ハイスクールD×N   作:Neverleave

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遅くなってしまって申し訳ないです。いろいろ忙しかったので、時間が大分かかってしまいました。
その割には若干短めの文章。作者ェ……

冒頭にてオリキャラ出現&ある意味カオス展開。なんというか、予想を裏切ってしまったらごめんなさい。


~七話~

「お゛ど~ざ~ん゛、お゛があ゛ざ~ん゛!!」

『あ、相棒! 少し落ち着け、な!? もう少し冷静になって、なぁ!? ねぇお願い! 俺の話を聞いて!!』

 

 泣きじゃくりながら、一人の男の子が母親を呼びながら家の中へと駆け込んだ。

 クシャクシャに顔を歪め涙を滝のように流し、その子は玄関の門を開ける。靴は足から振り払うように脱ぎ捨て、その勢いのまま廊下を走り抜けた。

 ドア付近からキョロキョロとあちこちを見回す男の子だったが、やがて台所に立つ一人の女性を見つける。

 その女性は長い黒髪を後ろにまとめた、スラリとした容姿をした女性だった。凛とした顔立ちのその女性は包丁を右手に、真剣な眼差しでまな板の上の人参を見つめている。

 明らかに集中した様子で女性は料理に取り組んでいるのだが、そんなことは知らぬ存ぜぬというように、男の子は女性の足元へと飛び込む。

 ゴッ!! と鈍い音が聞こえたかと思うと女性の表情は驚愕に染まる。

 と同時にすぽーん、と。そんな間の抜けた音が聞こえるような気がしたほど呆気なく、その手に握っていた包丁が宙を舞った。

 

「おわあああああああああああああああああああああああああああ!!??」

 

 するりと手を抜けた包丁はくるくると回転し、ソファーに腰掛けていた男性の顔面真横を通り抜ける。ストーン! と床に突き刺さったそれはしばらく振動すると制止し、そのまま動かなくなった。

 

「うわわぁっ!?」

 

 ワンテンポ遅れて男性の悲鳴。

何事かと足元へとその視線を移すと、そこには彼女の息子が泣き顔で足にしがみついていた。

 

「ふ、ふおおおおおおおお!!?? イ、イッセー! いきなり飛び込んでくるなぁっ!?」

「お゛がーざぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん゛、ひ、ひぐっ、う゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ん゛」

 

 下手をすれば人ひとり怪我をしていたことなどつゆ知らず、イッセーは母に泣き言を吐き始める。

 それを聞いた母親……孤門里子(こもんりこ)は慌てふためいた顔から一転、鬼のような憤怒の形相で孤門一誠(こもんいっせい)……正確に言うと、我が子のその左腕を睨みつけた。

 

「くぉら赤トカゲェ!! イッセーが何かしないかちゃんと見守っとけって言ったでしょうが!!」

『お、俺のせいじゃない、断じて俺のせいじゃない! 俺はちゃんと相棒に言い聞かせた、でも止まってくれなかったんだよ! そして俺はドライグだ、赤トカゲじゃない!!』

「うるさい、赤龍帝だかドライグだか知らないけど、そんな大げさな名前ひっさげてるくせに子供の面倒一つ見れないヤツが何偉そうに言ってんの! そんなのただのデカいトカゲだろ!」

『ムキィィィィィィィィィ! よくも貴様そんなことを人間の分際で!! もう許さん、今日という今日は許さんぞ!!』

「上等だ! 表出ろ赤トカゲ!!」

「ちょ、ちょちょちょっと落ち着いてよ里子! ドライグ!」

 

 そんな二人の口論に割って入ってきたのは、先ほど顔面スレスレを包丁が横ぎった男性……孤門一輝(こもんかずき)だった。

 

「だってカズキ! あと少しで一輝が怪我するとこだったのに黙ってなんかいられないよ!」

「まぁそうだけど、僕は大丈夫だよ? そんなにドライグ責めることだってないし、それに今はイッセーの話を聞いてあげなきゃ」

『そうだそうだー、もっと言ってやれカズキー』

「あ゛ぁ゛ん?」

「里子落ち着いてってば! ……どうしたんだイッセー。またいっぱい泣きじゃくって」

 

 互いに挑発し合い、一触即発の両者を牽制しつつ、一輝は泣き止まない我が子の頭をそっと撫でて、優しく語り掛けた。

 一誠は嗚咽しながらもたどたどしく口を動かし、父親の問いかけに何とか応える。

 

「ひっく……イリナちゃんが……うう゛……僕を、何度も叩い゛だの……うぇぇ……」

「あぁ~、またお隣の紫藤さんの娘さんが……」

「はぁ~。またイリナちゃんたらイッセーのこといじめて……それにイッセー、そんなことでいちいち泣かないの。男の子でしょ?」

「だ……だって、」

「『だって』も『でも』もない! 男なら『それがどうした!』って笑い返すことができるくらい強くなりなさい!」

「うぅ……おかあさんこわい」

『出たよ、里子の「男なら~」。全く、毎度毎度同じこと言う男女のせいで耳にタコができそう』

「なんか文句あんのか赤トカゲ、お前も男ならいちいちそんなこと言うな、女々しいヤツ」

『また言ったな!? また俺をその蔑称で呼びやがったな!? しかも女々しいとかぬかしやがったな!!??』

「あぁもう、二人ともそんな風に喧嘩しないで!」

 

 再び喧噪を起こさんとする二人を制止する一輝。夫に止まるよう言われた里子は「ぐぬぬ……」と悔しげに歯噛みし、ドライグも『ぬぬぬ……』と唸る。

 喧嘩の種が絶えぬ二人に嘆息しながら、一輝は一誠と向き合った。

 

「イッセー。今日はまたどうしてイリナちゃんにそんなことされちゃったの?」

「……わかんない。イリナちゃんのお家で遊んでて、おままごとすることになったの」

「イッセーがパパで、イリナちゃんがママ?」

「うん……それでね、お仕事にいくところをやってたら、『いってらっしゃいのチュウしてあげる』って」

「「え゛」」

 

 イリナちゃんの爆弾発言に、孤門夫婦は目を点にせざるを得なかった。

 思わず驚きの声を漏らした二人だったが、そこで一誠の話を中断させてしまったことに気付く。

 

「あ、ごめんイッセー……で、その……イリナちゃんからそう言われて、どうしたの?」

「恥ずかしいからやめてって、言った」

「何やってんのイッセー! 女の子の方からそんなこと言ってきたのに断るなんて! 男なら覚悟決めてキスの一つくらいやってしまいなさい!! まだ早いだとか家族への挨拶だとかそんな将来の問題なんてどうとでもなるわ!!」

『なにこのアグレッシブマザー超怖い』

「里子、ストップストップ!」

 

 暴走している里子を抑える一輝。鼻息は荒っぽいままだが、どうにか落ち着いた里子を見てホッと息をつき、一輝は息子との会話を再開する。

 

「ええと……それで、断ったんだね? そしたら、どうなったの?」

「『夫婦なんだからこれくらいフツーよ!』、『ほっぺにちょっとするだけ!』、『いいから黙って言うこと聞きなさい!』……そんなこと言われた」

「うわぁ…………いや、それはもう、なんというか……ご愁傷様?」

『その後一方的に叩かれるわ殴られるわ、ただの人間の女、しかも子供に抵抗すらできずされるがまま……挙句の果てに相棒は泣いてこの家まで逃げる始末……どうしよう、こんなんじゃ白いのに笑われる』

 

 まだ小学生だというのに修羅場を経験することとなった我が息子を二人は憐れみ、ドライグは己が主人の情けない体たらくにすすり泣く。

 一誠の口から飛び出した予想外にブラックな出来事に、どうしたものかと孤門夫婦は首をひねらせる。

 そうしていると、一誠がふとつぶやいた。

 

「……イリナちゃん、僕の事嫌いになったのかな……?」

「ううん、そんなことないよ。イリナちゃんはイッセーのことが大好きさ」

「でも、嫌いになったから叩いてきたんじゃないの? 僕がイリナちゃんの言う通りにしなかったから、嫌いになって……僕を殴ったんじゃないの?」

 

 息子の言葉を聞いて、二人は互いを見やって難しい顔をする。

 一輝と里子は屈んで一誠を見つめた。

 

「……おとうさん、おかあさん。僕、こわい。もう遊べなくなったり、いっしょにお話したりすることができなくなるって思ったら……むねが、いたいの。どうしたらいいかわかんなくって……ないちゃだめだってわかってるのに……」

 

 顔を俯かせ、沈んだ声音で呟く一誠。

 ああ、と。納得したように一輝と里子は頷く。

 自分たちの息子は、暴力に涙を流したわけではない。それもあるかもしれないが、最も恐れているのは……

 

「イッセーは……イリナちゃんに嫌われたかもしれない、って思うと、悲しいんだね」

「……うん」

 

 ますますか細い小さな声で、一誠は一輝の問いかけに応える。

 すると一輝は一誠の肩をそっと掴み、優しく語り掛けた。

 

「イッセー、大丈夫だ。お前は誰よりも優しくて、温かいんだよ。そして誰とでもその心のままで触れ合える。そんなお前を誰が嫌ったりするもんか」

「……で、でも……僕……」

「喧嘩の一つや二つ、誰でもしてしまうものだよ。例えそれが望んでいないものだとしても。でもね、仲直りだってできるんだ。嫌われたらそのままじゃない、好きになってもらうこともできる……イッセーなら、できるはずだよ」

「…………」

 

 一輝と、一誠の目が合わさる。

 息子の目をしっかりと見つめながら、一輝が紡ぐその言葉には、確信があった。

 息子が持つ優しさと誠実さに……そして、人との絆の、強さに。

 その全てを自分の目で見てきた彼だからこそ言える……穏やかで、しかし力強い言葉。

 一輝が言い終えると、続いて里子が口を開く。

 

「そーだぞイッセー。お前は優しい男の子だ。そして強い男の子だ。だからできるよ」

「……僕が、強い?」

「うん、なんたってお父さんの子だもんね! 元の世界じゃビーストと戦う特殊部隊に所属してたっていうし、何より私がとっつかまえたんだもん。そんじょそこらの男なんかより強いに決まってるさ!」

『目の前の男女には押されっぱなしなのが玉に瑕だけどな』

「カズキ。ブラストショット貸して」

『ブラストショットらめェェェェェェェェええええええええええええええ!! ドライグ消滅しちゃうのォォォォォォォォォォォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!』

「あーもううるさい! とりあえず消えたくなきゃお前は黙ってろ!!」

 

 会話の最中に余計な茶々を入れた赤龍帝(お馬鹿)を脅迫し、押し黙らせる里子。

 この行動といい発言といい、そんじょそこらの男よりもよっぽど恐ろしいものなのだが……本人には言わない方がいいだろう。

 若干引きつった笑いを浮かべる一輝の表情に気付くこともなく、里子は咳払いをすると言葉を続ける。

 

「……話は逸れたけど、イッセー。お前は誰よりも優しくて、そして強くなれる男の子なんだ。これくらい、さっとやってのけちゃいなよ。いつも言ってるだろ? 男なら、誰かのために強くなれ。歯を食いしばって、思いっきり守り抜け。転んだっていい、また立ち上がることが出来ればいい。ただそれだけ出来たなら、英雄(ヒーロー)になれるんだ」

「……誰かの……ために?」

「このことで傷ついてるのは、きっとイッセーだけじゃない。イリナちゃんだって、大好きなイッセーを叩いちゃったことを後悔してるかもしれない。仲直りしたがってるかもしれない。ここでイリナちゃんのためにイッセーが勇気を出したなら、それでもうイッセーは英雄(ヒーロー)だよ!」

 

 里子がそう言い切ると、一誠はキョトンとした表情で母親の顔を見つめる。

 

「僕が……英雄(ヒーロー)?」

「そうだよ! みんなが憧れる強くて優しい、お前のお父さんみたいな立派な英雄(ヒーロー)! イッセーもなれるんだよ!」

「あはは……僕が英雄(ヒーロー)だなんて、そんな大層なものじゃないけどね」

「何言ってんの! カズキは私にとって間違いなく……ん?」

 

 と、そこで家のインターホンが鳴り、来客の知らせを一家に伝える。

 いったい誰が来たのやら、と画面の方を覗きこんでみれば……そこには、見覚えのある夫婦と娘の姿。

 

「あらら、紫藤さんたちだわ。一家総出で謝りにきたのかしら」

「ちょうどいいや。こっちも一家総出で仲直りをしよう。ね、イッセー」

「……うん!」

 

 

 

 

「……ところで里子。今って料理の最中じゃなかったの?」

「あ」

 

 

 

 

 

 

 ……随分と懐かしい思い出。

 俺の苗字がまだ『孤門』のままで……父さんと、母さんの二人に見守られながら、毎日を過ごしていたころの記憶。

 誰よりも優しい二人との日々は、陽だまりの中にいるような安心した気持ちに俺をさせてくれていた。

 

 ……このころの俺は……そんな日々がずっと続くと、そう信じていた。

 

 

 

 

 

 

 あまりの眩しさに、全員が目を覆った。

 イッセーの左腕からあふれ出た赤い光はオカルト研究部の部室を包み込み、上級悪魔である私ですら圧倒するほどの力を顕現させる。突風が室内で吹き荒れ、この部屋の中で灯されていたロウソクの火が、燭台ごと吹き飛ばされる。

 やがて光と風が収まると、オカルト研究部の部員全員がイッセーの――より正確には、イッセーの左腕の方へと視線を集中させた。そこにあったのは、赤く輝く神器……彼の左腕を覆い、尋常でない威圧感を放つものだった。

 

「これが、一誠君の神器かな?」

「……籠手?」

 

 確認を取るように祐斗が誰にともなく問いかけ、子猫が彼の左腕を見て首をかしげた。それも当然だと思う。形状からして籠手のように見えるのだが、その形がまた少し変わっている。籠手と呼ぶものにしては装甲が薄くスマートな造形となっていて、シャープに尖った刃らしきものが付属するその構造は、防御用というよりはむしろ攻撃用といったもの。手甲、と呼んだ方がしっくりくるかもしれない。

しかしその姿はノイズがかったテレビ映像のようにおぼろげで、ふとしたことで衝撃が加わろうものならば呆気なく壊れるような……そんな不安定な印象を与えていた。

 

(……なぜこんなにも不安定なの? この魔力が漂う空間ならば、安定した状態を保てるはずなのに……)

 

 顕現することができるほどの力。その力に干渉、制御しやすい場。

 条件がそろっているはずだというのに、まるでそのヴィジョンは安定しない。このようなことは私自身聞いたことも、ましてや経験したこともない状態だった。

 迂闊に手を出してもいいものなのか……そんなことを考えていると、ふとその神器の主……イッセーの顔が目に映った。

 その表情はなんと言えばいいのだろうか……驚いているかのような、不安げなような、それでいて安堵しているかのような……様々な感情が入り混じって同居しているかのような、そんな表情だった。

 イッセーは恐る恐る左腕に手を伸ばし……そっと、その籠手に手を伸ばす。

 

「…………っ」

 

 イッセーの伸ばすその右手は、震えていた。

 やがてその指が籠手に触れると、今度は慈しむようにその籠手を撫でる。まるで、大事なものがその手に戻ってきたときのように、彼の表情が喜びの色を見せた。

 だが。

 

 

 

『B@1&../\u:[]|-rs(%#$)t』

 

 

 

 ビキキッ、と歪んだ、不吉な機械音声が響く。

 その場の全員に嫌な予感が脳裏をよぎったその瞬間。バキィッ!! と籠手が、音を立てて破壊された。

 その光景は……破裂した、と言えばいいのか……まるでひび割れたガラス細工の装飾品のように、呆気なく壊れてしまった。

 『籠手だったもの』は重力に従って落下し、床とぶつかるとまたさらに細かい破片になって崩れ……消滅した。

 

「…………ぁ…………」

 

 呆然と、ただイッセーはその崩壊を眺めつづけていた。

 眼前で零れ落ちるその破片を見つめ、全て消えてしまった後も、何もなくなった自分の左腕をただ立ち尽くしていた。

 目の前の出来事に誰もが沈黙したそんな中で、祐斗たちが口を開いて静寂を破った。

 

「あれは……果たして兵藤君の神器、なんでしょうか?」

「……あんな神器も、あんな現象も、見たことがありません」

「部長、今のはいったい……」

「……どうにも謎が多いわね。出現するだけで、あの膨大な力の余波……そうかと思えば、一瞬で崩壊してしまった。あまり簡単に手を出すべきではないかもしれないわ」

 

 そう。力だけならば、ひょっとすると上級悪魔すら凌駕していたかもしれない。

 イッセー……兵藤一誠には恐ろしい可能性が秘められているのだということを認識したが、それと同時に危険な代物でもあるということを思い知らされた。

 それだけ巨大であるということは、暴走したそのときの被害は計り知れないということだ。ゆっくりと使い方を教え、導いていくことでそれもなくすことができるかもしれないが、現時点では具現化させる段階でもう暴走の危険性が潜んでいる。

 このままでは使い方を教えることすら困難を極めてしまうことだろう。なにせその神器の正体すら、私たちは理解することができていないのだから。

 ……誰かにまた相談をするべきなのかもしれない。そう考え、私はイッセーの神器については問題が起こらない限りは放置しておくことに決めた。

 

「ともかく、今は神器のことは放っておくことにしましょう。そうとなれば、まずは悪魔稼業として下積みをしなきゃいけないから、そのことについて説明……イッセー、イッセー?」

 

 悪魔稼業について説明しようとしたところで、イッセーが未だに棒立ちしたまま動かないことに気付いた私は、イッセーに呼びかけた。

 そこでハッとしたようにイッセーは顔をあげて、私の方へと視線を移す。

 

「あ……どうしたんですか?」

「どうしたも何も、ずっと左腕を見つめたまま動かないのだもの。そんなに驚いた?」

「……はい。ビックリ、しました……俺の、左腕が……」

 

 途切れ途切れの言葉で、自分が如何に驚愕したかを伝えるイッセー。

 それも仕方がないわね。今の今まで、私たち悪魔や天使、堕天使なんかとは無関係の人生を歩んできた彼にとって、自分の中に得体の知れない巨大なものがあるという事実は、途方もない話のように思えるでしょうし。

 未だに左腕をさすり続けるイッセーを見て、私は苦笑しながら彼に語り掛けた。

 

「さて。悪魔稼業について説明をしなければならないわね。悪魔稼業というものは……あら?」

 

 そうして言葉を続けようとしたけれど、私の口は不意に止められることとなった。

 ポン、と手品のような音を出して、私の手元から赤いコウモリ――私の使い魔が出現する。

 何か、私に知らせが届いたのかしら?

 

「どうしたの? いったい何が………………へぇ…………」

 

 …………なるほど。これはこの領土の主として、動く必要があるわね。

 悪魔になりたての彼を連れていくのは少し悩むけど……いずれ、彼も見ることになるわ。遅いか早いかの違いなら、早めに見てもらっておきましょう。

 

「部長、どうしたんですか?」

 

 唐突に沈黙した私を見て、祐斗が怪訝そうに訊ねかけてくる。

 その場にいる全員を見渡して、私は彼らに呼びかけた。

 

 

 

「……大公からの指令よ、はぐれ悪魔を討伐せよ、とのね」

 

 




余計なとこは容赦なくカットさせてもらうでェ……

はい、というわけで孤門夫婦の初出演ですが、いかがだったでしょうか。
もう会話からしてお察しの方もいらっしゃると思いますが、この孤門はウルトラマンネクサス本編に出ていた孤門一輝と同一人物です。
しかし里子は全くの別人。本編に出てきた里子とは名前が一緒なだけで勝気で活発なお母さん。なんだこの男おんn『あ゛ぁ゛ん?』マジスイマセンっしたー(ドゲザー)
そしてなんと幼少期からすでにドライグ覚醒&親子で会話可能。なにこのカオス。


……次の回あたりで、イッセーにはもっと苦しんでもらおうかなぁ(ゲス顔)
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