モンスターの言葉が分かれば楽出来ると思った僕の考えは甘かったかもしれない 作:ラン乱
〜ハンター訓練所〜
グラン「教官、小型モンスター5体討伐しました。」
教官「そうか、ではその成果を見せよ。」
教官に言われた通り、ジャギィとジャギィノスの素材を出し見せる。
教官「ふむ...確かに小型モンスターのジャギィ・ジャギィノスの鱗だ。
良いだろう!これでお前は今日で見習いハンターを卒業し、明日からはハンターとして活動する事を許可しよう!!」
グラン「よっしゃあ!ありがとうございます、教官!」
グラン(長かった...この世界に来て15年、明日からハンターとしてやっていける。
まだ見ぬ世界へ行けるんだ!)
嬉し涙を堪えて拳を握りしめるグラン。
教官「では、吾輩はギルドに行って報告する。
お前は体を休むように、以上!」
グラン「はい!」
家に向かって駆け足で家に帰った。
グラン「ただいま〜。」
ミストル「お帰り、
今日は早かったわね。」
グラン「母さん聞いて!
僕、ハンター見習いを卒業したんだ!」
ミストル「あら、凄いじゃない!
やっと貴方もハンターとしての1歩を踏み出すのね、
おめでとう。」
グランを抱きしめるミストル。
グラン「うぐ、そんなに強く抱きしめなくてもいいじゃない。」
ミストル「あんなに小さかった子がこんなに逞しくなって、貴方は私の自慢の子よ。」
グラン「はは、やめてよ母さん。
それ言われると照れるじゃんか。」
ミストル「あ、それとさっき手紙が来てたのよ。
お父さんからよ。」
グラン「父さんから!?」
ミストル「貴方のテーブルに置いといたから読んでね。」
聞くや否や、自分のテーブルにある手紙を手に取り読んだ。
ー我が家族へー
【今日も元気にしているか?
実は今回の遠征は長引きそうだから手紙を出す事にした。グランはお母さんに迷惑かけてないか?ま、俺の息子だからそんな事しないか!お前ともあんまり遊べなくてすまんな。それはそうと、ハンターとしての基本をちゃんと学んでいるか?そろそろお前もハンターとして生きる事になるから、父さんが1つアドバイスをしよう。モンスターに襲われている人がいたら必ず助け、モンスターは討伐する。モンスターは俺達にとって脅威の存在だから決して油断はするな。息子の成長を楽しみに待っている。
ーガオルー】
グラン(油断はするな、か。
明日には早く出て、他の村に行くぞ!)
より一層気を引き締めたグランは、
早めに就寝した。
ー翌朝ー
グラン(財布・防具・武器・ポーチの中身もよし、
後は鏡に向かってファイティングポーズ!って何やってんだ俺。)「よし、僕は今!旅立つ!!」
家を出て村を出た。
〜密林〜
家を出て10分、生い茂る草・木を掻き分けながら進んで行く。
グラン(ハンターになったは良いものの、
何か足りないよなあ。
!そうだ、旅のオトモと言えばアイルーだ。
すっかり忘れてたよ、次の村に着いたら僕のオトモになってくれそうなアイルーを探してみよう。)
そう思っていると、森を抜けて視線の先には小川が見えた。
グラン「少し水を汲むか。」
水を汲もうとするグラン。
次の瞬間・・・!
ナルガクルガ「ギャオオオ!!!」
グラン「この声...ナルガクルガ!?」
咆哮が聴こえた先には、ナルガクルガが僕を見ていた。
グラン「ちょっと何、また僕に小型モンスターのお肉配達しろっての?」
ナルガクルガ『いーや、それとはまた別の話でお前に会いに来た。』
1m弱まで近付いてきたナルガクルガ。
グラン「な、なに...。近いんだけど・・・」
ナルガクルガ『お前に付いて行く。』
グラン「え・・・、は!?」
ナルガクルガ『最近退屈してて仕方なかったんだよね〜、そこで突然ニンゲンのお前が俺の言葉が分かるって聞いてさ、閃いたんだよ。
コイツについて行けば面白そうだ!ってな。』
グラン「な〜にが面白そうなんだよ。
僕はハンターとして困っている人を助けていくの。
それにまだアイルー探してオトモになってくれる子を見つけるの。」
ナルガクルガに説明するも、
その後とんでもない事を言い出す。
ナルガクルガ『じゃあ、俺がお前のオトモになってやるよ。』
グラン「話聞いてた!?アイルーだって言ったのに、大型モンスターのお前がオトモって聞いた事ないわ!」
ナルガクルガ『お前が話すアイルーってのは、
あのネコの事だろ?
それなら俺の方が適任じゃねえか。
そこら辺のネコより力も上だしよ。』
グラン「いや...僕の言いたい事はそうじゃなくて・・・」
ナルガクルガ『よし決まりだ!
今日から頼むぜ、相棒!!』
グラン「勝手に話進めんなーー!!!」
こうして、ナルガはグランのオトモになり、
行動を共にするのであった。
グラン「僕のハンターライフ何処にいった・・・。」
※注意
短編で中途半端に終わるかもしれません。
あんまり期待しないで下さい。