攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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ニュー山形家の朝with昨日の残り物(ご馳走)

 リビングに起きると父ちゃん母ちゃんはいつもの通りにいて、父ちゃんはソファに座ってテレビを見ているし、母ちゃんはみんなの分の朝ごはんを作ってくれている。いつもありがとうございます。

 今日明日は両人ともに休みだ。実質的に今日から本格的に山形家の一員となるシャーリヒッタとの交流にはちょうど良いタイミングだと言えるね。

 

「おはよーございまーす」

「おはよ公平。朝ごはんできてるわよー」

「昨日食べた焼肉の残り、あるから食べていいぞー」

「わーい」

 

 思わぬ吉報に喜び勇んでテーブルに着く……前にそそくさと洗面台に移動して顔を洗う。まずは冷たい水で頭をスッキリさせよう。

 昨日、俺とリーベが居酒屋に行っていたタイミングで家じゃ焼肉を食べていて、それはそれで食べたかったなぐぬぬぬ! なーんて内心では思ってたわけなんだけど。さすがに3人だとそんなに量を食べれなかったってことだろう、残り物があるみたいだった。

 

 顔も頭もスッキリさせて完全覚醒したところで改めてテーブルへ。いつものサラダにウインナーに卵焼き、加えて大皿にそこそこ盛られている加熱済みのお肉が鎮座していて、朝からなんだが胃袋のテンションが上がるったらないね。

 

 

『うっひょう! 最高だね、朝から素敵なご馳走だ! 残り物なのはこの際贅沢だあえては言うまい、さあ食べろ貪れ食らいつけ! 居酒屋の飯も美味かったけど肉が足りなくてちょっと気にしてたんだ!』

 

 

 脳内のアルマさんもこれには大喜びで、俺以上にはしゃぎまくって一人騒いでいらっしゃる。気持ちは分かるよ。

 さてさて、となれば手をこまねいていても仕方なし、早速いただくとしましょうか。お茶碗にご飯を山盛り乗っけて、いざ尋常に、いただきます!

 

「へへ、まずはさっそく焼肉をば……!」

『はやく、はやく────んー! 美味い! 噛みごたえ抜群のくせして舌の上で繊維がほぐれる感覚! しかもその度に肉汁が染みて、ああ! 旨味が広がる!』

 

 レンジで温め直してくれているお肉は軽く湯気も立ち、焼かれた直後にも匹敵しているだろう熱を帯びている。

 それを口に入れて咀嚼した途端、アルマが騒ぐ通りに口内にて旨味が広がった。噛めば噛むほどあふれる肉汁の旨味、ほぐれる肉質も程よく弾力がありつつも柔らかく、何より濃い肉の味が舌の上で踊るように跳ねて跳ねて!

 

 そしてそこに白米を一口、二口。肉と炭水化物の組み合わせはまさしくベストマッチだ、肉汁を拭うように米が絡んでサッパリとした心地を演出しつつ、しかし新たな甘味旨味を創出して味わいに変化をつけてくれる。

 ああ、朝からこれは暴力的だ……!

 

「美味い! 昨日こんな美味しいもの食べてたのか、この家!」

「外食してた子がよく言うわよ。そっちはそっちで美味しかったでしょう?」

「そりゃもちろん美味しかったけどさ、焼肉は焼肉で食べたかったから。いやー残ってて良かった、本当に良かった!」

「さすがに3人だと、そんなに食べないのよねぇ……というか、普段あんたとリーベちゃんがモリモリ食べてくれるからってこっちが分量見誤ったところはあるけど」

 

 苦笑いして母ちゃんが、俺の向かいに座って朝ごはんを食べ始める。俺と同じラインナップで、父ちゃんは一足先に食べ終えているみたい。

 話を聞くにどうやら、お肉の量を間違えて買ってきたみたいだ。いつも外勤探査者として俺やリーベが人の何倍も食べるもんだから、それが染み付いちゃって二人とも不在ってなった時にどのくらいが適正な量なのか分からなくなっちゃったんだね。

 

 まあこちらとしてはその分こうして、まんまと肉にありつけるわけだし見誤ってくれてありがとうー! ってなものなんだけど。

 母ちゃんはさすがに朝から肉ガッツリはキツイわと漏らして自分の分のおかずだけ食べ始める。となるとこの肉もしかして、俺ちゃん独り占め!?

 

 ……いやいや、さすがにそうはいくまい。

 2階から下りてくる二人の気配を察知して、俺はこの後の展開を大体予想した。

 

「おはよーござーいまーす! かわいいかわいいリーベちゃん、今日も朝から抜群快晴の元気ちゃんでーすよー!!」

「おはようございますだぜ! 昨日の夜から世話になってるシャーリヒッタです! 父様、正彦サン、由紀サン、今日からよろしくお願いします!」

「おはよー二人とも。今日も一日よろしくなー」

 

 二人して元気満々天真爛漫にリビングに顔出し、挨拶する精霊知能達。

 リーベとシャーリヒッタがそれぞれ、私服に着替えて意気軒昂と現れたのだ。

 

 白色のワンピースが清楚ながら夏感を溢れさせるリーベに、白シャツにジーンズとボーイッシュな出で立ちのシャーリヒッタ。

 どちらも外を出歩けば即座に芸能事務所から声がかかりそうなレベルの美少女だね。

 

 そんな彼女達はまずはやはり洗面台で顔を洗いに行き、戻ってきたところでテーブルに着き、俺と同じ献立の朝ごはんを前に瞳を煌めかせた。

 揃って焼肉に目がいってるのがさすか姉妹と言うべきか? いやいや、焼肉があったらまずはそっち見るよね、普通!

 

「わお! もしかして昨日夜のお残しですか? 美味しそうですー!」

「へへっ、朝からご馳走だぜ! 山形家初めての朝食、謹んでいただきます!」

「うふふ。二人ともたくさんお食べなさいねー」

 

 一気に食欲をそそられたか、さっそく朝食にとりかかる姉妹。

 母ちゃんも嬉しそうにそんな彼女達を見て、今日も山形家の朝は始まるのだった。

 

 ……ところで優子ちゃん、まだ寝てるの?

 一人だけあんまり寝坊してると叱られるし、早く起きたほうが良いぞ〜。




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