攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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山形……すっかり探査中毒になって……

 途中、メイド喫茶がどうのこうので中野くんが相当はしゃぎ倒すという一幕はあったものの。

 今日の演劇練習も終わったし、俺はいつもよりいくらか遅い時間での帰宅を果たした。まあ言っても18時半とかそんなもんだ、夜間ってほどの話でもない。

 

 土日は休みだ、なんだか久しぶりな気がするのは、やはりなんやかやこれまでは首都圏のほうが忙しかったからか。

 概ね一段落ついたからには、休日なんかも平常運転に戻していかないといけないね。というわけでさしあたり、明日は午前か午後どちらかをダンジョン探査に費やそう。

 

「当然のようにお仕事を真っ先に出しましたねー……ちょっと休んでも良いんじゃないですかー?」

「いや、十分休んでるから……」

 

 そんなことを夕食後、俺の部屋にて集まったリーベとシャーリヒッタ、ミュトスに話したところ、休日の平常運転っつってんのにいきなりダンジョン探査の話から始まったことにリーベがドン引きしてしまった。

 なんだよう、これが探査者としての俺の日常なのは事実だろー。唇を尖らせるものの正直、ちょっと自分でもどうなのこれはと思わなくもないのはあったりする。

 

 それもこれも探査者になってから夏までの間、それこそ馬鹿みたいな頻度でダンジョン探査に精を出していたのがいけないんだ。本当に冗談みたいな密度で探査してたもんなあ。

 さすがにあの頃ほどのペースを維持するつもりはないけれど、とリーベ達に話していく。

 

「実際問題、さすがに一学期の頃よりは頻度を落とすとは思うけど……それでも可能な限り、土日はダンジョン探査したいからな。まあ無理しない範囲で頑張るよ」

「さっすが父様! オレも見習うぜ、ダンジョン探査だぜ!」

「シャーリヒッタもシャカリキですねー。まあ、かわいいかわいいリーベちゃんもさすがに明日はダンジョン探査しますけどー。何しろ新人さんですからねー!」

 

 相変わらず俺を天上高くまで持ち上げてくるシャーリヒッタ。リーベもだけどこの二人は現状、新規探査者教育を終えて活動を開始したばかりだ。

 それぞれ受肉してからすぐに、ヴァールの取り計らいで戸籍から何から何まで用意してもらっていて、その中に探査者として活動するにあたっての準備も粗方、整えておいてもらったのだ。

 

 その甲斐もあって倶楽部案件以降の一連の騒動の渦中にあっても、合間を縫ってこの子達はダンジョン探査に出かけたりしていた。

 俺同様、探査業が日常に組み込まれた生活を送っているわけだね。そして今後はこの場にいる、もう一人の精霊知能であるミュトスもそうなっていくはずだ。

 

「ミュトスも精霊知能として完成したからには、近い内に同じように戸籍とか探査者登録とか手配されるだろうし……どんどん現世で精霊知能が活動するようになっていくなー」

「いやーへっへっへ! パーフェクトミュトスちゃんになったからには、探査者としてもせっせせっせと働きますとも! そりゃもうモンスターをちぎっては投げちぎっては投げ、エンヤコラヤーレンソーランってなもんでして!」

「そ、そっか。とはいえ張り切りすぎず……ミュトスの場合は普通に探査者としては強すぎるから……」

 

 怖ぁ……やたらめったら張り切るミュトスだけれど、自分が現状世界でも三番目か四番目に強いって自覚はあるのかな。

 よっしゃやったるでー! ってなノリでいきなり《トリニタス・ヴェリタス・ウニヴェルシタス》からのミュトス・トリニティになんてなったら、同行することになるだろう一般探査者のパーティメンバーの方々が盛大に驚きかねないぞ。

 

 いやまあ、リーベやシャーリヒッタも規格外って意味では同じようなものなんだけど、ミュトスだけは本気でヤバいからね。

 変に出力制限をかけられたりしてないため、どうあれ出そうと思えばいつでも、三界機構を束ねた超絶的な力を引き出すことはできるのだ。

 一撃こっきりしか放てないから許されているだけで、それ以上の時間維持できてたらワールドプロセッサも《異分子処断権限》に対してと同様のリミッターはかけているだろうね。

 

 ちょっと不安になって念押しすると、ミュトスはアイアイガッテンサー! といつものノリで返してくる。

 この子、方向性としてはうっかりベナウィことベナウィさんに近しいものがあるよねーとか思っていると、リーベがそこに割って入った。

 楽しげに笑い、話しかけてきたのだ。

 

「シャーリヒッタもまだF級ですけど、知り合いってことでリーベちゃんのパーティに加わって探査してますしー、そのうちミュトスちゃんも交えて精霊知能でパーティを組めば良いんですよー!」

「今オレはリーベんところのパーティに参加してるけど、ゆくゆくは精霊知能達だけでのパーティも悪くねェなァ。いや、リーベの仲間達もさすが気の良い奴らで悪かねぇんだが」

「明らかに桁違いのステータスなのに、快く受け入れてくれてますからねー。どうしても実力差はありますけど、探査していて楽しい人達ですー」

「リーベのパーティメンバーの人達かあ……」

 

 どうやらリーベばかりかシャーリヒッタもお世話になっているらしい、そのパーティメンバー。

 前から興味はあったんだけど、活動範囲が被っている割に間が噛み合わず、なかなかお会いできてないんだよなあ。

 

 明日はリーベ達も探査するそうだし、もしかしたら鉢合わせるかもな。そうなったらいつもうちの子達がお世話になってますって挨拶しなきゃ。

 ……父親か!




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