攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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ニュー神奈川と仲間達

 母ちゃんと優子ちゃんを交えてマリーさんやリンちゃん、ベナウィさんと語らう。

 孫のアンジェさんの想いを受けて嬉しそうに笑うマリーさんについての話も一段落したところで、今いる席にさらなるゲストがやって来た。

 

「お疲れ様です公平くん、みなさん。遅ればせながら乾杯といきましょう救世主様、バンザイ」

「相変わらずかっ飛んでるなぁ……あー、お疲れ様です。あまり関わりもないのに割って入って恐縮なんですけど、ぜひともご挨拶させていただきたく思い来ました」

『お疲れ様です。私の千尋、ちょっぴりお酒が入っててかわいいですよねうふふふふふふ』

「香苗さん、神奈川さん、ステラ」

 

 我らが伝道師香苗さんと、最も新しく、ミュトスと並び極めて特殊なタイプの精霊知能である神奈川さん/ステラだ。

 いつも通りのノリの香苗さんはともかく、神奈川さんは常と変わらぬ丁寧な素振りながら顔が結構赤らんでいる。ステラの言うようにお酒がそれなりに浸透しているのは間違いなさそうだね。

 

 それは良いんだけど、彼の後ろで半透明の美女がハイライトの消えた瞳に満面の笑みを浮かべてパートナーの酩酊を愛しんでいるのはまあまあ怖いぞ。

 事実上、一つになって互いに分かちがたいモノとなってなお、ステラのデレがヤンってる感じは健在みたいだ。これは神奈川さん、大変かもしれないなあ。

 

 二人はそのまま俺の隣りに並んで座る。俺、香苗さん、ちょっと間を空けて神奈川さんと背後にステラってな具合だ。

 メッシュの入った銀髪に、オッドアイのイケメンというガチのヴィジュアル系な神奈川さんはやはり女性陣からは相当ウケが良いみたいで、特に母ちゃんと優子ちゃんが吐息混じりに感嘆の声をあげていた。

 正直分かるよ。こうなる前も大概耽美系イケメンだったけど、こうなってからはなんかもうイケメンファンタジーって感じだものね。

 

「さっきも近くに座ってたけど、やっぱり大概なイケメンねー。後ろに幽霊がいるからアレだけど」

「兄ちゃん、美女だけじゃなくて美男とも知り合いなんだねー。ヤンデレっぽい背後霊さんの睨みが果てしなく怖いからアレだけど」

「怖ぁ……言われてるぞステラ、ちょっと抑えてもらえると助かるんですけど」

『あっ、はい! すみません、山形様』

「あー、ステラが失礼してます、山形さんにみなさん。神奈川ですよろしく」

 

 とはいえやはり後ろでおっかない笑みを浮かべているステラの存在感のほうが大きいようで、うちの家族もそこには若干引いている様子。

 見かねてステラに声をかければ、無意識にヤンでた自身に気づいてすぐに我に返ってくれた。重ねて神奈川さんもフォローを入れつつ挨拶すれば、マリーさんやベナウィさん、リンちゃんも会釈してそれに応じる。

 

 考えてみると神奈川さん、アンジェさんチーム以外の仲間達とはあまり交流がなかったんだよね。

 認定式直前、首都圏に来た俺達を案内してくれたのもこのコンビだけれど……どちらかと言うとうちの精霊知能達と絡んでいて、探査者サイドとはあんまり交流もなかったんだよ、ここに至るまで。

 

 まあ、そもそも立ち位置的に特殊なスタンドアローンなところから始まってるし。システム領域であってシステム領域でない立場ってこともあって、若干どの立場からも縁遠かったからね。

 それでも新しい精霊知能として始まった今、こうして各所に縁を結ぶべく挨拶回りするってのも大切なお仕事と言えるのかもしれなかった。

 

「認定式からこっち、随所で見たり話を聞いたりしちゃいたが。面と向かってやり取りするのは初めてになるねえ……私ゃマリアベール・フランソワってんだ、よろしく。いつも馬鹿孫が迷惑かけちまってるね」

「S級探査者のベナウィ・コーデリアです。ミスター・神奈川、お噂はかねがね……後ろにいらっしゃるミス・ステラも」

「A級のシェン・フェイリン、です。姉ちゃんのシェン・ランレイがいつもお世話になってます!」

「いえいえ、アンジェさんとランレイさんにはむしろこちらが世話になりっぱなしでして、はい」

『二人は私達にとって、かけがえのない大切な親友であり仲間です。彼女達も私達をきっと、そんなふうに思ってくれているとも信じています』

 

 アンジェさんとランレイさんと組んでいるってこともあり、縁者のマリーさんやリンちゃんとしては元から無縁の人ってわけでもない。

 ベナウィさんも持ち前のコミュ力があり、それぞれ気兼ねなく気さくに挨拶し返しているね。

 

 そしてそんな、ともにチームを組んだ仲の祖母であったり妹であったりする人達へ、神奈川さんとステラは正直に思うところを打ち明ける。

 俺も決戦の時に、間近で見て聞いたものだ……互いにリスペクトし合う親友、戦友。アンジェさんとランレイさんが神奈川さんとステラを大切で素敵な親友だと叫んだように、この二人にとってもあの人達は尊敬できて素晴らしい親友なんだ。

 

 見ていて羨ましくなるほどに強い絆で結ばれた四人。それがアンジェさんチームだと言えるだろう。

 マリーさんやベナウィさん、リンちゃんにもそんな想いが伝わったみたいで、嬉しそうに楽しそうに微笑み、神奈川さんとステラを見つめていた。




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