攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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この世にポエミースキルの使い手は山形だけでいい……

 考えてみれば当たり前の話、香苗さんのS級認定式には国内外のお偉いさんのみならず、他のS級の方々だって少なからずやってくるはずなのだ。

 前にもそんな話は小耳に挟んでたしね。でもいざ数日前となり、こうして具体的な名前とかを出されるとこう、ふえぇーってなるのも事実である。

 

 S級探査者。世界でも500人ちょっとしかいないらしい探査者の中での頂点に君臨する人達だ。

 探査業界において際立った功績を持ち、かつ優れた実力を持つと認定されたその人達がどれだけすごく、強く、そして凄まじい力を持つのかはすでに何人も知り合いがいるからもちろん俺にも分かるところだ。

 

 マリーさん。ベナウィさん。エリスさん、サウダーデさん、そして香苗さん。

 なって間もない香苗さんを除けば全員が全員、S級においてもさらに上澄みのいわゆる最強クラスの人達だ。

 

 とりわけマリーさんの師弟筋3人なんて、ネット掲示板とかの探査者最強議論においては必ず上位に組み込まれている人達だったりする。

 エリスさんも本来ならば最上位クラスなんだけど、彼女の場合は存在そのものが隠匿されているからね。

 

 そんな彼らと同じ領域に到達している人達が、数日後には結構な数首都に集まるんだって。香苗さんのS級昇格を記念して、祝しにくるんだ。

 すごいことだよなあ、我がことのように誇らしいよ。なんだかんだ探査者・御堂香苗のファンな俺は、胸がすくような気持ちになりつつも彼女に尋ねる。

 

「国内のS級の方はその、里見さんという方の他にも来られる予定なんですか?」

「私はそう聞いてますね。国内には11人S級がいますがまあ何人かは来るとか」

「師匠……里見さんが言うには一人目の国内S級、最上さんと御堂の一つ前のS級、愛知さんは来るとかってさ」

「最上さん……最上和之介さん、でしたっけ。社会の教科書で見たことあります」

 

 香苗さんの先輩とも言える国内S級探査者、里見悟さんを師匠に持つ横山さんが明かしてくれた。

 最上さんに愛知さん。いずれも聞き覚えのある探査者の名だ。

 

 愛知さん、愛知九葉さんは以前にリーベとも噂したことがあったけど、なんと1年前、16歳でS級になったとかいうガチの天才さんだとか。

 アメさんと同じで《召喚》スキルを使うらしく、首都高を神話生物に跨って駆け抜ける神話生物ジョッキーなんだとか。怖ぁ……

 

 で、最上さん。本名は最上和之介さんというのだけど、こちらも日本の探査者界隈では相当なビッグネームだ。

 なんせ国内初のS級探査者で30年前、26歳でS級認定された人なのだ。日本史の教科書、現代の項目とかで見たことあるよ、もはや歴史上の人物じゃないか。

 

 S級はあんまり社会的には目立たなくなるとよく聞くけど、最上さんだけは教科書にも載ってるから国内の知名度は抜群だったりするしね。

 すごいな……そんな人達が顔を出すのか、件の認定式。しかもそこに加えては海外からもS級が来られるとのことで、香苗さんが付随して俺に説明してくれた。

 

「海外からもS級が数人、来られるみたいですね。こちらは詳細はまだ聞いていませんが、まあマリーさん達も参加されますし」

「むしろ海外のS級とかA級の方のほうが知り合いと距離が近いかもですね、俺達。主にマリーさんとかソフィアさんを通じてですけど」

「WSO統括理事や、特別理事にして永らくS級最長老だった方を出されると、さすがにねえ」

「というかなんで新人の山形くんがそんなビッグネーム達と知り合いなのかって話だよ。御堂のチャンネル、救世の光だっけ? にも出演されてたし……なんなら揃って君とのつながりを強調してたし……」

 

 なんともおかしな話なんだけど、俺の探査者絡みの交友関係って海外のほうにビッグネームが集中してるんだよね。

 いやそもそもビッグネームと知り合いの時点で世間的にはおかしいんだけど、そこはまあ、表沙汰にはできない事情ゆえのものだからねえ。

 

 鈴木さんが困惑しつつも俺に言ってくるけど、こちらとしては誤魔化し笑いに終始せざるをえないところだ。

 さらには横山さんや御陵さんも彼に同調してウンウン頷き、得体の知れないものを見る目をこちらに向けてくる。

 

「まず御堂がいきなりのめり込んでるのが意味不明だしな。もちろん、御堂のことだから納得できるだけの理由があってそうしてるんだろうけど」

「あとスキルとかね! なんかやたらポエミーなスキルでしかも効果が無茶苦茶なんでしょ、全能力10倍とか! ネットで君について話される時、大体スキルの異常さか交友関係の異様さが取り沙汰されるよ?」

「そ、そうなんですねえ……」

「もー超羨ましい! 私なんて汎用スキルしか持ってないしさあ、憧れなんだよねーレアスキルってやつ! 私もポエミースキルほしいー!」

 

 御陵さんが机に突っ伏して嘆いた。どうもレアスキルを持ってないらしく、その手のスキルに憧れてるみたいだね。

 うーむ。俺のスキルはレア以前に、アドミニストレータ以外には与えられることのないものなので仕方ないからね……希少なのは間違いないんだけど、そもそも土俵が違うと言いますか。

 

 システム側の定義で言えばオペレータとは別種の存在だからこればかりは言われても困るのだ。

 ポエミースキル仲間はほしいけど仕方ない。残念だけど、本当に残念だけど!




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