【マンガ1巻発売中!】攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー/天鐸龍

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神様も話が行き詰まると陰謀論に走っちゃうみたい!

 委員会の成り立ちやこれまでの経緯、そしてサークルとそれに与する悪魔の戦力の実状などなど。

 様々なことについて話をしていたら、あっという間に昼が近くなってきていた。織田との議論や意見交換、質疑応答が思いのほか有意義なものだったから、つい時間を忘れていたところもあるね。

 

 今はソフィアさんから預かっていたいくつかの、彼や概念領域に対しての質問を投げかけている段階だったが……

 話が途切れた段になり、織田はおもむろに時計を確認して切り出してきた。

 

「さて、話し合いの途中ですがそろそろ昼です。どうでしょうかこのへんで席を移し、会食と洒落込んでみては? 我が従者達が馳走を用意しております」

『!! 待ってました! おい公平、どーでも良い話なんか後にしてご飯だ、ご飯! 大したもの出してこなかったらもう帰っても良いぞ!』

 

 良いわけあるか馬鹿野郎! 飯時になるとはしゃぐのはいつものことだけどこんな時にまで騒ぐな!! ……と、脳内のアルマを叱りつける。

 案の定ながら一気にテンションMAXじゃないか。議論の途中にちょいちょい感想を述べていたけど、あからさまに退屈してたもんな。

 そこに来て念願の昼食ときたらそりゃ盛り上がるだろうけど、もうちょい静かに自重してくれと言わざるを得ないよ。

 

 まあ、こっちもお腹は減ってきてるから昼食にすること自体に否やはない。見ればリーベにシャーリヒッタも、しきりに腹を擦っているしね。

 食べ盛りの精霊知能2人は特に、従者さん方が用意してくれているらしいご馳走とやらに興味津々のご様子だ。かく言う俺もちょっぴりワクワクしてたりはするよ。

 

 そんなわけで一も二もなく頷くと、織田は笑ってスマホを取り出し、どこぞかへと通話発信を始めたのだった。

 

「私だ、宴の準備はできているな? よろしい、それではお客様方をお連れするように────みなさん、数分もしないうちに先ほどのメイド、レギンレイヴが宴席にご案内差し上げに参ります。それまでしばしお待ちいただきたい」

「ありがとう、織田。じゃあ話し合いはお昼休みを挟んで午後からってところかな」

「そうなりますね。ソフィア・チェーホワからの質問も未だあるのでしょう? 今しがたの、我々概念存在が大ダンジョン時代についてどこまで把握しているのか、という確認以外にも」

 

 メイドのイヴさんに指示を投げてから、こちらに少しの待機を願ってくる。それをありがたく頂戴しつつも確認すれば、織田軽い調子でうなずいた。

 今しがたまでソフィアさんからの質問に答えてもらっていたわけだけど、まだいくつかあるのだ……午後からはそれについて話すことになるかな。

 

 ちなみについさっきまで話していた質問、概念存在がどこまで真実に近づいているのかという問いについては、予想の範囲内の答えだけが返ってきた。

 すなわちほとんど未解明のままなのだと。

 

 大ダンジョン時代の終焉をほぼドンピシャで当てた賢者の集いにおいても、そもそもダンジョンやモンスターとはなんぞや、ステータスは何を目的に誰からもたらされたのかという点については様々な議論を重ねられつつもなお、ほとんどこれと言った有力説がない有様なんだとか。

 一時など"全部現世のマッチポンプで、概念領域をからかうためにナニモノかが仕込んでいるかもしれない"などと、被害妄想混じりの陰謀論さえ飛び出たことがあったとか。

 

 謎というものにのめり込むと、いろんな意味で大変なことになるんだなーって、話を聞いていて怖ぁ……って思ったもんだけど。

 ともかくそんな感じで、事態の解明という点については遅々として進んでいない状況なのだと織田は語ってくれたのだった。

 

「ゆえに、痺れを切らした私があなたの元まで突撃しにいったという流れもあります……ご理解いただけましたか?」

「まあ、うん……さすがにシステム領域だの異世界からの侵攻だのまでは、賢き神々の集いでも読みきれないよなあ」

「情報があまりにも少ないですからね。そんな中で現れたあなたこそはやはり、神々にとっても興味深いのですよ」

「だからって四六時中、観察されるのもゴメンだけどね」

 

 俺が肩をすくめてそう言うと、なので私があなたとのパイプ役として動くわけですと織田は返した。

 北欧神話の大神、オーディン。大ダンジョン時代について唯一全貌を知る概念存在であり、概念領域とシステム領域の間をうまく仲立ちする仲介者の役割を担うモノ。

 

 俺達からすれば彼は概念領域に対してのストッパーなのだけど、概念領域からすれば俺達への唯一のアクセス役でもあるわけか。

 そのうち、彼を介して賢者たるモノから接触があったりするのかもね。まあ、今は織田もこちらとの距離感を測ってる段階っぽいからしばらくはなさそうだけれども。

 

 と、やり取りしているとリビングの入口、ドアがノックされた。イヴさんがやって来たんだな。

 失礼します、と声がしてから中に入ってくるメイドさん。彼女はそして一礼し、俺達へと声掛けをしてきた。

 

「お待たせいたしました。それではこれより会食のため、別室にみなさまをご案内いたします。どうぞお越しくださいませ」

「それでは先にどうぞ。私は軽く所用をこなしてから参ります」

『ご馳走、ご馳走! さてさて何かな、やっと楽しい時間が来たぞ!』

「わかった。また後で会おう、織田」

 

 織田の声にも被せるような、ウキウキするアルマの声を脳内に響かせながらも。

 言われるがままに立ち上がって俺達は、彼女の後に続いて謁見の間を退室するのだった。




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