攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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夢のドリームチーム……作れると良いな!

 システム領域による、現世での捜査と捕縛、粛清を担当するべく組織された現世活動部隊インターフェイサー。

 ワールドプロセッサが企画立案して、シャーリヒッタが実働役となる形でのこの作戦は、度重なる委員会によるシステム悪用を踏まえて行われたものだ。

 

 すなわち今後、委員会やその他の組織や個人などがシステム領域の領分を冒して悪事を働いた際には、現世のWSOに丸投げするのではなく、自分達でもトラブルシューティングを行うよと。

 そういうある種のメッセージ性すら込めた部隊だということだ。もっともこのメッセージを受け取れるのは、世界の真実を知っているごく一握りの存在だけだけどね。

 

「ちなみにこのインターフェイサーの現世における指揮権は一応俺にあるから、実質俺……私、コマンドプロンプト直轄の部隊ということになるな。その旨、よろしく頼む」

「なんともはや……世界の真なる造物主が一対、直接的に組織し運用して動かす部隊ですか。これもまた概念領域からすれば混乱の元になりかねませんね。ことの発端がやはり概念存在と思われるのが、忸怩たる思いでもありますが」

「それをどうにか抑えるのがアンタの役目だぜ、織田サンよう。つっても元から父様はじめシステムサイドは謎の勢力ってことで疑われてんだろ? だったら今までと大差ねェとも思うけどよォ」

 

 とうとうシステム領域からも部隊という形で、まとまった戦力が派遣されることに織田がごくりと息を呑んだ。

 事情を知るがゆえに、ことの大きさとそうせざるを得ないほどにまでやらかした委員会──その中核にいるだろう何某かの概念存在に対して、苦々しい感情を隠せずにいる。

 

 彼としては、なんとかこうなるまでに首謀者を突き止めたかったところはあるのかもしれない。システム領域がこうまで大々的に出張るということは畢竟、概念領域から現世領域への干渉と介入がまた一段と厳しくなり得ることをも示しているからね。

 真実知りたさに動き回りたいオーディン神からすれば、立場柄の目溢しは期待できるもののそもそも制限を意識すること自体、避けたいことだったろう。

 そこは申しわけないながらも、事態が事態ゆえにご理解いただくしかない。

 

「一応今のところは、インターフェイサーの主な標的はやはり委員会だ。それ以後も別な形でやらかすやつが出てくれば都度現れるけど、基本的にはシステム領域絡みの案件でない場合には一切動かない。そこはヴァールも織田も分かっておいてくれ」

「無論だ。ここまでにどうにか我々だけで完全な解決に至れれば良かったのだが、むしろそちらの手を煩わせてしまい申しわけないほどだ」

「概念領域としても助かります。私が粗方ことの仔細を知っているとは神々や悪魔達もすでに把握していますが、それゆえにこういった動きがあるとやはり詰められるのは私ですので。きっちりと活動範囲を決めておいてもらえると、向こうを納得させやすいですから楽ですよ」

「そう言ってもらえると助かるよ、織田。パイプ役をあなたにお願いしたのは、我ながら賢明な判断だったと思う」

 

 現世代表のヴァールも、概念領域代表の織田もインターフェイサーの活動方針と活動範囲に理解を示してすんなりうなずいてくれる。

 とりわけ織田については、概念領域の事情を知らないモノ達との折衝という極めて重大な役割をお願いしているからね。こちらの事情を理解しつつ、向こう側との折り合いをつけてくれるのは本当に助かるよ。

 

 つくづくこないだの夏、初めて会った時に咄嗟にパイプ役として据えられるよう真実への道を示しておいて良かった。

 そんな思いで感謝を口にすると、織田は苦笑いとともに肩をすくめていた。

 

「インターフェイサーについてだけど、もちろんオレとミュトスの二人きりだけじゃねェ。ヴァールにゃすでに言ってるが、現世や概念領域からも活動員は広く募集してェと思ってる。単純に手が足りねェし、これ以上精霊知能を一気に降臨させるのもそれこそ混乱の元だしな」

「うむ。ちなみに現時点で引き入れたいと思っている者はいるのか? 探査者あるいは権能持ちで戦力になり、かつある程度でも事情を把握しているのが理想だろうが。ああ、ちなみにWSOからは割けんぞ、こちらの戦力が減るのは避けたい」

「あ、そこはモチのロン分かっとりやすヴァールさん。一応、シャーリヒッタさんとそのへんの話をしてたんですけど……現時点だと、まずは神奈川千尋さんとステラさんにはお声がけしたいかなーとは思ってます。在野でどこにも属してなくて、かつシステム領域にも明るいっていうかぶっちゃけ精霊知能ですし」

 

 そしてインターフェイサーの組織に向けて、どうしても気になるのはやはり構成員をどうするか問題だ。

 現状だと隊長シャーリヒッタに隊員ミュトス、総責任者俺にその補佐リーベってな感じでものの見事にシステム領域だけだし。現地で活動する以上は、可能な限り現世や概念領域でも動ける人員は欲しいよね。

 

 そう考えた時にミュトスとシャーリヒッタの二人が話し合って決めたのは、まず現世側から神奈川さんとステラに声掛けしてみようという話だった。

 まあ、そうなるよね。むしろ筆頭候補だよ、現世の在野勢だけど実質システム領域側の精霊知能なんて、お誂え向きにも程がある人材だし。

 彼や彼女とは今度、直接会って話を持ちかけてみようか。仲間になってくれるなら、とても心強い話だからね。




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