ストックが無くなりました。現在次話を執筆中です。完成次第の投稿となるためこれまでのような毎日投稿が出来なくなる可能性があります
『隊長、榊遊矢以下5名のスタンダード次元のデュエリストの捕縛に成功したとロジェより連絡がありました』
融合次元に浮かぶ絶海の孤島に建設されたデュエルアカデミア。そこに存在するリリーサーズの宿舎にて赤城リョーマは部下からの報告を受けていた。柊柚子の捕縛が失敗に終わり、
「分かった。榊遊矢がどの程度の実力を付けてきているかは分からないが気を付けて行動せよ。それと、
『……よろしいので?』
通信の相手、No.7は本当にいいのか、と言ったような感じで疑問を口にする。プロフェッサーどころか自分たち以外のアカデミアにすら知られる訳にはいかないカード。それを使っても良いと言っているのだからNo.7の困惑も理解できる。
「構わない。そろそろ準備も完了する。加えて、デュエルする場所は監獄でだろう? 外に漏れる心配が少ない。使用する場合は看守の抱き込みも忘れないように」
『……了解しました』
そう言うとNo.7との通信はきれた。リョーマは誰もいない部屋で一人呟く。
「あと少しだ。ピースはそろいつつあり準備も整いつつある。プロフェッサーが集める4人の少女。その内半数がわが手にある……」
リョーマは拳を握り締め、天井を睨むように見る。
「あと少し、あと少しなんだ……」
そう言って目を見開くリョーマの瞳は薄暗く、黄金に輝いていた。
「No.11。君の力を借りる事になった」
シンクロ次元における拠点。No.11の実家にてNo.7はそう言った。目の前にはNo.11と他にNo.4、No.6の姿があり彼らがシンクロ次元で活動を許可された者達だった。
No.7の言葉にNo.11は真剣な表情で答える。
「……行くの?」
「そうだ。メンバーは俺とNo.11、No.6だ。No.4はセレナと黒咲瑠璃の監視兼護衛役だ。ここに襲撃をかける者が居るとは思えないが念の為にな」
「えー。またお留守番なのー? つまらないなー」
「お前以外にこのメンバーで適任者はいない」
No.4程隠密行動や監視役に向いている者が居ないというNo.7の言葉は正しくNo.7とNo.6にそう言った裏方の仕事は向いておらずNo.11は彼女の顔パスで向かう理由上置いていく事は出来ない。
それはNo.4にも分かっていた為ため息をつきながら仕方ないと受け入れた。そうして、準備が整った彼らは榊遊矢たちがいる収容所へと向かう。ロジェが既に融通を利かせているようでNo.11が所有する車は何の問題もなく収容所へと入る事が出来た。
「これはこれはケイシー様! お待ちしておりました。ささ! どうぞ!」
そんな彼らを出迎えたのはこの収容所の所長だった。厭らしくも卑屈な笑みを浮かべてNo.11達を案内する。案内される道中、No.7はこっそりと尋ねる。
「ケイシーって、お前の名か?」
「そう」
「へぇ、リリーサーズに入るときに名は捨てる事になっているからこうして聞くのは新鮮だな」
リリーサーズは
「この先が、囚人たちの独房です。実は明日、急遽エンタメデュエル大会というものを開く事になりまして……。囚人たちはその準備で少し騒がしくしていると思います」
「そうか。別に構わないぞ」
No.11の代わりにNo.7が答えると所長が一瞬ムッとしたような表情になるが直ぐに卑屈な笑みに戻る。明らかにこちらを格下として見ている所長にNo.7は若干苦笑しつつ独房が並ぶフロアへと足を踏み入れるのだった。
「なっ!? あいつは……!」
明日に向けて台や提灯が準備されている中、明らかに囚人とは思えない者達が看守と共に入ってきた。それを見た囚人たちの動きは止まると同時にざわめきが起こる。入って来た三人のうち、二人は女性だったからだ。スラリとした長身の女性は男性よりも女性に人気が出そうな容貌をしておりもう一人は反対に人形のような愛らしさを持っていた。女性との接触がほぼないと言っていい収容所においてやってきた二人に囚人たちは自然と鼻の下を伸ばしていった。
しかし、そんな囚人たちとは違う反応をした者がいた。ランサーズの一人である沢渡シンゴである。彼は囚人たちが見ている二人の女性ではなく最後の一人の男性の方を驚きの目で見ていた。それは権現坂や榊遊矢も同じであった。しかし、一人だけ事情が分からないデニス・マックフィールドは不思議そうに問う。
「遊矢、彼らを知っているのかい?」
「……あいつは、あいつらはアカデミアだ!」
「え!?」
デニスもアカデミアの者という事は意外だったのか目を見開いて驚き、彼らを見ている。そんな遊矢たちに気付いたようで男性、No.7と視線が合う。そして、口角を上げると看守になにかを話している。話を聞き終えた看守は警戒する遊矢たちを呼びだす。ゆっくりと近づいてくる遊矢たちにNo.7は言った。
「まさかお前らがここに入れられているとは思わなかったぞ」
「……何の用だ」
No.7の言葉に遊矢が険しい視線で言う。その雰囲気に鼻の下を伸ばしていた囚人たちもただならぬものを感じ視線が集中する。
「何、簡単なようだ。榊遊矢。俺とデュエルしろ。勝てば貴様と……、その仲間を出してやる。ただし、負けた場合、お前の身柄は俺達で預からせてもらう」
「……」
No.7の言葉に遊矢は答えに戸惑う。ここから抜け出せる機会ではあるが相手の目的がいまいち理解できず受けるべきなのか分からなかった。そんな遊矢を庇うように権現坂が一歩前に出る。
「貴様等の言う通りにするとでも? 何より、貴様と遊矢を戦わせるなど……」
「ならお前でもいいぞ? それに、丁度良いし3対3のシングルデュエルをするのもありかもな。2人、勝った方の要望を通す。それでどうだ?」
「お主たちにそれで何のメリットがある?」
「こちらが勝つのがベストだ。だが、負けたとしても問題はない。どうせ、
「何だと?」
「で? どうする? こちらとしては榊遊矢とデュエルを行えるのなら条件はどうでもいいぞ。負けるのが嫌だというのなら榊遊矢とのみ……」
「おいおい、誰が負けるのが嫌だって?」
明らかなNo.7の挑発に乗ったのは沢渡シンゴであった。彼もまた一歩前に出るとNo.7達と対峙する。デニスはその後ろでやれやれと肩をすくめており後は遊矢の返答次第となった。
「……アクションデュエルを用いる事が条件だ」
「ほう? あの摩訶不思議なフィールド魔法ね。……いいぜ。こちらにフィールド魔法を使う奴はいない。精々足掻く事だ」
そう言ってNo.7は看守の方を向く。看守は遊矢たちのデュエルディスクを渡す。
「さて、看守の皆さんには他の囚人たちが邪魔をしないようにしてもらおうか。確かここではレアカードが袖の下として通るんだよな」
「こ、これは……!?」
「引き受けて、くれるか?」
「も、勿論です!」
そう言ってNo.7が見せたカードはレアカードでありそれが人数分存在していた。看守たちは目の色を変えて受け取るとデュエルスペースを確保していく。そして、3人が並びそれぞれデュエルディスクを起動する。その様子を心配そうに徳松長次郎は見ていた。遊矢とのデュエルを経て昔の楽しむデュエルを思い出した彼は看守にデュエルスペースの確保の為に押される囚人たちを下げるように指揮を執りながら心の中で呟く。
「(何があったのかは分からねぇが見ればわかる。アイツらは全員ただモノじゃねぇ。遊矢、気を付けろ)」
そして、彼の予想通りにデュエルは厳しいものとなっていくのだった。
「「「「「「デュエル!」」」」」」
今更なMCSでの動き
No.6→ユースクラスの奴を倒した後ユーゴとのデュエルを行うも敗北。
No.7→リリーサーズの隊員と共に黒咲隼、月影、茂古田未知夫、大漁旗鉄平、権現坂、沢渡シンゴとデュエルを行う。