攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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山形くんビームだけでも大概無法な件について

 というわけで全探組にてダンジョン踏破報告を済ませ、急ぎお家に帰る。途中までは香苗さんと一緒に歩く形になるね。

 道中でも話すことと言えばやはり、横山さん達についてだ。自身のパーティメンバーについて語る香苗さんの顔は、なんだかんだ友人を自慢しているようで誇らしげに見えてほっこりするよ。

 

「今回は主に鈴木の《水魔導》が目立っていましたが、前衛の横山や御陵さんもそれぞれ技を多く持っています。またいずれ探査する際、ご覧いただければと思いますね」

「楽しみですよ、またご一緒できる日が。やっぱり良いもんですね、パーティって。俺もそういう仲間が欲しくなってきました」

「以前にもそんな話を軽く、した覚えがありますね。あの頃と今ではまた、状況も変わっていますが」

 

 香苗さんと同系統のレアスキルを保持していた鈴木さんが今回の探査においては割合、活躍されていた印象だったけど。当たり前ながら前衛のお二人もそれぞれに特徴的な強みってものは持っていらっしゃるみたいだ。

 連絡先も交換したことだし、またいずれ一緒に探査をすることもきっと訪れるだろう。その時にはお二人の技もより多く勉強させてもらえたらとは思うね。

 

 それにしてもパーティでの探査って、やっぱり新鮮だよなーって改めて思ったよ。

 以前、それこそデビューして一ヶ月くらいかな? の時にも香苗さんといくらか、仮に俺がパーティを組むとしたら〜みたいなことを話していた覚えがある。

 

 たしかその時に出たのが、直接矢面に立つ俺と、後ろでそんな俺をサポートしてくれる仲間達を多数用意するといういわゆるキャラバン構想だったか。

 俺のスキル《風さえ吹かない荒野を行くよ》の発動条件を無視しない形で構成するってオーダーに応えようとした結果、香苗さんが考えついたものなんだけど……ぶっちゃけ今となっては特に、こだわる必要がないんだよねー。

 

「当時はまだ、レベルも低ければスキルも少なかったので頼り切りでしたけど……今じゃもう、《風さえ吹かない荒野を行くよ》を前提条件として考えなくてもいい段階に来てますしね」

「近接戦闘は言わずもがな、中距離遠距離にも対応できる《あまねく命の明日のために》や広範囲攻撃スキル《目に見えずとも、たしかにそこにあるもの》があり、探査者として極めて高いレベルでオールマイティさを得ていますからね、今のあなたは。もちろん全能力10倍はたしかに破格、かつ名実ともに公平くんの中核とも言えるスキルではありますが」

 

 同じ見解を抱いているらしく、香苗さんも当時の俺と現在の俺の差について語ってくれた。

 根本的にコマンドプロンプトとして覚醒したってのが一番大きなところなんだけど、探査者としての枠組みで語る場合、やはり一番はスキルが増えたことでオールレンジでオールマイティなオール山形になったことだろう。

 

 率直に言うけど山形くんビームが便利すぎて笑っちゃうレベルだからね。俺の意志に応じて形も威力も範囲も自由自在な光線とか、さすがバグスキルなだけあって無法に近い性能をしている。

 他にも広域浄化スキルもモンスター相手ならまず確実に一撃で仕留められるし。結界スキルも地味に応用が効くから、今回みたいに簡易防御壁みたいにもできれば、こないだの思い返すのもおぞましい虫系モンスターの群れを隔離する用の牢獄にだって利用できる。

 

 そのへんを踏まえて考えると、俺ってば当初に比べて明らかに引き出しが増えているわけだね。それこそ、ソロバフスキルに頼らなくてもいいほどに。

 

「もう俺一人でいいんじゃない? って言われるかもですけど、さっき言った通りでやっぱり一人だとどうしたって手が回らない場面も出てくるでしょうし」

「そうでなくとも本来はパーティを組むのが一般的な探査者なわけですからね。ソロでいけるからパーティは組まなくていい、などと本人の意志ならばともかく他者から言われることではありません。公平くんは公平くんの思うまま、ソロとパーティを使い分けての探査者生活を送るのが良いかと思えます」

 

 香苗さんの言葉に頷く。つまるところ俺は、自分で言うのもなんだけど他の探査者に比べて多少、選択肢の幅が広いのだろう。

 ソロでも行けるしみんなと組んでのパーティでも行ける。状況や次第に応じて使い分けられるタイプの探査者として活動していける可能性があるのだ。

 

 直近の例で言えば鈴木さんと似たタイプ、なのかな?

 あの人もパーティ探査の傍らソロ探査を行っているみたいだし、世の中には自分の意志でソロとパーティとを使い分ける探査者だっているってことだね。

 そう考えると、なんだかやる気が出てきたよ。

 

「パーティメンバー、そろそろ本当に探してみてもいいかもしれませんね。知り合いとかに声をかけてみようかな、誰かフリーに近い人」

「公平くんの周囲には素質溢れる探査者が多くいますからね。きっと救世主様に相応しい、素晴らしいパーティが組めますよ……あ、私ももちろん参加しますので。パーティの掛け持ちは別に禁止されていませんから」

「あ、ありがとうございます……」

 

 怖ぁ……当然のように自身を売り込んできた。もちろん、実力人柄的には文句ない方だし良いんだけども。

 なんかこう、いつもの探査に毛が生えたものにしかならない気がしてきたぞ? いやまあ、まさしく日常生活の一部に関する話なのでそれで良いんだけどもね。




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