攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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運営側が用意した公式チートみたいなステータス

 倶楽部幹部についての取り調べを先日に行ったのは記憶に新しいわけだけど、その際に当然ながら青樹さんの姿も目にはしていた。

 情緒不安定状態からはひとまず抜け出せていたそうだが、それでも精神的にショックな事態が立て続けに起こったからだろう、刑事さんを前に淡々と話していた彼女にはおよそ覇気とも呼べる生きる気概はなかなか感じられなかった。

 

 そんな彼女を一度は見舞いたい、というのは彼女が捕まって以降折に触れて願っていたことだし、香苗さんからも時折薄っすらと話をいただいていたことでもある。

 それゆえ今日この日、首都圏への移動を数日後に控えぼちぼち準備しようかなーってタイミングで香苗さんは、青樹さんと腹を割って話そうかとスケジュールを組んで俺に話を持ちかけてきたわけだった。

 

「S級探査者認定式のリハーサルなどがありますので私は一足先に、23日には首都圏入りしなければなりません。そして向こうに着いてしまうとそのままサークルやダンジョン聖教過激派との戦いに関わっていくことになると思いますから、引き続き警察に身柄を拘束されていく青樹さんとの面会に時間を割く余裕があるかどうか微妙なところです」

「だから今、言っちゃうと確定で暇なタイミングで機会を設けてくださったんですね。俺と青樹さんの和解、といいますか交流のためにも」

「と言いますか青樹さんに謝罪させるのが本題ですね。師匠とはいえ、いえ師匠だからこそ救世主様に筋違いの憎悪を向け害を及ぼそうとした罪は清算させなければなりませんから」

「えぇ……?」

 

 怖ぁ……師匠相手にも躊躇なく伝道師ムーヴしていくじゃん。いやまあ、あの人が俺を害そうと動いていたのは事実だけどもさあ。

 主題が青樹さんに謝らせることらしい今回の面談、俺としては純粋に彼女を見舞い、できるならば相互理解のための話し合いをしていきたい気持ちではいるんだけれども。

 ぶっちゃけると、伝道大会in県警本部が開催される前フリのような気がしてならなくなってきたよ。

 

 電車に乗って県警本部施設へと向かう正午過ぎ。今日の天気はちょっぴり曇りがちで、一応俺も香苗さんも傘を持っていたりする。

 揺れる車内、空き気味のシートに横並びに座りつつ、俺は香苗さんとあれやこれやと話をしていった。

 

「S級認定式が終わって以降、香苗さんはこっちと首都圏を行ったり来たりされる感じですか? もしそうなら俺やリーベ、シャーリヒッタと一緒に転移するのも良いかなって思うんですけど」

「そうですね……できればそうしていただけるとありがたいです。ただ公平くんも二学期が始まりますから、夏休み期間と比べて日中の行動が制限されがちにはなると思いますのでできる範囲でお願いしたいです」

「そこは大丈夫ですよ。俺がいない場合でもシャーリヒッタがいますし。あの子も転移持ちで何より、件の事件においてはミュトスとともに動き回るつもりでいますしね」

 

 香苗さんの場合あくまでホームは関西なため、都合があるとはいえ下手すると数ヶ月規模で首都圏にいなきゃいけない、なんてのも大変だろう。

 幸いにして俺はじめ精霊知能達が空間転移能力を便利遣いして毎度、我が家と首都圏とを行き来するつもりなので彼女もそれに随行すれば良い。

 

 ああ、ちなみにシャーリヒッタも当然ながら空間転移能力は持っている。それもリーベ同様、オペレータのステータスという形でだね。

 彼女もリーベの《医療光粉》や《破砕光粉》、ヴァールの《鎖法》、あるいはミュトスの《イミタティオ・トリニタス・コスモス》と同様に一点物のユニークスキルを持っているよ。

 こないだ嬉々とした彼女に見せてもらったステータスを思い返す。

 

 

 名前 シャーリヒッタ レベル900

 称号 処刑人

 スキル

 名称 異分子処断権限

 名称 気配感知

 名称 空間転移

 名称 超再生

 名称 鎌術

 

 称号 処刑人

 効果 半径50m以内のモンスターに60秒ごとに確率で即死を付与

 

 スキル

 名称 異分子処断権限

 効果 解放段階によって追加権限を付与。現在第三種解放中

    第三種……オペレータへの絶対権限および戦闘能力10倍

    第二種……現世存在への絶対権限および戦闘能力50倍

    第一種……概念存在への絶対権限および戦闘能力100倍

    全段解放……あらゆる魂への絶対権限および戦闘能力1000倍

 

 

 こんな感じ。リーベと異なり最初からレベル900なのは、単純に彼女の役割が魂に対しての絶対的処断係だからだね。

 そして精霊知能の肉体は元からして強度がチートくさいため、レベルおよびスキルも合わせれば、現時点ですでにS級並の動きは期待できるだろう。

 

 やはり目を引くのはスキルとして付与された《異分子処断権限》だろう。テキストとして見るとうん、チートだコレ!

 各種開放条件が俺、ないしワールドプロセッサの承認を得なきゃならないって時点で汎用性とか能動性の面では終わってるんだけど、その分少しでも発動してしまえば戦闘能力に限り超特大バフがかかるのは大きい。

 特に全段解放までいくと1000倍だからね、1000倍。ここまで来たら俺の次に強くなれるのも当然だよ。

 

 あと称号の《処刑人》ってのも地味にチートだ。アンジェさんが持っている《死神》って称号の、事実上の上位互換に当たるね。

 あっちは攻撃ごとに確率で即死が付与されるけど、こっちはただそこにいるだけで半径50m以内のモンスターに確率で即死を付与できる。全自動モンスター処理精霊知能だよ怖ぁ……

 

 あ、あとあの子は鎌を用いて戦うみたいだ。ヴァール同様、《鎌術》によるスキルで形成した鎌を扱うみたい。

 まさしく処刑人って感じだね。カッコいいかも。




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