攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─ 作:てんたくろー
ということで場所を移して全探組施設を出る。近くの談話室で話そうかとも思ったけど、さすがにおかし三人娘に責がないとはいえさっきまでトラブルが起きていたばかりなので気まずいらしく、喫茶店とかにしましょうと提案された。
なので駅前のパン屋もやってる喫茶店にて6人、移動したのである。
「ていうか、今さらですけどソフィアさんまでついてきてもらっちゃって良かったんですか? お仕事とかあるんじゃ」
「いえいえ、そんなに急ぐものもありませんから。それに気になりますからね、山形様が見出した期待の新人達が考えるプラン、創るクランがどういうものか……うふふ!」
「楽しそうですねえ……」
もうここまで来たら演技じゃなくて本当に変わるべきだろう。という判断から人格交代をしたヴァールに代わり、本物のソフィアさんにお忙しかったろうにと尋ねる。
すでにヴァールからのメモと香苗さんによるスマートな説明で事態を把握していた彼女はしかし、明らかに楽しげに微笑んでおかし三人娘を見ている。
怖ぁ……統括理事にも面白がられてるよ、新人がクランを創るなんてプラン。
まあ荒唐無稽といえば荒唐無稽だもんな。普通、クランなんてのはパーティを超えて人望があって人脈作りに勤しんできた人が友人知人パーティを誘って組むのがセオリーらしいし。
そうでなければ有名探査者が、自分の知名度を活かして創ったりするパターンもあるけど、おかし三人娘は今のところどちらにも当て嵌まらないからね。
まだまだ無名だし、人望とか人脈とか言えるほどのものもないだろう。ないないづくしのパーティがおかし三人娘なのだ。
そんな三人がどのようにしてクランを創るつもりなのか、たしかに俺も気になるし香苗さんも気になってるみたいだね。
「プ、プレッシャーがすごい……まさか統括理事と御堂さんの前でこの構想を話すことになるなんて」
「ファ、ファイトよチョコちゃん! 心を尽くして話せばきっと、私達の想いも伝わるはずよ! ね、ガムちゃん!」
「いや想いとかそういうのじゃなく実現性とか現実味とかを問われてると思うんだけど。ま、気楽に行けば良いんだよ二人とも。もちろんアドバイスは参考にしつつ、でも私らは私らのやりたいようにやるだけなんだし」
「そ、そうかな? そうかも……でもなんか、やる気は出てきたよ! 二人ともありがとう、これからも頑張ろうね、三人みんなで!!」
当のおかし三人娘はそれぞれソフィアさんや香苗さんの存在を意識しないで入られないようで、特にチョコさんの動揺がすごい。
そこをアメさんとガムちゃんが励まして、気合が入ったように燃え上がっているのがなんとも友情と絆って感じだ。本当に、夏頃にギスッてた三人とは大違いの姿だね。
そう、ガムちゃんの言うように何を言われようが自分達のやりたいようにやれば良いんだ。
あまりに非現実的なプランだったらそりゃツッコミも入れられるだろうけど、それさえ含めてそれでも、そこに向かおうという決意を止める権利は誰にもないからね。
代わりに成功も失敗もぜんぶ自分達自身で背負わなければいけないけれど……そんなのはどんなことでも誰であっても同じだし。
そこの区切りをガムちゃんはしっかりつけている感じがする。さすが覇王忍者、みごとなまでの自立心というほかない。
さておき、喫茶店に着いたので入って席を取る。ちょうど六人座れるソファ席だ、ついでにおやつがてらパンとか買っちゃうぞ。
今日のお夕飯はハンバーグだもんで、そんなに量は食べないけどね。オールドファッションドーナツにクロワッサンを一つずつ、コーヒーと一緒に買ってみたよ。美味しそうだあ。
「ま、パンでもつまみながら雑談程度に聞いてもらえるとありがたいですよ御三方。改めまして、さきほどは助けてくださりありがとうございました。クランのスカウトもちょくちょくやった来てはアレコレ言ってくるんで、もう面倒くさいったらなんのって」
「加えてシーマキャラバンの里見さんもたまに来たりするんですよね……いずれにせよさっき言ったクランを自分達で創るって話も、結局そういうのがいい加減イヤになってきたからなのがありまして」
「どこかのクランに入ろうかという話にもなったんですが……先日にこちらのガムちゃんが伝道師……いえ、香苗さんから教わった情報を総合的に考えた時、ちょっとどれもとなりまして」
おかし三人娘にソフィアさん、香苗さんもそれぞれに思い思いのパンを買い込みつつ、いよいよ話が始まった。やはり切り出されたのは、複数クランからのスカウトが怠すぎるってところからだ。
今回はいなかったけどもう一つのクラン、シーマキャラバンってところからもスカウトが来てるそうだしね。しかもそちらは国内S級の一人、里見さんが直々に来てのスカウトだそうなのでそれもそれで相手するのしんどいだろうなあって思うよ。
そういう状況下でかつ、それについてこないだガムちゃんから相談を受けた際に香苗さんがそれらクランの特色や内部の雰囲気についていろいろレクチャーしてくれた。
それらをもって得た情報から考えて……三人娘はそれらクランのどれかに所属することは止め、自分達でクランを創設しようという向きになったというのである。
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第二部・第二次モンスターハザード後編─犯した罪に、等しき罰を─
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