遊戯王ARC-V 黒竜を従えしデュエリスト   作:鈴木颯手

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第二十三話「混沌竜と覇王黒竜」

 バトルロワイアル開始より既に18時間以上が経過していた。赤城リョーマはこれまでに集まった情報や報告を整理する。

 No.2が榊遊矢を倒してから彼の目撃情報はなかった。現在動員されているリリーサーズは16名。3・3・5・5の人数に分かれて探索を行っている為見逃している可能性があった。そして、No.6より報告が入った後にシンクロモンスターを使う者に敗北したという報告が本人から入る。No.6は通信越しからも分かる程の怒りを表しておりリョーマが命令を下していなければ任務そっちのけでリベンジに行きそうな程だった。

 そして、柊柚子に関しては途中からやってきたユーリが補足するも忍者二人や柚子の腕前もあり捕らえるには至らなかったうえに見失うという失態とも言える結果で終わっていた。

 見失った周囲を確認するも結局見つかる事はなく今回の任務は失敗という形で終わろうとしていた。

 

―先に報告しておくから君たちはこの次元のデュエリストを何人かカードにして戻ってきたら?

 

 ユーリはそう言って戻ってしまっており現在はリリーサーズと素良しか残っていなかった。

 

「ここからどうするべきか……」

 

 リョーマは武道着を着た男が描かれたカードを二枚ホルダーにしまいながらつぶやく。彼が現在いるのは火山エリアであるが人の気配はなく舞網チャンピオンシップの参加者の姿は一切なかった。

 

「……ん?」

 

 その時、彼のデュエルディスクに通信が入る。

 

『隊長、No.7です。紫雲院素良がデュエルを行っていた黒咲隼と接敵中です』

「何? 素良はどうした?」

『私の下の方で赤い忍者とデュエルを行っています』

「分かった。俺も行こう。場所を教えろ」

『場所は……』

 

 No.7が言った場所はとても近く耳をすましてみれば戦闘音がかすかに聞こえていた。リョーマは教えられた場所と戦闘音を頼りにそちらへと向かって行く。

 そして、

 

「素良! ……! リョーマ、さん……」

「……遊矢」

 

ほぼ同時に素良の姿を見つけると共に榊遊矢と再会を果たす事になった。遊矢はリョーマを見て酷く驚いておりリョーマも軽く目を開いて驚いていた。

 

「リョーマさん」

「まさかここで会うとはな」

 

 リョーマとしてはま(・)だ(・)会うつもりはなかった。しかし、こうなっては仕方ないと彼に向き合う。遊矢も素良からリョーマの方を向く。

 

「権現坂、素良と、橋の方を頼む」

「まかせろ」

 

 権現坂は遊矢の言葉に頷くとそちらの方へと向かって行った。橋の上では黒咲隼と青い忍者の月影がNo.7達三人と相対していた。そして、その下では素良が月影の兄日影とデュエルを行っていた。

 

「リョーマさん! なんでこんな……!」

「お前に教える必要はない。と、言いたいところだが今のお前なら教えても良いか。みてみろ」

 

 リョーマは遊矢に橋の上の光景を見せる。そこには舞網チャンピオンシップの参加者である茂古田 未知夫と大漁旗 鉄平がデュエルに乱入する形となっていたが返り討ちに遭っていた。そして、二人はカードとなりNo.7によってホルダーにしまわれていた。

 

「っ!!!」

「貴様等にとってあれはどう映る?」

「そんなの、そんなの非道な……!」

「だが、我らにとっては大義ある行動だ」

 

 遊矢の回答は予想できていた様で言い切る前にリョーマは話をする。

 

「カードとなった彼らは4つの次元に分かれたこの世界を再び統合するためのエネルギーとなる。統合が完了すれば彼らのカード化は解ける」

「だけど! その為にハートランドを、あんな姿に……!」

「大義の前の致し方ない犠牲だ。まぁ、カードになった人間は戻る事が出来るのだ。犠牲ですらないがな」

 

 リョーマの、本気で言っているその言葉に遊矢の怒りは募り、黒いオーラを出す。それを見たリョーマは軽く笑みを浮かべるとデュエルディスクを構える。

 

「納得いっていないようだな。ならばどうだ? 遊勝塾で最初に会った時のリベンジも兼てデュエルをしようではないか。我らの行動が間違っているというのならお前が勝てるだろう」

「……良いだろう。俺は絶対に、勝つ!」

「「デュエル!」」

 

RYOMA VS YUYA

 

「先行は貰う。俺は“真紅眼の鉄騎士(レッドアイズ・メタルナイト)-ギア・フリート”を召喚する」

 

真紅眼の鉄騎士(レッドアイズ・メタルナイト)-ギア・フリート(闇/戦士族 星4)

ATK1800 DEF1600

 

「そして手札の“リング・オブ・レッドアイズ”の効果発動! 自分フィールドにレッドアイズモンスターが存在する場合、このカードを特殊召喚する!」

 

リング・オブ・レッドアイズ(闇/ドラゴン族/チューナー 星2)

ATK100 DEF100

 

「俺はこの“真紅眼の鉄騎士(レッドアイズ・メタルナイト)-ギア・フリート”に“リング・オブ・レッドアイズ”をチューニング!

紅玉の騎士よ! 我が声に答え新たなる力で敵を切り裂け! シンクロ召喚! ”紅蓮の竜騎士-ギア・フリート”!」

 

 

紅蓮の竜騎士-ギア・フリート(闇/戦士族 星6)

ATK2000 DEF1800

 

「シンクロモンスター!?」

「融合だけしか使わないと思わない事だ。“紅蓮の竜騎士-ギア・フリート”の効果発動! 自分の墓地のモンスター一体をこのカードに装備する! “真紅眼の鉄騎士(レッドアイズ・メタルナイト)-ギア・フリート”を装備してその攻撃力の半分の数値だけ攻撃力をアップする!」

 

紅蓮の竜騎士-ギア・フリート

ATK2000→2900

 

「更に俺は永続魔法“紅玉の導き”を発動。このカードの効果によりデッキトップ三枚をめくりその中からレッドアイズカード一枚を手札に加える」

 

 そう言うとリョーマはデッキの上から3枚をめくり確認していく。

 

真紅眼の亜黒竜(レッドアイズ・オルタナティブドラゴン)

真紅眼(レッドアイズ)ブースター・ナイト

真紅眼融合(レッドアイズ・フュージョン)

 

「俺が手札に加えるカードは“真紅眼融合(レッドアイズ・フュージョン)”だ。残りはデッキの下に戻す。そして俺はカードを二枚伏せてターンエンド」

 

 リョーマは自分のターンを終えると腕を組み遊矢のターンが終わるのを待つ。そんなリョーマの態度に遊矢は視線を険しくしながら自分のターンを迎えた。

 

「俺の! ターン!」

 

YUYA

手札5枚→6枚

 

「俺はスケール3の“相克の魔術師”とスケール8の“相生の魔術師”でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 遊矢の両脇に二つの青白い光の柱が出てくる。その柱を登っていく二体の魔術師彼らの下には数字が浮かび上がりペンデュラム召喚の布石が完了した。

 

「これで俺はレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能となった!

揺れろ魂のペンデュラム! 天空に描け光のアーク! ペンデュラム召喚! 現れろ、俺のモンスターたち!」

 

遊矢はそう言うと一気に3体のモンスターの召喚に成功した。

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン(闇/ドラゴン族 星7)

ATK2500 DEF2000

 

EMギッタンバッタ(地/昆虫族 星4)

ATK100 DEF1200

 

EMウィップ・バイパー(地/爬虫類族 星4)

ATK1700 DEF900

 

「俺はレベル4“EMギッタンバッタ”と“EMウィップ・バイパー”でオーバーレイ!

漆黒の闇より現れし反逆の牙! エクシーズ召喚! “ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン(闇/ドラゴン族 ランク4)

ATK2500 DEF2000

 

「ほう? 確かそのカードはお前と似た顔の奴が持っていたカードだろう?」

「っ! 俺は“ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”の効果発動! X素材を全て取り除き“紅蓮の竜騎士-ギア・フリート”の攻撃力を半分にして減った数値分、このカードの攻撃力をアップする! トリーズン・ディスチャージ!」

 

 遊矢はリョーマの言葉に答える事無く“ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”の効果を使う。しかし、リョーマの問いを無視した事で意識がそちらに持っていかれ、対象にしたモンスターの効果確認を怠ってしまう。

 

「この瞬間! “紅蓮の竜騎士-ギア・フリート”の効果発動! このカードが相手の対象になった時、装備カードを一枚破壊する事でその効果を無効にして破壊する!」

「何!?」

 

 “ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”の翼から生み出された雷を自らの腕と一体化した槍のような腕でからめとりあらぬ方向に投げ飛ばす“紅蓮の竜騎士-ギア・フリート”。効果を無効にしたそのモンスターは一気に龍の懐に入り込み自らの右腕を深々と突き刺す。“ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”は腹部を貫かれた痛みからか悲鳴を上げ光の粒となって消えていった。

 その様子を茫然と見る事しか出来ない遊矢。

 

紅蓮の竜騎士-ギア・フリート

ATK2900→2000

 

「こんなに簡単に……!」

「とは言えこれには制約がある。装備カードの補充とこの効果はどちらか一つしか使えない。俺のターンで装備カードを補充した時に対象にされれば通すしかない」

 

 しかし、相手ターン中に対象と取る効果を使う事はまれである。とは言えアクション魔法“回避”の様に使うカードがないわけではない。

 

「……くっ! なら俺は“オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン”で“紅蓮の竜騎士-ギア・フリート”を攻撃! “オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン”は相手に与える戦闘ダメージは倍になる! 螺旋の! ストライク・バースト!」

「ぐっ!」

 

RYOMA

LP4000→3000

 

「俺はリバースカードオープン! “リバイバル・オブ・レッドアイズ”! 自分フィールドのレッドアイズモンスターが戦闘、効果で破壊された時に1000LP払う事で発動出来る。手札、デッキからレッドアイズモンスター一体を特殊召喚する! 俺が召喚するのは“レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン”!」

 

 破壊された騎士は光の粒となるもそれは再び集まり新たなモンスターを形作る。新たに現れたのは“真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)”の面影を残しつつ更に禍々しくしたような姿をしていた。

 

RYOMA

LP3000→2000

 

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン(闇/ドラゴン族 星10)

ATK2800 DEF2400

 

「俺はカードを一枚伏せてターンエンドだ……」

 

RYOMA LP2000

手札1枚

モンスター

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン(攻撃表示)

魔法・罠

レッドアイズ・サンクチュアリ(永続魔法)

セット

 

YUYA LP4000

手札0枚

モンスター

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン(攻撃表示)

魔法・罠

セット

ペンデュラム

相克の魔術師(スケール3)

相生の魔術師(スケール8)

 

 ライフではリョーマが不利となっているがここまでの展開でリョーマが優勢を保っていた。更に、今度はそんなリョーマのターンである。遊矢はリョーマがどのような動きをしてもいい様に身構える。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

RYOMA

手札1枚→2枚

 

「俺は“紅玉の導き”の効果発動! デッキトップを3枚めくりレッドアイズカード一枚を手札に加える!」

 

真紅眼混沌融合(レッドアイズ・カオスフュージョン)

真紅眼の砲撃(レッドアイズ・キャノン)

真紅眼の爆風竜(レッドアイズ・ブラスタードラゴン)

 

「ふ……。俺が手札に加えるカードは“真紅眼混沌融合(レッドアイズ・カオスフュージョン)”だ! そして、このカードの効果発動! 手札から“真紅眼融合(レッドアイズ・フュージョン)”を墓地に送る事でレッドアイズ融合モンスターの融合素材モンスターをゲームから除外して融合召喚を行う!」

「ゲームから除外……!」

「俺は“紅蓮の竜騎士-ギア・フリート”と“真紅眼の鉄騎士(レッドアイズ・メタルナイト)-ギア・フリート”、“リング・オブ・レッドアイズ”をゲームから除外して融合召喚!

混沌を飲み込み歪に進化した黒竜よ。暴れ狂う内なる力を開放して世界を混沌に導け! 融合召喚! “真紅眼の混沌竜(レッドアイズ・カオスドラゴン)”!」

 

真紅眼の混沌竜(レッドアイズ・カオスドラゴン)(闇/ドラゴン族 星9)

ATK1200 DEF1000

 

「攻撃力、1200……?」

 

 遊矢はカードを5枚消費して出したモンスターとは思えない低火力モンスターに疑問を持つ。それはリョーマが使うレッドアイズの基盤とも言える“真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)”の半分の数値でしかなく明らかに何か効果を持っている事が分かる。そして、遊矢の予感は的中する。

 

「“真紅眼の混沌竜(レッドアイズ・カオスドラゴン)”の効果発動! 融合召喚時にお互いのゲームから除外されているカード1枚に付き200のダメージを与える!」

「何だと?」

 

 今ゲームから除外されているカードはこのモンスターを出すのに除外された3枚のみ。故にそのダメージは600でありとてもではないが強い効果とは思えなかった。

 しかし、“真紅眼の混沌竜(レッドアイズ・カオスドラゴン)”のブレスを喰らった時、明らかに600のダメージとは思えない衝撃が遊矢を襲った。全身が軋み、顔をガードするのに使った両腕の表面がヒリヒリと焼けていた。

 

YUYA

LP4000→2800

 

「……“真紅眼混沌融合(レッドアイズ・カオスフュージョン)”で召喚されたモンスターは戦闘ダメージは半分となり効果ダメージは2倍になる効果を持っている。故に遊矢、お前が受けるダメージは倍の1200だ」

「っ!」

「更に俺は“レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン”の効果発動! 自分の手札・墓地からドラゴン族モンスター1体を特殊召喚する! 俺が特殊召喚するのは“真紅眼の黒炎竜(レッドアイズ・ブラックフレアドラゴン)”だ!」

 

真紅眼の黒炎竜(レッドアイズ・ブラックフレアドラゴン)(闇/ドラゴン族 星7)

ATK2400 DEF2000

 

 これでリョーマのフィールドには3体のモンスターがそろった。とは言え遊矢のフィールドにある“オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン”を倒せるカードは“レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン”しかいない為その攻撃を防ぐことが出来れば遊矢に勝機はあった。

 

「バトル! “レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン”で攻撃! ダークネス・メタルフレア!」

「っ! アクション魔法“回避”! “レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン”の攻撃を無効にする!」

「させるか! リバースカードオープン! “魔宮の賄賂”! 魔法・罠カードの発動を無効にして破壊する!」

 

 遊矢が近くにあったアクション魔法を使うもリョーマは直ぐに対応して破壊してしまう。“魔宮の賄賂”の効果により1枚ドローできるが今はリョーマのターンである上に絶体絶命のピンチであった。

 

YUYA

手札0枚→1枚

 

「……っ!? っ!!!」

 

 そして、遊矢は何も出来ずに“オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン”の破壊を受けてしまう。

 

YUYA

LP2800→2500

 

「ここまでのようだな。俺は“真紅眼の黒炎竜(レッドアイズ・ブラックフレアドラゴン)”で攻撃!」

 

 “真紅眼の黒炎竜(レッドアイズ・ブラックフレアドラゴン)”の無慈悲なブレスが遊矢に向かって放たれようとしている。近くにアクション魔法はなくアクション魔法で防ごうとした事から遊矢が伏せているカードはこの場を切り抜けるカードではない事が分かる。そんな彼にブレスが当たる、直前だった。

 

「俺は手札の“EMクリボーダー”の効果発動! 相手の直接攻撃時にこのカードを特殊召喚してこのカードに攻撃を移し替える!」

「……だが、そのクリボー擬きは僅か300の攻撃力。受けるダメージが少し減るだけではないか」

「いいや! そんな事は無い。“EMクリボーダー”は受けるダメージの代わりにその数値分、ライフを回復する!」

「何!?」

「俺が受けるダメージは2100! よってライフも2100回復する!」

 

YUYA

LP2500→4600

 

 一気に初期ライフを超える数値まで回復する遊矢。リョーマは自分が行った妨害により相手を助ける効果となってしまった事に歯を食いしばるが直ぐに次に移る。

 

「俺は“真紅眼の混沌竜(レッドアイズ・カオスドラゴン)”で攻撃! このカードの効果により与える戦闘ダメージは半分になる」

「くっ!」

 

YUYA

LP4600→4000

 

「俺はこれでターンエンドだがここで“真紅眼の混沌竜(レッドアイズ・カオスドラゴン)”の効果発動! 自分のエンドフェイズにこのカードの元々の攻撃力分のダメージを与える! だが、“真紅眼混沌融合(レッドアイズ・カオスフュージョン)”の効果により効果ダメージは2倍になる!」

「うわぁぁぁぁっ!!!!」

 

YUYA

LP4000→1600

 

 遊矢は再び大ダメージを受け大きく吹き飛ぶ。遊矢は既に4000を超えるダメージを受けている。故に、体に受けるダメージも大きく遊矢の服は所々焦げており腕にも小さな火傷があった。それでも遊矢は立ち上がるとリョーマと相対する。

 そんな二人を見守るように眺めている者達がいた。権現坂を始めとした面々である。既にNo.7以下三名を倒し退ける事に成功した彼らは遊矢とリョーマの死闘を見ていた。乱入しようにもそれを邪魔するように素良や他のリリーサーズが集まっていた。とは言え彼らも二人のデュエルが気になるのかデュエルを挑むような事はしなかった。

 

「きひひ、隊長もレッドアイズだけじゃなくてあ(・)の(・)カ(・)ー(・)ド(・)を使えばいいのに。わざわざレッドアイズに拘る辺り愛を感じるよね~」

「とは言えこのデュエル、小僧の有利ではある。既に隊長の場には相手の動きを止めるカードはない。本来ならこのターンで決める予定であったのだろうがそれは失敗し小僧にターンが渡る。ここで小僧が逆転できれば勝利は掴めるじゃろう」

 

 火山エリアにある岩山に座ってNo.2はNo.5と話す。唯一着物を着こんだ壮年の男は老人らしいと言える口調でデュエルを冷静に分析する。

 

「とは言えそんな上手くいくかな~?」

「あの小僧が隊長の言うとおりの者ならそのくらい簡単じゃろう」

 

 No.5とNo.2は他の隊員に見張りを任せ遊矢がどのような動きをするのか見守る。遊矢はゆっくりとデッキに指を置くと深呼吸して一気に引く。

 

「俺の! ターン!」

 

YUYA

手札0枚→1枚

 

「俺はリバースカード“エクシーズ・リボーン”を発動する! “ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”を蘇生してこのカードをX素材とする!」

「っ! それを伏せていたという事は……」

 

 読まれていたのかとリョーマは歯噛みするがそんな彼の目の前に“ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”が蘇生し、さっきはよくもやってくれたなとばかりに咆哮する。

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

ORU0→1

 

「そして俺はペンデュラム召喚を行う! 甦れ! “オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン”!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン(闇/ドラゴン族 星7)

ATK2500 DEF2000

 

 再び誕生した“オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン”。この光景を見てひとり、No.2はリョーマの敗北を悟った。そして、撤退の準備を始める。

 

「俺は相克の魔術師と相生の魔術師のP効果をそれぞれ使い“ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”をランク4からレベル4に、そしてレベル7へと変更する!」

「っ!? エクシーズに、レベルだと!?」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

ランク4→レベル4

レベル4→7

 

「俺は! レベル7の“オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン”と“ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”でオーバーレイ!

二色の眼の龍よ! その黒き逆鱗を震わせ、刃向かう敵を殲滅せよ! エクシーズ召喚!いでよ、ランク7! 怒りの眼輝けし龍! “覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン”!」

「っ! これが、No.2の言っていた覇王の龍!」

 

覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン(闇/ドラゴン族 ランク7)

ATK3000 DEF2500

 

「“覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン”の効果発動! このカードがエクシーズモンスターを使ってエクシーズ召喚に成功した時に発動する! 相手フィールドのレベル7以下のモンスター全てを破壊し1体に付き1000のダメージを与える!」

「っ!」

 

RYOMA

LP2000→1000

 

「そして! “覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン”はこのターン、3回の攻撃を行える!」

「っ! ……成程、俺の負けか」

「行け! “覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン”で“レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン”を攻撃! 反旗の逆鱗 ストライク・ディスオベイ!」

「ぐっ、ぅぅっ!!!」

 

RYOMA

LP1000→800

 

「そして! “真紅眼の混沌竜(レッドアイズ・カオスドラゴン)”に2回目の攻撃!」

「……“真紅眼混沌融合(レッドアイズ・カオスフュージョン)”の効果により受ける戦闘ダメージも半分になり“真紅眼の混沌竜(レッドアイズ・カオスドラゴン)”はこのカードより攻撃力が高いモンスターとの戦闘では破壊されない。だが、俺が受けるダメージは減らしても900。3回目もある事を考えれば、俺の負け、だな……」

 

RYOMA

LP800→0

 

 リョーマは遊矢への敗北を認めると同時に“覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン”の攻撃を受け大きく吹き飛ばされる事になるのだった。

 そして、

 

『バトルロワイアル! 終了時刻でーす!』

 

 二人の決着がつくと同時に長かったようで短かった一日に渡る舞網チャンピオンシップ、バトルロワイアルは幕を閉じたのだった。

 




真紅眼混沌融合(レッドアイズ・カオスフュージョン)(通常魔法)
このカード名の効果は1ターンに1度しか発動できず、発動するターンの間墓地から特殊召喚出来ない。
手札から「真紅眼融合」若しくは「真紅眼悪魔融合」を墓地に送り発動できる。自分の手札・フィールド・墓地から「真紅眼」融合モンスターによって決められた融合素材モンスターをゲームから除外する事で融合召喚する。この効果で融合召喚されたモンスターの戦闘で発生する戦闘ダメージは半分になりそのモンスターの効果で与える効果ダメージは2倍になる。

紅蓮の竜騎士-ギア・フリート(闇/戦士族 星6)
ATK2000 DEF1800
チューナー+チューナー以外の戦士族モンスター一体以上
このカード名の①③の効果は1ターンにどちらか1度のみ発動できる。
①自分のメインフェイズに発動できる。墓地からこのカードのレベル以下のモンスター一体を装備カード扱いでこのカードに装備できる。
②このカードの攻撃力はこのカードに装備されているモンスターの元々の攻撃力の半分の数値だけアップする。
③相手が自分フィールドのカードを対象とした効果を発動した時に発動できる。このカードに装備されているモンスター一体を破壊する事でその効果を無効にして破壊する。この効果は相手ターンでも発動できる。

真紅眼の混沌竜(レッドアイズ・カオスドラゴン)(闇/ドラゴン族 星9)
ATK1200 DEF1000
融合・S・Xモンスターのいずれか1体+「レッドアイズ」モンスター×2
このカードは「真紅眼混沌融合」によってのみ融合召喚出来る。
①このカードの融合召喚時に発動できる。お互いのゲームから除外されているカード一枚に付き相手に200のダメージを与える。
②このカードは表側攻撃表示の時このカードより攻撃力の高いモンスターとの戦闘では破壊されない。
③自分のエンドフェイズに発動できる。このカードの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
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