攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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大乱戦!探査者達の大暴れ

 名前 火野アレクサンドラ レベル1008(封印中/出力50%)

 称号 聖女

 スキル(封印中/全スキル出力50%)

 名称 土魔導

 名称 風魔導

 名称 頑健

 名称 超再生

 名称 威圧

 名称 気配感知

 

 称号 聖女

 効果 任意の相手にこの称号を継承させる。継承後、元の保持者の称号が《元聖女》になる

 

 

 ──スキルを用いて確認した、プレーローマ・アンドヴァリの現在のステータス。そこにはたしかに、シャーリヒッタの《異分子処断権限》による封印の効果が色濃く出ていた。

 

 ウーロゴスを取り込んだことによる因果消失、その影響で絶対権限に対するある種の耐性を獲得しているものの。

 やはり完全無効化とはいかず、未だ因果の残る人間としての火野アレクサンドラのレベルとスキルは、ものの見事にそのすべての威力を半減させるという憂き目を見たのである。

 

 自身の力が、著しくパワーダウンしたのを感じ取ったのだろう。完全に顔色を変えて、アレクサンドラがステータスを開く。

 

「《ステータス》ッ!! ……馬鹿なッ!? こ、こんなことが……私のステータスを、ふ、封印した!?」

「本当なら剥奪できてたんだがなァ……そんでもこれで質の悪さも半減だな、火野アレクサンドラ!」

 

 通常であれば絶対に起き得ない事態、致命的なまでのパワーダウン。ましてやそれが決戦の最中に起きたのだから、さすがにパニックにも陥るか。

 そうだ、それで良い。そうして感情を剥き出しにしている限りお前は人間だ。そのままでいるうちに、俺達が必ずウーロゴスを取り除いてやる。

 

 こうまで落ち着きをなくしてしまえば当然、隙だらけにもなる。そしてここにいるメンツは誰もが一流の戦士、そんな特大の隙を逃がすほど甘い人達じゃない。

 元からいた悪魔憑き数人と、《土魔導》によって生み出されたプレーローマ・アンドヴァリの分身、約50体。

 総勢60程度の敵に向かって、仲間達は即座に攻撃を仕掛けた!

 

「今だ、押し切るぞッ!! 《鎖法》ギルティチェイン・インピーチメント!!」

「ハッハッハー! 油断一秒怪我一生ってね! 《念動力》! 可能な限り、人間は先んじておねんねさ!!」

 

 ヴァールが《鎖法》を繰り出し、前方の敵の群れをまとめて鎖で拘束する。同時にエリスさんが《念動力》で操作したナイフを投げ、取り巻きのダンジョン聖教の騎士達に攻撃を仕掛けた。

 もちろん人間に対しては殺さない程度の威力に留めつつ、しかし彼らの排除と分身体の始末を行うには十分な威力だな。

 

 とはいえ敵も案山子じゃない、当然回避や防御に移るしなんなら反撃だって試みる。悪魔憑き達の中にはナイフを弾いたりする者や、あるいは回避してこちらに向かう者もいた。

 プレーローマ・アンドヴァリの分身体達も同じだ……《鎖法》の鎖に貫かれたり拘束されたりするモノもいるなか、それでも少なからずは突破して攻撃行動に出る個体がかなりの数いるな。

 

 ──そういう連中に、今度はこちらも第二波だ。

 敵の動きを読み切っていた三人の探査者が、続いて前に出て各々のスキルを発動する。

 

「はっはっはー! お次は雷槍を御覧じろー! ──《雷魔導》プラズマチャージ・アクセルライトニングッ!!」

「《光魔導》プリズムコール・アークキャリバー!! 救世主様の邪魔はさせません、我が信仰を受けなさいっ!!」

「《極限極光魔法》……さすがにうっかりできませんので、できる限り最低火力で調整しますか。これでもA級モンスターくらいなら消し飛ばせますし、人間のほうに向けることはないように、と。ライトレイ・どうかうっかりしませんようにビーム」

「怖ぁ……」

 

 葵さんの《雷魔導》による突撃。香苗さんの《光魔導》での大量攻撃。そしてベナウィさんの《極限極光魔法》による、極小威力でも相当な規模と破壊力の光線。

 それぞれがそれぞれの方向に放たれ、敵の少なくない数を呑み込んで薙ぎ倒す。さらに減っていく分身体と、倒れ伏していく騎士達。

 

 もはや決着じゃない? と言いたくなるほどの有り様なんだけど、当然追撃はまだ続く。

 シャーリヒッタ、リーベ、そして愛知さん。後方に控えていた三人が、葵さん達の射線から外れた連中をターゲットに攻撃を仕掛けたのだ!

 

「《鎌法》、デストロイパレード・エレメンタルスライサー! へへっ、入れ食いってのァこういうことかね、リーベ!」

「間違っても人間に当てちゃ駄目ですよ、シャーリヒッタ! ──《破砕光粉》!」

「《召喚》発動! 現れろ概念存在、ケルベロス、ガーゴイルッ!! ……山形さんだけでなくご家族の方まで、本当にどういうんだ? あまりに異質だが……!!」

『グルルルルララララァーッ!!』

『ケケケケーッ!!』

 

 スキルで創った鎌を振るい、斬撃を飛ばしに飛ばすシャーリヒッタ。その傍らで触れたものを滅ぼす鱗粉を分身体に丁寧に散布するリーベ。

 そして最後に、三つの頭を持つ猛犬、ケルベロスと石像の悪魔ガーゴイルを喚び出して使役する愛知さん──この人マジで有名どころを呼び出しまくれるな! 見ててワクワクしちゃうぞ、中2的な意味で!

 

 ともかく味方側が総力挙げての大乱戦。悪魔憑きはともかく分身体もさすがにしぶといようで、殲滅までにしばらく時間はかかりそうだけどこれで残すは本丸のみだ。

 俺とミュトス、そしてシャルロットさんの三人は、落ち着きを取り戻して静かに佇む最後の敵……プレーローマ・アンドヴァリと対峙した。




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