 

「…遅いな、2人とも」

 

「そうだね。どうしたんだろう?」

 

…なんだが胸騒ぎがする。

俺は初等錬士寮に向かったが、2人は既に出たあとだった。

 

「あの…キリト上級修剣士」

 

「うん?どうした?」

 

「実は…」

 

同室と思しき女子生徒の話を聞いた俺は、土砂降りの雨の中、ライオスたちの部屋まで、最短ルートを走った。

 

「間に合え…!」

 

そして俺は、右目が潰れているユージオに剣を向けるライオスを…斬り殺した。

 

outside

 

翌日、キリトとユージオは、禁忌目録違反により、セントラル·カセドラルへと、連行されることに。

その場にいたのは、黄金の整合騎士。

 

「セントリア市域統括。公理教会、整合騎士…」

 

振り返った金髪碧眼の女剣士を見たユージオは、言葉を失った。

なぜならその女騎士こそ…

 

「アリス=シンセシス=サーティです」

 

「アリス…!?」

 

かつて、自分が救えなかった少女、アリス=ツーベルクその人なのだから。

その後、2人はセントラル·カセドラルへ拘束、投獄されるも脱走。

中庭にて、エルドリエ=シンセシス=サーティワンと戦闘になり、これを撃破。

ただし、紅蓮の整合騎士、【デュソルバート=シンセシス=セブン】の強襲にあい、追い詰められるも、忽然と姿を消す。

 

「…上手く逃げてるみたいだな。というか、どこいったんだ?」

 

優月はいるように命じられた95層【暁星の望楼】にて、戦況を確認していたが、途中で2人を見失ってしまった。

 

(一瞬扉なようなものが…いや待て。そういえば、最高司祭が言ってたな。大図書室に入れなくなったって)

 

そうなると、キリト達は図書室の中か。

あの中には、かつて最高司祭に反旗を翻した女がいるらしい。

きっとキリトの力になるだろう。

さて、俺がすべきなのは…

 

「特にないな、今は。【雲上庭園】いこ」

 

優月は持ち場を離れて、80層の【雲上庭園】にて、1晩過ごすのだった。

…ちなみに翌日、アリスに怒られたのはご愛嬌。




次もキリト視点です。
それでは失礼します。
ありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。