攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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いくらダンディマッチョでも、疑わしいものは疑わしいよ!

 相変わらずのダンディ紳士って感じの出で立ちで現れたカレチャ副幹事長の小早川さん。角刈りのマッチョさんでもあり、180cmくらいの筋骨隆々さがどことなくサウダーデさんにも似通う男前ぶりだ。

 彼と、もう二人……女の人と男の人の三人揃って俺達の下までやってきた。背筋を正してキリッとした表情で声をかけてくる。

 

「お待たせしてしまい大変申しわけありません。竜虎大学カレッジサーチャーズ副幹事長、小早川と申します」

「藤代です」

「樋口です」

「本日は急な申し出にも関わらず御足労いただき感謝に堪えません。山形さん、チェーホワ統括理事。そしてこの縁を結んでくださった望月さんにも心より感謝いたします」

 

 深く、低く、重い声色。とても香苗さんやアンジェさん達と同年代とも思えないほどに渋い声で感謝を告げ頭を下げてきた小早川さんに、続いて藤代さんと樋口さんも頭を下げる。

 樋口さんはともかく藤代さんはあれだね、前にお会いしたことがあるね。この方の弟さんを以前のリッチ騒動の時に助けたことがあって、そこからありがたいことにご声援いただいているのだ。

 

 とても大人な挨拶に、思わず唸らされる思いの俺ちゃん。身長も声もとても立派だ、憧れるなあ。

 ソフィアさんもどことなく感心した様子で、優雅にゆるやかに、そして丁寧にその挨拶と感謝に答えた。

 

「こちらこそ本日はお呼びいただきありがとうございます。WSO統括理事、ソフィア・チェーホワです。こちらは護衛の神奈川さん。よろしくお願いしますね小早川さん、藤代さん、樋口さん」

「今日はよろしくお願いします、小早川さん。お久しぶりですね」

「ええ、お久しぶりです山形さん。神奈川さんも、どうぞよろしくお願いします」

「よ、よろしくお願いします……」

 

 さすが小早川さん、統括理事にも堂々たる態度でもって応対し、かつ俺や神奈川さんとも程よい感じにやり取りしてくる。

 年下相手にも敬語なんだもん、畏れ入るよねー。神奈川さんも毅然とした立ち居振る舞いの彼に戸惑いつつも握手を交わしている。気圧されるよね、この威厳めいた姿には。

 

 とまあ挨拶も終えてさっそくながら、落ち着いて話せる場所に案内してもらうことになった。

 内容が内容だけに、機密性の高い場所ということで……竜虎大学のキャンパス施設からちょっとだけ離れたところにある部室棟内、カレチャの部室にてお話することになったのだ。

 

「部屋には幹事長の福井、顧問の群馬教授も待っております。本来ならば二人もこの場に来て挨拶と御案内するべきですが、本日の話につきまして話を詰めておりますゆえ代わって私どもが参りました。不躾をどうかお許しいただきたく存じます」

「構いませんよ。それにしても顧問の教授までいらっしゃるとは……今回の件、大学も多少は認知していると?」

「はい。とはいえ他人事なのが現状ですが。先にこれだけ言わせていただきたく思います……件のサークルは弊学のカレッジサーチャーズとは一切無縁です」

「!」

 

 歩きがてら話す小早川さんは、ひどく深刻な面持ちをしている。ことが極めて重大なものだと、明らかに認識している様子だ。

 悪魔セーレから知らされた、カレチャとサークルのつながり。カレチャに在籍していた卒業生のうち、少なくない数の者達が誘導されてあの犯罪結社に加入しているという情報。

 それは畢竟、カレチャそのものがあの組織とつながっていると見なされてもまったくおかしなことではないのだ。

 

 一応セーレは一部のカレチャに限った話とは言っていたものの、それが本当かどうかまでは分からない。あいつも知らないところでより深く、両組織が結ばれていることだってあり得るからね。

 そういうこともあり、カレチャについては首都圏でももっぱら捜査中だ。ソフィアさんだってその関係で今回、わざわざ関西までやって来たわけだし。

 

 そんな俺達を前にして自分達は一切無関係だと断言する小早川さんに、ソフィアさんは微笑みを薄くして鋭い目で問いを投げた。

 

「信じる信じないはともかくとして、そもそもなぜサークルについてご存知なのですか? 今回、山形様に依頼をされたというところからすでに疑問ですね」

 

 俺自身、そこについては宥さんからメッセージをもらった時点で気になっていたことだ。なぜこのタイミングで、よりによって疑いの濃い団体の人から依頼が来た? ってね。

 少なくともサークルのことを知っている以上、無関係とはなかなか言いにくい立ち位置だ。そこに加えて首都圏での騒動や捜査を踏まえたかのような依頼に、正直なところ怪しいなと思っているのも事実だ。

 

 神奈川さんやステラが小早川さんを見る。疑惑、疑念。敵意こそまだないけど成り行きによっては最悪、そうなってもおかしくない顔つきだ。

 俺とソフィアさんもそこまではいかないものの、確認としての視線を投げかける。彼はそして、難しい表情を浮かべて微かに吐息混じりに話し始めた。




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