攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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MTG終わり、そして決戦へ……

 まあ分かりきっていたことだけど、敵の中核メンバーを相手する選抜パーティの一員として呼び出された俺ちゃん。

 錚々たるメンツに俺みたいな泣く子も笑う新人くんが混じることに、多少なりとも反発の声も上がるかな? と若干の危惧はあったんだけど。

 意外と納得の声があちらこちらから聞こえてきたのは、逆に驚かされるものだった。

 

「シャイニング山形……か。認定式の日の動きぶりを見るに、選ばれて当然だな。加えて他のS級達とも緊密な関係にあるし」

「チェーホワの秘蔵っ子って言われてるだけあるわよねえ……周りのほら、御堂さんとかマリアベールさんとかも納得ずくだし」

「リーベ・山形さんにシャーリヒッタ・山形さん、ミュトスさんもそれぞれ認定式の時やサークルとの決戦の時に活躍していたな。前者は規格外の医療スキル持ちだったし、後者も鎌を用いた戦いぶりは控えめに見てもA級クラスだった」

「こうなると、若手の顔はやっぱりあのシャイニング小僧ってことなんだろうなぁ。あいつぁ今後ますます騒動に首突っ込むだろうぜ、なんかそういう顔してら」

「えぇ……?」

 

 肯定的なのは助かるんだけど、それはそれとしていろいろツッコミどころが多い!

 チェーホワの秘蔵っ子だの受難の相だの好き勝手言わないでほしい。救世主云々についてはもうこの際仕方ないにしても、これから先も変なことに巻き込まれそうだとか言われると怖ぁ……としか鳴けなくなっちゃうよ。

 

 そういえばいつぞや見た雑誌では、日本全国の若手探査者達の群雄割拠が激しいなかでそれでも俺が一番変な目立ち方してるとか書かれていたなあ。

 リーベやシャーリヒッタ、ミュトスも認定式の時とサークルとの決戦の際での活躍が結構知れ渡ってるみたいで注目されているし、そろそろマジで洒落にならないことになってきている気はしていた。

 

 たぶん、明日の最終決戦の次第ではまた目立つことにもなりかねないんだよね。もちろん、今はそんなこと気にしている場合じゃないから全力を尽くすけれど。

 でもできたら、そんな面倒なことになる前にプレーローマ・アンドヴァリにはぜひとも野心を諦め、罪を償う選択をしてほしいところだよ。無理とは分かっていても願わずにはいられない。

 

 とにかく、どう転んだとてあの女は人間に戻す。

 そんな決意を抱くうちに、気づけば会議も終わりに向かっていた。ヴァールと島根さん、郷田さんが締め括りに号令を発したのだ。

 

『以上でミーティングを終了する──全員、明日は人命最優先で、しかし心して取り組むように。大ダンジョン時代社会の未来を賭けた一大決戦だ、敗北は許されないものと心得てくれ!』

『この後は自由行動です。ビュッフェ形式の食事も大ホールに用意しておりますので、夕食を済ませた上でゆっくり身体を休めてください』

『明朝は3時前にフロントに集合。バスに乗って出発しますので、くれぐれも3時前には集まっているようお願いします。それでは本日はお疲れ様でした、解散!!』

 

 まさしく最終決戦ってことで、ヴァール率いるWSOも日本警察もおそらくは政府までもが過激派とサークルを危険視しているんだな。

 あの子の言うように、残念ながらここまで手を組み大きくなった犯罪組織なんてのはもう、これ以上放置しておくとマジで既存社会の崩壊につながりかねない。

 

 当然、語気も強くなるよなあ。

 きっちり今後の予定を周知して、最後に一礼して3人ともが退室した。一気に解放される空気、けれど明日への緊張と不安はどうしようもなく。少しざわめきが広がる中、俺はさて、と周囲の仲間達に言った。

 

「それじゃあ、明日はみなさんよろしくお願いします。詳しい動きは作戦直前のミーティングの時にやるとは思いますけど、どうあれ微力ながら全力を尽くします」

「よろしくお願いします、公平くん! あなたの伝道師として恥じない動きをご覧に入れましょう!」

「香苗はブレないわねー。ま、私らもきっちり仕事するけどね」

「ハッハッハー、心強い仲間がたくさんでエリスさんとしても心強いよ。よろしくね、みんな!」

 

 香苗さんやアンジェさん、エリスさんとも力強く言葉を交わし合う。シャルロットさんや愛知さん、葵さん、ランレイさんに神奈川さんもやる気満々にうなずいているね。

 敵がどんなことをして来ようが、早々当たり負けしないだろうまさしくドリームチームだ。

 

 たとえ悪魔だろうがウーロゴスだろうが、プレーローマ・アンドヴァリだろうがこの布陣の前にはきっと太刀打ちできず、打倒されることだろう。

 選抜パーティの面々の頼れる姿に、マリーさんや神谷さん、セーデルグレンさんも満足げな様子だ。

 

「いよいよ大詰めだねえ……ま、なんも心配しとらんが。私らも指揮所にはいるから、若いのの活躍を観させてもらうとするかね、神谷」

「そう、ですね。できることなら私も、アレクサンドラを止めに行きたかったですが……身を引くべきなのでしょうね」

「うーん、ここに来て迷宮探索とはRTAトップランナーの血が騒ぐね! 選別メンバーでこそないが、その分誰より早く連中のアジトを網羅してみせよう! アイム・ランニング!!」

 

 ご隠居として、前線から退き後ろから支援してくださるマリーさんと神谷さん。ダンジョン探査RTAトップランナーとして迷宮の最速踏破を目指すセーデルグレンさん。

 方向性こそ違えど、この人達もしっかり頼れる人達だ。いやまあ、RTAについてはなんとも言えないけどね。




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