攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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なぜ偉い人はみんなろくろを回すのか

 おかし三人娘+精霊知能という、なんかすごく意外というかレアな組み合わせ。これにはたまたま出くわした俺も、宥さんも目を丸くして驚くばかりだ。

 ていうかそれ以前に周囲の見知らぬ人らはなんぞ? 探査者なのは場所柄間違いないだろうけど、ずいぶん多いな知り合い!

 

「あ、あははー……えーとリーベちゃん達も、予想外の展開といいますかー。朝からダンジョン探査をサクッと終えて、今からシャーリヒッタと一緒にミュトスちゃんに全探組を案内しよっかなーってここに来たんですよ、そもそもー」

「そしたらここでおかし三人娘……チョコにアメにガムと鉢合わせたんですよ! リーベの紹介もあったんで袖すり合うもってな感じに話し込んでたら、いつの間にやらこんな感じです、公平サン」

「そ、そうなんだ……」

 

 戸惑いも露な俺達を、さすがに察してかリーベとシャーリヒッタが説明してきた。なるほど精霊知能サイドはそもそもミュトスに全探組を案内するために来たんだな。

 受肉した以上はステータスを持つ能力者だし、となると全探組に登録して探査者になるのは当然の流れだ。それもあって、先輩精霊知能達が気を利かせてくれているんだね。

 

 で、そんなところにおかし三人娘とばったり出会ったと。本来なら接点なんてほぼない両組だけど、リーベだけは俺と一緒に彼女達と探査したりしたからね。

 アメさんがこの世の真実を知っちゃってることもあり、シャーリヒッタやミュトスもそのへんの事情は知ってるってことだろう。ゆえに、コミュニケーションしていたわけか。

 

 うん、そこまでは分かる。分かるんだけどそれ以降だよ。つまり周囲の人達is何? 誰? ってところ。

 シャーリヒッタは露骨に彼ら彼女らに興味が薄く、面倒そうにすらしていない。完全に眼中にない感じだね。この子に仔細を問うても要領を得なさそうなので、じゃあ今度はおかし三人娘のほうを見る。

 苦笑いする三人のうち、ガムちゃんが一歩前に出てそこから先のいきさつを語ってくれた。

 

「なんか話してたら急に話しかけてきたんですよね、この人達。なんかヤバ気な勧誘とかかと思ってたんですけど、話を聞いてたらそうでもないけどスカウトっぽいのは変わりなくて」

「勧誘……スカウト?」

「"関西若手探査者の集い"? だかなんだか、ここ1年2年の間にデビューした近畿在住の探査者だけで構成されてるクランだそうですよ? 名前だけは聞いたことありましたけど、パイセンご存知でした?」

「関西、若手? ……いや、あー。あんま知らないかも、そちらの方々に申しわけないけれど」

 

 ガムちゃん自身も困惑というか、はー、かったる! みたいな気怠げさを隠しもしていない感じの説明。

 たぶんリーベ達と仲良く話ししてたところを水差しされて、ちょっとぷんすかしてそうかな?

 

 しかし、関西若手探査者の集い、ねえ? クラン……複数のパーティが寄り合い所帯を作っての団の総称らしいけど、この人達がそうなのか。

 しかも新人だけのときた。ふーん?

 

 不躾にならない程度に彼らを観察する。10人いて、うち6人は男で残り4人は女。年はバラバラだけどたしかに、俺とそう変わらないくらいの年の人が多いな。

 雰囲気からでも新人さんって感じが漂う、俺やおかし三人娘にも通じる初々しさを纏っている。

 

「っ……し、シャイニング、山形さん」

「ま、まさかいきなり遭遇かよ……! 若手どころか世界屈指の、超天才!!」

「た、たしかデビューしてまだ半年よね? 貫禄あるわぁ」

「しかも隣りにいるの、あの"ゆうちゃんねる"の望月さんだぞ。ほら、最近使徒と名乗ってる」

「救世主と使徒の揃い踏み……ってかおかし三人娘ちゃん達とリーベちゃん達、山形公平さんと繋がりがあるのね」

 

 そんなフレッシュな彼ら彼女らはどうしたことか、俺を見るなり気圧されたみたいに慄いてしまっている。待って俺、何もしてない。

 人を見るなりそんな反応しないでよう、しかもなんだよ超天才とか貫禄とか。隣の宥さんはそりゃゆうちゃんねるの望月さんだし最近使徒と名乗ってるけど、俺については外部の適当な噂話を真に受け過ぎだよー。

 

 デビュー時期も俺とそう変わらないだろうに、ここまで怯え的な反応されちゃうのは俺ちゃんちょっぴりショックだ。

 でもまあ、知り合いをおかしなことに勧誘してたりしてない保証もないし、今はこのくらいで良いかもしれない。最近妙ちきりんな方向にかっ飛ぶ組織の相手ばかりしてたもんで、正直身構えちゃうよね。

 

 警戒とまではいかずとも、それでもちょっと注意はしておく。少しの見つめ合い。

 そのうちに集団のうち一人、茶髪のロングヘアで、俺よりかは宥さんに近い年齢っぽい男の人が話しかけてきた。どことなく関口くんや高木さんに雰囲気似てる、つまりは陽キャパリピ系イケメンさんだ。

 

「や、やあーはじめましてシャイニング山形くん! 君、この子達と知り合いだったんだね? まさかこんなところで将来S級確実とまで言われる麒麟児に会えるなんて思いもしなかったよ!」

「はあ。ええと、あなたは?」

「おっと失礼! 俺は探査者クラン"関西若手探査者の集い"に所属してるパーティ"イケ探ズ"のメンバー、姫城さ。よろしく」

 

 俺とは真逆の眩しいオーラなそのイケメン、姫城さんは名乗りを上げ、キラリと光る歯を覗かせてサムズアップしながらも爽やかに笑った。

 なんかこう、絶妙に若くして起業した実業家さんみたいな雰囲気だなあ、この人。




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