攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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スーパートップスピードアクション、行くぜ!!

「当初の予定通り、先行チームの先導を受けて進むぞ。セーデルグレンがそろそろこちらに戻ってくるはずだが」

 

 ベナウィさんをもってしても、破壊できなかった概念領域内の迷宮。結果を受けて速やかにヴァールは当初の予定通りことを進めるよう提案した。

 すなわち先行した攻略チーム、トップスピードchが確保してくれている道筋を、セーデルグレンさんの誘導で進んでいくやり方だ。

 

 彼女は突入後、10分したら降りてくるように俺達に言った。そしてその後合流し、ナビゲートしてくれる手はずになっている。

 であればもうそろそろ、こちらに来ても良いはずだ……オペレータの気配を感じる。とんでもないスピードでこちらに向かっている。

 

 これだな。そこから30秒としないうちに、驚くべき距離を詰めてフル武装のセーデルグレンさんがやってくる。

 いくらか戦闘した形跡が見られるものの、本人は至って元気なようだ。両手にマシンガンを構えたまま駆け寄る。

 

「なんてことだ、私としたことがリトル・スローリー!? いやまだ取り返しは効くはず、これからだトップスピード、ここからだトップランナー!!」

「いや、そんなに待ってはいない。時間通りだ、よく来てくれた。状況は?」

「迷宮内にはやはりスレイブモンスターと能力者とか騎士らしいのが大勢いますがドント・ウォーリー! うちのスタッフが軒並み薙ぎ倒してモンスターは塵に、人間は半殺しでその場に放置していますよ! ぶっちゃけ思ってたよりイージーミッションでした! フゥー!」

「そ、そうか」

「怖ぁ……」

 

 そりゃまあ、敵なんだから仕方ないにしても嬉々として当然のごとく人間も半殺しにしていて震える。

 まあ銃火器なんてそもそも人間を殺傷するのに最適すぎる兵器だ、能力者相手なら殺さずに済むにしてもただで済まさせない威力ではあるよね、当然。

 

 というかマジでさ、フル武装セーデルグレンさんが一人ゲリラみたいな出で立ちすぎるんだよね。こんなのがあと10人、全力でぶっ放しながら迷宮を進撃してるんだ。

 サークルが壊滅しきった以上、迷宮内部にいる人間はほぼほぼダンジョン聖教過激派、つまり元騎士団の精鋭達なんだろうけど……この人達のことはとても対応しきれないだろうなあ。

 

 シャルロットさんが一人こっそりと、どこかウキウキした様子でひそひそとつぶやいているよ。

 

「素晴らしいですね……さすがはトップランナーチーム、すさまじい制圧力です。フルアーマートップスピードの動きは動画でも拝見していました、これはすごいものを観られそうですね」

「えぇ……?」

「ほ、本気でファンなのね、シャルロット……」

 

 怖ぁ……めちゃくちゃファンじゃん。

 さしものアンジェさんまでもが一筋汗を垂らすくらい、シャルロットさんがトップランナーガチ勢だ。状況が許せばサインすらもらいに行きかねないくらいフルスロットルだよ。

 

 まあ、夢中になれるものがあるのは素晴らしいことということでそれは置いといていよいよ進撃だ。一同、走り出したセーデルグレンさんの後に続く。

 トップスピードというだけあって相当なスピードと体捌きだ。俺達に合わせてくれているのを加味しても、これは一分野だけならS級探査者クラスはありそうだぞ。

 

 かなりの勢いで迷宮を突き進む。

 途中、幾度も分かれ道があるんだけど一切迷いなく左、右、右と選んでいく彼女は、いささかも速度を緩めずに後方を走る俺達に言った。

 

「そろそろ最前線! ここまでは事前調査の地図もありスムーズにいきましたが、ここからは鉄火場です! みなさんはいくらかペースを落としてください、私は先行して敵を封殺します!」

「分かった、頼むぞセーデルグレン!」

「モンスターの気配が濃い方向がおそらく、敵の本丸に通じていると見るべきです! そうでなくても、敵を減らすことそのものに大きな意味と価値はある!」

 

 駆けながら指示を出し、かつ臨戦態勢に移行するスムーズさ。

 この人、当たり前だけど探査者としての練度が高い……!

 

 両手のマシンガンを前方に向けて、いつでも発射できるようにしつつさらにスピードを上げていく彼女に、ヴァールに次いで俺も呼びかける。

 進むべきはプレーローマ・アンドヴァリがいるだろう方向、であればモンスターなり能力者なりが多数いる方向だろうというのは、容易に推測できることだからだ。

 

 あえて逆に、空振りのほうに部下やらモンスターを配置しているという可能性もあるにはあるけどこの際、俺としてはそれはないと考えている。

 やつはプレーローマ・アンドヴァリ、人の身を捨てた存在だ。そのことに全能感を抱いているのはこないだの様子からも知れたし、何より俺とエリスさんとソフィアさん、ヴァールがいる。

 

 つまりはここまで来て、小細工を弄しはせずに真正面から殺しに来るだろうと予想しているのだ。

 根本的なところで絶対的な自信家でプライドの高い気質である以上、特に自分を虚仮にした俺なんかは真っ向から上回りたいだろうしな。

 

「分かったよシャイニングくん! トップランナーの名にかけて、最速高速超音速の探査をご覧あれ……!! トップスピード・フルバースト!!」

 

 そんな予測に快くうなずき、セーデルグレンさんはいよいよ戦闘を開始した。

 風のように疾走して辿り着いた、モンスターや犯罪能力者達と攻略チームの面々の最前線。そこに割って入り、敵方に向けて勢いよく両手のマシンガンをぶっ放したのだ!




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