攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─ 作:てんたくろー
初っ端から伝道を垣間見るという異様な合流を果たしたのだけれど、とにかく準備も万端のようなのでさっそく行動する。
逢坂さん曰くダンジョンは駅前のロータリー付近、駐輪場のなかにあるらしい。俺もたまに利用するところだ、多くの人が行き交う場所だし、さっさと解決してみんなの暮らしを妨げないようにしないとね。
道すがら、逢坂さん達パーティについての簡単な情報をヒアリングする。主な説明は宥さんからだけど、当人達もそれに付随して自分達の持ち味をアピールするみたいだ。
曲がりなりにも見学させてもらって、なんなら思うところを述べる以上はパーティ単位やメンバー単位の状態や状況を、事前に把握しておかないと的はずれなことをいいかねないからね。
そういう意味で、非常にありがたい自己申告を俺と香苗さんは受けていた。
「彼らのパーティのリーダーは駒野くんです。彼は典型的なアタッカータイプで、刀とスキル《剣術》を用いた切り込み役を担っています」
「改めて駒野仁です! レベルは41、称号は刀を使った攻撃をバフする《侍》で、主なスキルは《剣術》と《気配感知》! ゆくゆくは《弓術》も覚えて遠近両用探査者になれるよう今、修行中です!」
ツーブロックカットの少年、駒野さんが緊張した面持ちで自らを語る。《侍》の称号とはこれまた、カッコいいのが来たなあ。
以前の俺ちゃん同様学生服にプロテクターを装着した出で立ちで、腰からは刀を差しているね。身長は俺より一つ頭分高い。ふーん。
刀を使う探査者はマリーさん以外で初めて見るな……さすがに大断刀ばりの技を求めるのは酷なんだけど、刀ならではの技法を拝見できるかもしれないね。
将来的には弓の扱いも覚えてオールレンジに対応できる関口くんスタイルを意識しているみたいだし、なんていうか模範的な外勤探査者の卵さんって感じだね。
「三木ちゃんは後衛、《弓術》を使ったバックアップを得意としています。それも腰を据えての固定砲台としてでなく、《俊足》も持っていますから動き回っての身軽さが武器ですね」
「三木玲香です、よろしく。宥さんが仰るようにフットワーク軽めの弓師で、称号は獣型モンスター特効の《猟師》です。レベルは47」
続いて茶髪を肩口で切りそろえたクール系……というか、ちょっとサバサバってしたか感じの三木さん。
獣モンスターへの威力を大きく底上げする特効称号である《猟師》を持っているのか! 背に負う弓矢も動き回ることを前提とした手頃なサイズだし、フットワークを活かした後衛ってところだろう。
この手のタイプは特定状況下ではパーティの要になるタイプだね。特効対象が相手だとか、スピードで撹乱する戦法が刺さる相手とか。
本人も冷静沈着な感じだし、パーティ全体を俯瞰しての立ち回りをしてくれそうだよ。
「近距離の駒野くんの隣で、彼の代わりに防御を受け持つのがタンクの庄田くんです。《頑健》と《怪力》を持っていますので、私の愛用品以上に大きくて重い盾をしっかりと使いこなしています」
「……庄田克平です。レベルは43、称号は盾を用いた防御の性能を上げる《防人》。宥さんと同じです。パーティ内だと前衛でのガードと、あと運動音痴の逢坂を護衛する役も担ってます」
「ん、ええと? 逢坂さん、もしかして前衛?」
「いえ。庄田くんが気を遣ってくれている感じです。あの、私は基本一番後ろです、ハイ……」
目が隠れるくらいに前髪を伸ばした、若干俺やハオランさんとも似通うところがありそうなタイプの庄田さん。
宥さん以上に頑強な盾を駆使するゴリゴリのガーディアンのようだけど、逢坂さんの護衛というのはちょっと解せない話だ。彼女、極端なサポーター全振りでしかも運動が苦手だし。
まさかそんな子を前衛に据えたりはしないだろうと思いつつ首を傾げていると、逢坂さんからの訂正も入った。なるほど気遣いか、気遣い?
恥じ入るように顔を赤らめる逢坂さんを、じっと見ている庄田さんが若干気になる。あれ? もしかしてこれってあの、パーティ内でよくあるやつ?
マジで? ソワソワしてきた。
「公平くん? どうされましたか、何やら目が泳いでいますが」
「あ、いえいえ! その、ええとみんなを護るタンクさん、立派だと思いますよ! あーっと、それで次が真山さん、でしたよね?」
「はい、そうです公平様。真山ちゃんも後衛ですが、彼女は少し特別な立ち位置にいまして……医療系スキルを複数保持する、いわゆるヒーラー特化の探査者なんです」
思わす挙動不審になっちゃった俺に反応する宥さんに、慌てて取り繕って次の真山さんへと話を振る。
いけないいけない、今は真面目な話を聞いているんだからゴシップに注視するのはよくないぞ。
金髪のツインテールが特徴的な真山さんは、勝気な性格っぽいんだけどまさかのヒーラータイプらしい。
医療系スキル……極めて行けばゲームによくある回復魔法みたいな芸当までできなくはないものもある、基本的に存在そのものがレアな系統だ。
サポーターのプロフェッショナルな逢坂さんに続き、こんな人材もいるのか、このパーティ。
「真山ひさみです、よろしくシャイニングさん、御堂さん! ご紹介いただいたようにスキル《医療術》《応急手当》で怪我したメンバーを手当てするわ! 称号はパーティメンバーに効果は小さいけど再生能力を付与する《リジェネレーター》! レベルは55です!」
「ヒーラーですか! これはまた、珍しいタイプですね……!」
思わず香苗さんまで驚きの声を発する、それだけのインパクトが真山さんにはあった。
複数の医療スキル。その上で称号の《リジェネレーター》ってこれ……明らかに頭一つ抜けて特殊なタイプのオペレータだぞ、彼女。
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