遊戯王ARC-V 黒竜を従えしデュエリスト   作:鈴木颯手

5 / 42
アカデミアに関して独自設定があります。


第五話「反逆のハヤブサ」

「“流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン”の効果発動! “レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン”を墓地に送りその攻撃力の半分のダメージを与える! メテオ・フレア!」

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

 リョーマの一撃が決まり相手のライフは0になった。大きなダメージを受けた相手は逃げようと体を動かそうとしているが痛みで全く動けておらずリョーマのデュエルディスクによって呆気なくカードにされた。それを拾うとリョーマはデッキホルダーにしまい、次の獲物を探すべく歩き出した。

 

「(難民キャンプにはまだまだ人がいるが簡単に攻め込める場所ではない。……地道にレジスタンスを倒していくか)」

 

 そう思ったリョーマはレジスタンスが積極的に活発している地域へと向かう。各地の難民キャンプを中心にレジスタンス達は抵抗を続けておりアカデミアはそれらを粉砕したり返り討ちに遭ったりと一進一退の攻防が続いていた。しかし、それも物量と技量の両方を兼ね備えたアカデミアの猛攻によって少しずつ押されていた。この調子なら一年もしないうちに周辺のレジスタンスは一掃されるだろう。

 

「っ! 赤城様! お疲れ様です!」

「ああ」

 

 レジスタンスの活動地域に入ると早速アカデミアの戦士と遭遇した。赤い服を着ている事から一年という事が分かる。アカデミアに置いて一年は赤服、二年は黄服、三年は青服を着用する事が義務付けられている。

 リョーマは短く挨拶するとその地域を歩き始める。所々でデュエルが行われており激しい戦闘音が響いている。しかし、アカデミア側が数で押している状況でレジスタンスの劣勢ばかりのデュエルが多かった。

 そんな時だった。

 

「RR-ブレイズ・ファルコンで直接攻撃(ダイレクトアタック)!」

「うわああぁぁぁぁぁっ!!!」

「っ!」

 

 鳥の鳴き声が響き渡りリョーマの右側からアカデミアの戦士が吹き飛ばされて向かってくる。それを回避し飛んできた方向を見れば青いコートを着た一人の男が立っていた。アカデミアへの憎悪かその表情は険しく新たに現れたリョーマを睨みつけている。そんな男の周りには10は超えるアカデミアの戦士が倒れており状況からこの男が一人で倒した事がうかがえた。

 

「貴様もアカデミアか?」

「……そうだと言ったら?」

「倒すまでだ!」

 

 男、黒咲隼は激しい憎悪の炎を燃やしながらリョーマを睨みつける。強者という事が状況から分かりリョーマもデュエルディスクを起動し向かい合った。

 

「アカデミアは一人残らず倒す!」

「我らの野望の為にここでカードになってもらう」

「「デュエル!」」

 

RYOMA VS KUROSAKI

 

「先行は俺だな。俺は手札から“真紅眼融合(レッドアイズ・ヒュージョン)”を発動。これによりデッキから“真紅眼の黒炎竜(レッドアイズ・ブラックフレアドラゴン)”と“真紅眼(レッドアイズ)の凶星竜-メテオ・ドラゴン”で融合!

天空より降り注ぐ流星に乗り地上に降臨した破壊の龍よ! 今こそ生きとし生ける者全てを焼き払え! 融合召喚! レベル8! “流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン”!」

 

流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン(闇/ドラゴン族 星8)

ATK3500 DEF2000

 

「“流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン”の効果発動。デッキからレッドアイズモンスター一体を墓地に送る事でそのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを与える。俺は“レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン”を墓地に送り1400のダメージを与える! メテオ・フレア!」

「くっ!」

 

KUROSAKI

LP4000→2600

 

「俺は永続魔法“レッドアイズ・サンクチュアリ”を発動する。この効果は二つ効果を持っておりどちらか一つのみ発動できる。俺は一つ目の効果を発動。“流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン”を対象にそれよりレベルの低いレッドアイズモンスター一体をデッキから手札に加える。俺はレベル7の“真紅眼の亜黒竜(レッドアイズ・オルタナティブドラゴン)”を手札に加える。この効果発動後、俺は手札を一枚墓地に捨てる」

 

RYOMA

手札4枚→3枚

 

「更に俺は今墓地に送った“伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)”の効果を発動する。墓地の“真紅眼(レッドアイズ)の凶星竜-メテオ・ドラゴン”をデッキに戻し“伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)”を手札に加える」

「ふん、手札の回復か」

「俺は手札を二枚伏せてターンエンドだ」

 

 先行1ターン目からダメージを与えつつ次への布石を整えていくリョーマ。黒咲はリョーマを強敵と認識しつつここで倒すとデッキに指を置く。

 

「俺のターン! ドロー!」

 

KUROSAKI

手札5枚→6枚

 

「俺は手札から“RR-スカル・イーグル”を召喚する。更に自分フィールドのモンスターがRRモンスターのみの為“RR-ヒール・イーグル”特殊召喚する!」

 

RR-スカル・イーグル(闇/鳥獣族 星3)

ATK1000 DEF500

 

RR-ヒール・イーグル(闇/鳥獣族 星3)

ATK700 DEF700

 

「俺はレベル3“スカル・イーグル”と“ヒール・イーグル”でオーバレイ! ランク3! “RR-デビル・イーグル”!」

 

RR-デビル・イーグル(闇/鳥獣族 ランク3)

ATK1000 DEF0

 

「“RR-デビル・イーグル”の効果発動! X素材を一つ取り除く事で相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体の元々の攻撃力分のダメージを与える! 行け! 自らのモンスターの力で消え失せろ!」

「ぐぅっ!?」

 

RYOMA

LP4000→500

 

 “流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン”の攻撃力が反映されリョーマは大ダメージを受けた。まさに大きな力による自滅という状況に似ていた。しかし、それでもリョーマはまだ倒れてはいない。

 

「自らのモンスターの力を受ける気持ちはどうだ?」

「……何が自らのモンスターの力だ。貴様は自分のモンスターの効果でダメージを与えたに過ぎない。そして、貴様のその攻撃力の低いモンスターでどう戦うつもりだ?」

「ならば貴様に勝てるように更に進むだけだ! 俺は“RUM(ランクアップマジック)-レイド・フォース”を発動! “RR-デビル・イーグル”よりランクが一つ高いエクシーズモンスターをX召喚扱いでEXデッキから特殊召喚する!」

「ランク、アップマジック!?」

「見せてやる! これが俺達の力だ!

雌伏のハヤブサよ。逆境の中で研ぎ澄まされし爪を挙げ、反逆の翼翻せ! ランクアップ!エクシーズ・チェンジ! “RR-ライズ・ファルコン”!」

 

RR-ライズ・ファルコン(闇/鳥獣族 ランク4)

ATK100 DEF2000

 

「“RR-ライズ・ファルコン”の効果発動! X素材を一つ取り除く事で相手フィールドの特殊召喚されたモンスター一体の攻撃力分“RR-ライズ・ファルコン”の攻撃力をアップする!」

「という事は……!」

 

RR-ライズ・ファルコン

ATK100→3600

 

 一度ならず二度も“流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン”の攻撃力を利用された形となった。リョーマにとって切り札の一つと言えるこのカードを利用する行為はまさに侮辱にも等しい行いだった。自然とリョーマの顔は険しくなり怒りの表情が浮かび上がって来る。

 そんなリョーマを冷たいまなざしで見下す黒咲。彼はリョーマに対して止めを刺すべくデュエルを続ける。

 

「俺は装備魔法“ラプターズ・アルティメット・メイス”を“RR-ライズ・ファルコン”に装備する。これにより“RR-ライズ・ファルコン”の攻撃力は1000アップする!」

 

RR-ライズ・ファルコン

ATK3600→4600

 

「攻撃力、4600……!?」

「これは貴様等アカデミアによって全てを奪われた俺達の反逆の一撃だ! “RR-ライズ・ファルコン“で”流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン“を攻撃! ブレイブクローレボリューション!」

「くっ!」

 

 リョーマは自身の伏せカードを見る。一枚は“真紅眼の砲撃(レッドアイズ・キャノン)”。手札のレッドアイズモンスター一体を墓地に送りそのモンスターより攻撃力の低い相手モンスターを一掃するカードだが4600もの“ライズ・ファルコン”を破壊できるカードは存在しない。そしてもう一枚は攻撃を防げるカードではない。

 リョーマは手を握り締める。そして、自分が慢心していた事を悟った。エクシーズ次元に来てから一度として負けた事がなくそれが知らないうちに満身へとつなげていた。

 

―慢心が招いた敗北、か。良いだろう。それを受け入れてやる!

 

 リョーマは覚悟を決めると“流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン”を消し飛ばし、自らへと向かってくる真っ赤に燃える鳥の攻撃を受け入れた。

 

RYOMA

LP500→0

 

KUROSAKI WIN

 

「ぐっ! があぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

 “ライズ・ファルコン”の一撃を喰らい大きく吹き飛ばされるリョーマ。肺の空気を全て吐き出す勢いで地面に叩きつけられ仰向けのまま動けなくなる。そんなリョーマに近づき黒咲は自身のデュエルディスクを向ける。

 

「貴様等は俺達に勝つとカードにするが俺達だって出来ない訳ではない。試作型だが貴様等をカード化出来る機能を付け加えた。この最初の試運転を貴様で行ってやろう」

「ぐっ、貴様……!」

 

 リョーマは全身が悲鳴を上げているがそれでも離れようと体を起こすがそんなリョーマの腹部を踏みつけ黒咲は再び地面に倒す。

 

「が、は……」

「動くな。狙いがそれる」

 

 確実にカードにするためにデュエルディスクを近づける黒咲。そして、起動ボタンを押そうとしたときだった。

 

「っ! 貴様! 赤城様から離れろ!」

「……増援か」

 

 デュエルの音を聞きつけたらしいアカデミアの戦士が黒咲に向かって行く。それも倒されているのが自分たちより上の人間と判明するとさらに増えていく。

 

「……ここは引いた方がよさそうだ。だが、次は必ず貴様に鉄槌を降してやる。覚えておけ!」

「……」

 

 リョーマは全速力で走っていく黒咲の背中を睨みつけつつ腕を握り締め自分のふがいなさを恨むのだった。

 




真紅眼の砲撃(レッドアイズ・キャノン)(通常罠)
第三話参照
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。