攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─   作:てんたくろー

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救世主少年(15)を必死で自宅に招こうとする伝道師女性(21)

「かくかくしかじかぱんなこったなんてこった──という形でして。織田とソフィアさん、ヴァールとの対談も恙無く終わりました。あとご飯がとても美味しかったです」

「救世主様御自らの御説明なんというありがたい話でしょうかそしてその内容も救世主神話伝説の新たなる1ページにふさわしい神話的かつ伝説的そして幻想神秘に満ちた偉大なるものですね押しも押されぬWSOの頂点にして永遠の探査者少女ソフィアチェーホワさんと誰もが知る北欧神話の最高神オーディンの対談そしてそれを導いたのが誰あろうこの世に降り立った救いの光こと救世主山形公平様なのですしかも今後とも現世と概念領域を結ぶ唯一無二の連絡網としてあなた様が重要極まりない役割を果たされるというこれはすなわちもはや二つの領域全土にも救世主信仰を伝播させる土壌が整いつつあるということなのでしょうシステム領域は言わずもがな概念領域も現世領域もあなた様による救いが広まるべきだと不肖この伝道師御堂香苗は常々考えておりましたその構想がここに来て萌芽し始めたということなのでしょうすなわちそれは救世主様の教えを世に広めることを至上命題とする我ら救世の光が本格的に始動すべき時が来たということなのです救世主様バンザーイ!! あ、それとご飯はこの探査の後に私とも食べに行きましょうね公平くん。食べ盛り育ち盛りなのですから、美味しいものをたくさん食べましょう」

「怖ぁ……」

 

 はい、のっけから濃厚かつ密度の高い伝道で恐縮です。句読点さん達と来たら今度はどこに出かけたのかしら? 秋だし行楽かな?

 というわけで帰宅して一日が経った、日曜日の午前。ダンジョン探査に出かけた俺は、当たり前のようにそれについてきた香苗さんとともにいつも通りの探査を行うダンジョン内にて昨日の経緯を端的に説明していた。

 

 織田とソフィアさんの面会、対談。オノスケリスをも交えた、サークルについての話。インターフェイサーへのスカウト対象とまさかのイヴさん加入についてや、ヴァールとの間にも交わされた、俺を挟む形での現世と概念領域の連絡網の構築。

 いずれにせよこってりとした話し合いだったので、だから香苗さんもこんなこってりとした伝道をしてきているのかも知れないね。あとご飯はぜひ食べに行きましょう、昼前だけど運動しているからお腹空いてきたの。

 

「インターフェイサーの始動についてもいよいよと言った感じではありますが、何よりその拠点が私の住むマンションの一室、近隣の部屋となるのはなんとも光栄ですね。使徒ミュトスの住まい周りに関してヴァールからもフォローを頼まれていましたが、俄然やる気も出てくるというものです」

「現世に不慣れなミュトスのお世話を、お願いするような形になっちゃって恐縮です……すみませんがぜひご近所さんとして構ってやってもらえるとこちらとしても助かります。もちろん、俺も折に触れて彼女の様子は確認しますけど。一応インターフェイサーの総指揮でもありますしね」

 

 一連の話し合いのなかで、香苗さんが明確に絡む話といえばやはりミュトスの住まいと、それに伴うインターフェイサー拠点の設置についてだろう。

 ずばり、香苗さんの住むマンションでありご近所さんになるらしいからね。

 

 山形家もいい加減定員オーバーじみてきていて、それゆえミュトスは一人暮らしを始めることが現世に来て早々決まってはいた。

 それに必要な諸々の手配については、いろいろ立て込んでいて予定がちょっとずれ込みはしたけどソフィアさんとヴァールがしてくれて、後はお引越しという段階なだけなのが今日この頃だ。

 

 たぶん来週、文化祭の前後あたりでミュトスは山形家から旅立って一人暮らしを始めるんじゃないかな。

 そしてそこについて、香苗さんが初めての生活に伴う様々な面でのフォローアップをしてくださることもまた、すでに決まっていた。

 

 まあ、それありきで彼女の近所の部屋を買い取ったみたいだからね、ソフィアさんもヴァールも。

 見知った人が近くにいるだけでも一人暮らしの不安もいくらか緩和されるだろうし、もちろん俺や精霊知能達も何かあればすぐに駆けつけるけれども物理的な距離が近い香苗さんがいてくれるのは、それだけでミュトスにとってはありがたいだろうさ。

 

 そんなこんなで香苗さんにはあらためてミュトスの一人暮らしのサポートをお願いする。

 ……んだけど、何やら考え込んでいた彼女は突如、またしても興奮しだして俺の肩をガっと強く掴んできた。

 何々なんの何!?

 

「……ということは公平くんが私のマンションに来られることも今後あるのですね! となると私の家にもお越しになるという可能性もある、といいますかそこまで来たならぜひとも寄っていただきたいのが伝道師心! これは……燃えてきました、私も歓待の準備をしなければなりませんね!!」

「えぇ……?」

 

 何かと思えば、ミュトスの家を訪ねる際には香苗さんのお家にも訪問するかもってことを予想されてそれで昂っていらっしゃるみたいだ。

 いや、まあご近所さんってんならありえるかもだけど……そんな無理して押しかける気もないんですけども。

 すっかり自室に案内する気満々な伝道師さんに、いつものことながらやはり面食らう俺ちゃんなのでした。




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