ソードアート・オンライン NEOプログレッシブ   作:ネコ耳パーカー

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連続投稿です。
よろしくお願いします。


閑話休題⑫

side優月

 

【キリトの記憶の回復が完全じゃないかもしれない会議】という茶番の日の夜、第一弾として俺たち3人が務めることに。

 

「一気にやるのか?」

 

「初めての試みだし、色んなパターンをやっていこうという訳さ」

 

とはいえ、俺たち全員に共通してる話題なんて、全くないから、適当に振り返りをすることに。

 

「どこから振り返る?」

 

「ユヅキとキリトの出会いは、どうだったのですか?」

 

「俺たちの出会い…か」

 

あの時は初めてのフルダイブに、感動していたのを覚えている。

そこで、路地裏へ走っていく人影を追いかけて、そこでキリトと会ったんだ。

 

「キリト、あの時もう1人いたけど、誰だか覚えてるか?」

 

「忘れるかよ。クラインだ」

 

よし、そこは覚えてるな。

その後3人で狩りをして…そして、あのデスゲームに囚われたんだ。

 

「へぇ。じゃあユヅキも、キリトの弟子なんだ」

 

「まあ、ある意味そうなのか?」

 

「今ではキリトとは、随分と剣筋が違っていますよね」

 

「そこは優月なりの事情があったからな。詳しいことを話そうとすると、夜が明けるから省略するけど」

 

「それにそもそも武器が違うしな」

 

そのまま話を続け、ちょうどいい問題があったことを思い出す。

 

「第2問、2層であげたチェーンリング、俺とお前のそれぞれの効果は?」

 

「あぁ…何だったかな…?あの時は…優月は確かSTR…筋力値だよな」

 

「正解。お前のは?」

 

「ええっと…VIT…天命値だな」

 

「正解。なんだ、ちゃんと覚えてるじゃないか」

 

そのままどんどんと掘り下げていき、あらかた出尽くした所で、次はユージオのターンに。

 

「じゃあ僕だね。第1問、僕とキリトがあった場所は?」

 

「ギガスシダーだろ。それはいくら言っても忘れないさ」

 

「むしろそれを忘れたら、ユージオにとっちめられるな」

 

「ですね。今後キリトとの付き合い方を、考えなくてはなりません」

 

「なんか俺の扱い酷くないか!?」

 

などと脱線させながら、どんどん掘り下げていき、ユージオとの話も全部終わる。

 

「うん、問題なさそうだね」

 

「やっぱただの物忘れか?」

 

「だとしたら薄情者ですね」

 

「アリス…?俺に恨みでもあるのか…?」

 

すっかりグダグダになった話し合いは、コヒル茶を片手にゆったりとした時間を過ごしていた。

 

「ところで気になってたんだが…その枕とクッションはなんだ?」

 

キリトは俺たちが持ち込んだものが、気になったらしい。

確かに俺たちはそれぞれの天幕から、枕とクッションをありったけ持ってきた。

 

「んなもん、決まってんだろ?」

 

俺は空になったコヒル茶の入ってたポットをどかして、ゆっくり振りかぶった。

 

「おま…まさか…!?」

 

「枕投げじゃー!」

 

「もがっ!?」

 

そのままキリトに全力投球。

その光景に呆然としているユージオとアリスは放っておいて、俺はクッションをもって身構える。

むくっと起き上がったキリトは、そのままその枕を掴んで振りかぶる。

 

「やったな…この!」

 

そうして投げた先は…

 

「ぼぐっ!?」

 

ユージオだった。

恐らく僕と言いたかったのだろうが、枕が当たり、変な声を出した。

 

「ゆ、ユージオ!?あなたたち、何をして…!?」

 

「隙あり!」

 

「ひゃあ!?」

 

隙だらけだぜ、アリス。

俺はアリスの横顔に、思いっきりクッションを投げつけた。

 

「…いいでしょう。それがお望みな!?」

 

「アリス、隙ありだぜ」

 

俺の方を振り返ったアリスの頭に、キリトが枕を投げつけた。

 

「…キリト!」

 

「俺だけガチギレ!?」

 

「よぉし!一気にキリトをぶっ!?」

 

「僕もやるよ!ユヅキ!」

 

「やったな、ユージオ!」

 

そのまま俺たちは枕投げ大会を始めた。

もうとにかく滅茶苦茶で、大騒ぎで、すごく楽しかった。

 

「キリトー!」

 

「ユージオ!行くぞ!」

 

「うん!やっちゃおう!」

 

「俺だけ狙いすぎだろ!?」

 

キリトへの集中砲火でボコボコにしたり、その隙にアリスを狙ったり、その隙をユージオやキリトに狙われたり、アリスに枕を叩きつけられたり…。

 

「いや、枕は投げろ!叩きつけるな!ごふぅ!?」

 

「「ゆ、優月(ユヅキ)ー!?」」

 

「さあ…次はどちらですか!」

 

今…枕から出る音じゃなかったぞ…!?

あまりの勢いと力に、俺はぶっ倒れる。

それ以降はどんどんと投げ合いから、叩きつけ合いに変わっていき…最終的に勝ったのは…

 

「ふっ、当然です」

 

アリスだった。

あのクソゴリラめ…うごっ!?

 

「今不遜なこと考えましたね」

 

サイコメトラーか…!?

そんな時、不意にキリトの天幕が開いた。

 

「あなたたち、いつまで騒いで…ぶご!?」

 

「「「「…あ」」」」

 

ユージオが投げた枕が、入ってきたミトの顔にぶつかったのだ。

全員の動きが止まり、徐々に天幕内に冷たい空気が流れ出す。

当然発生源は、ユージオの青薔薇の剣ではなく、ミトだ。

 

「…ふぅ」

 

一息ついて落ちてる枕をはし掴むと、まず1番近かった、アリスに叩きつけた。

 

「もぐっ!?」

 

「あ、アリスー!?」

 

「やかましい」

 

叫ぶキリトに、流れるような一撃。

 

「ぶはぁ!?」

 

「き、キリト!?」

 

「あんたもよ、ユージオ」

 

さらにぶつけたユージオにも、しっかりと枕を叩きつけて、3人をダウンさせる。

 

「み、みんな…!」

 

「さて、最後よ、優月」

 

そう言って構えるミトの手には…何も持っていなかった。

その代わりに、その手はしっかりと握りこまれていて…

 

「え?ええっと…姉貴?嘘だろ…?」

 

「さあ?どうかしら?」

 

「いやいやいや、待って待って待って!お願い待って、姉貴、姉上、姉様、姉さん、お姉ちゃん!」

 

「問答無用」

 

それ以降の記憶が無い。

ただ次の日の朝、4人揃ってミトに怒られたのはご愛嬌ということで。




4人を遊ばせたかった…そして、ミトにまとめてシバかせたかった。
ただそれだけです。
それでは失礼します。
ありがとうございました。
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