ソードアート・オンライン NEOプログレッシブ   作:ネコ耳パーカー

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それではよろしくお願いします。


西帝国編第四話

side優月

 

カラントのあった洞窟を出て、俺たちは今後の方向性を話し合っていた。

 

「はぁ…。話には聞いてたけど、まさかメディナがあんなことになっちゃうなんて…」

 

「なんか…ショックです。せっかく仲良くなれたって思ったんですけど…」

 

「いくら事情があっても、それでもね」

 

「ねぇ、お兄ちゃん。オルティナノス家の汚名って、そんなに酷いものなの?」

 

そういえば俺も、そこは詳しく知らないな。

キリト曰く、最高司祭に大昔から重大任務を与えられていたオルティナノス家だが、それにずっと成功出来ず、とうとう欠陥品だと言われて以来、ずっと不遇の扱いを受けてきたらしい。

 

「まあそれはそれとして…あんたね、あんなマネしてどうすんのよ」

 

「そうだよ。謝るんじゃなかったの?」

 

グッ…そこを突かれると痛い…。

でも、あそこで謝っても意味なさそうだし。

 

「ま、まあ!それはちゃんと話し合える時に話すよ!今はそれは置いといて、雷を何とかしよう!」

 

「「そらしたね(わね)」」

 

呆れたように言う2人は無視して、俺はみんなを先に急がせる。

街で聞いた老人に会いにいくと、なんとすごくあっさりと、解決方法を教えてくれた。

かつて、竜は人間に自身の雷を避けさせるために、一本の槍を授けたという。

その銘は【銀紫蘭の槍】という。

その槍は雷を纏っており、対消滅させられるとか。

その槍は今、峡谷近くにある古い遺跡にあるらしく、そこに入るには西帝国に散らばる3つの鍵がいるらしい。

 

「分かりました。よしみんな、早速手分けして…」

 

「待て待て、落ち着きのない若者じゃのう。これを持ってけて」

 

直ぐに出ようとしたキリトを呼び止めて、老人は炭を渡してきた。

それは落雷で焼けた木の欠片らしく、お守りとして使われるらしい。

こうして俺たちは、鍵を探すことになったのだった。

 

outside

 

まずその遺跡…ドルゴ聖跡に行くことにした一行は、カラント·クラスタに阻まれてしまい、まずはカラントを一掃することに。

無事カラントを斬り終えた後、そこでその周辺を管理している人物に出会う。

 

「ここは銀紫蘭の槍という槍を封印した、最後の約束の場所らしいんだ」

 

「最後の約束?」

 

昔、暗黒界のオークの侵攻から人々を守るべく、力を振るった竜だったが、その雷が人々をも殺してしまったらしい。

その時その中を生き残った女剣士に授けたのが、銀紫蘭の槍だったのだ。

 

『 いつか再び、人々を傷つけるようなことがあれば、この槍で止めて欲しい』

 

…そういう約束と共に。

そして女剣士の子孫は、この聖跡に3つの鍵を施し、その鍵を女剣士の像に隠した。

 

「なるほど…そんな哀しい話があったのですね」

 

「でも…どこかロマンチックかも」

 

「あんたらがもし、ここの鍵が欲しいって言うなら、場所は教えられるぞ」

 

そう言われて、鍵の在処を教えてもらった一行は、三組に分かれて行動することに。

無事全部の鍵を集めて、銀紫蘭の槍を手にしたところで、予想外の人物がやってきた。

 

「よぉ、嬢ちゃんに坊主」

 

「小父様!?」

 

「おっさん!?どうしたんだよ!?」

 

現れたのは、ベルクーリだった。

 

「近衛兵から連絡が来てな。近くの貴族の領地に、尋常じゃねぇ数の魔獣が発生したらしくてな、それを伝えるのには飛竜がいちばん早いんで、来たっつーわけよ」

 

「そんなに…?」

 

「ああ、一刻も早く峡谷に向かって欲しいが、人命がかかってるんでな。俺も手伝うぜ」

 

「小父様が共に来てくれるなら心強いです。急いで現場に向かいましょう」

 

「おっさんが来るなら、俺たちいらなくね?」

 

などと軽口を叩く優月だったが…

 

「…いや多いな」

 

あまりの数に、その軽口を訂正しなくてはいけなかった。

 

「なんともまあ…よりどりみどりだな」

 

「そんなの嫌よ」

 

小型の虫の魔獣から大型の獣の魔獣まで、種類と数には尽きないほどの群れだったのだ。

 

「それにしても、なぜこれほどの魔獣が!?」

 

「よほど密集して、カラントが生えているってことか…?」

 

「この異常事態には、対策本部総出であたるべきだと思ってな。お前さんたちにも声をかけたっつーわけだ」

 

「…よし、ツーマンセルでいこう」

 

「ツーマンセル?」

 

優月の英語に、ユージオが不思議そうに首を傾げて尋ねる。

その様子を見た優月は、咳払いを一つして、言い直した。

 

「2人1組ってこと。お互いの背中を守るように動こう。おっさん、シノンとサチの盾お願い。2人は後方から援護射撃」

 

「おう。ちゃんと守ってやるぞ」

 

「射線に入らないでよ」

 

「みんな、無茶しないでね」

 

「よし…行くぞ!」

 

優月の号令で、突撃する一行。

 

「シッ!」

 

まず優月は、目の前にいた虫型の魔獣を一刀で斬り捨てる。

そのまま前に出て、すくい上げるように斬りあげる。

 

「フッ!」

 

そのすくい上げられた魔獣は、シノンの矢が射抜く。

 

「ユヅキ!前に出過ぎです!」

 

優月の背後を、アリスが守る。

その様子に小さく笑いながら、優月は目の前の魔獣を斬り裂く。

 

「俺の背中はアリスたちが守ってくれるだろ?」

 

「っ!?まったく…仕方ありませんね!」

 

そう言って、アリスと優月は背中合わせで剣を構える。

力強く敵を薙ぎ払うアリスと、繊細に弱点を突く優月。

揺るがない信頼からか、2人はどこか楽しげに笑う。

そんな様子を…

 

「…」

 

「アスナ…目が笑ってないわよ。その苛立ちは魔獣に向けてね」

 

「そうだね。とりあえず根絶やしにしよっか♪」

 

「根絶やし!?」

 

などと、とてつもなく物騒なことを言いながら細剣を振るうアスナと、その圧力に震えながら鎌を振るミトなのだった。

 

side優月

 

俺たちは順調に魔獣の数を削っていった。

俺とアリスが組むほかに、キリトとユージオが息ぴったりの連携で倒していき、アスナ先輩とミトもどんどんと倒していく。

リズとシリカとリーファは3人で組み、こちらも危なげなく倒していた。

 

「はぁ…はぁ…流石に…疲れたな…」

 

「えぇ…ですが、後はあの2体です」

 

「ふぅ…よし、頑張ろう!」

 

「さっさと終わらせるわよ」

 

残ったのは大型の魔獣2体。

ただ、まだカラントが健在なため、俺とアリス、アスナ先輩とミトの4人で、大型魔獣2体を倒すことに。

構えると獣の魔獣が飛びかかってきた。

俺たちすぐに散開して、やり過ごしてから足を攻撃する。

 

「シッ!」

 

「ハァ!」

 

「フッ!」

 

「ヤァ!」

 

体勢を崩したところを、俺はソードスキル【絶空】で切り裂こうとして、構えた瞬間。

 

「ユヅキ!」

 

「っ!?アリス!?」

 

アリスが俺を突き飛ばして、咄嗟に剣を構えた。

そこへカエルの魔獣が飛んできて、アリスが何とか踏ん張って守ってくれた。

 

「うぅ…!?重い…!」

 

「ミト!」

 

「アスナ!行って!」

 

反対側から先輩がミトの鎌に乗って、いつぞやの俺みたいに投げ飛ばされてきた。

 

「ヤァ!」

 

そのまま空中で【スター·スプラッシュ】を発動して、カエル型魔獣を吹き飛ばす。

俺はその隙にアリスを回収して、一度みんなで距離をとった。

 

「すまない、アリス。助かった」

 

「これで1つ、借りは返したということで」

 

「…言ってくれる」

 

さてと、2体同時に相手取るのは、流石にキツいか…?

 

「私とアリスで、カエルを叩くわ。アスナと優月は獣の方をお願い」

 

たしかに頑丈なカエルにはミトとアリスが、すばしっこい獣には俺と先輩の方がいいか。

よし、それで行こう。

 

「先輩、行きますよ!」

 

「うん!」

 

「アリス!やるわよ!」

 

「ええ!」

 

俺と先輩が同時に飛び出して、魔獣に斬りかかる。

しかしそれより早く、魔獣がその足を振り下ろしてきた。

 

「回避!」

 

咄嗟に同じ方向へ飛んで避けてから、先輩が顎を、俺が片目を斬ってダメージを与える。

叫びながら回転して、俺たちを薙ぎ払おうとすると魔獣から一度離れて、再度突撃。

 

「ハァ!」

 

「ヤァ!」

 

俺の【緋扇】と、先輩の【カドラプル·ペイン】が炸裂。

魔獣が大きくよろけた隙に、先輩がしかけた。

 

「優月君!離れて!」

 

その声に従って距離を取った途端、エンジンのような音を響かせて、先輩が魔獣に突撃。

細剣最上位スキル【フラッシング·ペネトレイター】が、魔獣を貫いた。

雄叫びを上げながらも、獣の本能か、動けない先輩に反撃しようとする魔獣の前に立ち塞がり、俺もまた奥の手を切る。

 

「フッ…!ハァァァ!」

 

刀最上位スキル【散華】。

カウンター技のこれは、使い所をミスると、一気に隙だらけになるそんな諸刃の剣。

ただ今は、魔獣の攻撃が分かりやすかったため、上手くハマった。

 

「…ふぅ」

 

無数の斬撃で切り刻んだ俺は、そのまま納刀して魔獣を斬ったのだった。




それでは失礼します。
ありがとうございました。
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