攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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ご飯を食べたらお昼寝……の前にもうちょい話し合いをば

 はー、食った食ったぁ。すっかり満腹になっちゃったお腹を軽く擦って俺は、両手を合わせてごちそうさまでしたする。

 本当に美味しかったしボリュームも満点だった。食材ももちろん良かったんだろうけどやはり、料理をしてくださった方々の腕前があってのこの満足感なんだろうね。

 感謝感謝だ。頬を緩めていると脳内でアルマさんがまたぞろなんか、叫んでいるのを聞く。

 

 

『いーや足りないね! もっと食べてよ、まだいけるだろ!? 限界を超えたその先こそがスタートラインだ、お前あの遠野に負けてて良いのか!? コマンドプロンプトともあろうものが人間のフードファイターに負けっぱなしで悔しくないのか!! 絶対にまだいけるはずだ諦めるな、もっと食べろ!!』

 

 

 食えるか!! これ以上食ったら腹が破裂するわ馬鹿野郎!

 あとナチュラルに遠野さんをフードファイターと見なすな。別に悔しくもなんともないんだから、八分目のところでそりゃ収めるに決まってるだろ!

 

 食うのが俺だからって無尽蔵に要求してくるアルマさん。ていうかこいつ、遠野さんの名前は覚えたんだな。

 邪悪なる思念に名前を覚えられちゃったよ彼女。マジヤベー一般人枠じゃん怖ぁ……

 

 ともかくさすがに、どんなに言われたとてもう無理だ、これ以上食べたくないや。ギャースカ騒ぐアルマを意識的に無視して俺は、改めて織田に向き直って感謝の意を示した。

 

「ごちそうさまでした、本当に美味しかったです。料理を作ってくださった方々にもそう、お礼を言っといてほしい」

「承りました。ええ、私もたまには彼らに感謝を示すべきなのでしょうね」

 

 食後のワインを楽しむ織田も、優雅で気品あふれる中に満足気な様子を見せている。

 なんだかんだ結構食べてたものな、この神も。完全に酒のつまみみたいな勢いで、ビールももう何杯飲んだかって感じだ。

 

 それでいてあまり酔ってない感じなのは、アバターの強度をかなり強くしてるんだろう。

 一応午後からも軽く話し合いはする予定なので、あんまりへべれけになられても困っただろうから助かるよ。

 

「ごちそうさまでしたー! はふ、はふう……満腹ですー」

「美味しかったー! ごちそうさま!」

「素晴らしい味と量でした。そして何よりも我らが救世主様が満足なされたことに、心からの感謝を示させていただきます。ごちそうさまでした、大神オーディン」

 

 リーベ、シャーリヒッタ、香苗さんも次々にごちそうさましている。3人ともやはり満足しきりだね。

 織田を交えて、珍しいメンバーでの昼食だったわけだけど予想以上に楽しく、それでいて素敵なものになってくれたよ。イヴさんはじめ彼に従う方々にも感謝しなきゃね。

 

「……さて。それでは謁見の間に戻り話を続けましょうか。とはいえ、もう話すべきこともあまりないとは思いますが」

 

 少ししてから、織田がそう切り出した。場所をさっきの部屋に移しての、話し合いの続行だ。

 まあ、ここまできたらもう割と話すようなことも少ないかなーって感じなんだけども。概念存在側の動きも知れたし、織田が今話せることは大概話してくれただろうし。

 

 となると、今度はこっち側の話をするべきなんだろう。

 俺は軽く考えてから、午後以降に話す内容について彼に語った。

 

「ソフィアさんからの質問の続きと、こちら側の今後の動きについてかな。あとはあなたにここから先、どうしていってほしいかの要望も」

「ああ、それは助かります。互いに連携を取るなら、互いの今後は把握しておきませんとね」

「もちろんあなたからも俺達に向け、何かしてほしいことがあるなら議題にあげてほしい。これについては別に今じゃなくてもいいし、後日、都度連絡をくれればできる限り応じるよ」

 

 もう数日後にはおそらく、首都圏にて新たな戦いが始まるだろう。関西圏や日本各地でも何が起こるか知れたもんじゃないし、そのへんの連携は織田ともぜひ、取れるようにしておきたい。

 無論、彼自身がその力を振るうような方向性以外でね。それしちゃうと泥沼一直線だろうから、何があっても織田や神々、それに属する概念存在は矢面に立たせられない。

 

 主に概念領域での情勢の連絡とか、あるいは彼を通じて動き出しそうな勢力への牽制とかになるのかな、してもらいたいことってところだと。

 逆に俺達で彼に対してできることがあるならそこも応えていくつもりだ。何せ連絡先は交換しているわけだし、やり取りはしやすいから意思疎通がしやすくて良い。

 そうした俺の話を受けて、織田もまた、微笑みつつもすぐさま返答した。

 

「ふむ。正直こちらからあなた方への要望も特にありませんので、そこはまた今後、何かあればという形にしたいです。となると基本、あなた方側の話を主としていく形になりますね」

「そうなるかな。まあ、そこまで長話にはならないよ。お互いお昼ご飯を食べて心地よく満足してるんだし、そんなに手間は取らせない」

「くくく。お気遣い痛み入ります……では参りましょうか。レギンレイヴ、ここは任せる」

「畏まりました」

 

 イヴさんにこの場を任せると告げ、彼が立ち上がる。

 どうやらここから案内してくれるのは彼自身になりそうだね……アロハシャツのままで行くのかな。まあスーツよりは堅苦しくなくて俺的にも好みだが。

 

 続いて俺達も立ち上がる。

 そうしてイヴさんや執事さん方が見送りをしてくださる中、織田に続いて会食の間を出て、再び謁見の間へと戻るのであった。




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