俺は今まで閉じていた目を開けた。
真っ先に目に飛び込んできたのは低い視界の中の一面の緑、上を見上げるとポッポの群れが飛んでいて、目を凝らして草むらを見てみるとキャタピーやビードルが元気に草を食べていた。
もしかして、いや、もしかしなくても…
ポケモンの世界に来ちゃった感じだこれ!?
しかも目線と手の平の肉の着き具合から見て、まだ幼少の状態での森スタートだ。うーん鬼畜。
人生ハードモード、イージーもノーマルもないですかそうですか。
まぁ、青春を全部ポケモンに注ぎ込んだといっても過言じゃない俺のポケモン知識ならなんとかなるだろ、多分。
ふと横を見てみると、モンスターボールとモンスターボールの下の手紙を見つけた。
少し荒く書き殴られたような文字は、書いた人の精神状態を色濃く反映しているようにも見えた。
『ごめん、ごめんなさいシロツメ。私あなたを愛してる、愛してるのよ、ごめんなさい。私はあなたをこのままだと巻き込んでしまう、あなたが巻き込まれて死ぬ必要はないわ。母さんはあなたに何もしてあげられないけど、せめて、せめて生きてほしいの。ごめんなさいシロツメ、ごめんなさい…』
母さん…俺、絶対生きるよ…生き抜くよ…。
少し涙目になった俺は手紙を綺麗にたたんでズボンのポケットに入れると、モンスターボールを手に取った。
この中にはポケモンは入っているんだろうか。もし入っていたとしてもなんのポケモンだ?
とりあえず考えも仕方ないので、モンスターボールの白いボタンを押す。
「ジジッ」
ん?んん?この独特なレールガンみたいな大顎とクワガタみたいなフォルム、そしてこの目つきの虫ポケモンは…。
「く、く、クワガノンだーーーー!!!」
「ジッ!?」
クワガノン、虫・電気の複合タイプで特性はふゆう。素早さが低い代わりに特攻はトップクラスで、火力特化の虫タイプだ。
俺の一番好きなポケモンで、旅パではエース級のポケモンだった。まさかこんなところで会えるとは…。
俺はしばらく嬉しさを噛みしめていた。そしてふと我にかえり、焦り始める。
ここどこだ?
とりあえず森ということはわかるんだが、どこの森?
トキワの森?ウバメの森?トウカの森?
えー…わからん…。
俺がしばらく頭を悩ませていると、クワガノンが何かを拾ってきた。少し汚れた何かのパンフレットで、ギリギリ読めなくはない。
パンフレットには、カントーの地名や主なポケモンが描かれている。ということは、だ。ここはトキワの森で間違いないと思う。
俺はマサラタウンにさよならバイバイすらできないのか。
はー鬼畜、神は死んだ。いやアルセウスはしらんけど。
「う、うぅ…クワガノン、お前だけが頼りだ…」
俺はクワガノンを撫でる。今の状況だとマジでクワガノンだけが頼りなのだ。褒められ頼りにされたと感じたのかクワガノンは元気に「ジッ!」と鳴いた。可愛いなお前。
とりあえず、現在地がトキワの森とわかった以上目指すべきは森の脱出だ。今の目標は生きて森を出ることとなったわけだ。
俺は少し歩いて、問題を見つけた。
「…この森超広いな…」
そう、広いのだ。その上超迷いやすい。これはマジで出られないかもしれない。アニポケの森の広さ考えると当然なのかもしれない。
そのままあちこち彷徨ってたら日が暮れてきたので、野宿である。日が暮れるまでに集めておいたきのみを食べて、クワガノンをボールに戻し就寝。翌日目が覚めて首と背中が痛かったのはしょうがないと思う。
初投稿がこんなんでいいのかわかりません。
拙い部分も目立つかもしれませんが、何卒よろしくお願いします。