ソードアート・オンライン NEOプログレッシブ 作:ネコ耳パーカー
よろしくお願いします。
sideキリト
目が覚めた時、そこはどこかの森の中だった。
「俺は…たしか…」
エギルの店にいて…千笑や優月、明日奈たちと一緒に店を出て…途中で二手に分かれた。
そこから先が…。
「そうか!ここは…アンダーワールド!」
【STL】…Soul Trance Leaterが作り出す、仮想空間と理解した俺は
「…ん?」
これは…何の音だ?
思い出せないまま、俺は音のする方に向かうと、バカでかい木に向かって、斧を懸命に振る俺と同い年くらいの男が1人。
「…なんだ?」
俺はあの木を…あの光景を…あの後ろ姿を…知っている?
「あれ?君は…?」
その男は金髪に翡翠色の目をした、優しそうな青年だった。
やっぱり…俺は…知っている?
「ええっと…ここがどこか分からなくて…」
自分の中の漠然とした違和感を誤魔化すように、俺はしどろもどろになりながら説明する。
「…もしかして…【ベクタの迷子】?」
「え?」
「ああ、いやなんでもないよ。えぇっと…僕は【ユージオ】。君の名前は?」
「俺は…キリトだ。よろしくな」
俺は思う。
この出会いは…アインクラッドでツキノワに出会ったのと同じくらい、運命の出会いだったと。
その後俺は、ルーリッド村の教会に身を寄せることに。
しばらくの間、ユージオの仕事である、バカでかい木…【ギガスシダー】というらしいのだが、これを切り倒す仕事を手伝っている。
「…300年もかけてこれだけとは…」
「硬いうえに次の日には半分は、天命が回復してるからねぇ…」
少しの間、ゆっくりとした時間を過ごしたのだが
「【セルカ】がいない!?」
【セルカ】とは、村長の娘で教会に住み込みで、神聖術を学んでいるシスターだ。
「どこに…!?」
「…まさか!?【北の洞窟】!」
北の洞窟とは、ルーリッド村からさらに北にある、【果ての山脈】にある洞窟らしい。
なんでも6年前、幼なじみだった【アリス】という女の子と共にそこに行ったはいいが、道に迷ったあげく暗黒界に、誤って踏み込んでしまったらしい。
それは禁忌目録という、この世界の法に違反していた。
そしてアリスは…この世界を統べる機関、公理教会に連行されたのだとか。
セルカはそのアリスの、実の妹にあたる。
「だとしたらまずい!北の洞窟には、ゴブリン達がいるかもしれない!」
俺たちは慌てて洞窟に入り、そこで見たのは
「ゴブリンだ…」
「あそこ…セルカだ…!」
ゴブリンに囚われたセルカだ。
俺たちは、何とかしてセルカを助けようと、もがいた。
「俺の名はキリト…剣士キリトだ!!!」
俺たちは何とかセルカの奪還に成功した。
その際、ユージオが死にかけてるが、何とか無事に一命を取り留めた。
そしてその時、俺は聞いたんだ。
ーーキリト、ユージオ。待ってるわ。セントラル·カセドラルの頂上で…。
君は…アリス…なのか?
翌日、俺のオブジェクトコントロール権限は、ユージオが持っていた、化け物級の剣…神器と呼ぶらしいが、【青薔薇の剣】を使うの必要な数値を上回った。
そしてそれは、ユージオもそうだった。
「キリト…僕に、剣を教えてくれ!」
「ユージオ…」
「この6年間…ずっと…ずっと後悔してきた…。僕は …強くなりたい!もう同じ間違えを、繰り返したくない!失くしたものを…取り戻したい…アリスを…助けたい!!!」
ユージオ…。
「分かった。俺の知る限りを教えるよ。…修行は厳しいぞ?」
そうして俺たちは、ギガスシダーを的に、青薔薇の剣を使った修行を行った。
そして…ついに…
「やったな…ユージオ」
「ああ…夢みたいだよ。こんな日が来るなんて…。運命なんて、信じてなかったけど…キリト。僕は君を待っていたんだ。この6年間、この森でずっと。今は…そんな気がする」
「…ああ、俺もきっと、お前に会うために、この森で目覚めたんだ、ユージオ」
見事、己の仕事…【天職】を全うしたユージオは、次の天職を己で決める権利を得た。
「僕は…剣士になります!」
こうして俺とユージオは、剣士になるべく、央都セントリアへ旅に出たのだった。
outside
それからのキリトとユージオの旅は、波乱万丈だった。
旅の途中、【メディナ=オルティナノス】という剣士と出会い、道中で別れた。
その後【ザッカリア】という都市につき、農場で住み込みで働きながら、剣の腕を磨いた2人は、剣術大会で優勝。
衛生隊に入り、厳しい【北セントリア修剣学院】への、入学権利を得た。
学院に入り、初等錬士上位12位の【傍付き初等錬士】という立場になり、キリトは【ソルティリーナ=セルルト】という上級修剣士の、ユージオは【ゴルゴロッソ=バルトー】という上級修剣士の元、剣技を学ぶことに。
「ルーリッド村を出てもう2年か…夢みたいだよ」
「おいおい、いつまで言ってるんだよ」
とはいえ、いい出会いもあれば、悪い出会いもある。
同じ代の【ライノス=アンティノス】、【ウンベール=ジーベック】とは、常にいがみ合っていた。
そしてそれが1年後、最悪の形で終わりを迎えることに。
sideキリト
修剣学院に入ってから、1年がたち、俺たちにも後輩…傍付き初等錬士がついた。
「キリト上級修剣士殿!ご報告します!本日の清掃、完了しました!」
「ユージオ上級修剣士殿!ご報告します!本日の清掃、完了しました!」
俺のついた子の名前は【ロニエ=アルベル】。
ユージオについた子は【ティーゼ=シュトリーネン】。
2人とも、下級貴族である六等貴族の娘だ。
俺たちは手探りながら、何とか良好な関係を築いてきた。
だから、こういう相談が来たのだろう。
「ウンベールの傍付きの子が?」
「はい…」
「どうにかならないのでしょうか…」
ウンベールが、自身の傍付きの女子生徒を辱めるような、指示を出しているらしい。
「たとえ禁忌目録や学院則に違反してなくても、やっていい事と悪い事がある。誰が止めないといけない。この場合…」
「ああ、僕らだね」
俺たちはウンベール達に抗議を入れたが、おそらく改善はされないだろう。
そう思い、あれこれ手回しをしている時だった。
「…遅いな、2人とも」
「そうだね。どうしたんだろう?」
…なんだが胸騒ぎがする。
俺は初等錬士寮に向かったが、2人は既に出たあとだった。
「あの…キリト上級修剣士」
「うん?どうした?」
「実は…」
同室と思しき女子生徒の話を聞いた俺は、土砂降りの雨の中、ライオスたちの部屋まで、最短ルートを走った。
「間に合え…!」
そして俺は、右目が潰れているユージオに剣を向けるライオスを…斬り殺した。
outside
翌日、キリトとユージオは、禁忌目録違反により、セントラル·カセドラルへと、連行されることに。
その場にいたのは、黄金の整合騎士。
「セントリア市域統括。公理教会、整合騎士…」
振り返った金髪碧眼の女剣士を見たユージオは、言葉を失った。
なぜならその女騎士こそ…
「アリス=シンセシス=サーティです」
「アリス…!?」
かつて、自分が救えなかった少女、アリス=ツーベルクその人なのだから。
その後、2人はセントラル·カセドラルへ拘束、投獄されるも脱走。
中庭にて、エルドリエ=シンセシス=サーティワンと戦闘になり、これを撃破。
ただし、紅蓮の整合騎士、【デュソルバート=シンセシス=セブン】の強襲にあい、追い詰められるも、忽然と姿を消す。
「…上手く逃げてるみたいだな。というか、どこいったんだ?」
優月はいるように命じられた95層【暁星の望楼】にて、戦況を確認していたが、途中で2人を見失ってしまった。
(一瞬扉なようなものが…いや待て。そういえば、最高司祭が言ってたな。大図書室に入れなくなったって)
そうなると、キリト達は図書室の中か。
あの中には、かつて最高司祭に反旗を翻した女がいるらしい。
きっとキリトの力になるだろう。
さて、俺がすべきなのは…
「特にないな、今は。【雲上庭園】いこ」
優月は持ち場を離れて、80層の【雲上庭園】にて、1晩過ごすのだった。
…ちなみに翌日、アリスに怒られたのはご愛嬌。
次もキリト視点です。
それでは失礼します。
ありがとうございました。