彼方の方の作品は筆があまり進まず、原作もまだ謎が多い部分があるので時間が掛かりそうです。
本来なら続きを執筆するべきなのですが、別の題材を書きたくなってしまいました。
先駆者たちの作品を閲覧して
この度、このNieR:Automata二次創作の執筆を決めました。
ゆるりと書いていく所存です。宜しくお願いします。
どうかお許し下さい。
第一層:メビウスの輪
『祇園精舎ノ鐘の声、諸行無常の響きあリ。沙羅双樹の花ノ色、盛者必衰の理をあらはス。奢レる人も久しかラず、たダ春の夜の夢のゴとし。猛き者もつヒにはほろびヌ、ひとへ二風の前の塵二同じ…』
台車を椅子代わりにしてぶつぶつ呟く、小型だが手脚が
『
かつて赤き龍と白き巨人という、現実離れしたものが日本国東京・新宿に突如として姿を現した。それが、全ての始まりだった。
それから長い年月が経ち、危険な魔素がほぼ放逐され、元の身体に戻っても安全に活動出来るような環境になると、
しかし悲しきかな、その姿はもはや人とかけ離れており、レプリカントには際限なき生と死のサイクルの果て、初めは無かった筈の「別の自我」が目覚めていたこともあり、ゲシュタルトはマモノと忌み嫌われ、互いに争うこととなってしまった。やがて『
『皮肉な話だ。全部裏目に出てしまうとは。せめてもっと良い名前があっただろうに。
この世界のヒトは滅ぶことでしか抜け出すことは出来なかったらしい。いや、
『
そしてまた、メビウスの輪に取り込まれたものたちが居る。
西暦5012年。エイリアンが侵攻し、機械生命体が地球に送り込まれた。
アンドロイドが製造され、彼等は機械生命体の殲滅を課せられた。こうして機械たちの戦争は、かれこれ6000年の泥沼状態に突入する…。
『漸く、始まったな』
時に、西暦11945年
廃工場跡地付近。
大空を翔るヨルハ部隊の戦闘機…六機の「飛行ユニット」の姿を望遠鏡で見ていた彼はポツリと独り言ちた。
『これから忙しくなるなa…』
A2並び特殊個体の対処、
そうならないよう、彼は思い付く限りの対策をしていった。
『オレにも…やれますかねェ…』
いつだったか、転生ものの物語を読んだ時、当時の彼は他人事だと思っていた。しかしまさか自分に降りかかってこようとは。元の世界と違う不安。何もかもが違う恐怖。そして他者と関わろうとも、自分とは同じ者が居ないという孤独。今の彼はその気持ちが分かるようになってきた。
無慈悲に飛行ユニットを貫くレーザーの光。一つ一つ落ちていく飛行ユニット。最後の一機が廃工場跡地へ突入していくのが見えた。
『…さて、そろそろ行かないと』
考え出すとキリが無いので、一先ず思考を目の前の事に切り替え動き出す。
彼はただヨルハ部隊の飛行ユニットを見にここに来た訳ではない。
彼が定めた目的。そのためにやってきたのだ。
そしてまたポツリ。
『久しぶりの
ひょっとしたらカモフラージュにもなるかもしれないしな。そう言って彼は去って行った。
◇◇◇
『あー…ドンパチやってんなァ』
廃工場跡地に近付く程、剣戟や銃撃音がほんの少し聞こえてくる。大方、ヨルハ側が優勢なのだろう。
『やっぱり中型の方にした方が良かったかなァ…時間が少し掛かっている気がする』
手脚を長めにカスタマイズした…と
やれやれと無い肩を竦める代わりに腕を下げ、置いていた荷台を押そうとしたその時。
辺りをつんざく爆音が轟いた。
『もう終わったのカ。流石ヨルハ部隊da。』
恐らく
ゆっくりと荷台を押して目的地へと…本来ならば
◆◆◆
「はぁっ…はぁっ…」
彼女の心は恐怖に支配されていた。もう、自分の身体はあまり保たないということ。脱走兵となった今、もはやバックアップ等存在しない。義体の喪失は彼女にとって死と同義だった。それだけではない。彼女はヨルハ部隊の最重要機密を知ってしまっていた。そう、人類はとうの昔に居ないということを。だからこの計画を立てたのだ。ヨルハ部隊から脱走するために。しかしそれは気付かれていた。突入メンバーに
「あ…、あァ…」
しかしウイルスに冒された身体はそれを許してくれなかった。
彼女は元ヨルハ部隊所属アンドロイド11号B型、11B。
死を待つ筈の脱走兵である。
◇◇◇
『やっと、着いタ…』
彼の目的地。そこは本来、墓標となる筈の場所であった。
ヨルハ部隊の脱走兵、11B。彼女はここで停止する…らしい。周囲を見回したが、まだ近くには居ないようだ。身も蓋もないことを云ってしまうと、11Bは
そう思った彼はただ待っているよりも、危険を承知で捜索することを決意した。入れ違いの場合を懸念し、念の為圧電素子を元に加工したシートを通路に接する箇所に多めに置いておく。誰かが踏めば発生した電気によって発信し、彼の通信に通知が入る優れものだ。誰が踏んだかまでは来てみなければ分からないが通知をする時点で十分な性能である。
置き終わると彼は駆け出して行った。
◇◇◇
『やッぱリまだ、居ないのカ…?』
もうどれくらい探し回っただろう。とは云え、まだそんなに時間が経っていないのは事実だ。例のハイテクシートを置く範囲は一ブロック周辺に留めておいた。回収が困難になるからだ。
彼が思案に耽っていると、何処からか荒い息遣いと呻き声が聞こえてきた。
◆◆◆◇◇◇
「うっ…ここまd…ナの…嫌…やぁッ…」
もはや死を待つだけなのか、と思っていた11B。ふと視界の端に目をやると
そこには小型二足のようで手脚は長い奇妙な機械生命体の姿があった。
「や…何ッ…デぇ…」
絶望し怯える彼女に彼は語りかける。
『モウ大丈夫。よくぞここまで耐えたナ』
彼の名は『カフカ』。
一つでも多くのものを掬おうと、メビウスの輪に抗う機械生命体であり、ちっぽけな反逆者だ。
細心の注意を心掛けていますが、先駆者たちの作品と展開があまり被らないよう、頑張りたいと思います
11/28 少々書き直しました。