攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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普通に期待の超新星、おかし三人娘

 クラン制度についてのレクチャーを、したりされたりしていた小早川さんと逢坂さん達。そしてそこにバッタリと出くわした俺ちゃん。

 普通に勉強になる話を聞かせてもらったので、正直得したなーってホクホク顔の内心だ。

 

 とはいえ俺も俺でダンジョン探査の申請がしたいし、そろそろ離脱しようかなー? と思った矢先のことだった。

 逢坂さんが俺を呼び止めて、思わぬ提案をしてきたのだ。

 

「あ、公平さん。もしかしてこれからダンジョン探査ですか?」

「んん? そうだね、軽くて短めのをさっくりとだけど」

「そうなんですね……あの! もしよければなんですけど、明日私達の探査を見てもらえたりはできないでしょうか!」

「ほへ?」

「ふむ?」

 

 まさかの共同探査依頼。いや、むしろ言い方的にこれは、アドバイスとか助言、意見を求めている風かな?

 小早川さんともども興味深いものを覚えて彼女を見る。いつも通りの清楚な黒髪ロングの中学ニ年生、学生服にサポータをつけているかつての俺ちゃんスタイルだ。探査者としての装備だね。

 

 彼女のパーティメンバー、お仲間さん達も突然の申し出には驚きを隠せないでいる。目を丸くして、みんなで彼女を見る。

 その中のひとり、活発な印象を受ける短髪の少年が戸惑いも顕にその名を呼んだ。

 

「お、逢坂?」

「みなさん、聞いてください。こちらの公平さんはもちろんみんなも知ってるでしょうけど"あの"シャイニング山形さんで、宥さんも心酔してる超新星の探査者です」

「いや、そりゃもちろん知ってるけど……」

「有名だもんね、いろんな意味で……あと伝道師さんと併せて……」

「怖ぁ……」

 

 どのシャイニング山形なんだ……そして有名さのベクトルが非常におかしなことになっている気がしてならない。それもこれも伝道師さんの影響が強すぎるだけじゃないそれ?

 若手、新米と言っても俺よりは間違いなくキャリアの長い逢坂さんパーティ達からの忌憚ないお言葉を寄せられてちょっぴり自分でもどうかと思わなくもない。でも仕方ないんだ、そもそも俺がまともな探査者ロードを歩めた試しはないんだ。

 

 反応に困りとりあえず曖昧な笑みを浮かべる。

 そんな俺をさらに逢坂さんは、みんなにプレゼンしていくのであった。

 

「そして何より……あの三人、おかし三人娘の事実上の師匠にあたる方でもあります。それは本人達が言っていたことですから間違いないでしょう」

「あー……」

「そう言えばそうだ! 鹿児島さんや新潟さんなんか特に、山形さんを自慢の師匠だとかなんとか」

「おかし三人娘……? なんでそこで、あの三人が」

「先日、縁があって共同でダンジョン探査を行ったんです。年と級の近い先輩パーティの動きを勉強させてほしいと、あちら方の指導教官の一人、関口さんでしたっけ? に依頼されまして」

 

 あらまあ。まさかのおかし三人娘+関口くんが関連してきたぞ。何やら逢坂さんパーティともつながりを持っていたみたいだね。

 関口くん、今でもおかし三人娘の指導教官として頑張ってるみたいだもんな。学校でも時折話は聞くもの、同じ教官の斐川さんや荒巻さんにしごかれながら、三人四脚で積み重ねてるって。

 

 その活動の一環で、ちょっと先を歩く先輩達のパーティを見学させてもらった感じだな、これは。

 それで交流をするなか、俺についての言及も主にアメさんやガムちゃんからあったのか。

 

 とはいえ、逢坂さんパーティからは何やらおかし三人娘に対して友好的なだけでない感情もある模様。

 なんていうか、闘志? 敵意ではないんだけど、強い意気込みを感じさせるよ。逢坂さんもまた、強い眼差しで仲間達に呼びかける。

 

「デビュー直後から頭角を現した探査者トリオ・おかし三人娘。いともあっさりと私達を越える実力を手にしたあの人達に負けないよう、これからも精進しようと私達は誓ったはずです」

「そう、だね。さすがに、デビュー数カ月の人達に追い抜かれるのも、ちょっとね」

「すごかったもんなあ。鹿児島さんがよく分からない召喚スキルで武器を呼び出して、それを振るう徳島さんが縦横無尽に暴れまわって」

「新潟さんは新潟さんで、なんかもう目で追えない速度で動いてはあっちこっちでいろんな役割を果たして……しかも指揮まで取って! もう無茶苦茶だ、あんな完成度の高いパーティがF級なんて、制度があるからなのは分かるけど詐欺だぜ詐欺!」

「ていうか一番むかつくのが関口さんとめっちゃ距離が近いってとこ! クッソーちょっと可愛いからってイケメンにチヤホヤされて〜」

 

 最後のあからさまなやっかみだけはともかくとして、概ねおかし三人娘の評価が高い。

 《武装化顕現》を教えた後、ずいぶん上手にやってるみたいだな、彼女達も。

 

 始原の四体を武器化させて顕現させるアメさん、それを振るう武器術の天才チョコさん。

 そして全体の指揮と支援を行うガムちゃん……言われる通り、パーティとしての完成度はかなり高いように思える。

 

 自分達の後輩が、ましてやパーティ間の動きや連携について見せるつもりで組んだパーティが、そこまできっちり動いている。

 そこに逢坂さん達は負けていられないぞ! と闘志を燃やしたわけか。なんていうか、青春の1ページ感あるなあ。




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