攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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たまには伝道師のいないソロ探査も良いよね……エッ、使徒さん!?

 リーベやシャーリヒッタ、またゆくゆくはミュトスの探査者活動についてなんかもアレコレ雑談をしつつもその日は終わり、めでたく騒動が終わってから初めての土日を迎えた。

 うーん、特にやらなきゃいけないことがあるわけでもない休日の朝はサイコーに気持ちがいい! 思わず伸びなんかして、寝てる間に固まった身体を解したりなんかするよ。

 

 結局、今日は午前から探査をすることにした。宿題とか勉強とかと同じで、午前にやることやって午後からはまったりのんびり過ごそうかなーって気分なのだ。

 珍しく今回は完全に一人きりでの探査だからね。香苗さんも俺の探査に付き合いたがってくれていたけど、何しろあの人もなんやかや忙しいようで今日の夜まで首都圏にいなくちゃいけないのだ。

 

 

『口惜しい、あまりにも口惜しいことですが……S級探査者に昇級した関係で各マスコミのインタビューにも多少は応じなくてはならず、また同期との付き合いもいくつか。本当に申しわけなく思っていますが今回ばかりは首都圏にいることからもどうにもなりませんでした。不甲斐ない伝道師をどうかお許しください……!! ────正直なところを申せばなぜ我らが救世主山形公平様と行動をともにできるタイミングで話を持ちかけてくれなかったのかそうしたら私も大手を振って各種インタビューや同期会にも御方をお連れして盛大に伝道フルコースを披露しその場にいる者すべて老若男女問わずいいえ有機物無機物の区別すらなくそこにあるものすべてを救世主様信仰に目覚めさせ真なる救いの道をともに歩む信徒として迎えることができたものをああ残念で仕方ありませんちなみに昨日改めてアンジェリーナランレイさんシャルロットさんそしてエミールさんに伝道を行いました成果は上々ですよ救世主様バンザーイ!!』

『えぇ……?』

 

 

 ────とかなんとか、今朝方にSNSでやり取りしてたら急に興奮しだした伝道師さんが句読点をパージしたわけなんだけども。

 地味にとんでもないことしてて次アンジェさんやランレイさん、シャルロットさんにロナルドさんと顔を合わせるのが若干怖くなってきたのはともかく、彼女は彼女で大変らしいのはコレでもかと伝わってきたよ。

 

 何しろ認定式から2ヶ月ほどが経つとはいえ、今をときめく世界最新のS級であることには変わりないからね。

 ここまではダンジョン聖教過激派やサークルとの絡みもあってインタビューとかは後回しにしていたんだけど、さすがにそういうのが一段落した後でまで完全無視も難しかったみたいだ。

 

 他にも同期の方々と昇級を祝したりと、当然ながら香苗さんにも香苗さんのプライベートというものがあって、それは尊重されるべきものだ。

 まあ本人がなんか悔しがってるのはともかくとして、そういうこともしなくちゃいけないのが大人で、そして社会的地位のある方の責任ということなんだろう。大変だなーと俺ちゃんなんかは気楽に思っちゃうわけである。

 

 ともあれそういう事情から今日は本当に珍しくガチでソロの探査なんじゃないかなー……なんて思ってたんだけど。

 そしたらなんか、今度は宥さんが反応してきたのがついさっきだ。なんでえ?

 

 

『伝道師香苗。そういうことでしたらこの場は私、不肖使徒望月めがあなたに代わり信徒としての務めを果たしましょう。救世主様、ぜひともこの望月宥をダンジョン探査のお伴にしてくださいませ!』

『えぇ……?』

『使徒宥! あなたならばそう言ってくれると私は確信していました。今や第一の使徒として信仰心を羽ばたかせるあなたであれば、私はなんの憂いもなく救世主神話伝説の記録という歴史に残る大業をも任せられます。よろしく頼みますよ、あなたは素晴らしい信者です!!』

『えぇ……?』

 

 

 とんでもないコラボレーションだ、俺もさすがにえぇ……? と困惑しかできてないんだよね、さっきから。

 何やら俺不在でトントン拍子に話が進むリアルタイムのSNS。ソロのつもりがどうやら宥さんも連れて探査に臨むらしいぞ、山形ってやつ。

 

 香苗さんの代わりに宥さんとか、あまりに贅沢極まりない話で恐縮なんだけど。伝道師の代わりに使徒がと書くと途端に胡乱さ極まりない話に思えてくるのが言葉の力だろうか?

 なんかよく分かんないや。まあとにかく、急遽ながら宥さんと二人で探査というこれまた、ずいぶん珍しい形での活動をすることになった。

 

「とりあえず支度して、飯食って全探組行くかなー」

 

 こんな時でも呑気な俺ちゃん、ささっとやることやってとりあえず行くべと準備する。

 ぶっちゃけ救世の光絡みの場合、どう転んだとて実質ソロ探査だしね。俺のやることなすことを大体救世主神話伝説とやらにしている人達は基本、後方からバトルを撮影したりメモしたりするに留まってるから……結局やることは変わらないのだ。

 

 一応服を着替えてから、神魔終焉結界を展開。青コートに身を包む俺ちゃんが、いそいそとスマホやら財布やらを懐に収めていく。

 あんまり持参するものって今やないのでこれで十分だ。ほとんど手ぶらの、散歩に行くのと変わらない程度の装備で俺は部屋を出た。

 素敵な一日になると良いなー!




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